JPH0241310Y2 - - Google Patents

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JPH0241310Y2
JPH0241310Y2 JP3460885U JP3460885U JPH0241310Y2 JP H0241310 Y2 JPH0241310 Y2 JP H0241310Y2 JP 3460885 U JP3460885 U JP 3460885U JP 3460885 U JP3460885 U JP 3460885U JP H0241310 Y2 JPH0241310 Y2 JP H0241310Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は内燃機関のターボチヤージヤの排気バ
イパス装置に関する。
〔従来の技術〕
多気筒内燃機関のターボチヤージヤにおいてタ
ービン側ハウジング内を2つの並列のスクロール
通路に分割したものが知られている。これはいわ
ゆるツインエントリ式のターボチヤージヤであ
り、エンジンの排気ガスの持つている圧力波の有
効利用を狙つたものである。即ち、圧力波が打ち
消されないよう気筒群を2つに分け、それぞれの
気筒群からの排気ガスを夫々の分割されたスクロ
ール通路に導くようにしたものである。ターボチ
ヤージヤでは過給圧の上限制御のため過給圧が所
定値以上となつたとき排気ガスのバイパスを行う
弁装置(所謂ウエイストゲート弁)が設けられて
いるが、このツインエントリ式では流路が2つあ
ることからバイパス弁装置が2系統必要となる。
例えば、特開昭57−137619号公報には、タービン
ハウジングの内周壁部に半径方向の開口を夫々の
スクロール通路に対して形成し、その開口を共通
のバイパス弁で開閉するようにしたものが開示さ
れている。しかしながら、この従来構造では開口
は半径方向に形成されているため、タービンハウ
ジングの半径方向の寸法が大きくなる問題があ
る。これはターボチヤージヤを設けた高性能車の
傾向してエンジンルームは空力値を下げるためス
ラントとしており、高さに制限があることから問
題である。
そこで本出願人は先願(実願昭59−87350号)
において、半径方向の寸法を実質的に増大させる
ことがないツインエントリ式ターボチヤージヤの
バイパス構造を提案した。
これによれば、タービンハウジング内におい
て、共通のタービンホイールに開口するように設
けられる2つの並列スクロール通路を有するツイ
ンエントリ型のターボチヤージヤにおいて、夫々
のスクロール通路の途中よりタービンハウジング
内をタービン軸線方向に延びる独立した2個のバ
イパス通路が形成され、これらバイパス通路はタ
ービン軸線と直交する端面でタービン下流側の排
気通路に開口し、その開口端にバイパス制御弁
(ウエイストゲート弁)が設けられる。
ウエイストゲート弁は過給圧が所定値以上とな
ると開放し、それによりタービン圧力はバイパス
通路を介してタービン下流の排気通路に逃がされ
る。こうして過給圧力が所定値に制御される。
以上の如くツインエントリ型ターボチヤージヤ
において2個のバイパス通路の出口(ウエイスト
ゲートポート)をタービン出口と同一方向に開口
させることによりタービンハウジングの半径方向
の寸法を抑えしかも簡単な一体鋳物構造とするこ
とができるものである。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかしながら上述の如きツインエントリ型ター
ボチヤージヤにおいては、2個のバイパス通路が
タービンの(回転中心)軸線方向に並べられるた
めこれら両バイパス通路を同一の端面に開口させ
ようとするとその一方がタービン軸線から見て外
周側に他方がその内周側に配置せざるを得ない。
またこのような配置はタービンハウジングを一体
の鋳物構造で形成するのに有利である。
しかるに、このように両バイパス通路の長さが
相違すると、長い方のバイパス通路の流路抵抗が
短い方のバイパス通路の流路抵抗より大きくな
り、バイパス流量が変化し、一方のバイパス通路
に接続される側の気筒グループの排気ポートと、
他方のバイパス通路に接続される気筒グループの
排気ポートとで背圧に変化がでる。背圧はノツキ
ング限界に影響を及ぼし、背圧が高いほどノツキ
ングが発生しやすく、ノツキングを防止するため
