JPH0243560B2 - - Google Patents

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JPH0243560B2
JPH0243560B2 JP11429384A JP11429384A JPH0243560B2 JP H0243560 B2 JPH0243560 B2 JP H0243560B2 JP 11429384 A JP11429384 A JP 11429384A JP 11429384 A JP11429384 A JP 11429384A JP H0243560 B2 JPH0243560 B2 JP H0243560B2
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  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 「技術分野」 この発明は、生活廃水、工場廃水、屎尿等の有
機性廃水中に含まれている窒素分を生物学的に除
去する廃水処理法に関する。
「従来技術およびその問題点」 廃水中に含有されている窒素分を生物学的に除
去する廃水処理法として近年注目されている方法
に、循環脱窒素法がある。この循環脱窒素法は、
硝化工程の前に脱窒素工程を設け、後段の硝化工
程で硝化処理された廃水を前段の脱窒素工程に循
環返送して脱窒素処理する方法である。この循環
脱窒素法は、脱窒素処理に必要な有機栄養源に原
廃水中のBOD成分を利用でき、また、硝化工程
における廃水のPHの低下が、脱窒素処理によりPH
の上昇した廃水の脱窒素工程からの流入によつて
防止されるので、廃水処理に要する薬品の量が低
減できる利点がある。
これに対して、この循環脱窒素法は、硝化処理
された廃水の一部を脱窒素工程に循環返送して脱
窒素処理する方法であることから、返送されない
廃水中の硝酸性窒素および亜硝酸性窒素(以下、
NOx−Nと略称する)は未処理のまま流出して
しまい、窒素分の除去の効率(全窒素除去率)が
若干低下する欠点があある。このため、このよう
な循環脱窒素法の欠点を補う手段の1つとして、
脱窒素工程−硝化工程からなる脱窒素プロセスを
多段に設けて、全窒素除去率を向上するいわゆる
多段型循環脱窒素法が行われている。
しかしながら、従来、この多段型循環脱窒素法
は、各脱窒素槽への原廃水の配分比や硝化処理さ
れた廃水の循環比(原廃水量と循環返送される廃
水量の比)を固定した状態で行つていたので、原
廃水の性状の変化に対応することができず、この
ため、窒素分の除去能力を充分に発揮することが
できなかつた。
「発明の背景」 本発明者は、多段型脱窒素法における全窒素除
去率の向上について鋭意研究を重ねた結果、
COD対NOx−N濃度の比(以下、COD/N比と
記す)と、NOx−N除去率との間には、第2図
に示すように、強い相関関係があるとの知見を得
るに至つた。
「発明の目的」 この発明は、上記知見にもとづいてなされたも
ので、窒素分を効率良く除去し得る廃水の処理方
法を提供することを目的とする。
「発明の具体的構成」 以下、図面を参照してこの発明を詳しく説明す
る。
第1図は、この発明の含窒素廃水の処理方法の
一実施例に用いられる処理装置の一例を示すもの
である。この処理装置は、いわゆる二段型循環脱
窒素法を行うもので、第1脱窒素槽1と第1硝化
槽2および第2脱窒素槽3と第2硝化槽4が順次
連設されており、原廃水は第1脱窒素槽1と第2
脱窒素槽3に配分して流入せしめられ、また、第
2硝化槽4で硝化処理された廃水の一部は、第1
脱窒素槽1へ循環返送される。この処理装置の各
槽1ないし4内には、各々汚泥が付着された充填
材6,7,8,9が収容されており、また、第
1、2脱窒素槽1,3内には、槽内の廃水を槽内
循環せしめるための槽内廃水循環装置10,10
が各々設けられ、第1、2硝化槽2,4内には、
槽内の廃水を循環せしめると共に槽内廃水に酸素
を供給するための散気装置11,11が各々設け
られている。
また、第1硝化槽2の後段および第2硝化槽4
