JPH023997A - ＣＯｚガスレーザ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は、特に放電安定性および放電開始特性を改善し
た高出力のＣＯ□ガスレーザ装置に関する。

（従来の技術） 一般に大出力のガスレーザ発振器に於いては。

送風器によりレーザ媒質ガスを放電励起部に高速循環さ
せて励起し、レーザ媒質ガスのガス流方向と直交する方
向に光軸を有する光共振器によりレーザ出力を取出して
いる。この種の横流型ガスレーザ発振器は、例えば、東
芝レビュー３９巻２号（１９８４）及び実開昭５９−１
８２４５０号公報で発表されているが、第３図に示すよ
うにレーザ風洞１の内部には、放電励起部２、励起装置
？？３及び送風機４が配置されている。

放電励起部２は、複数個に分割されたピン状の陰極５と
、これに対向配置された棒形状の陽極６と、この電極間
に循環するレーザ媒質ガスのガス流７の方向と直角方向
に光軸を持つ光共振器８ａ。

８ｂとで構成されている。また各分割陰極５は放電安定
化用抵抗９を介して電源１０に接続されている。

レーザ媒質ガスとしては、例えばＣｏ２．　Ｎ２．　Ｈ
ｅガスを含む混合ガスを約３０〜１００Ｔｏｒｒ程度の
圧力で使用する。また放電励起部を循環するレーザ媒質
ガスのガス流７の速度は数１０ｍ／ｓ程度である。

動作時に於いては電源１０から前記陰極陽極間に数１０
００Ｖ以上の高電圧が印加されてグロー放電１１が発生
・し、この放電エネルギーによってレーザ媒質は励起さ
れる。このとき光共振器８ａ　、　８ｂの作用によりレ
ーザ発振が起こりレーザ媒質ガスのガス流方向及び放電
方向と直角方向にレーザ出力１２が得られる。

（発明が解決しようとする課題） 第３３図に示した従来のガスレーザ発振器に於いて、放
電電流を増加させていくと、レーザ媒質の温度は各分割
陰極５の下流で」二昇し、放電インピーダンスは低下す
る。この場合各分割陰極５に生じるグロー放電１１には
、第４図のように各分割陰極５の下流側で放電電流密度
が周囲よりも高い部分１１ａが生じる。放電電流をさら
に増加させていくとグロー放電１１は、グロー放′６か
らアーク放電に移行し、レーザ媒質ガスの温度は急激に
上昇してレーザ発振は停止する。このように１１３Ｖｉ
下流で放ｆｉ？ｌｌｔ流の高い部分１１ａが生じ、この
部分がアーク放電になることによって、注入可能な放電
電力が制限されている。

また、レーザ出力を下げる為に放電？￥！流を減少させ
ていくと、各分割電極５に流れる電流値も減少していき
、グロー放′ｒｉ９７：ｌ”／内弧する電流値をグロー
放電最少維持電流と呼ぶ。

このグロー放電最少維持電流は、ガス圧、ガス流速およ
びガス成分などの？ｂ’９Ｊを受け、とくに第３図に示
すような多数の陰極を並列に点弧している場合は、各分
割陰極５に対するガス流速分布の影響が大きい。ガス流
速の速いところにある分割陰極５のグロー放電最少維持
電流は、ガス流速の速いところにある分割陰極の維持電
流よりも大きい。

このため、放電電流を減少させていくと、ガス流速の速
いところにある分割陰極５のグロー放電から消孤し始め
る。グロー放電が点弧していない部分では、レーザ媒質
ガスは励起されないので、レーザ出力強度分布はグロー
放電の消孤したところで低下する。よって低出力時のレ
ーザ光空間強度分布は一様ではなくなり、レーザ光の収
束性が低下する。

本発明の目的は、グロー放電がアーク放電に移行する限
界グロー放電電流値が高くてレーザ出力が多く、また低
出力時におけるレーザ光の空間強度分布が大出力時と同
様に一様であるＣＯ２ガスレーザ装置を提供することを
目的とする。

〔発明の構成〕

（課題を解決するための手段） 本発明のＣＯ２ガスレーザ装置は、封じ込んだレーザ媒
質ガスを循環させる循環風洞と、この循環風洞に於いて
レーザ媒質ガス流の」二流側に配置した多数の分割電極
で構成した陰極、この陰極の下流側に各分割陰極に対抗
して配置した陽極及びガス流と直交する位置に設けた光
共振器とからなる放電励起部とを具備し、前記各分割陰
極は中央部が陽極と反対方向に僅か後退させて８字形に
構成され、かつその中央部の陽極側に微小突起を付設し
たことを特徴とするものである。

