JPH0243803Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は自動車のコンソールボツクス装置に関
する。

従来技術 自動車の運転者席の車体中心側に設けられるコ
ンソールボツクス装置のコンソールドア上面はア
ームレストを兼ねるが、その高さは一定であり、
最適の位置より低目である。そこでコンソールド
アの上位に、必要に応じてその上面が肘掛けとし
て好ましい高さの位置にくるようなアームレスト
を設けたコンソールボツクス装置が提案されてい
る。

ところが従来の提案に係る構成においては、ア
ームレストを肘掛けとして使用する位置にもたら
すと、これがコンソールドアの直ぐ上方の位置を
占めるため、コンソールドアを開閉することがで
きなかつた。

目 的 本考案は、上記従来の欠点を除去し、アームレ
ストを使用位置にもたらしたときも、コンソール
ドアを自由に開閉できるコンソールボツクス装置
を提供することを目的とする。

構 成 本考案は上記目的を達成するため、凹入形成さ
れた物収納部を有するコンソールボツクス本体
と、物収納部の上部開口を閉じる閉位置と、該開
口を開放させる開位置との間を回動可能にコンソ
ールボツクス本体に枢着されたコンソールドア
と、コンソールボツクス本体の上部であつてコン
ソールドアの各側方の領域に設けられ、コンソー
ルボツクス本体の前後方向に延びる凹入溝と、コ
ンソールドアの各側方に位置し、かつ基端側が各
凹入溝の後端に枢着されていて、該凹入溝に収納
された第１の位置と、先端側が凹入溝よりも上方
に所定の角度持ち上がつた第２の位置との間を回
動可能なアームと、該アームの先端側に固定さ
れ、各アームが前記第１の位置にあるとき、コン
ソールボツクス本体の物収納部よりも前方の格納
位置を占め、アームが第２の位置に回動したとき
コンソールドアよりも上方の所定高さの使用位置
を占めるアームレストと、各アームの先端側に枢
着され、アームレストが格納位置にあるとき、先
端が前記凹入溝の底面に形成された孔に突入し、
アームレストが使用位置にあるとき、先端が前記
孔から抜け出て凹入溝の底面に形成された係止凹
部に係合してアームレストを保持するステーとを
具備して成る自動車のコンソールボツクス装置を
提案する。

実施例 以下、本考案を図面に示す実施例に基づいて詳
細に説明する。

第１図に示したコンソールボツクス装置は、凹
入形成された物収納部２を有するコンソールボツ
クス本体１と、該本体１に枢着されたコンソール
ドア３を備え、このドア３は第１図に鎖線で示す
ように物収納部２の上部開口を閉じる閉位置と、
実線で示すように上部開口を開放させる開位置と
の間を回動可能である。コンソールボツクス本体
１の物収納部２を区画する両側壁の上部であつ
て、コンソールドア３の各側方の領域には、第２
図および第３図にも示すようにほぼコンソールド
ア３の全長にわたつてコンソールボツクス１の前
後方向に延びる凹入溝４がそれぞれ設けられてお
り、各凹入溝４の後端にアーム５の基端側がそれ
ぞれ枢着されている。各アーム５はコンソールド
ア３の各側方に位置していて、凹入溝４内に収納
された第１の位置（第１図）と、その先端側が凹
入溝４よりも上方に所定の角度持ち上がつた第２
の位置（第３図）との間を回動可能である。また
アームの先端側にはアームレスト６が固定され、
各アーム５が凹入溝４内の第１の位置にあると
き、アームレスト６はコンソールボツクス本体１
の物収納部よりも前方の傾斜面１ａ（第３図）に
接する格納位置に保持されている。また各アーム
５が第３図に示した第２の位置に回動すると、ア
ームレスト６は、コンソールドア３よりも上方の
所定高さの使用位置を占める。

第２図及び第３図に示す如く、各アーム５の先
端側には、ステー７の基端部がそれぞれ枢着さ
れ、これらのステー７は、アームレスト６が格納
位置にあるとき、その先端が各凹入溝４の底面に
形成された孔４ａに突入し、物収納部２の各側壁
とコンソールボツクス本体１の各外側板との間の
空間に収納される。

アームレスト６を肘掛けとして使用する場合
は、第３図に示す如くアームレスト６の前端を持
つて、アーム５の基端側の支点を中心として回動
させ、アーム５を第２の位置に、またアームレス
ト６を使用位置に持ち上げる。このときステー７
の先端は凹入溝４の底面の孔４ａから抜け出る。
そしてステー７の先端を若干後方に移動させ、こ
の先端を凹入溝４の底面に形成した係止凹部８に
係合させて固定する（第５図参照）。このように
してアームレスト６は、ステー７によつて使用位
置に保持され、アームレスト６の上面は適当な高
さに水平に保たれ、これに肘をかけることができ
る（第４図）。

