JPH0519000Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、フレーム式の脚部に背当て付きの着
座部を取付けられた所謂フレーム椅子に関するも
のである。

〔従来の技術と考案が解決しようとする課題〕

従来のこの種の椅子を含めて一般的に脚部を内
側に折畳み式にして保管を容易にしたのは周知で
あるが、別途の機能を付加するために着座部と分
離可能にしたものは存在していなかつた。

本考案は、この点に鑑みて、組立状態では通常
の椅子として機能し、脚部との分離状態では座椅
子として機能する椅子を提供することを目的とす
る。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、この目的を達成するために、背当て
部１２を備えた着座部１１と、この着座部に沿つ
て前後の平行フレーム部２１、これらの平行フレ
ーム部の両端に下設された４本の上下方向フレー
ム部２２及びこれらの上下方向フレーム部の下端
部間を連結する両側の平行フレーム部２３を一体
のフレームとして形成された脚部２０とから構成
し、着座部１１の裏面には、前後の平行フレーム
部２１が嵌入される溝１３ａを備え、着座部１１
を座椅子として畳等の平面に据えるための台座１
３を設けて、前後の平行フレーム部２１に装着さ
れて天板として機能するシート２８を付属させ
る。

〔作用〕

台座１３の溝１３ａへ脚部２０の平行フレーム
部２１が嵌入されると、脚付きの通常の椅子とし
て機能する。台座１３から脚部２０を離脱させる
と、背当て部１２を備えた着座部１１は座椅子と
して機能する。この際、シート２８を脚部２０の
天板にして簡易テーブルとして使用できる。

〔考案の実施例〕

第１図〜第３図は本考案の一実施例による椅子
を示す。

第１図において、１０は、着座部１１と背当て
部１２とが合成樹脂により標準体形に応じて曲面
状に一体に成形されたシートシエルである。

２０は脚部フレームであり、着座部１１の裏面
に沿つた前後の平行フレーム部２１、これらのフ
レーム部の両端に下設された４本の上下方向フレ
ーム部２２及びこれらのフレーム部の下端を連結
する両側の平行フレーム部２３が一体のフレーム
として金属製パイプ又は中実棒で形成されてい
る。

１３はねじ１４で着座部１１に４個所でねじ止
めされる台座であり、脚部フレーム２０の平行フ
レーム部２１が水平後方から嵌入されるように溝
１３ａを形成されると共に、底面は畳又は床に据
えられるようにナイロン、PP等の柔軟性を持つ
合成樹脂で上下面を平坦に形成されている。２４
は平行フレーム部２１を溝１３ａに嵌入させた後
に、離脱防止のためにねじ込まれる安全ねじであ
る。

２８はキヤンバス地等の丈夫な布により製作さ
れた袋状物入れ２８ａを備えたシートであり、通
常マジツクテープにより上下方向フレーム部２２
に装着されている。

第２図は通常のフレーム椅子として使用される
状態を示すもので、ねじ１４でシートシエル１０
に固定された台座１３の溝１３ａに、脚部フレー
ム２０の平行フレーム部２１が嵌入されてねじ２
４でロツクされている。この状態で、シート２８
は側部で物入れ２８ａとしても使用できる。

第３図は分離した使用状態を示すもので、安全
ねじ２４を外し、脚部フレーム２０を台座１３か
ら離脱させ、台座１３を畳に据えて座椅子として
使用する。また、脚部フレーム２０は、シート２
８を天板として平行フレーム部２１に装着するこ
とにより、読書台等の簡易テーブルとして使用で
きる。

尚、前述の実施例において、台座固定ねじは取
付け構造を変更する等により廃止できる。また、
安全ねじも溝等の構造を変更して不要にできる。

第４図は本考案の別の実施例を示すもので、シ
ートシエル１０の基本構造及び脚部フレームは前
述の実施例と共通にすると共に、前方の台座とし
ては高さ調整機能付の台座３０が取付けられてい
る。この台座の構造自体は周知のものであり、着
座部１１の裏面にねじ止めされるケーシング３１
と、この内部においてバネ３２で下方に付勢され
た溝３３ａ付のスライダ３３と、その背面に取付
けられた軟質系のプラスチツクシート３４にロツ
ク位置でスライド駒３４ａを前進係合させ、２点
鎖線で示す解除位置で後退離脱させるように、ケ
ーシング３１にヒンジされたロツクレバー３５と
から構成されている。

これにより、座椅子又は通常の椅子として使用
する場合に、ロツクレバー３５をロツク解除位置
に回動させて、底面が据え付け面になるスライダ
３３をばね力に抗して高さを調整してロツク位置
へ操作する。

〔考案の効果〕

以上、本考案の椅子によれば、脚付きの通常の
椅子としてだけではなく、着座部側を脚部から分
離させて座椅子としても使用できる。脚部上面
に、固定又は移動式の天板用シートが装着される
ことにより、脚部側は簡易テーブルとして使用で
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例による椅子の分解斜
視図、第２図は同実施例による椅子の非分離状態
を示す斜視図、第３図は同実施例による椅子の分
離時の使用状態を示す斜視図、第４図ａは本考案
の別の実施例による椅子の着座部の分解斜視図及
び第４図ｂはこの実施例の台座の断面図である。 １１……着座部、１２……背当て部、１３，３
０……台座、１３ａ，３３ａ……溝、２０……脚
部フレーム、２１……着座部に沿つた前後の平行
フレーム部、２２……上下方向フレーム部、２３
……両側の平行フレーム部、２８……シート。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 背当て部を備えた着座部と、 この着座部に沿つた前後の平行フレーム部、こ
   れらの平行フレーム部の両端に下設された４本の
   上下方向フレーム部及びこれらの上下方向フレー
   ム部の下端部間を連結する両側の平行フレーム部
   を一体のフレームとして形成された脚部とから構
   成されると共に、 前記着座部の裏面に、前記前後の平行フレーム
   部が嵌入される溝を備え、かつ前記着座部を座椅
   子として畳等の平面に据えるための台座を設け、 前記前後の平行フレーム部に装着されて天板と
   して機能するシートを付属させたことを特徴とす
   る椅子。