JPH0239698B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 近年、冷暖房を行なつている部屋を換気する手
段として、室内の汚れた空気を室外へ排出し、室
外の新鮮な空気を取り入れ、室内の空気と室外の
空気との間で熱交換を行ない、排気する室内空気
の熱エネルギーを室外空気に移して室内へ回収す
る空調換気扇が使用されるようになつてきた。

本発明はこのような換気によつて室外へ排出す
る室内の熱エネルギーを回収するダクト用空調換
気扇に関し、詳しくは熱交換素子および送風機の
本体からの取り出し構成に関するものである。

従来の技術 一般にダクト用空調換気扇は天井裏に配設され
るため天井板に設ける保守・点検用の点検口が必
要である。この点検口は数が少なく小さいものが
要望されていた。

このようなことから、従来のダクト用空調換気
扇は、たとえば第８図に示すように、箱状をなす
本体１０１内の第１と第２の熱交換素子１０２，
１０３の取り出しは、前記本体１０１の側面に設
けた側部開口部１０４より行ない、送風機１０５
の取り出しは、前記本体１０１の底面に設けた下
部開口部１０６より行なつていた。そして、天井
板には前記第１、第２の熱交換素子１０２，１０
３用および前記送風機１０５用の第１の点検口１
０７と第２の点検口１０８を別個に設けていた。
なお、図中の１０９，１１０は本体１０１の閉塞
板である。

また、第９図に示すように、本体２０１内の第
１、第２の熱交換素子２０２，２０３の取り出し
はこれらの熱交換素子２０２，２０３の下側の前
記本体２０１の底面に設けた第１の開口部２０４
より行ない、送風機２０５の取り出しは前記本体
２０１の底面の第２の開口部２０６より行なうも
のもある。この場合、天井板には前記第１、第２
の熱交換素子２０２，２０３と前記送風機２０５
を取り出せる大きな点検口２０７を設けている。
なお図中の２０９，２１０は本体２０１の閉塞板
である。

発明が解決しようとする問題点 これらの従来のダクト用空調換気扇では天井板
に設ける点検口が熱交換素子と送風機の取り出し
用の２か所必要であつたり、大きかつたり、また
本体のまわりの配管等の障害物を考えながらメン
テナンススペースを確保しなければならないため
工事費が高くつくという問題があつた。

本発明は上記従来の問題に留意し、天井板に設
ける点検口の数を１つにし、かつ点検口の開口部
を小さくすることにより工事費を低減できるダク
ト用空調換気扇を提供することにある。

問題点を解決するための手段 本発明は本体の底面に設けた開口部から、下方
へ複数の熱交換素子を順次取出せ、少なくとも１
こ以上の熱交換素子は、他の熱交換素子の抜いた
空間部の一部を通過させた後開口部より取り出せ
るようにしたものである。また、前記空間部より
送風機を取出しおよび装着を可能とする位置に設
けるとともに、前記熱交換素子を抜いた中央の空
間部に対して、点検口を設けた構成とする。さら
には、前記送風機は、独立した開口部を有すると
ともに、この開口部に対応し、かつ、前記中央の
空間部と同一面の天井板に点検口を備えたもので
ある。

作 用 上記構成において、本体の開口部より一つの熱
交換素子を取り出した後、前記熱交換素子の抜き
出した後の空所に他の熱交換素子は順次スライド
して取り出すものであり、開口部が小さくできる
ため、天井板に設ける点検口も小さくでき、かつ
数も１個ですむこととなる。

実施例 以下本発明の一実施例を第１図〜第４図にもと
づいて説明する。

図において２は箱状をした本体であり、内部の
一側には外気吸込用および室内空気排出用として
機能する送風機１を組み込んでいる。この本体２
内における他側の空所部分、すなわち送風機１の
吐出方向の空所部分には、外気と室内空気とを個
別に通す方形箱形の第１と第２の熱交換素子３
ａ，３ｂを横方向で、かつ直列に配設している。

前記本体２の底面２ａにおける送風機１に近接
した側の第１の熱交換素子３ａと対応する部分に
は、前記第１、第２の熱交換素子３ａ，３ｂおよ
び送風機１を個々に取り出せる大きさの開口部４
が下面から見たとき、前記本体２の中央部におい
て形成してある。前記本体２の開口部４には蓋６
が着脱自在に設けられ、また、下方の天井７にお
ける前記開口部４に対応する部分には、前記開口
部４とほぼ同じ大きさの点検口８が形成されてい
る。

前記構成において、第１、第２の熱交換素子３
ａ，３ｂおよび送風機１の取り出しはつぎのよう
にして行なわれる。

まず第３図のように送風機１側の第１の熱交換
素子３ａを開口部４および点検口８を介して取り
出し、つぎに本体２における前記第１の熱交換素
子３ａが位置していた部分に生じる空所５に第４
図に示すように第２の熱交換素子３ｂおよび送風
機１を移動させ、これらを順次開口部４、点検口
８を通じて取り出せるものである。

第５図〜第７図は本発明の他の実施例を示し、
このものは本体２の底面２ａにおける送風機１に
対応した部分に前述の開口部４に対し独立した開
口部４ｂを形成したものであり、点検口８は開口
部４と４ａに共通して対応する大きさとしてい
る。なお、図中の６ａ，６ｂは蓋である。

このものも同様に開口部４より分割された第
１、第２の熱交換素子３ａ，３ｂを取り出せると
ともに、比較的大形の送風機１は別個に他方の開
口部４ｂより取り出せるものである。

発明の効果 以上の実施例の説明より明らかなように、本発
明は熱交換素子１個分および送風機を着脱する分
のみの開口を本体底面に設けたから、天井板に設
ける点検口が１個でしかも小さくでき、さらに従
来必要であつた本体まわりのメンテナンススペー
スも必要なく配管等の障害物を考える手間がかか
らず施工でき、その実用的効果は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例のダクト用空調換気
扇の取付状態を示す横断面図、第２図は同ダクト
用空調換気扇の下面図、第３図および第４図は第
１図の取付状態で示す保守、点検時の態様を示す
説明図、第５図は本発明の他実施例のダクト用空
調換気扇の取付状態を示す横断面図、第６図は同
ダクト用空調換気扇の下面図、第７図は第５図の
取付状態を示す保守、点検時の態様を示す説明
図、第８図および第９図は従来例のダクト用空調
換気扇の取付状態で示す説明図である。 １……送風機、２……本体、３ａ……第１の熱
交換素子、３ｂ……第２の熱交換素子、４……開
口部、５……空間部、６……蓋、７……天井板、
８……点検口。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 本体内に横方向で直列に設けた複数個の熱交
   換素子と、外気吸入用および室内空気排出用の送
   風機とを備え、前記本体の底面で、かつ中央部に
   位置する一方の熱交換素子に対応して開口部を設
   け、この開口部に対応した位置の天井板に前記一
   方の熱交換素子を取出しおよび装着可能な点検口
   を有してなるダクト用空調換気扇。 ２ 前記送風機は、前記一方の熱交換素子を取出
   した後の空間部を通過する位置に備えた特許請求
   の範囲第１項記載のダクト用空調換気扇。 ３ 前記本体内の送風機は、取出用および装着用
   の開口部を一方の熱交換素子用の開口部と同一の
   底面に独立して設け、かつ、これら一方の熱交換
   素子および送風機の装着可能な点検口を天井板に
   設けた特許請求の範囲第１項記載のダクト用空調
   換気扇。