JPH0241413B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は局部的な凸状のインキ着け版面を有す
る分色板が用いられる、間接凸版印刷で証券を印
刷するザンメル輪転印刷機であつて、各分色板に
それぞれ１つのインキ装置が配属されていて、第
１のゴム胴と凸版を備えた版胴と第２のゴム胴と
対圧胴とを有している形式のものに関する。

間接凸版印刷のためのザンメル印刷用輪転印刷
機は公知である。

しかしながらこのようなザンメル印刷用輪転印
刷機においては１つのゴム胴の周囲に凸版を備え
た複数の版胴が配置されている。ゴム胴には前記
の複数の版胴により多色のインキ着けが行われ
る。したがつてゴム胴の上には凸版から転与され
た多色のインキ膜が形成される。

米国特許第3390631号明細書によれば凸状のイ
ンキ着け版面を有する弾性的な分色板ローラが公
知である。

本発明の課題は、證券類の上に偽造防止用地紋
として単数又は複数の線を多色で印刷するのに適
し、印刷しようとする線が色の変わり目で中断さ
れずかつずらされて印刷されず、しかも分色板ロ
ーラがやわらかい表面を有しておらず、さらに凸
版が少なくとも２重にインキ着けされる輪転印刷
機を、凸版から間接的にザンメル印刷するために
提供することである。

この課題は本発明によれば冒頭に述べた形式の
証券印刷用のザンメル輪転印刷機において、分色
板がそれぞれ固有の分色板ローラに配置されてお
り、前記版胴が第１のゴム胴と第２のインキ移し
胴と協働しており、第１のインキ移し胴が第１の
ゴム胴と第２のインキ移し胴と協働しており、分
色板ローラと第１のインキ移し胴と第２のインキ
移し胴と版胴と第２のゴム胴との周囲が同じ大き
さであることにより解決された。

本発明によつて達成された主要な利点は、線又
は面を色の変わり目で中断することなしにかつい
かなるずれを伴うことなしに間接凸版ザンメル印
刷で印刷できるようになつたことである。又は、
本発明のザンメル輪転印刷機においてははじめに
多色のインキを集合させ、次いで硬い凸版に引き
渡すインキザンメル胴を配置する必要はない。さ
らに多色の線地紋を印刷するために、凸版を備え
た複数の版胴が必要とされることもなくなつた。
これによつて個々の凸版を相互に調整しかつ見当
合わせする面倒な作業は回避される。さらにドラ
イオフセツトと同質の印刷像を得ることのできる
凸版板を使用することができる。版上の線幅は被
印刷物に移される場合にほぼ維持される。線及び
印刷面の外郭はシヤープに制限されかつ色調は均
一になる。硬い版から印刷しようとする被印刷物
に間接的に凸版印刷する場合に避けることのでき
ない不鮮明な縁及び色調むらは回避される。さら
に分色板ローラを介して正しく見当合わせして局
部的にインキ着けするために、耐用年限の長い、
例えばプラスチツクから成る硬い分色板を用いる
ことが本発明の構成では可能になる。従来ザンメ
ル印刷で使用されなければならなかつたやわらか
いゴム製分色板の整造にはきわめて費用がかか
り、しかも見当合わせ精度に関しては問題があつ
た。さらに硬い分色板を使用することにより、隔
離したきわめて小さなインキ面を他の色のインキ
域に設けることができるようになる。何故ならば
ゴム製の分色板とは異なりきわめて小さな隔離し
たインキ面を形成でき、このインキ面がゴム製の
分色板を使用した場合のようには、硬い版にあた
つた場合にずれないからである。

次に図面について本発明を説明する： ストリームフイーダ１からは印刷されるべき枚
葉紙２が公知の形式で図示されていない搬送ベル
トを用いて停止胴３、渡し胴４を介して対圧胴６
に達する。停止胴３と渡し胴４と対圧胴６は、枚
葉輪転印刷機においては、制御された枚葉紙くわ
え爪を備えている。対圧胴６は周面にゴムブラン
ケツトを有しておらず、いわゆる硬い胴面を有し
ている。

前記対圧胴６はこれに押し付けられた第２の小
さなゴム胴８と協働する。この対圧胴６と第２の
ゴム胴８との間で被印刷物、例えば枚葉紙２が印
刷される。第２のゴム胴８は周面にゴムブランケ
ツト７を有している。このゴムブランケツト７に
は版胴９の凸版により例えば局部的に多色のイン
キ着けが成される。つまり、版胴９は周面に、印
刷しようとする模様に相当する硬い凸版画線を有
している。版胴９の上の凸版画線は第２のインキ
移し胴１１のゴムブランケツトに局部的に着けら
れたインキにより局部的に移される。第２のイン
キ移し胴１１のゴムブランケツトは局部的な、例
えば多色のインキを第１のインキ移し胴１３のゴ
ムブランケツト又は例えばナイロプリント
（Nyloprint）から成る硬い被覆層から受取る。
該ゴムブランケツト又は硬い被覆層はそのインキ
を第１の大きなゴム胴１２のゴムブランケツト１
０から受取る。第１のゴム胴１２のゴムブランケ
ツト１０には、分色板ローラ１４，１６，１７，
１８に取付けられた、凸状のインキ着け版面を有
する分色板１９，２１，２２，２３からインキが
着けられる。

