JPH02453B2 - - Google Patents

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JPH02453B2
JPH02453B2 JP56140139A JP14013981A JPH02453B2 JP H02453 B2 JPH02453 B2 JP H02453B2 JP 56140139 A JP56140139 A JP 56140139A JP 14013981 A JP14013981 A JP 14013981A JP H02453 B2 JPH02453 B2 JP H02453B2
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weight
polymer
tension
crimp
stretching
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JP56140139A
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Masahito Oono
Ryuji Yamamoto
Toshihiro Yamamoto
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Kanebo Ltd
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Kanebo Ltd
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Publication of JPH02453B2 publication Critical patent/JPH02453B2/ja
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  • Artificial Filaments (AREA)
  • Multicomponent Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は優れた嵩高性、弾力性、染色性及び紡
績性等を有する抗ピル性アクリル系複合繊維の製
造法に関するものである。 従来合成繊維の編織物製品は着用中その表面に
単糸の絡み合つたピリングと呼ばれる毛玉が発生
し易く衣料の美観が損われるという現象が知られ
ている。このピリングは三大合成繊維全体の大き
な問題となつている。 通常のアクリル系繊維においてもピルの発生が
問題になつているが、羊毛や三次元的な自然捲縮
を有する複合繊維では毛羽の絡み合いが起りやす
いので、さらにピルの発生傾向は強い。羊毛繊維
においては強伸度や屈曲強度などピルに関係する
と考えられる繊維の物理的性能が合成繊維に比較
して相当低いため毛羽の絡み合いによつて形成さ
れたピルはアクリル系複合繊維に比べて比較的脱
落しやすい。したがつて羊毛によつて製造された
編織物は着用中にその外観のそこなわれ方が少な
い。それに対してアクリル系複合繊維ではその物
理的な繊維性能が羊毛よりも数段優れているがゆ
えに形成したピルの脱落が起こりにくくかえつて
これによる編織物の外観低下が大きい。この点が
アクリル系複合繊維の大きな欠陥であり、また三
次元捲縮付与に必然的に附随する大きな問題とさ
れていた。 このようなピリングの発生を防止する方法とし
ては、たとえばピリングの起因となる毛羽を生じ
させないようにする方法、及び毛羽が発生しても
ピリングを形成する前に脱落せしめる方法の2法
が考えられている。前者の方法としては編織物構
造の緻密化、剪毛、毛焼、強加撚等の方法が試み
られているが充分でない。 後者の方法としては特公昭36−6190号公報記載
の様な重合度低下の手段がしばしば取られる方法
であるが、しかし繊維を抗ピル化するまで重合度
を低下させると実際上紡糸不能となるか製品の強
度的、外観的性質を損ない実用的でない。また特
公昭44−26975号公報記載のように一方の共重合
体成分中に共重合体と同一の組成を有する固有粘
度0.4〜1.0なる低重合度のポリマーを添加紡糸す