の後段と、原廃水の流入部には各々水質検査槽1
2…が設けられている。これら水質検査槽12…
には、それぞれCOD分析用採水装置13と、全
窒素(TN)濃度測定用採水装置14と、NOx−
N濃度測定用採水装置15とが設けられている。
これら採水装置13,14,15は、水質分析装
置16に連設されている。この水質分析装置16
には、第1脱窒素槽1および第2脱窒素槽3への
原廃水の流入路に設けられた原廃水供給バルブ1
7,18、および第2硝化槽4で処理された硝化
水を第1脱窒素槽1へ循環返送するための循環ポ
ンプ19などの制御を行う制御装置20が、中央
演算処理装置21を介して連設されている。
次に、この処理装置で行われる廃水処理を順を
おつて説明する。
まず上記第1脱窒素槽1にあつては、嫌気性条
件下で第2硝化槽4から返送されてくる廃水中の
NOx−Nの除去(脱窒素)が行われる。この第
1脱窒素槽1には、水質検査槽12、原廃水供給
バルブ17を介して送られてくる原廃水と、第2
硝化槽4から循環返送されてくる廃水が流入して
おり、槽1内の廃水は、槽1の底部側に設けられ
た抜液配管10aと、上部側に延びて開口する吐
出配管10bと、抜液配管10a、吐出配管10
bの間に介在されたポンプ10cとからなる槽内
廃水循環装置10によつて槽内循環され、充填材
6表面に付着された汚泥(固着汚泥)に循環接触
されている。この固着汚泥中には、脱窒素菌が存
在しており、この脱窒素菌は、原廃水中のBOD
成分(有機栄養源)を、第2硝化槽4から返送さ
れてくる廃水中のNOx−Nの酸素を利用して同
化するので、これにより、NOx−Nは還元され
て窒素ガスとして大気中に放出され除去(脱窒)
される。この第1脱窒素槽1で脱窒素処理された
廃水は、第1硝化槽2へ送られる。
第1硝化槽2では、好気性条件下で廃水中の有
機性窒素およびアンモニア性窒素(以下、全ケル
ダール性窒素、TKNと略称する)の硝化が行わ
れる。第1硝化槽2内の廃水は、ブロワ22から
弁11aを介して散気装置11に送られ気泡とし
て吹き込まれる空気により循環されて、充填材7
の固着汚泥と循環接触されている。この固着汚泥
には硝化菌および亜硝化菌が存在しており、この
硝化菌および亜硝化菌は、第1脱窒槽1から未処
理のまま送られてくる原廃水中のTKNを酸化分
解してNOx−Nとする(硝化)。このように硝化
処理された廃水は水質検査槽12を介して第2脱
窒素槽3へ送られる。
第2脱窒素槽3では、第1脱窒素槽1と同様の
脱窒素処理が行われて、第1硝化槽2から送られ
てくる廃水中のNOx−Nが除去される。このよ
うに処理された廃水は第2硝化槽4へ送られる。
第2硝化槽4においては、第1硝化槽2と同様
に廃水中のTKNが酸化分解されてNOx−Nとな
る。
このようにして第2硝化槽4で処理された廃水
は、水質検査槽12へ送られ水質測定された後、
一部は第1脱窒素槽1に循環返送される循環廃水
とされ、残部は処理水として減菌、希釈などの処
理を経て放流される。
上記第1硝化槽2の後段、第2硝化槽4の後
段、および原廃水の流入部に設けられた水質検査
槽12…では、水質分析装置16に連設された採
水装置13,14,15…によりサンプルの採取
が随時行われており、これにより、各硝化槽2,
4で処理された廃水(以下、硝化水と略称する)
および原廃水のCOD濃度、TN濃度、NOx−N
濃度が常時計測されている。この水質分析装置1
6の測定結果は、中央演算処理装置21に送られ
る。中央演算処理装置21では、水質分析装置1
6の測定結果にもとづいて、最良の全窒素除去率
を実現し得るように、第1、2脱窒素槽1,3へ
の原廃水の配分比および循環返送する硝化水の量
(通常、循環比で表わされる)の決定が行われる。
この決定された原廃水の配分比および循環比は制
御装置20に伝えられ、制御装置20は、これに
もとづいて原廃水供給バルブ17,18の開度の
調整、循環ポンプ19の吐出量の調整を行い、最
大の全窒素除去率が得られるように処理装置を制
御管理する。
次に、最大の全窒素除去率を得ることを第1の
目的として、これを達成するようにこの処理装置
