JPH0241881B2

JPH0241881B2 -

Info

Publication number: JPH0241881B2
Application number: JP59117526A
Authority: JP
Priority date: 1984-06-08
Filing date: 1984-06-08
Publication date: 1990-09-19
Also published as: KR860000676A; KR900002413B1; JPS60261110A

Description

【発明の詳細な説明】〔技術分野〕本発明は、小型で半固定の可変抵抗器を製造す
る方法に係り、特に最少の部品から連続的に製造
できる可変抵抗器の製造方法に関する。

〔技術的背景ならびにその問題点〕

最近の電子機器の回路基板には、小型の半固定
可変抵抗器が数多く使用されている。この種の可
変抵抗器は、量産してコストダウンを図る必要が
ある。従来の製造手段では、摺動子や抵抗基板な
らびに端子やカバーなどを個別に製作して、これ
を組立てラインのベルト上に供給して、一個ずつ
組立てているのが一般的である。

この従来の製造方法では、各部材を個別に組立
てるので作業性が悪く、多くの人手が必要になつ
てコストが高くなる。また、多種多量の部品を使
用するので、部品管理も煩雑である。さらに、製
作された各可変抵抗器の精度にもばらつきが出る
などの欠点がある。

〔本発明の目的〕

本発明は上記従来の問題点に着目してなされた
ものであり、部品管理が簡単であり、良品質のも
のが低コストにて量産できる可変抵抗器の製造方
法を提供することを目的としている。

〔本発明の構成〕

本発明による可変抵抗器の製造方法は、第一の金属板に、穴が穿設されている取付部と
これに連続するアーム状の摺動子とを複数形成
し、且つ第二の金属板には、中央に支持穴が穿設
されているとともに周囲に爪ならびに端子が備え
られている保持金具を複数形成し、第一の金属板の各取付部を第二の金属板の保持
金具に各々重ね合わせ、樹脂成型により、二枚の金属板の表裏に延びて
保持金具の支持穴に対して回転可能に支持され且
つ取付部の穴に固着される操作体を形成し、摺動子を第一の金属板から切断して、取付部に
重なる状態に折り曲げ、摺動子に対向する抵抗体を備えたベース体を前
記爪によつて保持金具に固定する、上記各工程から成るものであり、管理される部
品は、第一の金属板と第二の金属板ならびにベー
ス体の３種のみであり、しかも各金属板を自動送
りして、複数の可変抵抗器を連続して製造できる
ようにしたものである。

〔本発明の実施例〕

以下、本発明の実施例を図面によつて説明す
る。

（可変抵抗器の構造）第９Ａ図（平面図）、第９Ｂ図（側面図）、第９
Ｃ図（底面図）は、本発明の方法によつて製造さ
れる半固定の可変抵抗器を示すものである。

図中の符号１は保持金具である。この保持金具
１の周囲には３本の爪１１ａ，１１ｂ，１１ｃが
一体に成形されており、保持金具１の下側に設置
されたベース体２がこの各爪１１ａ，１１ｂ，１
１ｃによつて保持されている。また保持金具１に
は、上記爪１１ｂと１１ｃの間に延びる中間端子
１２が一体に成形されており、この中間端子１２
は、ベース体２の側面から下方向へ折曲げ成形さ
れている。

前記ベース体２は絶縁体によつて成形されてい
るものであり、第８図（製造の途中工程を拡大し
て示す断面図）に示すように、上面には凹部２１
が形成され、下面には軸受穴２２が穿設されてい
る。また中間の段差部には抵抗体２３が形成され
ている。この抵抗体２３は軸受穴２２を中心とし
て円弧状に形成されているものである。この抵抗
体２３はベース体２に対して直接形成してもよい
し、あるいは、絶縁基板に印刷成形し、この絶縁
基板をベース体２内に埋設して形成してもよい。
ベース体２には２本の端子２４ａと２４ｂが埋設
されて、各々抵抗体２３の両端部に接続されてい
る。また、この端子２４ａ，２４ｂは折り曲げら
れてベース体２の下方向へ延びている。