る方法があるが、かかる方法により工業的規模で
生産する場合混合時にマザー共重合体とブレンド
マーとの混合斑が生じやすく、糸質斑、染色斑な
どの品質上はもちろん粘度斑からくる操業トラブ
ルも多発し好ましくない。また上記低重合度のポ
リマーを単独重合する場合には多量の触媒及び連
鎖移動剤を用い高温にて重合する方法を採用せざ
るを得ない。そのためドープの着色が著しく、更
に例えば、連鎖移動剤として汎用されているドデ
シルメルカプタンを多量に用いると、紡出時の悪
臭が激しく作業環境を悪化させたり品質的にも連
鎖移動剤の使用により分子量分布が広くなり低重
合度成分が紡浴中に溶出し溶液の汚れとなり、ま
た、溶媒回収時に障害となつて溶媒の回収効果を
低下せしめるなど幣害が多い。 非電離性単量体の含有量差にもとづく複合繊維
においては上述の従来の抗ピル化法では製品の捲
縮性、強度的外観的性質、風合を著しく損ない商
品的価値を全く得なかつた。 また特開昭55−36320号公報記載のように共重
合体中のアクリロニトリル含量を通常の湿式アク
リル系複合繊維よりも多くかつ可塑性を付与する
非電離性単量体の含量を少なくして抗ピル性を付
与する方法では非電離性単量体の差による熱収縮
率の差が著しく減少するので熱収縮差を利用して
捲縮を付与することが出来ないため両成分のスル
ホン酸含有単量体の差を極端に多くし、水膨潤性
の差を利用した水感型にする必要があつた。 このため湿熱条件下でアクリル系複合繊維は膨
潤し両成分の膨潤差のため螺旋状捲縮が一部消失
して伸びるため、これを乾燥することによつて螺
旋状捲縮が再び発生するが、乾燥温度および繊維
にかかる張力の差によつて螺旋状捲縮の発現性が
大きく異なるため乾燥工程に特別の技術を必要と
する。また高収縮成分と低収縮成分とのスルホン
酸基含有量差が大きいため、染めむら、いらつき
等の染色上の欠点が生じやすい。更にかくのごと
き螺旋状捲縮の水可逆性発現の原因となつている
イオン化性基が染色工程等においてカチオン染料
あるいはカチオン緩染剤または多価金属塩等のカ
チオンとの結合により解離性を消失するために螺
旋状捲縮の水可逆性が減少し乾燥による螺旋状捲
縮の発現が著しく阻害される等の種々の欠点を有
している。 又、特公昭45−40694号公報には湿式紡系して
得られた複合繊維構成成分のアクリロニトリル
(以下ANと略称)含有量差が0.5%以下のアクリ
ル系複合繊維を延伸して、得られた膨潤ゲル状繊
維を乾燥することなく無緊張の状態で直ちに湿熱
弛緩処理を行うとその膨潤度の差によつて収縮が
異なること、更に引き続き乾燥するときの体積収
縮が異なることを利用して不可逆的な捲縮を得る
方法が記載されている。 この方法では抗ピル性を満足するためにAN含
有量率を高くした場合においてはAN含有率差が
0.5%以下でスラホン酸含有単量体の差も10〜30
ミリ当量であるため捲縮の発現力が不充分となる
上に有機溶剤系ではかかる膨潤ゲル状繊維を乾燥
密化することなく無緊張の状態で、湿熱弛緩処理
を行うと有機溶剤系特有の失透現象が助長され、
ボイドのやきつぶしが出来なくなるため失透白
化、延伸度低下または染色した色はくすんでしま
う上に濃色等が困難となるため実用上要求される
繊維を得ることは困難である。 この様に抗ピル性、嵩高性、弾力性、染色性を
ともに満足させるには種々の問題があつた。本発
明者等は斯かる欠点を改善すべく鋭意研究の結果
本発明を完成したものである。 本発明の目的は優れた嵩高性、弾力性、染色性
及び紡績性等を有する抗ピル性アクリル系複合繊
維を提供するにある。他の目的はかかるアクリル
系複合繊維を容易に製造する方法を提供するにあ
る。 本発明はスルホン酸基含有単量体を1.0〜1.9重
量%及びアクリル酸エステル又はメタクリル酸エ
ステルを6.5〜9.0重量%含有するアクリロニトリ
ル系重合体Aと、スルホン酸基含有単量体を重合
体Aよりも0.2〜1.1重量%少なく且つ0.7〜1.2重
量%、及びアクリル酸エステル又はメタクリル酸
エステルを重合体Aよりも1.0〜3.0重量%少なく
且つ4.0〜6.0重量%含有するアクリロニトリル系
重合体Bとを、前記重体AとBの重量平均分子量
