JPH024136Y2 - - Google Patents

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JPH024136Y2
JPH024136Y2 JP1986020387U JP2038786U JPH024136Y2 JP H024136 Y2 JPH024136 Y2 JP H024136Y2 JP 1986020387 U JP1986020387 U JP 1986020387U JP 2038786 U JP2038786 U JP 2038786U JP H024136 Y2 JPH024136 Y2 JP H024136Y2
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yarn
pile
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highly elastic
fabric
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Description

【考案の詳細な説明】
産業上の利用分野 この考案は、自動車の座席やドアの内側等に用
いられる表皮材、特にメリヤスカツトパイル地か
らなる成形性に優れた高伸縮性の表皮材に関す
る。 従来技術 近時、殊にスポーツタイプの車輌用の座席にあ
つては、第1図に示すように座部3の両側及び後
部に膨隆部4を有して、運転者の腰部を嵌まり込
み状態にして着座せしめるようになされた所謂成
形シートと呼ばれる型式のものが好んで使用され
る傾向にある。この成形シートSは、プレス加工
により発泡ポリウレタン等の成形クツシヨン材2
の表面に、接着剤を介して表皮材1を成形状態に
して被覆するによつて最も簡易に製作しうるが、
このような成形加工を支障なく行うためには、表
皮材として相当に高い伸縮性を有するものが要求
される。 ところで、従来自動車座席のフアブリツク表皮
材としては、モケツト、織物、および編物の3種
類が主に使用されている。これらの伸縮性は、そ
の使用する繊維素材の種類によつて多少異なるも
のの、概ね下記第1表に示されるような値を示す
ものである。
【表】 上記の第1表に示した無方向性伸びの測定は、
添附第4図に示すような測定機を用いて、周縁を
固定した直径10cmの試料部分の中央を半径15mmの
球面状先端部を有する押棒14で押圧し、第5図
に示すように55mmの深さhまで押し込んだ時の押
圧荷重を測定したものである。同図において、1
1は固定フレーム、12は直径10cmの開口13を
有する試料ホルダーで、試料Aを上記開口13に
臨ませて挟着保持するものである。14は押棒、
1はその昇降支持枠、16は該支持枠に負荷する
押し床み荷重調整重りである。 考案が解決しようとする問題点 上記第1表に示されるように、従来のフアブリ
ツクのうちでは、編物、特に緯編物が最も大きな
伸縮性を有している。ところが、この緯編物でさ
え、前記のような座部3の深さの深い成形シート
Sの製作のためにはなおその伸縮性に不充分であ
り、更に高い伸縮性が要請される。而して本考案
者らの検討によれば、成形シートの良好な製作の
ためには、その表皮材として用いるフアブリツク
には、引張り伸度においてタテ及びヨコ200%以
上、前記の無方向性伸びにおいて前記測定法によ
る55mm押込み時の負荷々重が3Kg以下であるよう
な高い伸縮性を必要とするものであることが知見
された。 そこで、この考案は、表面に柔軟で感触の良い
カツトパイルを有する編地であつて、しかも前記
のような所要の伸びを保有する成形用高伸縮性の
パイル地製表皮材の提供を目的としてなされたも
のである。 問題点を解決する為の手段 上記の目的において、この考案は、緯編パイル
地からなり、そのグランド糸としてスパンデツク
ス・フイラメントからなるコアに紡績糸またはフ
イラメント等の捲回糸が巻き付けられた高弾性カ
バードヤーンが用いられる一方、パイル糸として
合成繊維捲縮加工糸が用いられ、かつ前記グラン
ド糸が3〜4倍の伸長状態においてパイル地の重
量に対し5〜20%の重量比で編込まれてなること
を特徴とする自動車座席等の成形用高伸縮性表皮
材を要旨とするものである。 上記表皮材1である緯編パイル地は、例えばシ
ングルジヤジのシンカー台丸機を用いてハイパイ
ル地に編成したのち、剪毛してカツトパイルに形
成することによつて製作されるものである。第2
図に該パイル地の組織の一例を示す。同図中5は
グランド糸、6はパイル糸、6aはパイルを示
す。 グランド糸5は、第3図に示すような高弾性カ
バードヤーンが用いられるものであり、5aはそ
のコアであるスパンデツクス・フイラメント、5
bはこれに巻き付けられた捲回糸である。この捲
回糸5bには、ポリエステル、ナイロン等の合成
繊維の紡績糸またはフイラメントのいずれを用い
ても良いが、なかでもポリエステル繊維からなる
紡績糸が好適に使用される。従つて、グランド糸
5としては、60〜80デニールのスパンデツクス・
フイラメント5aに、65〜85デニール程度のポリ
エステル繊維紡績糸を巻き付けたカバードヤーン
が好適に使用される。 パイル糸6は、これもポリエステル、ナイロン
等の合成繊維からなるもので、150〜250デニール
