JPH024492B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、印刷機又は静電複写装置等によつ
て複写を行う場合に記録紙搬送径路において発生
するジヤムの内、給紙トレイからレジストローラ
に入る前の給紙ガイド末端までの径路で発生する
ジヤムを差別化して検知し、記録紙を繰出す給紙
トレイを即刻変更する給紙装置に関するものであ
る。

またこの発明の目的は、複写又は印刷工程中で
生ずる各種の不具合の大部分を占めるジヤム故障
のうち、更にその大部分を占めるレジストローラ
に至る前、給紙ガイド末端までの給紙ジヤムによ
る機能停止を自動的に回避し複写を続行せしめ、
複写所要時間を短縮、稼動効率を上げることにあ
り、また第２には印刷装置、複写装置の無人化、
ロボツト化を図り、オペレータを複写工程の監視
から解放することにある。

記録紙を給紙トレイから給紙ローラで繰出し、
給紙ガイドを経て、レジストローラに挾持させ、
例えば、静電複写装置等のトナー像担体上のトナ
ー像を転写収録されるタイミングに同期させて記
録紙をレジストローラから繰出し、トナー像を転
写、トナー像担体から分離し、搬送し、定着し、
排紙トレイに搬送載積するまでの記録紙搬送径路
において各種の記録紙ジヤムが発生する。すなわ
ち給紙トレイからの繰出不良、給紙ガイドにひつ
かかり、アコーデオンジヤム、レジストローラ作
動不良によるトナー像収録不軌、トナー像担体か
らの分離不良による巻付、搬出不良によるひつか
かり、等各種のジヤムが発生する。

従来の複写装置においては、ジヤムの種類の判
定機構を有せず、またジヤム自身およびジヤムに
よつて波及惹起される二次故障の重積故障排除が
困難であることから、一旦ジヤムが発生すると即
刻全複写工程を停止させ、人手によつてジヤム箇
所の検知、ジヤムの排除を行つている。この人手
による排除作業には、相当の時間を要し、また身
体および衣服の汚れを伴い、従来画像記録装置の
問題点となつている。

一方、複写枚数の大量化、および自動原稿送り
装置が採用されて多種の原稿から自動的に大量の
コピーがとられる傾向があり、給紙トレイを多段
式とし大量の記録紙を積載して、この傾向に適応
している。

従つて印刷、記録装置複写装置等の総合的な稼
動効率の向上、ロボツト化は画像記録装置に要求
される必須の条件となる。

本発明は、上記必須の条件の解決策の一つとし
て、ジヤムによる稼動効率の低下防止およびその
機構のロボツト化を実施した。

記録紙のジヤムは既に述べたように記録紙搬送
径路において色々の発生の形態をとるが、発生確
率の高いものは、給紙トレイから給紙ローラで記
録紙を一枚宛繰り出す時のジヤムおよび給紙トレ
イからレジストローラに至る前までの給紙ガイド
でのジヤムである。また給紙ガイドまでに起るジ
ヤム（以後給紙ジヤムと略称する）は、次工程に
記録紙を給紙しないだけであつて複写工程を稼動
状態に放置していても悪質な二次波及故障を起す
ことはない。しかもレジストローラには待機時間
があるので、給紙トレイの予備を準備しておき、
給紙ジヤムが起つた時に即刻予備給紙トレイから
の給紙に切換えれば、複写装置を止めて給紙ジヤ
ム排除に直に取掛ることなく給紙ジヤム発生の警
示を行い、そのまま複写工程を続行することがで
きる。予備給紙トレイの発想は、給紙ジヤムを起
した給紙トレイからの給紙を停止して順次給紙ト
レイを切換えてゆく複数ケの給紙トレイシステム
に発展させられる。

また、給紙ジヤムが起こつても複写を続行する
複数給紙システムにおいては、各給紙トレイの給
紙ローラの近傍から記録紙繰出し側に記録紙の繰
出しを検知する送り出し開始センサーを設け、ま
た給紙ガイドの末端近く給紙トレイ側に、送り出
された記録紙の先端を検知し、検知した時点から
一定時間後に給紙ローラの稼動停止を指令する送
り出し停止センサを設置する。

また各給紙トレイには、記録紙のサイズを検知
し、給紙トレイに載積されている記録紙が複写記
録に、使用中の記録紙サイズでない時には更に次
の給紙トレイに給紙切換を指令する記録紙サイズ
判定センサを設ける。

また給紙ジヤムを記録紙搬送径路で起る他のジ
ヤムと区別するには、上記送出し開始センサ、送
り出し停止センサおよび記録紙サイズ判定センサ
の他に、少くともジヤム検知に利便な主要径路点
にジヤム検知センサを設け、給紙ジヤム検知のた
めの前記センサからの信号によつて複写が続行さ
れ、その他のジヤム検知センサからの信号によつ
て複写全工程が停止される制御回路を含む、制御
機構を設ける。

