JPH0245083Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車両シート用小物入れ、特にシートバ
ツク部の背部側に設けるようにした車両シート用
小物入れに関するものである。

従来、車両シート用小物入れに関しては、第１
図に示すように、車両用シート１のシートバツク
部２をシートクツシヨン部３の着座面上に転倒さ
せて、上記シートバツク部２の背面４側に一定の
深さを有して形成された凹部５の開閉蓋６を解放
してこの凹部５を小物入れとして利用したものが
提案されている。この開閉蓋６は一端を図示され
ないヒンヂにより開閉自在に取付けられており、
開閉蓋６と凹部５の内壁との間には支持棒７が設
けられ、凹部５を小物入れとして利用する場合に
開閉蓋６の開放状態を維持するようになつてい
る。

しかしながら、上記のような従来の車両シート
用小物入れによれば、シートバツク部２の背面４
側に凹部５を形成することによりシートバツク部
２の内部に設けられる緩衝材やクツシヨンスプリ
ング等が凹部５の底部によつて制約を受け、この
ためシートバツク部２のクツシヨン性が阻害され
るという欠点を有していた。また、凹部５はシー
トバツク部２の厚みより短い深さしかないので小
物入れの容積は限られており、このため物が余り
収納できないという欠点を有していた。

本考案の目的は、一辺がヒンヂを介してシート
バツク部背面に取付けられ起倒自在となつた４個
の規制枠を、４角形状に配置し、直立状態におい
て対向する一組の規制枠の内面の上部左右に枠固
定部を設け、直立状態で対向するもう一組の規制
枠の上部両端側を上記枠固定部に固定するように
して、上記各欠点を除去するものであり、以下実
施例を用いて詳細に説明する。

第２図ないし第５図は本考案による車両シート
用小物入れの一実施例を示す斜視図であり、同図
において車両シート１０はシートクツシヨン部１
１とシートバツク部１２とを図示されないリクラ
イニング機構により前倒自在に連結して構成され
ている。上記シートバツク部１２の背面側は前倒
状態において前端及び後端が上部側に突出して中
央部が凹部１３となつている。この凹部１３には
本考案による車両シート用小物入れ１４が取付け
られており、この車両シート用小物入れ１４は第
３図に示すように矩形状の板材より成る基板１５
の任意の個所をネジ１６により凹部１３に固定さ
れている。上記基板１５の前端部及び後端部は基
板１５と直角方向に折曲されて折曲部１７，１７
となつており、この折曲部１７の端部には折畳み
状態で基板１５と略同一の長さとなるよう２枚の
板材より成る規制枠１８，１８がヒンヂ１９によ
り起倒自在に取付けられており、この規制枠１８
の端部には一方が凸部で他方に凹部となつた係止
部２０が形成され、規制枠１８，１８の折畳み状
態における上面側の端部付近には取手２１が設け
られている。上記基板１５の長尺辺側の端部側に
は２本のパイプ２２，２３を複数の小径パイプ２
４により橋絡して成る規制枠２５が設けられてお
り、この規制枠２５の下側のパイプ２３の両端は
第４図に示すように一部小径となつた回動部２６
となつており、この回動部２６の上側からは押え
片２７がネジ２８により回動自在に固定されるこ
とにより、ヒンヂとして機能する。上記板状の規
制枠１８，１８は起立して直立状態となり、その
内面における上端側の左右隅部には第５図に示す
ように枠固定部３０が取付けられている。この枠
固定部３０は内側に開口するＵ字状の溝３１を備
えており、この溝３１にはスプリング３２を介し
て半球体３３が弾性的に固定されている。上記溝
３１には格子状の規制枠２５の上側のパイプ２２
が水平状態から垂直状態まで回動した後、スプリ
ング３２の弾性力によりパイプ２２の端部開口部
を半球体３３が押圧して係止される。

以上のような構成において、この車両用小物入
れ１４の使用状態を説明すると、車両用シート１
０のシートバツク部１２を前倒して背部側を水平
状態とし、凹部１３を上方に向けた後、この凹部
１３に取付けた小物入れ１４の板状の規制枠１８
の取手２１をそれぞれ前後部側へ引くと、規制枠
１８はヒンヂ１９を中心に回動して直立状態に起
立する。次に格子状の規制枠２５をそれぞれ両側
方向に引き起こすと、規制枠２５は回動部２６を
支点として回動して直立状態に起立し、この規制
枠２５の上側のパイプ２２の端部開口縁を規制枠
１８の角部の枠固定部３０に係止固定すると４個
の規制枠１８，１８，２５，２５に囲まれた基板
１５の上側空間を小物入れとして利用することが
できる。

なお、上記実施例においては、規制枠を板状と
格子状のものを２枚ずつ組み合わせることにより
小物入れの囲いとして利用するものとして説明し
たが、本考案はこれに限定されず、４個の規制枠
を総て板材より構成しても、また格子状としても
よい。さらに、規制枠をより簡易に４枚の金属ま
たは樹脂製の網状の規制枠とし、四方の角部を簡
易な枠固定部としての止め金により固定するよう
にしてもよい。また、規制枠は基板に取付けるこ
となく直接シートバツク部の背部に取付けてもよ
い。

以上説明したように本考案による車両シート用
小物入れによれば、一辺がヒンヂを介してシート
バツク部背面に取付けられ起倒自在となつた４個
の規制枠を、４角形状に配置し、直立状態におい
て対向する一組の規制枠の内面の上部左右に枠固
定部を設け、直立状態で対向するもう一組の規制
枠の上部両端側を上記枠固定部に固定するように
したので、車両用シートのシートバツク部の背部
を簡易かつ迅速に小物入れとして利用することが
でき、また、規制枠により小物の床側への落下を
防止することができ、小物の収納を確実に行うこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の車両シート用小物入れの一例を
示す斜視図、第２図ないし第５図は本考案による
車両シート用小物入れの一実施例を示す斜視図で
ある。 １２……シートバツク部、１３……背面側凹
部、１４……小物入れ、１８……板状規制枠、２
５……格子状規制枠、３０……枠固定部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一辺がヒンヂを介してシートバツク部背面に取
   付けられ起倒自在となつた４個の規制枠を、４角
   形状に配置し、直立状態において対向する一組の
   規制枠の内面の上部左右に枠固定部を設け、直立
   状態で対向するもう一組の規制枠の上部両端側を
   上記枠固定部に固定するようにしたことを特徴と
   する車両シート用小物入れ。