したがつて第１のゴム胴１２の例えば半周に亙
つては多数の分色板ローラ１４，１６，１７，１
８が配置されている。これらの分色板ローラ１
４，１６，１７，１８の周面には硬い分色板１
９，２１，２２，２３が配置されている。ほぼ局
部的に設けられた、インキを受取る凸状のインキ
着け版面を有する分色板１９，２１，２２，２３
にはそれぞれ配属されたインキ装置２４，２６，
２７，２８によりインキが着けられる。分色板は
適当に形成された金属板としても硬いプラスチツ
ク板、例えばナイロプリントとしても構成してお
くこともできる。

分色板ローラ１４，１６，１７，１８は第１の
インキ移し胴１３と第２のインキ移し胴１１と版
胴９と第２のゴム胴８と同じ周囲長さもしくは直
径を有している。第１のゴム胴１２は前記胴もし
くはローラの整数倍の直径、実施例では３倍の直
径を有している。対圧胴６は第１のゴム胴１２と
同じ直径を有しているが、該対圧胴６は第２のゴ
ム胴８と同じ直径を有していてもよい。

本発明の実施例のように第１のゴム胴１２が、
第１のインキ移し胴１３もしくは第２のインキ移
し胴１１と版胴９との３倍の直径を有している場
合には、第１のゴム胴１２の回転中心２９で交差
する直線３１と３２との間の角度αは42.94゜にな
る。この場合には第１のインキ移し胴１３の回転
軸３３は直線３１の上にあり、版胴９の回転軸３
４は直線３２の上にある。本発明によればこれに
より、版胴９の周面の長さだけずらされている
が、しかし正確に見当合わせられて版胴９の上の
凸版には多重に、実施例の場合には２重にインキ
が着けられる。

すなわち、角度αを適当に選ぶことにより、ゴ
ム胴１２からインキ移し胴１３，１１を介して版
胴９にインキを引渡す点の移動距離がこのインキ
を引渡す点がゴム胴の周面を１つのインキ引渡し
個所と他のインキ引渡し個所との間で移動する距
離の整数倍となり、版胴に２重にインキ着けする
場合に見当わせの狂いが発生しなくなる。

本発明によれば胴とローラとの間に他の直径関
係を選ぶ場合には版胴９の上の凸版が被印刷物に
インキを移す前に少なくとも２度インキ着けされ
るように考慮される。

すべての胴、ローラは公知の形式で共通の歯車
伝動系を介して主駆動モータ３６により同期的に
駆動される。

もちろん本発明の印刷機構は両面を同時に印刷
するためにも使用することができる。この場合に
は対圧胴６が省略され、第２のゴム胴８に対して
鏡面対称的に別のゴム胴８、付加的な版胴９、第
２のインキ移し胴１１、第１のインキ移し胴１
３、第１のゴム胴１２が配置され、該ゴム胴１２
に複数の分色板ローラ１４，１６，１７，１８が
硬い分色板１９，２１，２２，２３を介してイン
キ着けすようになつており、しかも各分色板ロー
ラ１４，１６，１７，１８にインキ装置２４，２
６，２７，２８が配属されている。

印刷された枚葉紙２は公知のグリツパ装置を介
して排紙装置に送られ、そこで積紙として重ねら
れる。巻取り紙輪転印刷機において本発明による
印刷機構を使用すると、印刷されたウエブは例え
ば横裁ち装置に送られ、該横裁ち装置により枚葉
紙に切断され、次いで排紙装置に供給される。

