JPH024434Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、回路しや断器の端子部を保護し充
電部に触れにくくするための端子カバーにおい
て、その装着構造の改良をはかつた回路しや断器
に関するものである。

従来この種の回路しや断器の端子カバーとして
第１図に示すものがあつた。図において１は回路
しや断器本体のケース、２は充電部をおおう端子
カバー、２ａは上記端子カバー２に設けられた孔
明き突起、３は上記端子カバー２を上記ケース１
に固定する取付ねじ、４は上記端子カバー２を上
記ケース１に固定および封印を兼ねた封印ねじ、
５は封印線で上記端子カバー２の孔明き突起２ａ
と上記封印ねじ４を結び封印する。

従来の回路しや断器の端子カバーは以上のよう
に構成されているので、端子カバー２を取付ねじ
３および封印ねじ４でケース１に取付ける際、合
成樹脂等で形成されたケース１に上記取付ねじ３
および封印ねじ４に螺合するナツトを埋込むか、
または上記ケース１にめねじを直接切つて取り付
けるようになされていた。このような構成のもの
においては前者はケース１の成形で価格が高くな
り、後者はケース１の強度が弱く繰り返し取付け
ることによりめねじが破壊されると言う欠点があ
つた。また端子カバーを着脱する際取付ねじ３お
よび封印ねじ４を着脱しなければならないので手
数がかかる等の欠点があつた。また取事ねじ３お
よび封印ねじ４は通常小形のねじを用いるので、
端子カバー２の下端に手をかけて回路しや断器を
持上げたり、同様の外力が端子カバー２にかかつ
たとき、端子カバー２あるいは封印ねじ４などが
破損するという問題があつた。

この考案は上記のような従来のものの欠点を除
去するためになされたもので、端子カバーの着脱
が容易に行なえると共に端子カバーを強固に装着
できる回路しや断器を提供するものである。

以下第２図ないし第７図に示すこの考案の一実
施例について説明する。１は回路しや断器の本体
のケースで、カバー部１ａとベース部１ｂで形成
される。１ｃ，１ｄは回路しや断器を取付ける取
付孔で、一方の取付孔１ｃの内部途中に段部１ｅ
を有する。１ｆは端子部である。１ｇは抜け止め
効果をもつ形状をした位置決め用係止溝である。
２は弾性を有する絶縁材より成り端子部１ｆをお
おう端子カバーである。上記端子カバー２の内側
には、上記取付孔１ｃに対応し嵌合するＵ字状の
突起部２ｃが設けてある。この突起部２ｃは、一
端を自由端２ｆにし、この自由端２ｆは端子カバ
ー２の表面から操作できるようにしてある。また
自由端２ｆの一部分には係合部２ｅが形成されて
いる。２ｄは取付穴１ｄに対応して嵌合する棒状
の突起部である。２ｉは係止溝１ｇに対応して嵌
合する係止用リブで、ｃ方向に力を加えた場合で
も係止溝１ｇから抜けないような形状をしてい
る。

また、上記端子カバーの表面には、突起部２ｃ
に近接して封印線５が通る孔を有する孔明き突起
２ａを設けてある。６は上記突起部２ｃのＵ字溝
２ｇに嵌合する封印片で、一端に上記封印線５が
通る孔６ａを設けてある。

このような構成において端子カバー２をケース
１に取付ける場合、端子カバー２に設けられた突
起部２ｃ，２ｄをケース１に設けられている取付
孔１ｃ，１ｄに挿入すると、Ｕ字状に形成された
突起部２ｃがたわみながら一定の所まで挿入さ
れ、係合部２ｅが取付孔１ｃに設けられている段
部１ｅに係合する。

この時係止用リブ２ｉも係止溝１ｇに位置決め
されながら挿入され、係止用リブ２ｉと係止溝１
ｇとの抜け止め効果により、端子カバー２にいか
なる力が加わつた場合でも本体１と端子カバー２
は安定した位置関係を保つ。

封印片６は第６図第７図に示すように端子カバ
ー２の表面よりＵ字溝２ｇに挿入する。そして封
印線５を上記封印片６に設けられている孔６ａと
端子カバー２表面に設けられている孔明き突起２
ａに通して封印すると、端子カバー２の突起部２
ｃの自由端部２ｆがたわまなくなり、係合部２ｃ
と段部１ｅの係合が解除できないので端子カバー
２を取りはずすことができない。またた端子カバ
ーを取りはずす場合は、まず封印線を取りはずし
て封印片６をＵ字溝２ｇより引き抜く。そして端
子カバー２の突起部２ｃの自由端部２ｆをＢ方向
にたわまして係合部２ｅと段部１ｅの係合を解除
させ端子カバー２を取りはずす。

以上のようにこの考案によれば端子カバーの突
起部を本体の取付孔に挿入すると共に端子カバー
の係止用リブを本体の係止溝に嵌合する構成によ
り、端子カバーの着脱が容易に行なえると共に、
端子カバーを強固に装着できることになり端子カ
バーに外力が加わつても端子カバーが破損するこ
とがない等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の回路しや断器を示す斜視図、第
２図ないし第７図はこの考案の一実施例を部分的
に示すもので、第２図は端子部の正面図、第３図
は第２図の側面図、第４図は端子カバーの正面
図、第５図は第４図のＡ−Ａ線断面図、第６図第
７図は説明用の側面図である。 図中１は本体のケース、１ｃ，１ｄは取付孔、
１ｅは段部、１ｇは溝、２は端子カバー、２ａは
孔明き突起、２ｃは突起部、２ｅは係合部、２ｆ
は自由端部、２ｉは突起部、５は封印線、６は封
印片、６ａは封印孔である。なお、図中同一符号
は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回路しや断器本体の端子部をおおう端子カバー
   を備えるものにおいて、上記本体の端子部の近傍
   に、内部に係止用段部を有する取付孔と上記取付
   孔に対し並行的に配置した係止溝とを設け、上記
   端子カバーは、端子カバー部と、上記端子カバー
   部の背面の上記取付孔に対応する位置に、一端を
   たわませ得る自由端にしたほぼＵ字形に形成さ
   れ、かつ、上記自由端とＵ字溝部を上記端子カバ
   ーの表面に露出させた突起部と、上記自由端の一
   部に形成された係合部と、上記係止溝に対応する
   位置に、上記Ｕ字状突起部に対し、並行的に配置
   した係止用リブとを弾性を有する絶縁材料で一体
   に形成し、上記突起部を上記取付孔にはめて上記
   係合用段部に上記係合部を係合させるとともに、
   上記係止溝に上記係止用リブをはめて係止するこ
   とにより上記本体に上記端子カバーを取付けるよ
   うにしたことを特徴とする回路しや断器。