保持金具１の上には操作体３が設けられてい
る。この操作体３は樹脂によつて成型されている
ものである。この操作体３の上面にはドライバに
よつて操作するための十字穴３１が形成されてい
る。また操作体３には突起３２が設けられてい
る。保持金具１の上面には一対のストツパ１３が
切り起こされており、突起３２がこのストツパ１
３に当ることによつて操作体３の回転範囲が規制
されている。第８図に示すように、操作体３は保
持金具１の下面にまで延びており、その中途部は
保持金具１の支持穴１４に対して回転可能に支持
されている。また、操作体３の下端には軸部３３
が形成されており、その下面に操作用の溝３４が
形成されている。この軸部３３は前記ベース体２
の軸受穴２２に対して摺動自在に支持されてい
る。

第８図に示すように、保持金具１の下面には摺
動子４が設けられている。この摺動子４には取付
部４１が一体に形成されており、この取付部４１
の穴４２が操作体３に噛み込まれ、取付部４１が
操作体３に固定されている。摺動子４はこの取付
部４１に対して折り重ねられている。組立てられ
た状態では、この摺動子４は前期抵抗体２３に摺
接している。またこの摺動子４は取付部４１と保
持金具１を介して中間端子１２と導通している。

この可変抵抗器では、操作体３を回転させる
と、これと共に摺動子４が回転して抵抗体２３上
を摺動し、中間端子１２と各端子２４ａ，２４ｂ
との間に抵抗値が設定される。

（可変抵抗器の製造方法）第１図〜第６図は製造工程を順に示す説明図で
ある。

第１図は第一の帯状の金属板Ａを示す平面図で
ある。この金属板Ａの片方の側縁部には送り穴a₁
が所定のピツチにて穿設されている。また、他の
側縁部には、アーム状の摺動子４が接続腕a₂によ
つて接続されて複数個等間隔にて成形されてい
る。また、摺動子４には円板状の取付部４１が接
続されて一体に成形されており、この取付部４１
には十字状の穴４２が穿設されている。

第２図は第二の帯状の金属板Ｂを示す平面図で
ある。この金属板Ｂには、片側の側縁部に送り穴
b₁が所定のピツチにて穿設されている。この送り
穴b₁のピツチは、前期金属板Ａの送り穴a₁のピツ
チと等しく成形されている。金属板Ｂの他の側縁
部には、複数個の保持金具１が等間隔にて形成さ
れている。この保持金具１は一対の接続腕b₂と、
２本の爪１１ｂ，１１ｃとによつて金属板Ｂに接
続されている。保持金具１の中央部には円形の支
持穴１４が穿設されており、この支持穴１４の両
側部にはストツパ１３が切り起こされている。ま
た、保持金具１の外側部には爪１１ａが突設さ
れ、内側部には中間端子１２が突設されている。

第一の金属板Ａならびに第二の金属板Ｂは、共
にプレス成形工程を経て、前期各部材が打ち抜き
成形される。

まず、第３図に示す工程では、上記金属板Ａの
各取付部４１が、第二の金属板Ｂの保持金具１の
下面に重ね合わされる。このとき、取付部４１の
穴４２が保持金具１の支持穴１４と同軸に位置す
るように重ね合わされる。そして、送り穴a₁，b₁
とによつて、各金属板ＡとＢが共に送り出され
る。

次の工程では、重ね合わされた各金属板ＡとＢ
に対し樹脂がアウトサートされ、操作体３が成型
される。そして、その直後に摺動子４を支持して
いる接続腕a₂が切断され、摺動子４が金属板Ａか
ら分離される（第４図の状態）。