の最適制御を決定する方法について述べる。
まず、各槽1ないし4の数式モデルを設定す
る。
上述したように、本発明者は鋭意研究の結果、
脱窒素槽1,3においてCOD/N比とNOx−N
除去率との間には、第2図に示すように高い相関
があることを見出した。このCOD/N比−NOx
−N除去率の相関を回帰することにより、脱窒素
槽1,3の機能を表わす数式モデル1が得られ
る。
E=100×(1−ae-bx) ……(1) E:NOx−N除去率 x:COD/N比 a、b:槽の性能を示す定数 また、硝化槽2,4においては、TKN負荷と
TKN除去速度との間に、第3図に示すように、
高い相関が認められる。このTKN負荷−TKN
除去速度の相関を回帰することにより、硝化槽
2,4の機能を表わす数式モデル(2)が得られる。
W=m×yn ……(2) W:TKN除去速度 y:TKN負荷 m、n:槽の性能を示す定数 ここで、(1)式のa、b、(2)式のm、nは、各水
質検査槽12…に設置された採水装置13,1
4,15から水質分析装置16を経て得られた原
廃水、各硝化水のCOD、TN濃度およびNOx−
N濃度の水質データを回帰処理することにより得
られる。(なお、TN濃度=NOx−N濃度+TKN
濃度である)そして、これらa、b、m、nの値
は、処理装置の定常運転開始初期においては、試
験運転によつて得られた値が用いられるが、その
後、これらa、b、m、nの値は、汚泥の活性の
変化等により常に変化するので、これに適応する
ように、これらの値は、水質分析装置16から随
時送られてくる原廃水、各硝化水の水質データを
中央演算処理装置21で処理することにより調整
し直される(適用制御)。
次に、このような数式モデル(1)、(2)を用いて、
第1目的である最大の全窒素除去率を得るための
原廃水の配分比および硝化水の循環比を決定する
方法について、第4図のフローチヤートを参照し
て説明する。
まず、原廃水の配分比および硝化水の循環比を
決定する方法の概要を説明する。
得られる処理水のおおよその水質(TKN濃
度、NOx−N濃度)は、原廃水の流入量、COD
値TKN濃度、および処理水のCOD値を計測して
入力し(原廃水にはNOx−Nが含まれていない
と仮定する)、これらに加えて、原廃水の配分比
および硝化水の循環比を適当に設定して入力すれ
ば(初期値設定SP1)、図中SP2〜SP22で示
される逐次近似法によつて求めることができる。
従つて、種々の配分比、循環比の組合せについ
て、逐次近似法により得られる処理水の水質を予
想し、これらを比較すれば、最大の全窒素除去率
を得ることのできる配分比、循環比を知ることが
できる。
ついで、逐次近似法で処理水の水質を求める方
法について説明する。
まず初期値設定SP1についで、得られると思
われる処理水のTKN濃度、NOx−N濃度を仮定
するSP2。
ここで、上記の各値を次のように略記すること
とする。
原廃水の第1脱窒素槽1への配分比:R1 〃 第2脱窒素槽3への配分比:R2 (R1+R2=1) 硝化水の循環比:R 原廃水の流入量:TQ 〃 COD値:TCOD 〃 TKN濃度:TTKN 処理水のCOD値:SCOD 仮定した処理水のTKN濃度度:STKN0 仮定した処理水のNOx−N濃度:SNOX0 次に、第1脱窒素槽1のCOD/N比を(3)式に
より求めSP3、このCOD/N比から数式モデル
(1)′を用いて第1脱窒素槽1でのNOx−N除去率
を求めるSP4。ついで、このNOx−N除去率か
ら(4)式によりNOx−Nの残存率を求めるSP5。
COD比1=R・SCOD+R1・TCOD/R・SNOX0 ……(3) COD比1:第1脱窒素槽1のCOD/N比 E1=100・(1−a1e−b1・COD比1 ) ……(1)′ E1:第1脱窒素槽のNOx−N 除去率(%) S1=100−E1/100 ……(4) S1:第1脱窒素槽1でのNOx−N残存率(%) 次に、第1硝化槽2のTKN負荷を(5)式により
求めSP6、このTNK負荷から数式モデル(2)′を
用いて第1硝化槽2でのTKN除去速度を求める
SP7。ついで、このTKN除去速度から(6)式によ