点火時期は遅角側に制御する必要がある。そのた
め、背圧に気筒間差があると、高い方の背圧でも
ノツキングが発生しなように点火時期を設定する
必要があり、圧力差がないとした場合より点火時
期は遅角側になる。そのため、高いエンジン出力
を得ることができない。
そこで、本考案の解決するべき課題はバイパス
通路流路抵抗の差に起因する双方のバイパス通路
流量の差をいかにして無くすか若しくは小さくす
るか、ということである。そこで、本考案では、
流路抵抗の大きい方のバイパス通路の入口圧を流
路抵抗の小さい方のバイパス通路の入口圧より高
めることを課題解決原理としている。
〔問題点を解決するための手段〕 本考案のターボチヤージヤの排気バイパス装置
によれば、タービンハウジング内の共通のタービ
ンホイールに開口する2つのスクロール通路をタ
ービン回転中心軸線方向に併設したターボチヤー
ジヤにおいて、夫々のスクロール通路の途中より
タービン回転中心軸線と交差する方向に延びる端
面でタービン下流の排気通路に開口する異なる長
さの独立した2個のバイパス通路を形成すると共
に上記端面バイパス通路の開閉を制御するバイパ
ス制御弁を設け、バイパス通路の流路抵抗が大き
い方のスクロール連通部はバイパス通路の流路抵
抗の小さいスクロール連通部よりタービン回転中
心軸線から外周側に位置している。
スクロール通路のガス圧はタービン回転軸線か
ら離れるほど高く、逆にタービン回転軸線に近づ
くほど小さい。そのため、長い方のバイパス通路
が接続されるスクロール通路の連通部の圧力が短
い方のバイパス通路のスクロール通路の連通部の
圧力よりも高い。その結果、バイパス通路の長短
による圧力抵抗の大、小を、タービン回転中心か
らの連通部の位置の外、内によつて補償すること
ができる。
〔実施例〕
第1図において、10は6気筒の内燃機関の本
体を示す。12は吸気マニホルドであり、吸気パ
イプ14を介してスロツトルボデイ18に連結さ
れる。スロツトルボデイ18内にスロツトル弁1
9が位置し、その上流は吸気パイプ16,18−
1、エアーフローメータ20を介して空気クリー
ナ22に連結される。排気マニホルドは24A,
24Bのように2つ設けられ、夫々第1番から第
3番目の気筒、第4番目から第6番目の気筒の排
気ポートに接続されている。この気筒分けは、点
火順序が#1−#5−#3−#6−#2−#4で
あることから、点火が飛び飛びになるようにグル
ープ分けしたものであり、これによつて排気干渉
を防止し、圧力波の有効利用を図つたものであ
る。
26はターボチヤージヤであり、タービンハウ
ジング28とコンプレツサハウジング30とを備
える。コンプレツサハウジング30は図示しない
コンプレツサ中心部に開口する入口部30Aとコ
ンプレツサ切線方向に開口する出口部30Bを備
え、入口部30Aは吸気パイプ18−1に接続さ
れ、エアーフローメータ20からの空気を受け取
る。出口部30Bは吸気パイプ16に接続され、
過給空気を、スロツトルボデイ18及び吸気パイ
プ14、吸気マニホルド12を介して機関に導入
する働きをする。
タービンハウジング28は同じくスクロール状
をなし、内部にタービンホイール31があり、こ
のタービンはコンプレツサハウジング30内のイ
ンペラ(図示せず)に回転軸32によつて連結さ
れる。タービンハウジング28内のスクロール状
通路は仕切34によつて2つの並列のスクロール
通路40A,40Bに分割され、これによりター
ビン回転中心軸線X−X方向に並んだ2つの入口
42A,42Bが形成され、夫々の入口42A,
42Bは排気マニホルドに接続される。またハウ
ジング28はタービン軸方向に開口する出口孔4
4を有し、これは排気管46を介してマフラ48
に接続される。
タービンハウジング28は2つのバイパス孔5
0A,50Bをタービン軸線方向に形成してお
り、これらは仕切52によつて隔てられている。
バイパス通路50A,50Bは、一端が、スクロ
ール通路40A,40Bに夫々その途中の位置、
即ち連結ポート58A,58Bで開口している。
バイパス通路50A,50Bは、その他端がター
ビンハウジング28内に形成される凹所56にタ
ービン軸と直交する端面50A−1,50B−1
のところで開口している。端面50A−1,50
B−1はタービンホイール31Aを通つたガスの