が30000〜50000でその少なくとも一方が40000以
上である様に組合せ、偏心的に接合されてなり、
かつ沸水収縮率が5〜20%で沸水処理後の捲縮数
が20〜37ケ/インチであることを特徴とする抗ピ
ル性を有するアクリル系複合繊維にかかるもので
あり、また本発明方法は、スルホン酸基含有単量
体を1.0〜1.9重量%及びアクリル酸エステル又は
メタクリル酸エステルを6.5〜9.0重量%含有する
アクリロニトリル系重合体Aの有機溶剤溶液A
と、スルホン酸基含有単量体を重合体Aよりも
0.2〜1.1重量%少なく且つ0.7〜1.2重量%、及び
アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルを
重合体Aよりも1.0〜3.0重量%少なく且つ4.0〜
6.0重量%含有するアクリロニトリル系重合体B
の有機溶剤溶液Bとを、前記重合体AとBの重量
平均分子量が30000〜50000でその少なくとも一方
が40000以上である様に組合せ、前記有機溶剤A
及びBを含有する水溶液中に偏心的に複合紡糸
し、少なくとも3.5倍で1次延伸し緊張乾燥後1.1
倍以上で且つ1次延伸倍率との積が5〜9の範囲
で2次延伸した後、10%以下緊張収縮せしめ、更
に1.1〜1.6倍の3次延伸を行ない、次いで2〜10
%緊張収縮せしめることにより、沸水収縮率が5
〜20%で沸水処理後の捲縮数が20〜37ケ/インチ
であることを特徴とする。 本発明に適用するAN系重合体A及びAN系重
合体Bの重量平均分子量は50000以下で通常30000
〜50000である。紡糸性及び得られた複合繊維の
品質の点から、少なくともその一方が40000以上
であることが好ましい。AN系重合体A又はBの
重量平均分子量が50000を越えると得られた繊維
の強伸度が大となり、抗ピル性が低下する。 高収縮成分であるAN系重合体のスルホン酸基
含有単量体の含有量は1.0〜1.9重量%、好ましく
は1.2〜1.8重量%である。この含有量が1.0重量%
未満では得られた複合繊維の染色性が不足し、一
方1.9重量%を越えると高収縮成分の水膨潤性が
大き過ぎるため乾湿における寸法安定性に欠ける
と共に染色速度が過大となり、染めむら、いやつ
きなどの染色上の問題が生じる。又、AN系重合
体Aのその他の単量体含有率は6.5〜9.0重量%、
好ましくは7.0〜8.5重量%である。アクリル酸エ
ステル又はメタクリル酸エステルの含有量が6.5
重量%未満あると得られた複合繊維の捲縮発現性
が劣り満足する嵩高性、弾力性が得られず、一
方、9.0重量%を越えると得られた複合繊維のヒ
ートセツト性が悪くなり抗ピル性が低下してしま
うので避けなければならない。 前記AN系重合体Aに対して低収縮成分である
AN系重合体Bとしては、スルホン酸基含有単量
体含有量が0.7〜1.2重量%、好ましくは0.7〜1.0
重量%であり、この含有率が0.7重量%未満では
染色速度が小さくなるため、染めむら、いらつき
などが生起し、一方1.2重量%を越えると得られ
た複合繊維の捲縮発現性が低下し、満足する嵩高
性、弾力性が得られない。AN系重合体Bのアク
リル酸エステル又はメタクリル酸エステルの含有
量は4.0〜6.0重量%、好ましくは4.0〜5.5重量%
であり、その量が4.0重量%未満では延伸性に劣
り又、例えばジメチルホルムアミド溶媒の場合
AN系重合体のDMFの溶解度が劣るため重合時
にゲル化が著しくなる等の欠陥を示す。一方含有
量が6.0重量%を越えた場合は捲縮発現性が劣り、
満足する嵩高性、弾力性が得られず、また得られ
た複合繊維の抗ピル性も低下する。 本発明に適用するAN系重合体AとAN系重合
体Bとのスルホン酸基含有単量体の含有率の差は
0.2〜1.1重量%である。即ち0.2重量%未満では捲
縮の発現力が不足し充分なる嵩高性と弾力性が得
られない。また1.1重量%を越えると乾湿による
寸法安定性に欠けるとともに、均染性に欠け、染
めむら、いらつき等が発生する。 またAN系重合体AとAN系重合体Bとのアク
リル酸エステル又はメタクリル酸エステルの含有
率の差は1.0〜3.0重量%である。即ち1.0重量%未
