JPH023887Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 Ａ 考案の技術分野 本考案はインサータジヤーナルプリンタに係
り、特に通帳等を印字部へ搬送する媒体搬送路選
択機構に関する。

Ｂ 技術の背景 近来バンキング端末機として各種装置が開発、
実用化されているが、中でも通帳印字とジーナル
記録が行なえる金融機関窓口記帳機が広く用いら
れている。この記帳機には通帳送り機構、印字
部、ジヤーナル巻取部及び制御部を備え、機構が
複雑であるので簡略化に依る小形化、低価格化が
望まれている。

Ｃ 従来技術と問題点 以下、窓口記帳機を例にとつて従来方法につい
て、第１図及び第２図を参照して説明する。第１
図は従来の窓口記帳機を例示する斜視図、第２図
は第１図の印字部と搬送路の要部を示す側面図で
ある。

図に於て１及び２は搬送路、３は印字ヘツド、
４はプラテン、５は通帳、６は通帳挿入口、７は
キーボード、８はデイスプレイである。

第１図に示すように窓口記帳機は操作面中央部
に通帳挿入口６を設け、通帳５を挿入口より水平
に挿入するようになつている。操作面の手前には
キーボード７が配されていて、客の口座ナンバ
ー、及び取引内容を釦操作するようになつてい
る。又操作面の１部にはデイスプレイ８が設けら
れていて、操作処理内容が逐次表示されるように
なつている。

いま預金引出しの場合を例として説明する。こ
の場合通帳５は預金通帳であり、オペレーター
は、客が口座ナンバー、氏名、引出し金額を記入
した伝票と共に通帳５を受取り、まず通帳５を通
帳挿入口６に挿入すると、通帳５は第２図に示す
搬送路１及び２の図示していないローラー等の送
り機構に依つて、印字ヘツド３及びプラテン４等
で構成する印字部に送られる。オペレーターが伝
票内容をキーボード７の押釦等で指令すると前記
印字部にセツトされた通帳５に所定の印字が行な
われ、一方取引内容は図示していない、ジヤーナ
ル部に記録される。印字処理が終了した通帳５は
送り機構の逆回転によつて通帳挿入口に返送され
る。かゝる装置に於ては、通帳挿入口６の巾寸
法、に適合した巾の通帳５にしか使用出来ず、通
帳の巾寸法が大きくなれば使用不可能である。

Ｄ 考案の目的 本考案は上記問題を解決する為に通帳挿入口を
複数化した装置を提供するものである。

Ｅ 考案の構成 本考案になる媒体搬送路選択機構は、第１と第
２の媒体搬送路の合流位置に設けられた媒体搬送
路選択機構であつて、一端を搬送路の外部で回動
自在に軸支されて成り他端を前記合流位置に突出
し少なくとも前記搬送路のいずれか一方を閉塞す
る回動角を有するセパレータと、該セパレータの
軸支側に一端が嵌着されて成り該セパレータの前
記突出端が成す全回動角の中央点位置から該セパ
レータの軸心を結んで延長した１点位置に余長を
持たせた弓状を形成して他端を係止した板バネと
で構成されたことを特徴とするものである。

