JPH0247041B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、レンズ面を払拭するワイパ装置を備
えたヘツドランプに関する。

従来のヘツドランプの一例をあげると、例えば
第１図および第２図（実開昭57−47542号公報参
照）に示すようなものがある。

すなわち、ヘツドランプ１は、胴部２１と、該
胴部２１のフランジ部２３に支持されたレンズ部
２２とより成るヘツドランプ本体２の胴部２１を
マウントリング１１に嵌合し、前記フランジ部２
３に引掛けるリテーナ１２とによつて挾持されて
いる。又、マウントリング１１は該マウントリン
グ１１のフランジ１５が車体に固設された支持ブ
ラケツト３の調節ナツト３１に調節ボルト１６で
取付けられる。又、前記胴部２１の後方（第２図
中右方）に突出した端子１３，１４に通電すると
図示しないバルブが発光するもので、レンズ部２
２の前面２４はリテーナ１２から突出しており、
ワイパ装置のブレードＡはレンズ前面２４上を移
動して払拭するとともに、停止時もレンズ前面２
４上に止まるようになつている。１７は前記マウ
ントリング１１にリテーナ１２を固持するビスで
ある。前記調節ボルト１６の調節ナツト３１に対
する螺合量により角度調節してヘツドランプ本体
２の光軸調整ができるようになつている。

しかしながら、このような従来のヘツドランプ
１では、ワイパ装置を使用しない晴天時でもブレ
ードＡがレンズ前面２４上にあるため、レンズ前
面２４の有効面積を小さくし、配光低下率が大き
くなつて照明効果上問題であつた。

そこで、ブレードＡを不使用時にはレンズ前面
２４の外へ停止させておくことが考えられるが、
ヘツドランプ１を車体に取り付けた後に、光軸調
節をする必要があるため、第３図に示すように、
車体側のフイニツシヤＢとレンズ部２２の外周と
の間に間隙Ｓを設けなければならず、一点鎖線に
示すようにヘツドランプ１が傾斜すると段差も生
じるので、ブレードＡをレンズ前面２４から外方
へ移動させてフイニツシヤＢ上で停止させること
は困難であり、所期の目的を達することができな
かつた。

本発明は、このような従来の問題点に着目して
なされたもので、リテーナの形状を改良すること
によりブレードをレンズ外に停止させることがで
きるようにして上記問題点を解決することを目的
としている。

かかる目的を達成するため、本発明において
は、レンズ面を払拭するワイパ装置を備えたヘツ
ドランプにおいて、レンズ部の外周を囲むリテー
ナに、レンズ前面の高さに連続する高さのワイパ
ブレード停止面部を形成するとともに、 該ワイパブレード停止面部の外側にブレードス
トツパとなる立縁を突設したことを特徴とするヘ
ツドランプとしたものである。

不作動時にワイパブレードはレンズ面から外れ
て停止面部の面上で停止するとともに、作動して
いたワイパブレードが停止するとき、ブレードス
トツパに規制されて停止面部に確実に停止する。

以下、図面に基づき本発明の一実施例を説明す
る。なお、従来例と同様の部位には同一符号を付
し、重複した説明を省略する。

第４図〜第６図は本発明の一実施例を示してお
り、ヘツドランプ本体２、マウントリング１１、
支持ブラケツト３の構成は従来例と同様である。

そして、マウントリング１１にヘツドランプ本
体２を挾持し、レンズ部２２の外周を囲むリテー
ナ４は、ヘツドランプ本体２のフランジ部２３に
引掛る係止部４１からレンズ部２２の側面に沿つ
て前方に立ち上がり、そこでレンズ前面２４の高
さに連続する高さの平面４２が全周に形成され、
この平面４２のうち上下部分がワイパブレード停
止面部４３，４４をなしている。このブレード停
止面部４３，４４の外側には、上部にブレードス
トツパ４５，４５となる立縁、下部にブレードス
トツパ４６となる立縁が突設されている。リテー
ナ４の外側壁４７は後方に下り、その先端にフラ
ンジ４８が形成され、マウントリング１１のフラ
ンジに押し当てられ、第６図に示すようにボルト
１７で固結されている。

上記構成を有するヘツドランプでは、ワイパブ
レードＡは、非作動時、第５図および第４図位置
ａあるいは位置ｂに示すように、停止面部４３，
４４のいずれかの上で停止しており、レンズ前面
２４から外れている。ブレードＡが払拭動作をす
る場合、位置ａと位置ｂとの間を往復動するが、
ブレードＡが傾いて、第４図位置ｃに示すような
姿勢でストローク端に至ると、先端部がストツパ
４５に当接し、姿勢を正されて位置ｂになる。

なお、第７図に示すように、光軸調整によりヘ
ツドランプ１全体が実線位置から想像線位置へ傾
動するが、その変位量は約２〜３mm程度とわずか
であり、リテーナ４とヘツドランプ本体２とは一
体的に変位するので、ブレードＡは十分に追従で
きる。また、ブレードＡの払拭動作をリテーナ４
の停止面部４３，４４も含みその間で往復動させ
たが、停止時のみ停止面部４３，４４上に停止し
払拭動作はレンズ前面上のみでするようにしても
良い。その場合、停止面部４３，４４はいずれか
一方だけでも良い。

本発明に係るヘツドランプによれば、ヘツドラ
ンプの前部を押えるリテーナに、レンズ面の高さ
に連続する高さの停止面部、ならびにブレードス
トツパとなる立縁を設けたから、不作動時にはワ
イパブレードをレンズ面から外れた停止面部の面
上に止めておくことができ、配光低下することが
無く良好な照明を得ることができる。

不作動時にはワイパブレードがレンズ面の熱を
直接受けないので、材質劣化が防止され、耐久性
が向上する。

作動しているワイパブレードが停止するとき
は、ブレードストツパに規制されて停止面部に確
実に停止する。作動時にもブレードストツパに規
制されてオーバーランすることがない。

また、ワイパブレードがレンズ面上にある時間
が短くなるので、ワイパ作動中も照明が大きく低
下することがない。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は従来例を示し、第１図は正面
図、第２図は第１図−断面図、第３図は要部
の説明図、第４図〜第７図は本発明の一実施例を
示し、第４図は正面図、第５図は第４図−断
面図、第６図はリテーナとリングとの締結状態を
示す縦断面図、第７図は要部の説明図である。 １…ヘツドランプ、１１…マウントリング、２
…ヘツドランプ本体、４…リテーナ、４３，４４
…ワイパブレード停止面、４５，４６…ブレード
ストツパ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ レンズ面を払拭するワイパ装置を備えたヘツ
   ドランプにおいて、 レンズ部の外周を囲むリテーナに、レンズ前面
   の高さに連続する高さのワイパブレード停止面部
   を形成するとともに、 該ワイパブレード停止面部の外側にブレードス
   トツパとなる立縁を突設したことを特徴とするヘ
   ツドランプ。