次に本発明の実施例を第１図のフロチヤートを
用いて説明する。

給紙台から転写紙が給紙され、レジストローラ
より転写紙がトナー像支持体上のトナー像を収録
できるタイミングで送り出されると、複写装置の
制御機構からの指令によつて、給紙トレイの給紙
ローラが始動し転写紙を繰出す。図において処理
１ａおよび１ｂは、本発明の範囲外の制御機構に
よる。繰出された転写紙は各給紙トレイ別に設け
られた送り出し開始センサKiで検知され、給紙
ガイドを滑つて、給紙ガイド末端近くに設けられ
た送り出し停止センサKcに検知されると、両セ
ンサKiとKcはアンド回路によつて給紙ジヤムゼ
ロの信号を複写装置の制御機構に入れ、また転写
紙の先端を検知した送り出し停止センサKcはパ
ルス等でカウンテングをはじめ、一定時間後に給
紙ローラ停止の信号を出して給紙ローラの稼動を
停止させ給紙ローラを待機の状態にする。ここで
複写終了の判断をし（判断(3)）、稼動中の給紙ト
レイに転写紙が残つておりかつ給紙ジヤムが起ら
ない限り、処理１ａから判断(3)の作るループを繰
返す。尚複写終了の判断は本発明の範囲外の制御
機構によるものである。また送り出し停止センサ
Kcは、給紙ガイド末端に小孔または切欠きを設
ける等の工夫によつて、各給紙ガイド別のセンサ
Kcを１つに統合した送り出し停止（処理１ｄ）
センサKcにすることができる。

複写が終了すれば、警報（処理１ｅ）を発して
オペレータに複写終了を告げ、複写装置の全稼動
を停止する（処理１ｆ）。

もし、複写続行中に送出し開始センサKiが、
給紙ローラの転写紙繰出し不良または給紙トレイ
に転写紙がなくなり、Kiからの検知信号がない
場合、および給紙ガイドに転写紙がひつかかり、
送り出し停止センサKcからの検知信号が、発生
しない場合には（判断(1)および(2)）、給紙ローラ
が停止され、給紙トレイあるいはイラスト部に給
紙ジヤム警示があらわれ、制御機構の中で給紙ト
レイ番号を１番号だけ追加し、更に最終給紙トレ
イでないことを確認後給紙トレイの切換えを行う
（処理１ｄ）。続いて切換えた給紙トレイに載積し
ている転写紙のサイズが使用中のサイズであるか
否かを、転写紙サイズ判定センサーで判定し、適
合すれば、切換えられた給紙トレイに載積された
転写紙の枚数だけ、先に述べた処理１ａから判断
(3)までの複写ループが作られる。

一方、判断(5)において転写紙サイズが不適合の
場合には、処理１ｈの前にフローが入り、適合サ
イズを載積した給紙トレイが見つかるまで、処理
１ｈから判断(5)までのループが続けられる。この
場合給紙トレイあるいはイラスト部に給紙ジヤム
として警示される内容は、転写紙サイズ不適合、
給紙ジヤムおよび転写紙なしの三つの場合を含む
ものである。

また処理１ｈから判断(5)のループを繰返し、つ
いに複数ケの給紙トレイの最後の第Ｎ番目の給紙
トレイも給紙ジヤムの警示を発する場合は、処理
１ｅに移り複写装置の稼動が停止される。

しかし、オペレータが時折複写装置の稼動状況
をチエツクし、給紙ジヤム警示をしている給紙ト
レイの給紙ジヤムを排除し、不適合サイズの転写
紙を入換え、あるいは空の給紙トレイに転写紙を
補填することができれば、判断(4)において、給紙
トレイ番号ｉを番号１にもどして、処理１ａから
のフローに乗せる機構を作ることができる。

次に第２図において、上述した給紙ジヤムを回
避して複写を続行する複写装置の１実施例を示し
説明する。ここに示した複写装置は感光体を使用
し、感光体表面に生成したトナー像を直線転写紙
に転写し、熱定着して搬出する形式のものであ
る。

第１給紙トレイT₁に複写に使用するサイズの
転写紙P₁が積載され、転写紙サイズ判定センサ
S₁でチエツクされる。転写紙P₁は給紙ローラR₁
で繰出され、送出し開始センサK₁でチエツクさ
れ、ガイド板G₁及びガイド蓋板G₁′の間を通つ
て、送り出し停止センサKcでチエツクされレジ
ストローラ１に到達し、ジヤム検知センサKdに
よつて確認される。レジストローラ１に挾持され
た転写紙は、レジストローラ１の待機解除と共に
ガイド２を通つて感光体３の表面のトナー像を収
録できるタイミングで送り出される。

