JPH0245791Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は直径200mm乃至400mm程度の小口径汚水
管における漏水点検装置に係るものである。

（従来の技術）及び（考案が解決しようとする問
題点） 汚水管を敷設した後で、枝管の取付部から漏水
がみられることがある。この漏水量は降雨時に莫
大な量に達し、爾後の汚水処理に悪影響を及ぼし
た。

しかしながら従来は前記枝管取付部における適
当な漏水点検装置がなく、この漏水点検に多大の
困難を伴なうのが実情である。

（問題点を解決するための手段） 本考案はこのような実情に鑑みて提案されたも
ので、本管内周壁に沿つて走行する走行車と、同
走行車の側枠に回動自在に枢支され外側に拡開す
るように賦勢され、且つ先端位置検知部を具えた
枝管取付位置検知桿と、前記走行車に昇降自在に
装架され、下端に浮子を具えた昇降桿と、同昇降
桿に相対的に上下動自在に遊嵌され、同昇降桿の
下降時に前記本管内底壁に接する止水板と、前記
走行車上に配設された前記昇降桿の昇降位置検知
装置とよりなることを特徴とする小口径汚水管に
おける漏水点検装置に係り、その目的とする処
は、簡単な構造で小口径汚水管における漏水個所
及び漏水量を容易に検出できる漏水点検装置を供
する点にある。

（作用） 本考案の点検装置は前記したように構成されて
いるので、本管内周壁に沿つて前記走行車を走行
させると、その側枠に枢支された枝管取付位置検
知桿は本管内壁面に押圧され、閉縮状態にある。

走行車が枝管取付部に達すると前記検知桿は本
管内壁面による圧着力を解放され、同検知桿に対
する賦勢力によつて外側に拡開して先端が枝管内
に進入する。この際同検知桿先端の検知部によつ
て枝管取付位置に走行車が到達したことが判るの
で、同走行車に装架された昇降桿を下降し、同桿
に相対的に上下動自在に遊嵌された止水板を本管
内底面に接触させて漏水を堰止めると、昇降桿は
その下端に装着された浮子が漏水面を浮上するこ
とによつて上昇し、この上昇量が走行車上に配設
された昇降桿の昇降位置検知装置によつて検知さ
れ、漏水量が検出されるものである。

（考案の効果） このように本考案によれば本管内周壁に沿つて
走行する走行車の側枠に回動自在に枢支された枝
管取付位置検出桿によつて、走行車の走行途中に
おいて簡単に枝管の取付位置が検知され、走行車
に装着された下端に浮子を有する昇降桿及び止水
板並に昇降桿の昇降位置検知装置によつて漏水量
を簡単に検出できる。

このように本考案によれば簡単な構成で、小口
径汚水管の漏水個所、及び漏水量を容易に検知し
うるものである。

（実施例） 以下本発明を図示の実施例について説明する。

１は自動操縦によつて本管Ａの内周壁面に沿つ
て走行する走行車で、そのフレームの４隅に車輪
２が装架されている。

前記フレーム１の側枠には枝管取付位置検知桿
３が回動自在に枢支され、図示せぬばね等によつ
て常に外側に拡開するように賦勢され、且つ先端
部に先端位置検知部を構成する色電球４が装着さ
れ、同色電球４は前記桿３が外側に回動したとき
点灯するようになつている。

前記走行車１には昇降桿５が昇降自在に装架さ
れ、常時は図示せぬ錠止部材によつて上昇位置に
錠止され、使用時、遠隔操作によつて錠止部材に
よる錠止が解放され、自重によつて下降するよう
になつている。前記昇降桿５の下端には浮子６が
固定され、更に止水板７が可摺動的に嵌装され、
昇降桿５の上昇時は浮子６によつて止水板７の下
降が拘束され、昇降桿５の下降時には、同桿５に
沿つて止水板７が下降して本管Ａの底部に水密に
接するようになつている。

走行車１の台車８上には前記昇降桿５の昇降に
伴つて、同桿５に設けた水平の電気的接触片９に
接離し、台車８上の色付電球１０を点滅させる端
子盤１１が配設され、同端子盤１１、色付電球１
０、接触片９が前述の昇降桿５の昇降位置検知装
置を構成する。

図示の実施例は前記したように構成されている
ので、本管Ａ内壁面に沿つて走行車１を走行させ
ると、枝管取付位置検知桿３は本管Ａ内壁面に圧
着されて賦勢力に抗して折畳状態を保つ。

而して走行車１が枝管Ｂの取付位置に到達する
と、前記検知桿３は前記本管Ａの内壁面による圧
着力より解放されて外側に回動し、枝管Ｂ内に進
入し、色電球４が点灯して枝管Ｂの取付部位置が
推定される。

このとき前記昇降桿５を下降すると止水板７が
これに伴つて本管Ａの底壁に接着し、枝管Ｂと本
管Ａとの取付部に漏水があると、この漏水Ｃは前
記止水板７によつて止水される。

而して前記昇降桿５の下端に装着された浮子６
は止水板７によつて堰止められた漏水Ｃ面に浮上
し、漏水Ｃの水位の上昇に伴つて浮子６が昇降桿
５とともに上昇し、その接触片９が走行車の台車
８上の端子盤１１の端子に順次、接離し、色付電
球１０を順次点滅させることによつて漏水量を検
出する。

このように前記実施例によれば簡単な構成で本
管Ａに対する枝管Ｂの取付位置が容易に検知され
るとともに、当該位置における漏水量が簡単に測
定される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る小口径における漏水点検
装置の一実施例を示す縦断面図、第２図はその縦
断側面図、第３図は走行車のフレームの平面図で
ある。 Ａ……本管、Ｂ……枝管、Ｃ……漏水、１……
走行車、３……枝管取付位置検知桿、４……色電
球、５……昇降桿、６……浮子、７……止水板、
８……台車、９……電気的接触片、１０……色付
電球、１１……端子盤。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本管内周壁に沿つて走行する走行車と、同走行
   車の側枠に回動自在に枢支され外側に拡開するよ
   うに賦勢され、且つ先端位置検知部を具えた枝管
   取付位置検知桿と、前記走行車に昇降自在に装架
   され、下端に浮子を具えた昇降桿と、同昇降桿に
   相対的に上下動自在に遊嵌され、同昇降桿の下降
   時に前記本管内底壁に接する止水板と、前記走行
   車上に配設された前記昇降桿の昇降位置検知装置
   とよりなることを特徴とする小口径汚水管におけ
   る漏水点検装置。