JPH0239056A - 電子写真感光体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、正帯電で、かつ有機光導電性物質を含有する
電子写真感光体に関するものである。

従来の技術 従来、電子写真感光体の感光層として、セレン、セレン
テルル合金、酸化亜鉛などの無機光導電性物質が広く用
いられてきたが、近年、有機光導電性物質を用いた電子
写真感光体に関する研究が進み、その一部は実用化され
ている。ここで、実用化に至った感光体のほとんどは、
電荷発生層と電荷輸送層に機能を分離した感光層からな
る積層型電子写真感光体であり、これにより、無機光導
電性物質からなる感光体と比較して劣っていた感度及び
感光体寿命の点で改善され、低コストで、安全性や多様
性などの有機光導電性物質の長所を生かした電子写真感
光体の設計が活発に行われるようになった。

この種の積層型電子写真感光体は、−Ｃには、導電性支
持体上に、顔料・染料などの電荷発生物質からなる電荷
発生層、ヒドラゾン・ピラゾリンなどの電荷輸送物質か
らなる電荷輸送層を順に形成したもので、電子供与性で
ある電荷輸送物質の性質上、正孔移動型の電荷輸送層と
なり、怒光体表面に負帯電したとき感度を有する。また
、電子移動型の電荷輸送層であれば、正帯電時に感度を
有するが、移動度の大きな電子受容性の電荷輸送物質が
ないのが現状である。ところが、負帯電では、帯電時に
用いるコロナ放電が正帯電に比べて不安定であり、正帯
電時のｌＯ倍程度のオゾン、窒素酸化物などを発生し、
悪光層表面に、吸着などの物理的劣化や酸化などの化学
的劣化を引き起こしやすい。さらに、セレン、セレン−
テルル合金など、従来用いられてきた感光体が正帯電で
あり、これらの電子写真プロセスを共有できるなどの利
点を有する正帯電有機感光体として、導電性支持体上に
、電荷輸送層、電荷発生層の順に形成する積層型、ある
いは、電荷発生物質と電荷輸送物質を混合して怒光層を
形成する単層型が考えられている（例えば、日本科学情
報株式会社出版「感光体の開発・実用化」参照）。

発明が解決しようとする課題 しかしながら、単層型上ＩＦ電有機怒光体の場合、感度
が低く、繰り返し使用において表面電位が不安定である
などの問題点を有し、積層型正帯電有機感光体の場合で
も、電荷輸送層より薄膜である電荷発生層が表面になる
ため機械的強度に乏しく、耐久性に劣り、また表面、の
機械的強度を上げるために電荷発生層上に保護層を設け
ると、残留電位の上昇を伴うという問題点を有する。さ
らに、残留電位の上昇を防ぐため、保護層中に、電子が
移動し易いように電子受容性物質を添加するが、特に、
電荷発生層にフタロシアニン系顔料を含有する場合、保
護層にピクリン酸や０−ブロムアニを添加すると、初期
的には優れた電子写真特性を示すが繰り返し使用により
帯電性が低下するといった現象や、初期より帯電性が低
下しているといった現象を示す。

本発明は、前記問題点に鑑み、電荷光ＢＥＮにフタロシ
アニン系顔料、保護層にピクリン酸などの電子受容性物
質を含み、初期的に得られた優れた電子写真特性を持続
するような、高感度、高寿命の積層型正帯電有機感光体
を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段 前記目的を達成するために、本発明の電子写真感光体は
、導電性支持体上に、電荷輸送層、フタロシアニン系顔
料を含有する電荷発生層、ピクリン酸やＯ−ブロムアニ
ルなどの電子受容性物質を含有する保護層の順に積層し
、さらに、電荷発生層と保護層の中間に水溶性樹脂から
なる絶縁層を設けることを特徴とするもので、フタロン
アニンかピクリン酸やＯ−ブロムアニルなどの電子受容
性物πと接触、あるいは近接するのを防くものである。

作用 ピクリン酸や０−ブロムアニルなどの電子受容性物質は
、保護層中で大なり小なり電子を輸送する能力を有し、
正帯電感光体の保護層に加える添加剤としては適当な物
質であるが、電子供与性であるフタロシアニンと相互作
用して直接的な電子移動が起こると考えられ、それによ
り帯電性の低下が生じると思われる。つまり、電荷発生
層と保護層の中間に設けた絶ｓｉ層は、フタロシアニン
とピクリン酸などの電子受容性’ｌ！７１質の直接相互
作用を防くためのものである。したがって、電荷発生層
と中間層の中間に、水溶性樹脂からなる絶縁層を相互作
用が生じない程度に設ける二ｋにより、高感度で高寿命
な正帯電有機感光体を提供することがで′きる。

実施例 以下、本発明の電子写真感光体について詳細に説明する
。

本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に、電荷輸
送層、フタロシアニン系顔料を含有する電荷発生層、電
子受容性物質を含有する保護層の順に積層し、さらに電
荷発生層と保護層の中間に水溶性樹脂からなる絶縁層を
設けた正帯電有機感光体である。

