JPH0245033Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、弾性変形自在の材料から成り管状記
録具を差込んだ際に記録用管片の自由端に密封状
態で係合する密封要素を底部範囲に設け、上部に
差込開口を設けたペンスタンド（以下管状記録具
の受容器又は受容器とも称する）に関する。

この種の公知の受容器（ないし筆筒）の場合
（西独実用新案82−01625）、密封要素は、弾性材
料ストリツプから成り、１つの架台の複数の受容
器に共通であり、記録用管片に係合する面とは逆
の側の面で支持要素に密着している。従つて、管
状記録具を容器に挿入すると、管状記録具の前端
がストリツプ状要素に当接し、ストリツプ状要素
は、管状記録具の重量によつて幾分変形されて管
状記録具の前端に密封状態で当接する。

この公知の受容器の場合、記録用管片の前面
は、管状記録具の重量の作用によつてのみ、密封
要素に係合するので、多くの場合、十分な密封効
果は得られない。

更に、記録用管片が密封要素に載る範囲にイン
キが堆積して乾燥し、その結果、場合によつて
は、記録用管片の前端が、乾燥したインキ上に載
り、従つて、確実には密封されないと云う問題点
がある。

本考案の目的は、記録用管片を確実に密封で
き、乾燥したインキ上に記録用管片の前端が載る
のを確実に防止する、管状記録具受容器を創生す
ることにある。

この目的は、冒頭に述べた形式のペンスタンド
において、本考案にもとづき、密封要素４が、記
録用管片１２の載る範囲において、差込開口の方
向へ湾曲させてありかつ差込開口から離れる方向
へ変形自在であり、密封要素４と差込開口との間
には差込んだ管状記録具と係合する弾性変形自在
の保持要素５が設けてあることによつて達成され
る。密封要素を弾性変形自在のチユーブ片として
構成すれば好ましい。

即ち、本考案に係る受容器の場合、記録用管片
が載る密封要素の範囲は、可動であり、従つて、
記録用管片を差込む際、移動させることができ、
かくして、場合によつては生ずる乾燥インキ堆積
物を引き剥すことができ、従つて、記録用管片の
自由端は、密封要素の材料上に載り、密封要素の
弾性にもとづき密封がなされる。

例えば、ゴム製または合成樹脂製挿入体から構
成でき、周面に保持リツプを形成した中央開口を
有する保持要素によつて、容器に差込んだ管状記
録具は、差込んだ際の最終位置に基本的に保持さ
れる。即ち、保持要素は、管状記録具が、密封要
素の変位せる当接範囲の弾性復元力によつて上昇
され、その結果、当接範囲が再びもとの位置を取
るようになるのを防止する。

以下実施例を示す図面を参照して以下に本考案
を詳細に説明する。

図示の受容器は、差込開口を備えた外側部材１
と、弾性変形自在なゴム製または合成樹脂製チユ
ーブ４を、その中心軸線が管状記録具の差込方向
に垂直をなすよう、内部に配置し、外側部材１に
挿入してネジ３で固定した内側部材２とから成
る。外側部材１と内側部材２との間には、斜切し
て形成した保持リツプ６によつて区画された正方
形の中央開口を有する円形の弾性材料製保持要素
５が保持してある。保持リツプ６は、傾斜した壁
（第１図および第３図参照）によつて、保持要素
５の、密封要素４に近い方の側に形成されてい
る。

図示の管状記録具のシヤフト１０内には、記録
用管片１２を前端に設けた通常の円筒部材１１が
保持してある。受容器の差込開口および上記開口
と密封要素４との間の受容範囲は、もちろん、記
録用管片１２の前端がチユーブ状密封要素４上に
載るよう（第１図、第２図）容器に差込む際に管
状記録具をある程度案内できるよう、構成してあ
る。差込んだ際、円筒部材１１の外面に当接する
保持リツプ６が、“抑え鉤状に”管状記録具を定
位置に保持する。この場合、保持リツプは、管状
記録具の差込によつて変形された位置からもど
り、場合によつては、管状記録具を幾分上昇せし
める。しかしながら、保持リツプ６は、受容器か
ら管状記録具を引出す操作を妨害することはな
い。引出時には、受容器をその縦軸線のまわりに
幾分回転するのが好ましい。

第１図から明らかな如く、管状記録具は、記録
用管片１２によつて密封要素４の当接部分が内方
へ幾分押込まれ、かくして、記録用管片が良好に
密封され且つまた場合によつては生じた乾燥イン
キ堆積物が除去されるよう、受容器内に挿入され
る。この位置では、管状記録具は、保持リツプ６
の“抑え鉤作用”によつて保持される。

本考案のペンスタンドの場合、保持要素は弾性
変形自在であるので、径の異なる多種類の管状記
録具を容易に挿入引出自在であると共に、密封要
素が差込開口の方向へ湾曲させてあり、且つ差込
開口から離れる方向に弾性変形自在であるので、
記録具先端から漏れたインクの堆積物が、その後
の記録具の当接、離脱による密封要素の変形を介
して容易に密封要素からはがれると共に湾曲に従
つて下方へ落下することとなり、従つて密封要素
の記録具先端が載る範囲は常に清潔に保つことが
でき、これにより休止状態にある管状記録具先端
を常時清潔で使用可能な状態に保つと共に記録具
を直立保持可能なペンスタンドの提供が可能とな
つた。

【図面の簡単な説明】

第１図は、管状記録具を差込んだ受容器の断面
図、第２図は、管状記録具を差込んだ際の密封要
素の形状および記録用管片の位置を示す部分断面
図、第３図は、密封要素の断面図、第４図は、密
封要素の平面図である。 １，２……容器、４……密封要素、５……保持
要素、１０，１１，１２……管状記録具、１２…
…記録用管片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 管状記録具を差込んだ際に管状記録具先端の
   記録用管片の自由端に密封状態で係合する弾性
   変形自在の密封要素を底部範囲に設け、且つ上
   部に差込み開口を設けたペンスタンドにおい
   て、密封要素４が、記録用管片１２の載る範囲
   において、差込開口の方向へ湾曲させてありか
   つ差込開口から離れる方向へ変形自在であり、
   密封要素４と差込開口との間には差込んだ管状
   記録具と係合する弾性変形自在の保持要素５が
   設けてあることを特徴とするペンスタンド。 (2) 密封要素が、チユーブ片４として構成してあ
   ることを特徴とする登録請求の範囲第１項記載
   のペンスタンド。 (3) 保持要素５が、ゴム製又は合成樹脂製挿入体
   から成り、周囲に保持リツプ６を形成した中央
   開口を有することを特徴とする登録請求の範囲
   第１項または第２項記載のペンスタンド。 (4) 前記中央開口が多角形であることを特徴とす
   る登録請求の範囲第３項記載のペンスタンド。