（作用） 本発明においては、陰極の各分割電極が８字形に構成さ
れかつ微小突起を備えていることにより、各分割電極−
ヒに点弧するグロー放電の一様性が高まり、放電収縮限
界電流が向上して最大レーザ出力が増加する。また陰極
中央部に付設した微小突起の作用により放電電流を低下
させた場合でも放電−様性が低下せず、小出力時のレー
ザ光強度分布の一様性を高く獲得することができる。

（実施例） 以下本発明を第１図および第２図に示す実施例を用いて
説明する。第１図は本発明による横流形ＣＯ□ガスレー
ザ装同の概略構成を示している。第１図において、レー
ザ風洞１の内部には、放電励起部２、熱交換器３および
送風機４が配置され、その内部をレーザ媒質ガスが矢示
７の方向に循環するように構成されている。

放電励起部２の内部には、２字形をなすピン状の分割陰
極５とすだれ状の陽極６とが、対抗して配置されており
、各分割陰極５は放電安定抵抗９を介して電源１０の（
−）側に、また陽極６は（＋）側にそれぞれ接続されて
いる。また放電励起部２の両側に光共振器８ａ　、　８
ｂを配置し、高エネルギ状態に励起されたレーザ媒質ガ
スからレーザ光の形でエネ″ルギを放出させる。

しかして、本発明によるＣＯ２ガスレーザ装置は、放電
励起部２における陰極５の構造に特徴を有する。すなわ
ち第２図において、放電励起部２の陰極５と陽極６との
配置関係を詳細に説明すると、分割陰極５は直径数ｍ程
度のピン状陰極で耐熱性、耐スパツタリング性に優れた
モリブデン、タングステンなどの材料で構成されている
。そして、陰極５は中央部が陽極６と反対方向に僅かに
後退させて２字形に構成されている。２個の陰極５，５
′を上、下に組合せてこれを陽極６の長手方向に冶って
所要数だけ絶縁板に取付けて配置しである。

これら陰極５，５′は安定化抵抗９を介して電源１０の
（−）側に接続されている。

」二、下の各ＶＡ極５，５′は同一形状なので代表して
下の分割陰極５について説明する。

陰極５は、第２図に示す様に負グローが点弧する部分５
ａ　、　５ｂ　、　５ｃと陰極５を指示する部分５ｄか
ら構成されている。また負グローの点弧する部分のうち
部分５ａ、５ｂは、陽極６を構成するすだれ状導体６ａ
と平行に配置されている。陰極中央部の部分５ｂは陰極
端部５ａに対して凹んだ形状となっており、陰極部分５
ａ−陽極部分６８間の陰極間圧ｍＬｘは、陰極部分５ｂ
−陽極部分６８間の陰極陽極間距離１４．よりも短くな
っている。

この陰極部分５ａ−陽極部分６ａ間距離［，１と陰極部
分５ｂ−陽極部分６８間距離Ｌ２との差は陰極５を構成
する線状導体直径ｄの０．５〜２倍にしである。

Ｌ、−Ｌ１＝０．５〜２Ｘｄ　　　　　・・・　（ト）
この（］）式の設定理由は次ぎの通りである。ずなわち
、Ｌ、−Ｌ、を大きくとりすぎると、凹みの陰極部分５
ｂの電界強度が陰極５の両端５ａの先端の電界強度より
も小さくなりすぎ、グロー放電は両端部５ａに集中した
形となって一様に放電がしなくなる。

またＬ２−Ｌ□を小さくしすぎると、凹みの陰極部分５
ｂを作った効果が無くなって放電は中央部が濃くなって
一様に放電しなくなる。従ってＬ２−　Ｌ、　＝０．５
〜２Ｘｄ　　の時が放電の一様性が最も良い事が実験に
よって確認することが出来た。

また本発明の第２の特徴は、各分割陰極５の陰極部分５
ｂに対して陽極部分６ａ方向に微小突起１３を設けたこ
とである。これにより低出力時、後で述へるように陰極
ピンが消えることが無くなり安定な、信頼性の高いレー
ザ装置が提供されている。

次ぎに以上のように構成された本発明によるＣ０２ガス
レーザ装置の作用を説明する。第１図および第２図にお
いて、陰極５に約１０００Ｖ以上の高電圧が印加されて
グロー放電が生じる。この放電エネルギによりＣＯ２分
子が励起されて光共振器８ａからレーザ光１２が出力さ
れる。