本発明の電子写真感光体の導電性支持体は、従来から知
られている！４ＴＬ性を有するものであればよく、アル
ミニウム、アルミニウム合金などの金属板及びドラム、
また、金属、あるいは酸化スズ、酸化インジウムなどの
金属酸化物を、真空莫着、塗布などにより付着させ導電
性処理した各種プラスティックやガラスの板、ドラム及
びフィルムなどである。

本発明の電子写真感光体の電荷輸送層は、電荷輸送物質
、具体的には、アルキル基、アルコキシ基、アミノ基、
イミノ基、イミド基などの電子供与性基を有する化合物
、アントラセン、フェナントレン、ピレンなどの多環芳
香族化合物、またはそれを含む誘導体、インドール、オ
キサゾール、カルバソール、ピラノ′リン、イミダゾー
ル、オキサジアゾール、チアゾール、ドリアプールなど
のンπ素環化合物、またはそれを含む誘導体と、バイン
ダー樹脂、具体的に乙よ、ポリカーボネート樹脂、ポリ
エステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂などアルコ
ール系有殿溶剤に不溶な熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂と
からなり、バインダー樹脂の含汀量は、特性上６０重量
％以下が好ましい。また、電荷輸送物質とバインダー樹
脂の所定量、を各種有殿１８削に溶解し、電荷輸送層用
塗料が調整され、浸漬塗工法、スピンコード法、あるい
はスプレ塗工法により、５〜２０μｍの電荷輸送層が形
成される。さらに、電荷輸送層形成に際し、導電性支持
体と電荷輸送層の接着性向上のため、導電性支持体と電
荷輸送層間に、ブチラール樹脂、酢酸ビニル樹脂などか
らなる、０．３〜１μｍ程度の接着層をもうけることも
可能である。

本発明の電子写真感光体の電荷発生層は、電荷発生物質
、具体的には、フタロシアニン系、アブ系、スクェアリ
リウム系、ペリレン系、ソアニン系などの有機Ｉ！！料
や染料と、バインダー樹脂、具体的には、保護層塗工に
際し浸食されないような熱硬化性のアクリル樹脂、シリ
コン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂などとからなり
、バインダ樹脂の含有量は特性上６０ｍ債％以下が好ま
しい。また、電荷発生物質であるフタロンアニン系テハ
、ε型、α型、β型銅フタロンアニン、その他金属フタ
ロンアニン、無金属フタロシアニンを用いることができ
る。さらに、バインダー樹脂の所定量をアルコール系溶
剤が主成分である溶液に溶解し、電荷発生物質をその溶
液中に均一に分散することにより、電荷発生物質塗ｔ−
ｔが調整され、？ｉ　？ｎ　２　Ｉ法、スピンコード法
、あるいはスプレー塗工法によって０．１〜Ｊａｍの電
荷発生層が形成される。電荷発生層用塗料の溶剤は、電
荷輸送層を浸食しないアルコール系溶剤であることが好
ましいが、電荷発生層のバインダー樹脂の溶解性により
、その他の有機溶剤を全溶剤量の３０％程度加えること
は可能である。

本発明の電子写真感光体の保護層は、電子受容性物質、
具体的には、ピクリン酸、ジニトロフェノール、ジニト
ロ安息香酸なとニトロ基を含む化合物、０−ブロムアニ
ル、Ｐ−クロルアニルなどハロゲン化ヘンゾキノンナｎ
、テトラシアノエチレン、テトラソアノキノジメタンな
どシアノ基を含む化合物、無水フタル酸、無水テトラク
ロルフタル酸なと酸簾水物類などと、バインダー樹脂、
具体的には、熱硬化性のアクリル樹脂、シリコン樹脂な
どや、ある程度の硬度を有する熱可塑性のアクリル樹脂
などとからなる。また、保護層は、電子受容性物質とバ
インダー樹脂を、電荷発生層を浸食しないようアルコー
ル系溶剤が主成分である溶媒に溶解し、電荷輸送層上に
通常の塗工法により形成され、その膜厚０．１〜５μｍ
程度である。電子受容性物質の添加量は、バインダー１
′４脂１ｇに対して、ｌＸｌ０’ｍｏｌ／ｇ−ＩＸ１０
３ｍｏ＋／２ｇＸ１炉３ 大きくなり、含を■が多ければ帯電性が低下する。

さらに、電子受容性が強ければ強いほど、フタロシアニ
ンとの直接相互作用を生じ、後記の絶縁層が、電荷発生
層と保護層の間に必要となる。

本発明の電子写真感光体の電荷発生層と保護層の間に設
けた絶縁層は、水溶性樹脂、具体的には、ポリビニルア
ルコール、ポリアミド、カゼインなどからなり、フタロ
シアニンと電子受容性物質が接触あるいは近接しない程
度のｎ々厚に形成されるものである．実際には、絶縁層
を厚くすれば残留電位が大きくなるので、０．０５μｍ
〜１μｍ　程ＩＪｊの膜厚に形成するのが好ましい。