流出孔であるタービン出口ポート80と略同一平
面上にあり、かつ同一方向に開口している。凹所
56はタービン出口通路44と連結されているが
タービン出口通路44からの排気ガス流がバイパ
ス流に干渉されるのを防止するために仕切壁を設
けて分離しても良い。
ハウジング内の凹所56にスイング式バイパス
制御弁(ウエイストゲート弁)60が配置され
る。バイパス制御弁60はバイパス通路端50A
−1,50B−1を開閉する弁体51A,51B
を有し、アーム62によつて回転軸64に連結さ
れる。回転軸64は軸受66によつてハウジング
に軸支されている。回転軸64の一端にアーム6
8が設けられ、これはリンク70によつてダイヤ
フラムアクチユエータ72のダイヤフラム721
に連結される。ダイヤフラム721の側面に形成
される圧力室723は導圧パイプ74を介して過
給圧取り出しポート76に接続される。この実施
例では過給圧取出ポート76はコンプレツサハウ
ジング30内に位置する。ダイヤフラムアクチユ
エータ72は低温側のコンプレツサハウジング3
0に設けられているため、高温となるタービンハ
ウジング28から隔離されている。そのためダイ
ヤフラム721等の熱に弱い部品の保護を図るこ
とができ、作動の信頼性を上げることができる。
バイパス通路50A,50Bが接続される凹所
56、タービン出口通路44は排気通路46に接
続されるがこの部分の構造は一つのエルボ管(図
示せず)によつて実現できる。第2図におけるボ
ルト孔82及びフランジ83はこのようなエルボ
管(排気通路46)を接続するためのものであ
る。このようにバイパス通路とメイン通路とを一
つのエルボで連結することができることから構造
の簡素化になる。
排気マニホルド24A,24Bからの排気ガス
は入口42A,42Bより夫々のスクロール通路
40A,40Bに接線方向から入り、タービン3
1に作用し、これを回転する。排気ガスは出口通
路44より放出される。タービン31の回転によ
つてコンプレツサハウジング30内のコンプレツ
サが回転し、過給が行われる。所定の過給圧以下
ではばね724の働きでリンク70は図の左方に
押され、これはスイング式のバイパス制御弁51
A,51Bを夫々のバイパス通路端50A−1,
50B−1に押しつけるよう軸64を回転せしめ
る。そのため、バイパス通路50A,50Bは塞
がれる。
過給圧が所定値以上となつてばね724に打ち
勝つと、ダイヤフラム721は第1図の右方にば
ね724に抗して変形し、これはリンク70を介
して、軸64即ちバイパス制御弁60を回動さ
せ、バイパス通路端50A−1,50B−1より
離れる。その結果、排気ガスの一部がバイパス通
路50A,50Bより凹所56を介して排気通路
46にバイパスされ、タービン31の回転が落
ち、過給圧は所定値以下となる。
以上の如き構成においては前述の如くタービン
出口ポート80とバイパス通路出口50A−1,
50B−1の座面とは同一方向、同一平面に設置
するため、外周側に位置するバイパス通路50A
は曲つた長い形状となり、一方、内周側に位置す
るバイパス通路50Bは真直の短い形状となる。
そのため、バイパス通路50Aはバイパス通路
50Bに比し長くしかも入口部が曲つているため
流路抵抗が大きい。そのため、長い方のバイパス
通路50Aの流路抵抗が短い方のバイパス通路5
0Bの流路抵抗より大きくなる。流路抵抗の差の
反映として、バイパス通路50A,50Bに流量
差が発生し、第1の気筒グループ(#1,#2,
#3)に接続される排気管24Aの背圧が、第2
の気筒グループ(#4,#5,#6)に接続され
る排気管24Bの背圧より高くなる。すると、点
火時期を決定する場合に、この高い方の背圧でも
ノツキングが発生しないように配慮する必要があ
る。即ち、背圧差がなかつたとした場合と比較し
て点火時期は遅角側に設定される。そのため、エ
ンジンの効果が悪化する問題点がある。
そこで本考案によればこれを解決するために第
1バイパス通路50Aの取出口、すなわちスクロ
ール通路40Aとの連結ポート58Aを第2バイ
パス通路50Bの連結ポート58Bよりもタービ
ンガス通路の圧力の高い側、即ち、タービン軸線
X−Xに対し外周側に設けている。
第4図はタービンガス圧力とタービン中心から
の距離lとの関係を示すもので、l0はスクロール
通路40Aあるいは40Bの内周壁、lnaxはその