同様な機構が第１給紙トレイから第Ｎ給紙トレ
イまで、一般に第ｉ給紙トレイ全部に亘つて与え
られている。

第１給紙トレイの送り出し開始センサK₁、一
般に第ｉ給紙トレイの送り出し開始センサKiは、
送り出し停止センサKcとアンド回路で連結され
ており、Ki及びKcでの転写紙検知が併さつた時
に、複写装置に設けられている制御機構Ｃ（図示
せず）で、第ｉ給紙トレイからガイド板Gi末端
までの間の給紙ジヤム（以後第ｉ系給紙ジヤムと
略称する）がゼロであると検知する。また制御機
構Ｃは転写紙搬送径路に設けたジヤム検知センサ
Kd，Ke，Kf等からのジヤム検知信号と給紙ジヤ
ム信号を区別し、給紙ジヤム信号の時には複写装
置の稼動停止を指令しない。

また送り出し停止センサKcは、転写紙の先端
を検知するとパルスによるカウントを開始する。
そのカウント数は、転写紙が、Kcの検知地点か
らレジストローラ１に到達するに要する平均時間
によつて定まる。所定のパルスカウント数がカウ
ントされ終ると送出し停止センサKcは給紙ロー
ラRiの稼動を停止する。

ガイド２を通り、トナー像を収録できるタイミ
ングで感光体３に接触した転写紙は、転写電極４
によつてトナー像を転与させ収録し、分離電極５
によつてジヤム検知センサKeの監視の下に感光
体３から引外され搬送装置６によつて熱定着ロー
ラ７によつてトナー像が固定され、ジヤム検知セ
ンサKfの監視の下に搬出ローラ８によつて排紙
トレイ（図示せず）に収納される。

もし、送り出し開始センサKi及び送り出し停
止センサKcで第ｉ系給紙ジヤムの発生が検知さ
れると、制御機構Ｃによつて給紙ローラRiの転
写紙繰出し機構が停止され、複写装置のイラスト
部に第ｉ系給紙ジヤムが警示される。次に第（ｉ
＋１）給紙トレイがあることを制御機構Ｃで確認
して給紙トレイの切換を行い、続いて転写紙サイ
ズ判定センサSi＋１で第（ｉ＋１）給紙トレイに
積載している転与紙のサイズ適否を判定し、適し
ていれば第ｉ給紙トレイに代つて稼動状態に入
る。もし不適であればジヤム警示をして次の第
（ｉ＋２）給紙トレイにうつる。もし最終の第Ｎ
給紙トレイに到つても稼動に入れる給紙トレイが
ない場合には、警報を発して、複写装置の稼動を
停止させる。

しかしながらオペレータは時折複写進行状況を
チエツクするのが一般であるので、ジヤム警示し
ている給紙トレイに対して、給紙ジヤムの排除、
不適サイズ転写紙の取換、充填を行うことができ
るので、適宜、給紙トレイを稼動可能の状態に直
すことができる。従つて第Ｎ給紙トレイから給紙
を行つているとき、該トレイに転写紙が無くなつ
た場合再び第１給紙トレイに戻して始動させるよ
うに制御する手段を付与すれば長時間連続稼動可
能な複写装置とすることができる。

以上、実施例の説明を終るが、本発明は上記し
た実施例に限るものではなく、誘電体（マルチス
タイラス等を用いて直接電荷を植設するために用
いる電荷像担持体）を用いる場合、あるいはトナ
ー像の転写に中間転写体を用いる場合等に流用で
きることは勿論、その他複写装置のみならず、シ
ート状紙を使用する装置には一般的に転用できる
ものである。

本発明者等は、この発明によつて複写装置の稼
動効率の大巾上昇と複写作業の無人化を更に進め
ることができた。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の骨子となるフローチヤート
である。第２図は、本発明に関る複写装置の給
紙、転写、排出等転写紙が直接関与する作動部分
の概要図である。 K₁……送り出し開始センサ、R₁……給紙ロー
ラ、S₁……転写紙サイズ判定センサ、Kc……送
り出し停止センサ、Kd，Ke，Kf……ジヤム検知
センサ、T₁……給紙トレイ、P₁……転写紙、G₁
……ガイド板、G₁′……ガイド蓋板、１……レジ
ストローラ、３……感光体、５……分離電極、６
……搬送装置、７……定着ローラ、８……搬出ロ
ーラ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 複数の給紙トレイからそれぞれレジストロー
   ラまで給紙ガイドを備え、該給紙ガイドによつて
   装置本体に給紙を行う給紙搬送装置を備えた記録
   装置において、記録紙サイズ判定手段と、前記給
   紙ガイドからなる記録紙搬送経路中に設けられた
   記録紙のジヤムを検出する手段と、前記給紙トレ
   イから給紙ガイド末端にジヤムが発生したことを
   前記ジヤム検出手段によつて検知した場合、順次
   給紙トレイを切り換え前記記録紙サイズ判定手段
   による判定により適した記録紙サイズの給紙トレ
   イから給紙を行い記録工程を続行し、適したサイ
   ズの記録紙がない場合装置本体の稼動を停止する
   ように制御する制御機構とを備えたことを特徴と
   する記録装置。