以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明は
、以下の実施例に示す組合せに限定されるものではない
。

（実施例１） ノーフェニル−１，２，３，４−テトラヒドロキノリン
−６−カルポキンアルデヒｌ”ｌｌ−ジフェニルヒト５
フフ１重量部とポリカーボネート樹脂（バイエル社製商
品名マクロホールＧ）　１型理部を塩化メチレン９重量
部に溶解した塗液を、ブチラール樹脂（積水化学工業株
式会社製商品名工スレノクＢＬ−１）０．２μｍの接着
層を施したアルミ板上に浸漬塗工し、８０°Ｃにて１時
間乾燥してＢ９厚２０ａｍの電荷輸送層を形成した。

次に、アクリル樹脂（三菱レイヨン株式会社製商品名ダ
イヤナールＨＲ−６６４）３重量部を２ブタノ一ル２４
重世部に溶解し、τ型無金属フタロンアニン４重量部を
加えてボールミルにて４時間分散した。その分散液に、
メラミン樹脂（大日本インキ化学工業株式会社製商品名
スーパーベッカミンＬ−１４５−６０）１重壁部と２−
ブタノール６８重量部を加えた塗液を電荷輸送層上に浸
漬塗工し、１００°Ｃで１時間加熱硬化させ膜厚０．１
５μｍの電荷発生層を形成した。

さらに、ポリビニールアルコール２重量部と蒸留水９８
重量部に溶解した塗液を、電荷発生層上に浸漬塗工し、
８０゛Ｃにて１時間乾燥し膜厚０．１μｍの絶縁層を形
成した。その上に、アクリル樹脂（三菱レイヨン株式会
社製商品名ダイヤナールＢＲ１００）１重量部をｎ−ブ
チルアルコール９重量部に溶解し、ピクリン酸０．０６
９重量部を添加した塗液を用いて浸漬塗工し、８０’Ｃ
にて１時間乾燥させ０．５μｍの保護層を形成した。

このようにして得られた正帯電有機感光体を、静電複写
紙試験装置ＥＰＡ−８１００（株式会社川口電気製作所
製）を用いて電子写真特性を評価じた結果を表に示す。

（実施例２） 実施例１のピクリン酸にかえて、Ｏ−ブロムアニルＯ，
１２７重量部にした他はすべて実施例１と同様の組成の
正帯電有機感光体について、実施例Ｉと同し電子写真特
性評価を行った結果を表に示す。

（実施例３） 比較実験として、実施例１の感光体からポリビニルアル
コールからなる絶縁層を取り除いた他はすべて実施例１
と同様の組成の正４７Ｆ電有機感光体について、実施例
１と同し電子写真特性評価を行った結果を示す。

（天施例４） 比較実験として、実施例２の感光体からポリビニルアル
コールからなるＭＡｎＪＦｌを取り除いた他はすべて実
施例１と同様の組成の正帯電有機感光体について、実施
例１と同じ電子写真特性評価を行った結果を示す。

（以　下　余　白） 電子写真特性評価の説明 ＥＰＡ−８１００レンジ＋Ｓｔａ　ｔ　ｉ　ｃ−２：印
加電圧：５．５ＫＶ 露光１：２．ｌμＪ／ｃｎＬｓｅｃ　（８００ｍｍ）■
。　帯電直後の表面電位 ■１　：暗減衰１秒後の表面電位 Ｅ　Ａ　：表面電位が′／２Ｖ１まで減衰するのに要す
る露光量 ■ｏ：露光２秒後の表面電位 前記の表より明らかなように、電荷発生層と保護層の間
に絶縁層を設けた実施例１、実施例２の正１１シ電を機
感光体は優れた電子写真特性を示す。

発明の効果 以上、本発明の電子写真感光体について詳細に説明した
が、本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に、電
荷輸送層、フタロシアニン系顔料を含有する電荷発生層
、電子受容性物質を含有する保護層の順に積巧し、さら
に、電荷発生層と保、８（！層の中間に水溶性樹脂から
なる絶縁層を設けたもので、それにより、電子写真特性
に優れた、高感度、 高寿命の正帯電有機感光体を得ることかできた。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）導電性支持体上に、電荷輸送層、フタロシアニン
   系顔料を含有する電荷発生層、電子受容性物質を含有す
   る保護層の順に積層してなる正帯電有機電子写真感光体
   の、前記電荷発生層と前記保護層の中間に、水溶性樹脂
   からなる絶縁層を設けることを特徴とする電子写真感光
   体。
2. （２）保護層中の電子受容性物質が、ピクリン酸である
   ことを特徴とする請求項１記載の電子写真感光体。
3. （３）保護層中の電子受容性物質が、０−ブロムアニル
   であることを特徴とする請求項１記載の電子写真感光体
   。