コンソールドア３は第２図に示す如くアーム５
よりも内側にあり、しかもアームレスト６を使用
位置にもたらしたとき、アームレスト６はコンソ
ールドア３よりも上方の位置を占めるので、アー
ムレスト６が格納位置にあつても、また使用位置
にあつても、コンソールドア３を自由に開閉する
ことができ、コンソールボツクス装置の機能がア
ームレスト６により妨げられることはない。

使用位置にあるアームレスト６を格納位置に復
帰させる場合は、ステー７の先端と係止凹部８と
の係合を解除してステー先端を少し前方に移動さ
せ、これを凹入溝４に設けた孔４ａからコンソー
ルボツクス本体１の物収納部側壁とコンソール本
体外側板との間の空間に突入させ、アームレスト
６を格納位置まで下降させればよい。

なお、第３図に示す如く、物収納部２の前方の
傾斜面に凹入部９を設け、格納位置にもたらされ
たアームレスト６によりこの凹入部９を覆うこと
ができるようにし、凹入部９を小物入れとして利
用できるようにすると有利である。

以上の如く、アームレスト６を格納位置と使用
位置との間に変位させることにより、第４図に示
す如く、アームレスト高さを、コンソールドア３
の上面が肘掛けの役目をする低い位置と、アーム
レスト６の上面が肘掛けとして機能する高い位置
との間に比較的容易に変えることが可能となる。

効 果 本考案によれば、コンソールドアよりも上方の
使用位置と、格納位置とを占めるアームレストを
設けたので、必要に応じてこのアームレストを使
用位置にもたらし、その上の肘を掛けることがで
きる。しかもアームレストを使用位置にもたらし
たとき、このアームレストは、コンソールドアの
各側方に位置するステーによつて支持され、コン
ソールドアよりも上方の位置を占めるので、アー
ムレストやステーに邪魔されることなく、コンソ
ールドアを自由に開閉できる。このように、アー
ムレストを設けてもボツクス装置の本来の機能が
害されることはない。またアームレストが使用位
置にあるとき、ステーは各凹入溝の底面に形成さ
れた係止凹部に係合するので、ステーによつてア
ームレストを不動に支持することができる。アー
ムレストを格納位置にもたらすと、ステーが凹入
溝の底面に形成された孔に突入するので、アーム
レストを格納したとき、ステーが邪魔となること
はない。

【図面の簡単な説明】

第１図はアームレストが格納位置にある状態を
示す斜視図、第２図は第１図の−線断面図、
第３図はアームレストが使用位置に保持されてい
る状態を示す斜視図、第４図は上記２つの状態に
よるアームレスト高さを比較して示す側面図、第
５図はステー先端が係止凹部に係合した状態を示
す断面図である。 １……コンソールボツクス本体、２……物収納
部、３……コンソールドア、４……凹入溝、４ａ
……孔、５……アーム、６……アームレスト、７
……ステー、８……係止凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 凹入形成された物収納部を有するコンソールボ
   ツクス本体と、物収納部の上部開口を閉じる閉位
   置と、該開口を開放させる開位置との間を回動可
   能にコンソールボツクス本体に枢着されたコンソ
   ールドアと、コンソールボツクス本体の上部であ
   つてコンソールドアの各側方の領域に設けられ、
   コンソールボツクス本体の前後方向に延びる凹入
   溝と、コンソールドアの各側方に位置し、かつ基
   端側が各凹入溝の後端に枢着されていて、該凹入
   溝に収納された第１の位置と、先端側が凹入溝よ
   りも上方に所定の角度持ち上がつた第２の位置と
   の間を回動可能なアームと、該アームの先端側に
   固定され、各アームが前記第１の位置にあると
   き、コンソールボツクス本体の物収納部よりも前
   方の格納位置を占め、アームが第２の位置に回動
   したときコンソールドアよりも上方の所定高さの
   使用位置を占めるアームレストと、各アームの先
   端側に枢着され、アームレストが格納位置にある
   とき、先端が前記凹入溝の底面に形成された孔に
   突入し、アームレストが使用位置にあるとき、先
   端が前記孔から抜け出て凹入溝の底面に形成され
   た係止凹部に係合してアームレストを保持するス
   テーとを具備して成る自動車のコンソールボツク
   ス装置。