り第1硝化槽2でのTKN除去率を求めるSP8、
(7)式によりTKN残存率を求めるSP9。
F1=(R1・TTKN+R・STKN0)・TQ/1000・V1 ……(5) F1:第1硝化槽2のTKN負荷 V1:第1硝化槽2の充填材7の容量 W1=m1・F1n1 ……(2)′ W1:第1硝化槽2のTKN除去速度 P1=100・W1/F1 ……(6) P1:第1硝化槽2のTKN除去率(%) Z1=100−P1/100 ……(7) Z1:第1硝化槽2でのTKN残存率(%) 次に、第1硝化槽2から第2脱窒素槽3に送ら
れる硝化水のTKN濃度を(8)式により求める
SP10。
TKN1=Z1・(R1・TTKN+R・STKN0)/R1+R ……(8) TKN:第1硝化槽2で処理された硝化水の
TKN濃度 次に、第1硝化槽2においてTKNから生成さ
れるNOx−Nの生成比を(9)式により求め、つい
で、(10)式により第1硝化槽2からの硝化水の
NOx−N濃度を求めるSP11。
C1=0.843・W1/F1 ……(9) C1:第1硝化槽2における除去されたTKNに対
するNOx−N生成比 NOX1=S1・R・SNOX0+C1・(R1・TTKN+R
・STKN0)/R1+R……(10) NOX1:第1硝化槽2で処理された硝化水の
NOx−N濃度 次に、第2脱窒素槽3および第2硝化槽4で処
理されて、第2硝化槽4から流出する硝化水(こ
れは、処理水と同様のものである)のTKN濃度
とNOx−N濃度を求めるSP12ないしSP20。
この際に用いられる式は、項が増すものの、第
1脱窒素槽1および第1硝化槽2の場合と同様の
内容であるので、以下に(11)〜(18)式として列記
する。
COD比2:SCOD・(R1+R)+R2・TCOD/NOX1・(R1+
R) ……(11) COD比2:第2脱窒素槽3のCOD/N比 E2=100・(1−a2e−b2COD比2 ) ……(1)″ E2:第2脱窒素槽3のNOx−N除去率(%) S2=100−E2/100 ……(12) S2:第2脱窒素槽3でのNOx−N残存率(%) F2={R2・TTKN0+TKN1・(R1+R)}・TQ
/1000・V2……(13) F2:第2硝化槽4のTKN負荷 V2:第2硝化槽4の充填材9の容量 W2=m2・F2n2 ……(2)″ W2:第2硝化槽4のTKN除去速度 P2=100・W2/F2 ……(14) P2:第2硝化槽4のTKN除去率(%) Z2=100−P2/100 ……(15) Z2:第2硝化槽4でのTKN残存率(%) TKN2=Z2・{R2・TTKN+(R1+R)・
TKN1/1+R……(16) TKN2:第2硝化槽4で処理された硝化水の
TKN濃度 C2=0.843・W2/F2 ……(17) C2:第2硝化槽4における除去されたTKNに対
するNOx−N生成比 NOX2=S2・(R1+R)・NOX1+C2・{R2・TTKN+(
R1+R)・TKN1}/1+R……(18) NOX2:第2硝化槽4で処理された硝化水の
NOx−N濃度。
このようにして得られたTKN2とNOX2は、先
に仮定した処理水のSTKN0およびSNOX0と同一
の値でなければならないので、次にこれらの値の
比較を行うSP21。ここでSTKN0とTKN2との
差、あるいはSNOX0とNOX2との差が許容値を
越える場合には、改めてSTKN0およびSNOX0
設定し直して(実際には得られたTKN2、NOX2
の直を代入する)SP22、SP2からSP22のル
ープで繰返し計算し、SP1で入力した初期条件
によつて得られる処理水のTKN濃度、NOx−N
濃度の近似値を得る。
このようにして、得られる処理水のTKN濃度
の近似値STKN0、およびNOx−N濃度の近似値
SNOX0を求めた後、(19)式により全窒素除去率
を、(20)式によりTKN除去率を求めるSP23。
全窒素除去率=TTKN0−(STKN0+SNOX
0)/TTKNO0×100……(19) TKN除去率=TTKN0−STKN0/TTKN0×100 ……(20) (ただし、ここで原廃水のNOx−N濃度は0%
と仮定する。) 以上の計算を、種々の原廃水の配分比R1、R2