外周壁に相当する。第4図から明らかな如くガス
圧力は通路の外周側程高い。その理由として排気
管ガス流れに加わる遠心力が半径位置の大小で変
化すること、等が挙げられる。
以上の如く構成することにより長い側の第1バ
イパスバイパス通路50Aの流路抵抗が短い側の
第2バイパス通路50Bの流路抵抗より大きいこ
とが補償され、流路抵抗の差が第1の気筒グルー
プ(#1,#2,#3)の背圧と、第2の気筒グ
ループ(#4,#5,#6)の背圧との差に与え
る影響を補償することができる。必然的により進
角側の点火時期を得ることができる。
尚、第1バイパス通路50A及び第2バイパス
通路50Bの通路端50A−1及び50B−1と
は同一端面で開口させるという制約があるので、
第1バイパス通路50Aの長さあるいは形状の設
計のみでは上述の圧損分に正確に対処させること
が困難な場合があり得る。即ち、第1バイパス通
路50Aの長さあるいは形状だけでは圧損分を打
ち消すには未だ不十分であつたり、あるいは第1
バイパス通路50Aの長さは設計上最短としても
なお圧損分を超過してしまい逆に第2バイパス通
路50Bよりも高圧になつてしまう場合があり得
る。そのような場合には第1、第2バイパス通路
50A,50Bの孔径D1,D2を夫々相異させれ
ばよい。即ち、第1、第2バイパス通路の長さあ
るいは形状のみでは両バイパス通路の圧力、即ち
流量を均一にできない場合には両バイパス通路の
孔径に差をもたせることも可能である。
〔考案の効果〕
本考案によれば、流路抵抗が大きい方のスクロ
ール通路連通部を流路抵抗が小さい方のスクロー
ル通路連通部よりタービン回転中心軸線に対して
外周側に位置させることで、流路抵抗が大きい方
のスクロール通路連通部の圧力を、流路抵抗が小
さい方のスクロール通路連通部の圧力より高くす
ることができ、流路抵抗の差の影響を補償するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案のターボチヤージヤを備えた内
燃機関の過給システム全体を示す部分断面図解
図、第2図は第1図の矢視図、第3図は第2図
の右側面図、第4図はタービン軸線からの距離を
タービンガス圧との関係を示す図。 26……ターボチヤージヤ、28……タービン
ハウジング、31……タービンホイール、40
A,40B……スクロール通路、50A,50B
……バイパス通路、50A−1,50B−1……
バイパス通路端部、58A,58B……連結ポー
ト、60……バイパス制御弁。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. タービンハウジング内の共通のタービンホイー
    ルに開口する2つのスクロール通路をタービン回
    転中心軸線方向に併設したターボチヤージヤにお
    いて、夫々のスクロール通路の途中よりタービン
    回転中心軸線と交差する方向に延びる端面でター
    ビン下流の排気通路に開口する異なる長さの独立
    した2個のバイパス通路を形成すると共に上記端
    面バイパス通路の開閉を制御するバイパス制御弁
    を設け、バイパス通路の流路抵抗が大きい方のス
    クロール連通部はバイパス通路の流路抵抗の小さ
    いスクロール連通部よりタービン回転中心軸線か
    ら外周側に位置することを特徴とするターボチヤ
    ージヤの排気バイパス装置。
JP3460885U 1985-03-13 1985-03-13 Expired JPH0241310Y2 (ja)

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JP3460885U JPH0241310Y2 (ja) 1985-03-13 1985-03-13

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JP3460885U JPH0241310Y2 (ja) 1985-03-13 1985-03-13

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JPS61151040U JPS61151040U (ja) 1986-09-18
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