満では捲縮の発現力が不足し充分なる嵩高性と弾
力性が得られない。また3.0重量%を越えると、
発現した捲縮が多過ぎるため風合が堅くなり嵩高
性、弾力性が不足するとともに、捲縮によるから
み合いが大となり抗ピル性も低下する。 即ち本発明は、捲縮の発現力を充分にするため
にAN系重合体AとAN系重合体B間でアクリル
酸エステル又はメタクリル酸エステルの含有率に
差をつけ熱感性を与えるばかりでなく、AN系重
合体AとAN系重合体B間でスルホン酸基含有単
量体の含有率に差をもたせ水感性を付与させ、熱
感性及び水感性を併有せしめると共に良好な染色
性を与えるために、AN系重合体Aにスルホン酸
基含有単量体を多く含有させ、複合繊維の染色性
を主にAN系重合体Aに保有させ、かついらつ
き、染め斑などの染色による品質上のトラブルが
起こらない程度にAN系重合体Bにスルホン酸基
含有単量体を含有させるものである。 これらのバランスを表わしたものが下記の式で
ある。 但し、As:重合体Aのスルホン酸基含有単量
体(重量%)、 Bs:重合体Bのスルホン酸基含有単量体(重量
%)、 An:重合体Aのアクリル酸エステル又はメタク
リル酸エステル(重量%)、 Bn:重合体Bのアクリル酸エステル又はメタク
リル酸エステル(重量%)、 この式の値が1.2未満であるとアクリル系複合
繊維の捲縮発現性、バルギー性が不良となる。ま
たこの式の値が1.7を越えると、アクリル系複合
繊維の抗ピル性が悪くなる。 この範囲の組合せがアクリル系複合繊維の捲縮
発現性、バルギー性と抗ピル性という相反する性
質のバランスがとれる好ましい重合体組成の組合
せである。 以下本発明方法につき説明する。上述のAN系
重合体A及びAN系重合体Bとを夫々有機溶剤に
溶解し、該有機溶剤を含有する水溶液中に偏心的
に複合紡糸する。 本発明に適用する有機溶剤はジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキ
シド等が挙げられるがジメチルホルムアミドが好
ましい。これらの溶剤には4重量%程度の水を含
有してもよい。凝固浴としての有機溶剤の濃度は
通常30〜70重量%である。 紡糸された糸条は次いで少なくとも3.5倍、好
ましくは3.5〜6.0倍で一次延伸を行なう。一次延
伸が3.5倍未満であるとDMFなどの有機溶媒を使
用した湿式紡糸において、水洗トウの乾燥におい
て乾燥緻密化が不良となり、得られた繊維が失透
する。1次延伸後通常水洗後緊張乾燥を行なう。
緊張下で乾燥しないと緻密化が促進されず、失
透、白化、強度低下等の欠陥を示す。 乾燥は通常100〜170℃で実施する。乾燥を終え
た糸条は次いで1.1倍以上、好ましくは1.1〜1.8倍
でかつ1次延伸倍率との積が5〜9の範囲になる
如く二次延伸を行なう。上述の範囲より低い場
合、得られた繊維の強度が弱く更に紡積時にフラ
イ発生等の問題を惹起する。一方その範囲を上廻
る場合抗ピル性が低下する。二次延伸の方法は乾
熱、蒸熱いずれの方法でもよいが乾熱においては
通常130〜170℃、蒸熱においては通常100〜120℃
が好ましい。 二次延伸後、熱処理を行ない糸条を10%以下、
好ましくは2〜7%緊張収縮せしめる。熱処理は
通常120℃以上、好ましくは120〜140℃で通常蒸
熱で実施する。蒸熱収縮率が10%を越えると、抗
ピル性が低下する。抗ピル性を付与するためには
この緊張収糸が必要欠くべからざる工程である
が、この緊張収縮のため、捲縮発現性が減少する
傾向を示す。このため更に1.1〜1.6倍の三次延伸
を通常100〜200℃の温度で行なう。三次延伸にお
いては乾熱、蒸熱のいずれの方法でもよいが、乾
熱においては通常130〜170℃、蒸熱においては
100〜120℃が好ましい。延伸倍率が上述の範囲よ
り低い場合は満足な捲縮の発現が得られず、また
その範囲を上廻る場合は、クリンプセツト又は熱
水における収縮率が過大になるとともに、クリン
プセツト又熱水処理後の結節、引掛伸度が大とな
り、抗ピル性も低下する。 三次延伸後通常100〜200℃の温度で、2〜10%
の緊張収縮を行なう。乾熱、蒸熱いずれの方法で
