JPH0244598Y2

JPH0244598Y2 -

Info

Publication number: JPH0244598Y2
Application number: JP1984181784U
Authority: JP
Priority date: 1984-11-30
Filing date: 1984-11-30
Publication date: 1990-11-27
Also published as: JPS6195666U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、シートベルトの調整機に関するもの
である。

（従来の技術）一般に、シートベルトは交通事故において、乗
員をシートに拘束することだけでなく適度の伸び
とエネルギ吸収性によつて人体に受ける加速度や
傷害を軽減、防護している。

シートベルトには巻き取り装置があり、これは
シートベルトを使用しない時に自動的に引込み使
用時には自由にベルトの長さが変えられる。ま
た、急ブレーキなどによつて急激にベルトに荷重
が作用すると自動的に乗員を保護するため、ベル
トが締め付けられ、更にはロツクする巻き取り装
置もある。この様な巻き取り装置の場合、通常の
車のバウンドであつてもシートベルトの締め付け
やロツクが行われることがあり、不必要なベルト
の締め付けにより乗員の胸部などを圧迫すること
があつた。そこで、従来、この様な時には、走行
中、もしくは車を停止させてシートベルトを適当
な位置に調整し直していた。

（考案が解決しようとする課題）この様に車が走行中、多少のバウンドによつて
発生するシートベルトの締め付けは運転者の身体
に、過度の圧迫感を強いるため、運転者の神経を
必要以上にいらだたせ、運転操作における神経の
集中を散慢にする。また、シートベルトの調整に
際しても運転者に余分な動作をさせることになり
安全運転の妨げになる。

そこで、本考案はこれらの問題点を解決するた
めのシートベルト調整機を提供することにある。

（課題を解決するための手段）本考案は、上記課題を解決するため、基板上に
二つの支柱を設け、該二つの支柱の間に固定ロー
ラーを回動自在に介装し、可動ローラーを前記支
柱の一つに前記固定ローラーより離反可能に軸支
し、前記可動ローラーと前記固定ローラーとを前
記支柱に内蔵したスプリングの復元力によつて互
いに当接させると共に前記支柱には、前記可動ロ
ーラーを上方へ上げるための可動ローラーと連結
した把手を設けた、構成としたものである。

（作用）本考案はこの様に構成したものであるから、シ
ートベルト装着時、所望のベルトの長さを決め、
ベルト取り出し口に近接したベルトに本考案調整
機を固定ローラーと可動ローラーとの間で挟着す
ることで、ベルト巻き取り装置に本考案の調整機
が当たり、必要以上のシートベルトの巻き戻しを
ストツプできると共に運転者の身体へのベルトの
締め付けによる圧迫感をなくすことができる。

（実施例）本考案の一実施例を第１図〜第３図に基づいて
説明すると、１は基板で、この基板１上に支柱２
ａ，２ｂを立設している。これら支柱２ａ，２ｂ
間に固定ローラー３を回動自在に介装し、可動ロ
ーラー４を前記支柱２ａに前記固定ローラー３よ
り離反可能に軸支している。そして、可動ローラ
ー４と固定ローラー３とは、通常において、支柱
２ａに内蔵したスプリング５の復元力によつて互
いに当接状態にある。

また、支柱２ａには可動ローラー４を上方へ上
げるため可動ローラー４と連結した把手６を設け
ている。

本考案シートベルト調整機はシートベルトの不
本意な巻き戻しを防止するために使用するもので
あるから、最初に、所望の長さのベルトを引き出
し、シートベルト調整機の把手６を下に下げるこ
とで可動ローラー４と固定ローラー３とを開き、
次に、両者ローラー間にベルトを挿入し、本考案
の調整機を挟着する。そのことにより、仮に、ベ
ルトの巻き戻しが行われ様としても、シートベル
ト調整機がベルト巻き取り装置に当たり、シート
ベルト調整機がストツパーの作用を有するため、
必要以上のシートベルトの巻き戻しを食い止め、
乗員の身体への締め付けを防ぐことができる。更
には、把手を設けたので調整機を容易に挟着でき
る。また、本考案の調整機は小型で簡単な構造を
有しており、かつ、全体としてコンパクトにまと
まつているので製作コストが格安で済むと共に、
取り扱いも楽にでき、メンテナンスも容易にでき
る。

（考案の効果）以上の様に、本考案のシートベルト調整機はシ
ートベルトが乗員の身体に及ぼす過度の締め付け
を防ぐために考案されたものであるから、例え、
車のバウンド等により、シートベルトの巻き戻し
が行われ様としても、本考案調整機がストツパー
になるため不必要な巻き戻しを防ぐことができ
る。つまり、乗員に与える不本意な圧迫感をなく
すことができると共に乗員に合つたベルトの長さ
を任意に決めることができる。よつて、多少ゆる
めにベルトを装着しておけば例え、人体に荷重が
作用してもベルトのゆるみが加速度を吸収するた
め、乗員に与える衝撃を弱めることができる。し
たがつて、運転者はベルトから受ける過度の拘束
感から解放されるため、運転操作における神経の
集中を妨げることなく快適な状態で、安全運転を
行うことができる等の効果を奏する。また、本考
案は、所望の長さのベルトを引き出し、シートベ
ルト調整機の把手を下に下げるだけで可動ローラ
ーと固定ローラーとを簡単に開きベルト引き出し
口に近接したベルトの任意の個所に容易に挟着で
きるという実用的な効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例におけるシートベルト調
整機の平面図、第２図は第１図の側面図、第３図
は第１図のＡ−A′断面図で把手を第２図矢印Ｂ
方向に押圧した時の状態を示す図である。１……基板、２ａ，２ｂ……支柱、３……固定
ローラー、４……可動ローラー。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

基板上に二つの支柱を設け、該二つの支柱の間
に固定ローラーを回動自在に介装し、可動ローラ
ーを前記支柱の一つに前記固定ローラーより離反
可能に軸支し、前記可動ローラーと前記固定ロー
ラーとを前記支柱に内蔵したスプリングの復元力
によつて互いに当接させると共に前記支柱には、
前記可動ローラーを上方へ上げるための可動ロー
ラーと連結した把手を設けたことを特徴とするシ
ートベルト調整機。