Ｆ 考案の実施例 以下に図を用い説明する。

図は本考案が適用される窓口記帳機の立体斜視
図、第４図は第３図に示す窓口記帳機の印字部と
搬送路とセパレーターの要部構成を示す側面図で
ある。図に於て５，５′は通帳、６，９′は通帳挿
入口、２，１０，１１，は搬送路、１２はセパレ
ータ、１３はセパレータの係止軸、１４は板ばね
の固定部、１５は板ばねである。第３図に示した
ような複数の通帳挿入口のある窓口記帳機に於て
は挿入された通帳は印字後挿入された挿入口へ戻
る事が要求されている。図について詳述すると互
いに巾寸法の異る通帳挿入口６，９に続く同様に
巾寸法の異る搬送路１０，１１は印字ヘツド３と
プラテン４から成る印字部の前で合流しており、
更に印字部の後方には通帳５または巾寸法の大き
な通帳５′を一時引込む搬送路２を設けている。
搬送路１０，１１の合流位置には巾寸法の小なる
搬送路に合わせて約全巾に渡りセパレータ１２
が、軸１３で、図示していない装置筐体に回動自
在に嵌挿されている。更に該セパレータ１２の歯
先部１６と係止軸１３の軸心を結んで延長した後
部の１点には板ばね１５を嵌着する溝１７を設
け、該セパレータ１２の回動範囲（矢印Ａ）の２
分の１の点と係止軸１３の軸心を結んで延長した
想像上の直線の任意の１点に板ばねの固定部１４
を、図示していない装置筐体に回動自在に取付
け、板ばね１５を若干弓状になるように余長をと
つて一端を前記溝１７に嵌着し、他端を該固定部
１４に係止して、本機構は、構成されている。第
４図に於ては通帳５が挿入口６を介して搬送路１
０から印字部へ図示していないローラー等の搬送
手段で送られた状態を示すが、媒体の印字領域は
媒体の下方終端に迄及び、従つて通帳５は図示し
た如く搬送路１０の先端から外れる事が多い。
かゝる状態にて通帳５を挿入された方の挿入口６
に戻すにはセパレータ１２でガイドする必要があ
る。図に於てセパレーター１２は搬送路１１を閉
塞した状態にあるので印字後通帳５は前記搬送手
段の逆回転に依つて搬送路２から搬送路１０に返
送され更に挿入口６から排出される事になる。今
セパレータ１２が搬送路１１を閉塞した状態で通
帳５と比べて巾寸法の大なる通帳５′を挿入口９
から挿入したとする。通帳５′は搬送路１１の図
示していない搬送手段に依つて搬送され、セパレ
ータ１２を圧接し、更に搬送力に依つてセパレー
タ１２を押圧すると、該セパレータ１２は係止軸
１３を支点として時計回りに回動し、セパレータ
１２に嵌着した板ばね１５も共に固定部１４を支
点として矢印ａ方向に回動し始めると、板ばね１
５は矢印a′の反回動力による矢印ｂの圧縮力を受
ける事となる。この状態で更に歯先部１６が回動
して全回動範囲矢印Ａの２分の１を過ぎると、弓
状に張架した板ばね１５は圧縮力矢印ｂが反力
b′に変ると共に、反回動力a′も回動力ａに変り、
板ばね１５はクリツク反転して板ばね１５′の状
態となり、セパレーター１２は回動して、セパレ
ー１２′の状態になつて搬送路１０を閉塞して、
通帳５′を搬送路１１にガイドする事になる。然
して通帳５′は印字後図示していない搬送手段の
逆回転に依つて搬送路１１に返送され挿入口９か
ら排出される事になる。

Ｇ 考案の効果 以上詳述したように、本考案になる媒体搬送路
選択機構によれば、複数個設けた挿入口中の特定
の１つの挿入口から挿入された通帳を共通の印字
部へ搬送して印字後に、前記通帳を挿入した挿入
口から確実に排出することができ、返却時の排出
口を誤つて通帳を破損するが如き不都合を未然に
防止できる効果が大である。

又、本考案になる搬送路選択機構は構造が簡単
でありしかも動作が確実であるので低価格化に及
ぼす効果も大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の窓口記帳機を例示する立体斜視
図、第２図は第１図の要部概略を示す側面図、第
３図は本考案が適用される窓口記帳機を例示する
立体斜視図、第４図は第３図の要部構成を示す側
面図であり、図に於て、１，２，１０，１１は搬
送路、３は印字ヘツド、４はプラテン、５，５′
は通帳、６，９は通帳挿入口、１２はセパレー
タ、１３はセパレータの係止軸、１４は板ばねの
固定部、１５は板ばね、１７はセパレータに板ば
ねを嵌着した溝を各々示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 第１と第２の媒体搬送路の合流位置に設けられ
   た媒体搬送路選択機構であつて、一端を搬送路の
   外部で回動自在に軸支されて成り他端を前記合流
   位置に突出し少なくとも前記搬送路のいずれか一
   方を閉塞する回動角を有するセパレータと、該セ
   パレータの軸支側に一端が嵌着されて成り該セパ
   レータの前記突出端が成す全回動角の中央点位置
   から該セパレータの軸心を結んで延長した１点位
   置に余長を持たせた弓状を形成して他端を係止し
   た板バネとで構成されたことを特徴とする媒体搬
   送路選択機構。