もよいが乾熱においては130〜170℃、蒸熱におい
ては100〜120℃が好ましい。収縮率が上述の範囲
より低い場合は、クリンプセツト又は熱水処理時
の弛緩が大きくなり、抗ピル性が低下する。上述
の範囲より高い場合は、得られた繊維の結節引掛
伸度が大となり、抗ピル性が低下する。またこの
場合、緊張収縮を行うことが必要欠くべからざる
条件で、緊張しない場合は捲縮が自己発限してし
まつて紡績性が悪くなる。 本発明のアクリル系複合繊維は優れた抗ピル性
を有するばかりでなく嵩高性、弾力性、染色性、
紡積性に優れている。特にレギユラータイプの抗
ピル繊維及び羊毛と混紡したバルギー糸の品質を
大幅に向上させ、産業上極めて有意義なものであ
る。 以下実施例により、本発明を具体的に説明す
る。なお、実施例中(%)とあるのは「重量%」
を意味する。本発明において重量平均分子量は30
℃のジメチルホルムアミド中で測定した比粘度よ
りシユタウデインガーの式より求め、又以下の実
施例中ピリング試験はJIS−L−1076に準じICI型
試験機にて測定した。捲縮特性の測定はJIS−L
−1074によつて行つた。 実施例 1 DMF溶液重合により、触媒としてアゾビスイ
ソブチロニトリルを用い、アクリロニトリル(以
下ANと略称する)/アクリル酸メチル(以下
MAと略称する)/メタリルスルホン酸ソーダ
(以下SMASと略称する)からなる三元共重合体
の組成を種々変更し、重量平均分子量45000、重
合体濃度20%の重合体溶液A及びBを作成し、モ
ノマー回収後、紡糸原液を得た。それぞれの紡糸
原液は最終の単糸デニールが3dになるように50
%DMF溶液中に接合比率50:50で複合紡糸し、
次いで90℃の15%DMF水溶液中で4.5倍に一次延
伸し、水洗乾燥後蒸熱110℃で1.5倍に二次延伸
し、引続き蒸熱130℃で5%緊張収縮させ、さら
に乾熱150℃で1.3倍延伸させた後、乾熱150℃で
5%緊張収縮させ、機械捲縮を付与した。得られ
た繊維を102mmバイアスカツトを行つた。抗ピル
コンジユゲート繊維50%、レギユラータイプの抗
ピル繊維50%を混紡して、梳毛式紡績により1/
40番手の糸を得た。水蒸気加熱100℃×15分のプ
レバルキーをして、100℃×60分綛染を行つた。
オイリング、乾燥後丸編布を作成し、染色性、抗
ピル性、風合いを評価した。結果を表−1に示
す。なお通常のコンジユゲート繊維50%、レギユ
ラータイプの抗ピル繊維50%を混紡した場合の抗
ピル性は1.5級であつた。
【表】
【表】 実施例 2 ステンレス製攪拌機付オートクレーブにて重合
体A、AN/MA/アリルスルホン酸ソーダ(以
下SASと略称)=90.5/8.0/1.5、重合体B
AN/MA/SAS=93.3/6.0/0.7となる様な単量
体組成で重合仕込単量体濃度を変化させることに
よつて異なつた重量平均分子量の重合体AとBを
得た。得られた共重合体をそれぞれ50℃で約70ポ
イズになる如く調整し、最終の単糸デニールが
3dとなるように55%DMF水溶液中に複合紡糸し、
次いで90℃の20%DMF水溶液中で5倍に一次延
伸し、水洗乾燥後蒸熱115℃で1.5倍に二次延伸
し、引さ続き蒸熱135℃で5%緊張収縮させ蒸熱
100℃で1.4倍延伸後蒸熱100℃で2%緊張収縮さ
せ、機械クリンプを付与した後に蒸熱105℃でク
リンプセツトした。得られた繊維を102mmバイア
スカツトを行い、実施例1と同様処理して丸編布
によつて抗ピル性を評価した。結果を表−2に示
す。
【表】 実施例 3 DMF系溶液重合により重合体A、AN/MA/
SMAS=90.9/7.5/1.6、重量平均分子量46000、
重合体B、AN/MA/SMAS=93.5/5.5/1.2、
重量平均分子量38000からなる三元共重合体の紡
糸原液を得た。50%のDMF水溶液中に複合紡糸
し、次いで90℃の15%DMF水溶液中で一次延伸
倍率を変化させて延伸し、水洗、乾燥後蒸熱110
℃で二次延伸倍率も変化させて実施し、引き続き
蒸熱125℃で5%緊張収縮させ、乾熱165℃で1.5
倍、3次延伸後蒸熱100℃で5%緊張収縮させ、
機械クリンプを付与した後に、蒸熱110℃クリン