および硝化水の循環比Rの組合せについて行う
と、それぞれの場合について予想される全窒素除
去率を知ることができ、その結果、その中で最大
の全窒素除去率を実現し得る原廃水の配分比R1、
R2および硝化水の循環比Rの組合せを選択する
ことができる。そして、この配分比、循環比の選
択を所定時間ごとに行い、その結果を中央演算処
理装置21から制御装置20に指示し、原廃水供
給バルブ17,18の開閉および循環ポンプ19
吐出量の調整を行うことにより、この処理装置は
常に脱窒素効率の良い運転状態に維持される。
「発明の具体的作用効果」 このような廃水の処理方法にあつては、各硝化
槽2,4で処理された硝化水および原廃水の
COD値、TN濃度、NOx−N濃度を測定し、こ
の測定値にもとづいて硝化槽2,4および脱窒素
槽1,3それぞれの数式モデル(1)、(2)を調整し、
常により正しい数式モデル(1)、(2)を用いて、種々
の原廃水配分比R1、R2と硝化水循環比Rの場合
について予測される全窒素除去率を計算し、最大
の全窒素除去率を実現し得る原廃配分比R1、
R2、硝化水循環比Rを予知し、これにもとづい
て処理装置の原廃水供給バルブ17,18および
循環ポンプ19に制御する。
従つて、この処理方法によれば、処理装置の運
転条件(原廃水配分比、硝化水循環比)を、原廃
水の水質等に応じて、最良の全窒素除去率を実現
するように随時最適な状態に制御することができ
るので、各槽1ないし4はその処理能力を充分発
揮し得、よつて、原廃水の窒素分を効率良く除去
することができる。
「発明の他の具体例」 第5図に示すものは、この発明の含窒素廃水の
処理方法の第2実施例に用いられる処理装置の一
例を示すもので、第1図に示したものと同一構成
部分には同一符号を付してその説明を簡略化す
る。
この実施例が第1図に示した例と異なる点は次
の二点である。まず第1点は、第2硝化槽4から
第1脱窒素槽1に硝化水を循環返送する際、汚泥
濃縮槽30等の余剰汚泥が貯留された槽にこの硝
化水を一旦通して、好気性状態で行われた硝化処
理により硝化水中に溶解した溶存酸素を、汚泥濃
縮槽30中の余剰汚泥により消費せしめた後、第
1脱窒素槽1に返送するようにした点である。
また、第2点は、第1脱窒素槽1および第2脱
窒素槽3に、有機栄養源となるメタノール等の有
機物質をバルブ31,32を介して添加するよう
にした点である。この場合、メタノール添加量
は、例えば第1脱窒素槽1にあつては、次のよう
にして求めることができる。まず、第1脱窒素槽
1で脱窒素処理されずに残るNOx−Nの量(残
留NOx−N量)M1を(21)式により求める。
M1(Kg/日)=S1・(SNOX0・R・TQ) ……(21) 通常、メタノール添加量は、除去しようとする
NOx−N量の2.5〜3.0倍とされるので、(22)式
により第1脱窒素槽1に添加すべきメタノール量
N1を求めることができる。
N1(Kg/日)=2.5〜3.0・M1 ……(22) このメタノール添加は、上記の計算処理を中央
演算処理装置21で行い、その結果にもとづいて
バルブ31,32の開度を制御装置20で調整し
て行つても良い。
この実施例の処理方法にあつては、循環返送さ
れる硝化水中の溶存酸素を汚泥濃縮槽30で除去
するようにしたので、第1脱窒素槽1はより嫌気
性状態となる。従つて、第1脱窒素槽1中の脱窒
素菌が溶存酸素を利用して有機栄養源を同化する
ことがないので、有機栄養源の同化にNOx−N
中の酸素が充分利用され、よつて、NOx−Nの
環元除去が効率良く行われる。
また、脱窒素槽1,3にメタノールを添加する
ので、脱窒素槽1,3のCOD/N比は大きくな
り、よつて、第2図のグラフからもわかるよう
に、高いNOx−N除去率を実現でき、廃水中の
NOx−Nを効率良く除去することができる。
なお、以上の実施例では、水質検査槽12に、
COD分析用採水装置13、全窒素(TN)濃度測
定用採水装置14、硝酸、亜硝酸性窒素(NOx
−N)濃度測定用採水装置15を設けて、原廃水
等のCOD値、TN濃度、NOx−N濃度を計測す
ることとしたが、TN濃度、NOx−N濃度、