図示の実施例の作用形式は以下の通りである。

インキ装置２４，２６，２７，２８でインキ着
けされた分色板１９，２１，２２，２３は局部的
な凸状のインキ着け版面で第１のゴム胴１２のゴ
ムブランケツト１０にインキを引渡す、したがつ
て各ゴムブランケツト１０ま同じように多色にイ
ンキ着けされる。このゴムブランケツト１０は第
１のインキ移し胴１３と接触し、この第１のイン
キ移し胴１３にインキ２分割法則にしたがつて約
50％のインキを着ける。第１のインキ移し胴１３
からインキは第２のインキ移し胴１１に達し、そ
こから版胴９の凸版に達する。さらに版胴９には
同時に第１のゴム胴１２からもインキが着けられ
る。したがつて版胴９には２重にインキ着けが行
われる。版胴９から多色の印刷像が第２のゴム胴
８のゴムブランケツト７に転写され、ゴム胴８と
これと協働する対圧胴６との間の印刷ギヤツプの
間で枚葉紙２に印刷される。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明による印刷機構を有しているザン
メル輪転印刷機の１実施例を示した略示側面図で
ある。 １……ストリームフイーダ、２……枚葉紙、３
……停止胴、４……渡し胴、６……対圧胴、８…
…ゴム胴、９……凸版、１０……ゴムブランケツ
ト、１１……インキ移し胴、１２……ゴム胴、１
３……インキ移し胴、１４，１６，１７，１８…
…分色板ローラ、１９，２１，２２，２３……分
色板、２４，２６，２７，２８……インキ装置、
３１，３２……直線。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 局部的な凸状のインキ着け版面を有する分色
   板１９；２１；２２；２３が用いられる、間接凸
   版印刷で証券を印刷するザンメル輪転印刷機であ
   つて、各分色板１９；２１；２２；２３にそれぞ
   れ１つのインキ装置２４；２６；２７；２８が配
   属されていて、第１のゴム胴１２と凸版を備えた
   版胴９と第２のゴム胴８と対圧胴６とを有してい
   る形式のものにおいて、分色板１９；２１；２
   ２；２３がそれぞれ固有の分色板ローラ１４，１
   ６，１７，１８に配置されており、前記版胴９が
   第１のゴム胴１２と第２のインキ移し胴１１と協
   働しており、第１のインキ移し胴１３が第１のゴ
   ム胴１２と第２のインキ移し胴１１と協働してお
   り、分色板ローラ１４，１６，１７，１８と第１
   のインキ移し胴１３と第２のインキ移し胴１１と
   版胴９と第２のゴム胴８との周囲が同じ大きさで
   あることを特徴とする、証券印刷用のザンメル輪
   転印刷機。 ２ 第１のゴム胴１２の周囲が版胴９の周囲の整
   数倍であり、対圧胴６が第１のゴム胴１２と有利
   には同じ周囲を有している、特許請求の範囲第１
   項記載のザンメル輪転印刷機。 ３ 第１のインキ移し胴１３がやわらかい周面を
   有している、特許請求の範囲第１項又は第２項記
   載のザンメル輪転印刷機。 ４ 第１のインキ移し胴１３が硬い周面を有して
   いる、特許請求の範囲第１項又は第２項記載のザ
   ンメル輪転印刷機。 ５ 分色板ローラ１４；１６；１７；１８が、局
   部的な凸状のインキ着け版面を備えた硬い分色板
   １９，２１，２２，２３を保持している、特許請
   求の範囲第１項から第４項までのいずれか１項記
   載のザンメル輪転印刷機。 ６ 第１のゴム胴１２がやわらかい、印刷インキ
   を伝達する被覆層を有している、特許請求の範囲
   第１項から第５項までのいずれか１項記載のザン
   メル輪転印刷機。 ７ 第２のゴム胴がやわらかい、印刷インキを伝
   達する被覆層、有利にはオフセツト用ゴムブラン
   ケツトを有している、特許請求の範囲第１項から
   第６項までのいずれか１項記載のザンメル輪転印
   刷機。 ８ 対圧胴６が所謂硬胴として構成されている、
   特許請求の範囲第１項から第７項までのいずれか
   １項記載のザンメル輪転印刷機。 ９ 対圧胴６がオフセツト用ゴムブランケツトで
   被覆された胴として構成されている、特許請求の
   範囲第１項から第７項までのいずれか１項記載の
   ザンメル輪転印刷機。 １０ 対圧胴６に、第２のゴム胴８と版胴９と第
   ２のインキ移し胴１１と第１のインキ移し胴１３
   と第１のゴム胴１２と複数の分色板ローラ１４，
   １６，１７，１８と該分色板ローラ１４，１６，
   １７，１８に配属されたそれぞれ１つのインキ装
   置２４，２６，２７，２８とから成る印刷ユニツ
   トが配属されている、特許請求の範囲第１項記載
   のザンメル輪転印刷機。 １１ 分色板ローラ１４，１６，１７，１８に硬
   い分色板１９，２１，２２，２３が取付けられて
   いる、特許請求の範囲第１０項記載のザンメル輪
   転印刷機。 １２ 第１のインキ移し胴１３と版胴９が42.94゜
   の角度（α）を相互において配置されている、特
   許請求の範囲第１項から第１１項までのいずれか
   １項記載のザンメル輪転印刷機。