プセツトした。得られた繊維は102mmバイアスカ
ツトをして、実施例1と同様に処理して丸編布を
得た。結果を表3に示す。
【表】 実施例 4 実施例3で得られた紡糸原液を用いて50%
DMF水溶液中に複合紡糸し、次いで90℃、20%
DMF水溶液中で5.0倍一次延伸し、水洗、乾燥後
蒸熱115℃で1.6倍、二次延伸した後、蒸熱温度、
蒸熱収縮率を変化させた後、蒸熱100℃で1.4倍、
3次延伸後蒸熱105℃で4%緊張収縮させ機械ク
リンプを付与した後に蒸熱110℃でクリンプセツ
トした。得られた繊維は102mmバイアスカツトを
行い、実施例1と同様に処理して丸編布によつて
抗ピル性を評価した。結果を表4に示す。
【表】
【表】 実施例 5 実施例4の二次延伸上りトウを用いて、蒸熱
130℃で4%緊張収縮させた後、乾熱160℃で3次
延伸倍率を変化させるとともに乾熱165℃で収縮
率を変化させた後、機械クリンプを付与した後に
蒸熱105℃でクリンプセツトした。得られた繊維
は、102mmバイアスカツトを行い、実施例1と同
様に処理して丸編布によつて抗ピル性を評価し
た。
【表】
【表】 実施例 6 DMSO溶液重合により触媒としてアゾビスジ
メチルバレロニトリルを用い、AN/MA/
SMAS=91.2/7.0/1.7、重量平均分子量43000の
重合体AとAN/MA/SMAS=95.0/4.0/1.0、
重量平均分子量46000の重合体Bの溶液を作成し、
モノマー回収後、紡糸原液を得た。この紡糸原液
は、最終の単糸デニールが3dになるように接合
比率50:50で20℃の50%DMSO水溶液中に複合
紡糸した。次いで85℃の25%DMSO水溶液中で
4.5倍に一次延伸し、水洗、乾燥後、蒸熱115℃で
1.3倍に二次延伸し、引き続き蒸熱135℃で6%収
縮させ、乾熱155℃で1.5倍三次延伸して、乾熱
165℃で3%収縮させた後、機械クリンプを付与
した後、蒸熱115℃でクリンプセツトした。得ら
れた繊維を102mmバイアスカツトして、実施例1
と同様に処理して、丸編布によつて染色性、抗ピ
ル性を評価した。結果を表6に示す。
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 スルホン酸基含有単量体を1.0〜1.9重量%及
    びアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル
    を6.5〜9.0重量%含有するアクリロニトリル系重
    合体Aの有機溶剤溶液Aと、スルホン酸基含有単
    量体を重合体Aよりも0.2〜1.1重量%少なく且つ
    0.7〜1.2重量%、及びアクリル酸エステル又はメ
    タクリル酸エステルを重合体Aよりも1.0〜3.0重
    量%少なく且つ4.0〜6.0重量%含有するアクリロ
    ニトリル系重合体Bの有機溶剤溶液Bとを、前記
    重体AとBの重量平均分子量が30000〜50000でそ
    の少なくとも一方が40000以上である様に組合せ、
    前記有機溶剤A及びBを含有する水溶液中に偏心
    的に複合紡糸し、少なくとも3.5倍で1次延伸し
    緊張乾燥後1.1倍以上で且つ1次延伸倍率との積
    が5〜9の範囲で2次延伸した後、10%以下緊張
    収縮せしめ、更に1.1〜1.6倍の3次延伸を行い、
    次いで2〜10%緊張収縮せしめることにより、沸
    水収縮率が5〜20%で沸水処理後の捲縮率が20〜
    37ケ/インチでることを特徴とする抗ピル性を有
    するアクリル系複合繊維の製造法。
JP14013981A 1981-09-04 1981-09-04 抗ピル性アクリル系複合繊維の製造方法 Granted JPS5841911A (ja)

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JP14013981A JPS5841911A (ja) 1981-09-04 1981-09-04 抗ピル性アクリル系複合繊維の製造方法

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