TKN濃度の間には(23)式の関係があるので、
これらのうちいずれか2つがわかれば残りは
(23)式により求めることができる。
TN濃度=(NOx−N濃度)+(TKN濃度)
……(23) よつて、計測するのは、これら3種の濃度のう
ちのいずれか2種類であれば良い。
また、COD値を計測する代りに、廃水中の有
機性汚濁指標を表わす他の表示、全有機性炭素
(TOC)、全酸素要求量(TOD)などを計測して
用いても良い。この場合、第2図に示したNOx
−N除去率−COD/N比はそれらに合わせて適
宜修正される。
「発明の作用効果」 以上説明したように、この発明の含窒素廃水の
処理方法は、各硝化工程で処理された硝化水中お
よび原廃水中の、全ケルダール性窒素濃度、全窒
素濃度、亜硝酸性窒素と硝酸性窒素の濃度の和、
およびCOD、TOC等により表わされる有機性汚
濁指標のうち、少なくとも、有機性汚濁指標を含
む3種の値の測定結果にもとづいて、所定の脱窒
素工程への原廃水の配分比および循環返送する硝
化水の量を制御する方法なので、原廃水の配分
比、循環返送する硝化水の量を最大の全窒素除去
率を実現するように制御することが簡便でき、よ
つて、この処理方法によれば廃水の水質が変化し
ても効率の良い窒素分の除去を行うことが容易に
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の処理方法の一実施例に用い
られる処理装置を示す概略構成図、第2図は脱窒
素槽におけるNOx−N除去率−COD/N比の相
関の一例を示すグラフ、第3図は硝化槽における
TKN負荷−TKN除去速度の相関の一例を示す
グラフ、第4図はある所定の初期条件下での処理
装置の全窒素除去率を予測する方法の一例を示す
フローチヤート、第5図はこの発明の処理方法の
第2実施例に用いられる処理装置を示す概略構成
図である。 1……第1脱窒素槽、2……第1硝化槽、3…
…第2脱窒素槽、4……第2硝化槽、12……水
質検査槽、13……COD分析用採水装置、14
……全窒素(TN)濃度測定用採水装置、15…
…硝酸・亜硝酸性窒素(NOx−N)濃度測定用
採水装置、16……水質分析装置、17……原廃
水供給バルブ、18……原廃水供給バルブ、19
……循環ポンプ、20……制御装置、21……中
央演算処理装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 脱窒素工程からなる前段と硝化工程からなる
    後段の少なくとも二段階の工程を有し、所定の脱
    窒素工程に原水を流入せしめると共に、後段の硝
    化工程で硝化処理された硝化水を前段の脱窒素工
    程に循環返送し脱窒素処理して窒素分の除去を行
    なう多段型循環脱窒素法において、 各硝化工程で処理された硝化水中および原廃水
    中の、全ケルダール性窒素濃度、全窒素濃度、亜
    硝酸性窒素と硝酸性窒素の濃度の和、および
    COD、TOC等により表わされる有機性汚濁指標
    のうち、少なくとも、有機性汚濁指標を含む3種
    の値を常時測定しておくと共に、 予め適当に設定された原廃水の配分比と循環返
    送する硝化水の量との複数通りの組み合わせに対
    して、上記各組み合わせで廃水処理が行なわれた
    場合に予想される処理水の全ケルダール性窒素除
    去率と全硝酸性および亜硝酸性窒素除去率とを上
    記測定結果に基づいて逐次近似法により算出し、 次いでそれらの全ケルダール性窒素除去率と全
    硝酸性および亜硝酸性窒素除去率とが、それぞれ
    について設定された各許容値以下となるような適
    当な組み合わせを選択し、 かつ、所定時間ごとの原廃水の配分比および循
    環返送する硝化水の量を、上記適当な組み合わせ
    における原廃水の配分比および循環返送する硝化
    水の量とそれぞれ同じ値に調整するように制御す
    ることを特徴とする含窒素廃水の処理方法。
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