程度の捲縮加工糸が一般的に用いられる。ここ
に、該加工糸を構成する単繊維は、その太さが3
デニール以下の極細のものを用いることが好まし
い。即ち、かかる極細単繊維からなるものを用い
ることにより、その解綻繊維群からなるパイル6
aを非常に柔軟なものとし、感触を良好なものと
なしうると共に、その表面に付着する埃の除去性
を良好なものとして、表面を軽く手で払うことに
より付着埃を容易に除去可能なものとなしうる。
なお、パイル糸は、合成繊維の中でも、ポリエス
テル繊維製のものが、強靭性、耐候性等の面で最
も好ましい。 ところで、上記グランド糸5とパイル糸6を用
いてパイル地を編成するに際しては、グランド糸
5に5〜15g程度のテンシヨンをかけ、これによ
つて該グランド糸5を3〜4倍の範囲に伸長させ
た状態において編立てを行い、結果的にそれをパ
イル地の重量に対し5〜20%の重量比に編込むも
のである。この伸長倍率が3倍未満あるときは、
グランド糸のパイル地に対する重量比も20%をこ
えてパイル地に充分な高伸縮性を付与することが
できない。また、4倍をこえる高い伸長倍率で編
込むことは、カバードヤーンの伸び限界をこえて
編立時にその切断を招くおそれがあり、編立作業
上の困難性が増大するのに加えて、生地の平坦
性、風合性にも悪影響を及ぼす。 考案の効果 この考案に係る自動車座席等に用いられる成形
用表皮材は、上述の次第で、円形メリヤス編機等
で編成される緯編パイル地からなるものであるこ
とに基づき、それ自体の組織に由来して比較的優
れた伸縮性を有するのに加え、そのグランド糸
に、スパンデツクス・フイラメントをコアとして
その周りに捲回糸を巻き付けた高弾性カバードヤ
ーンが用いられ、これが5〜15gのテンシヨンを
かけて3〜4倍の伸長状態においてパイル地の重
量に対して5〜20%の重量比で編込まれたものと
なされていることにより、タテ及びヨコの引張り
伸度においていずれも200%以上の値を示すと共
に、前記の無方向性伸び試験においても、直径10
cmの円形地の中央部を55mmの深さまで押し込むの
に3Kg以下の押し込み荷重で足る優れた無方向性
伸び性能を示す。従つて、該表皮材は、立体成形
性に優れ、深い凹凸を有する自動車用の成形シー
トの成形加工にも支障なくその表面形状に容易に
沿わせて変形させることができ好都合である。ま
た、グランド糸に上記カバードヤーンを使用し、
パイル糸に合成繊維捲縮加工糸を用いていること
により、もとより自動車座席用等の表皮材として
好適な表面外観、感触、風合を有する。 実施例 編機として、シングルジヤージのシンカー台丸
機を用い、パイル糸に、単繊維太さ1.5デニール
で、トータルデニール145デニール/96フイラメ
ントのポリエステル繊維捲縮加工糸を用いる一
方、グランド糸には、70デニールのスパンデツク
スをコアとして、これに捲回糸として75デニール
のポリエステル紡績糸を巻きつけたカバードヤー
ンを用いた。 そして、パイル地の編立に際し、上記グランド
糸に約10gのテンシヨンをかけ、これによつて該
グランド糸を約3.5倍に伸長した状態においてパ
イル地に対し約12%の重量で編込んだ。また、パ
イル糸によるパイル長は約3.6mmとした。 上記によつて得たパイル地からなる表皮材の引
張り伸度及び無方向性伸びを測定したところ、結
果は下記第2表に示すとおりであつた。なお、無
方向性伸びの測定は、前記同様に、第4図に示す
測定機を用いて、直径10cmのパイル地に対し、そ
の中央部を押圧して55mmの深さに押込み変形を生
じさせたときの押込み荷重を示したものである。
【表】 上表のように、この考案に係る表皮材は、タ
テ、ヨコともに優れた伸度を示し、かつ無方向性
伸び特性も良好で、成形性に優れたものであるこ
とを確認し得た。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案に係る表皮材の使用例を示す
自動車座席の斜視図、第2図は表皮材の編立組織
の一例を示す平面図、第3図はグランド糸の構成
説明図、第4図は無方向性伸び測定機の概要を示
す斜視図、第5図は同じく無方向性伸びの測定状
態を示す説明図である。 1……表皮材、5……グランド糸、5a……コ
ア、5b……捲回糸、6……パイル糸、6a……
パイル。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 緯編パイル地からなり、そのグランド糸とし
    てスパンデツクス・フイラメントからなるコア
    に紡績糸またはフイラメント等の捲回糸が巻き
    付けられた高弾性カバードヤーンが用いられる
    一方、パイル糸として合成繊維捲縮加工糸が用
    いられ、かつ前記グランド糸が3〜4倍の伸長
    状態においてパイル地の重量に対し5〜20%の
    重量比で編込まれてなることを特徴とする自動
    車座席等の成形用高伸縮性表皮材。 (2) パイル糸の単繊維の太さが1〜3デニールで
    ある実用新案登録請求の範囲第1項記載の自動
    車座席等の成形用高伸縮性表皮材。 (3) パイル糸がポリエステル繊維からなる実用新
    案登録請求の範囲第1項または第2項記載の自
    動車座席等の成形用高伸縮性表皮材。
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