第７Ａ図（平面図）、第７Ｂ図（側面図）、第７
Ｃ図（底面図）は第４図の状態を拡大して示して
いるものである。前記アウトサート成型によつ
て、操作体３の外形が形成され、操作体３の側部
の突起３２と上面の十字穴３１も同時に成型され
る。また、樹脂は保持金具１の下面に重ねられて
いる取付部４１の下面に延びて軸部３２と操作溝
３３とが形成される。また、操作体３は、保持金
具１の支持穴１４に対しては摺動自在であり、取
付部４１の十字穴４２に対しては、回転不能に固
着される。すなわち、操作体３は保持金具１に対
して回転可能であり、この操作体３と共に取付部
４１も回転するようになる。

次の工程では、第８図に示すように、摺動子４
が折り曲げられ、取付部４１に折り重ねられる。

その後、各保持金具１の下面にベース体２が設
置される。このとき、操作体３の軸部３３は、ベ
ース体２の軸受穴２２に対して挿入され、また、
摺動子４は抵抗体２３に接触する。そして、保持
金具１の周囲に形成されている爪１１ａを折り曲
げて、この爪１１ａによつてベース体２を保持す
る。また、爪１１ｂと１１ｃも金属板Ｂから切断
し、この爪１１ｂ，１１ｃも折り曲げてベース体
２を保持する。この状態を第５図に示す。さら
に、中間端子１２を折り曲げて、可変抵抗器が完
成される（第６図の状態）。

この可変抵抗器は、通常は第６図に示す連続状
態にてフープ状に巻き取られる。そして、プリン
ト基板に実装する際には、接続腕b₂が切断されて
このフープから可変抵抗器が順次切り出され、基
板上に自動マウントされる。

〔本発明の効果〕

以上のように本発明によれば以下に列記する効
果を奏するようになる。

(1) 二枚の金属板を重ね合わせ、摺動子の取付部
と、保持金具に対してアウトサート成型などに
より操作体を一体に形成し、その後、保持金具
にベース体を設置して、保持金具の爪にてベー
ス体を固定しているので、複数個の可変抵抗器
が連続して成型でき、作業効率が向上し、生産
性が良くなつて、低コストにて量産できるよう
になる。

(2) 複数の可変抵抗器が一連の工程にて連続して
製造されるので、品質の安定したものができる
ようになる。

(3) 製造工程に供給する部品の二枚の金属板とベ
ース体だけでよいので、部品管理がやりやすく
なり、製造工程が簡潔になる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すものであり、第１
図は第一の金属板を示す平面図、第２図は第二の
金属板を示す平面図、第３図〜第６図は二枚の金
属板を重ねて複数の可変抵抗器を連続して製造す
る過程を工程毎に示す平面図、第７Ａ図は操作体
を成型した直後の状態を示す拡大平面図、第７Ｂ
図はその側面図、第７Ｃ図はその底面図、第８図
は摺動子を折り曲げ且つベース体を装着する工程
を示す拡大断面図、第９Ａ図は完成した可変抵抗
器を示す平面図、第９Ｂ図はその側面図、第９Ｃ
図はその底面図である。Ａ……第一の金属板、Ｂ……第二の金属板、１
……保持金具、２……ベース体、３……操作体、
４……摺動子、１１ａ，１１ｂ，１１ｃ……爪、
１２……中間端子、１４……支持穴、２３……抵
抗体、４１……取付部、４２……取付部に形成さ
れた穴。

Claims

【特許請求の範囲】１第一の金属板に、穴が穿設されている取付部
とこれに連続するアーム状の摺動子とを複数形成
し、且つ第二の金属板には、中央に支持穴が穿設
されているとともに周囲に爪ならびに端子が備え
られている保持金具を複数形成し、第一の金属板の各取付部を第二の金属板の保持
金具に各々重ね合わせ、樹脂成型により、二枚の金属板の表裏に延びて
保持金具の支持穴に対して回転可能に支持され且
つ取付部の穴に固着される操作体を形成し、摺動子を第一の金属板から切断して、取付部に
重なる状態に折り曲げ、摺動子に対向する抵抗体を備えたベース体を前
記爪によつて保持金具に固定する、上記各工程から成る可変抵抗器の製造方法。