第２図において、ガス圧を低下させて陰極５に負の高電
圧を印加すると、微小突起１３の先端電界が強いため、
始め微小突起１３の先端でグロー放電が生じる。ガス圧
を上げて電圧を増し電流を増加して行くとグロー放電電
流密度ｊは ｊ　／　ｐ”　＝　ｃｏｎｓｔ　　（エンゲル「電離気
体論」）であるから、グロー放電は速やかに微小突起部
１３からΣ形陰極ピン全体に広がって行く。

グロー放電が陰極ピン全体に広がると、中央部５ｂの電
界は周辺５ａのグローの遮蔽効果のため緩和されるので
、微小突起部の電流密度も平均化される。

次ぎにグロー放ｆｆ１ｌｌの電流を減少させた場合は負
グローは５８部分から５ｂを介して微小突起１３へと移
行し、常に陰極中央部の微小突起１３に放電が点弧して
陰極ピンが消えることは無い。従って放電の一様性が高
くてレーザ光の強度分布が一様になっている。

陰極５上に点弧するグロー放電は、第４図に示した従来
例とは異なって電極中央部５ｂが凹んだ形状となってい
るので安定している。

ガス流が放電と同方向に流れるような例では、電極下流
側でのガス流速が、電極周囲のガス流よりも遅いため、
電極下流側での放電インピーダンスが低く、放電が集中
しやすかった。

第２図に示す本実施例では陰極中央部５ｂと陽極６ａと
の間の距離を陰極端部５ａと陽極６ａとの間の距離より
も陰極５を構成する導体の径程度に長くしであるので、
電極中央部での電界強度が電極端部よりも低くなる。ま
た陰極中央部微小突起１３は。

高キ））、直径δとすると、陰極ピン直径ｄおよびΣ部
深さΔとの間に、 １≦ｈ／δ≦１０　　　　　　・・・　■０．１≦δ／
ｄ≦０，５　　　　　・・　■ｈ≦Δ　　　　　　　　
　・・　＠） の関係式を成立させているので、突起先端電界は起動時
のみ作用し、放電中は遮蔽され電極中央部のインピーダ
ンスを低下させろ事は無い。

このため、ガス流の影響で電極中央部での放電インピー
ダンスが低下して放電が集中しやすくなる効果を打消す
事ができ、第２図に示すような一様なグロー放電が形成
される。

またこのとき陽極６の形状も陰極５」二に負グロー点弧
する部分と陽極６上にグロー放電が点弧する部分とが、
平行に配置されるようにしであるので、−様なグロー放
電となっている。

陰極５の中央部５ｂの凹みの深さは、陰極導体の直径の
０．５乃至２倍の範囲内にあることが必要で、この範囲
外では一様なグロー放電が得られない。

また微小突起の形状は■乃至（イ）式で決められた条件
を満足する必要がある。

〔発明の効果〕

以上のべてきたように、本発明に於いては、陰極の中央
部に設けた微小突起の効果によって、常に陰極中央部を
起点として放電が安定して点弧し、また陰極形状を改善
し、これに合せて陰極形状も最適化しているので、グロ
ー放電の一様性が高くレーザ光強度分布が一様で、また
注入可能な放電電力も大きくできるため大出力のＣＯ２
ガスレーザ装置を得る事ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すＣＯ２ガスレーザ装置
の斜視図、第２図は第１図に示す放電励起部の概略図、
第３図は従来のＣＯ□ガスレーザ装置を示す斜視図、第
４図は第３図に示す電極の構成図である。 １・・・レーザ風洞、　　　２・・・放電励起部、５・
・・陰極、　　　　　　　６・・陽極、７　ガス流、　
　　　　１３・・・微小突起。 代理人　弁理士　則　近　憲　佑 同　　第子丸　健

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）封じ込んだレーザ媒質ガスを循環させる循環風洞
   と、この循環風洞に於いてレーザ媒質ガス流の上流側に
   配置した多数の分割電極で構成した陰極、この陰極の下
   流側に各分割電極に対抗して配置した陽極及びガス流と
   直交する位置に設けた光共振器とからなる放電励起部と
   を具備し、前記各分割陰極は中央部が陽極と反対方向に
   僅か後退させてΣ字形に構成され、かつその中央部の陰
   極と同じ側に微小突起を配設したことを特徴とするＣＯ
   ＿２ガスレーザ装置。 （２）微小突起の直径及び高さを夫々δ，ｈとし、陰極
   の直径をｄ、凹部の深さをΔとするとき、１＜ｈ／δ＜
   １０ ０．１＜δ／ｄ＜０．５ ｈ≦Δ の関係式を満足してなる請求項１記載のＣＯ＿２ガスレ
   ーザ装置。