JPH0238710Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は外箱の前面裏側に支持板を取付けこの
支持板によりドラムの前面側を支持する構成のド
ラム式乾燥機に関する。

〔考案の技術的背景〕 この種のドラム式乾燥機にあつては、ドラムの
前面に形成した円形の開口部を支持板の外周部に
嵌合支持し、そして外箱前面の被乾燥物の出入口
とドラム内とを連通させるために支持板に該出入
口に連通する連通口を形成している。

〔背景技術の問題点〕

しかしながら上記構成では、外箱の出入口と支
持板の連通口との間に隙間が生じ勝ちで、そこか
らドラム内に供給された熱風が漏れ出るという問
題があつた。

〔考案の目的〕

本考案の目的は、外箱の出入口と支持板の連通
口との間をシールでき、しかもそのシール用のパ
ツキンを簡単に取付けることができるドラム式乾
燥機を提供するにある。

〔考案の概要〕

本考案は、外箱の出入口を後方に突出する筒状
に形成すると共に、支持板の連通口を少なくとも
前端部の内周面が出入口の後端部の内周面と略面
一となるように前方に突出する筒状に形成する一
方、パツキンを外周部に取付部を突設した環状に
形成し、取付部を出入口と連通口との間に取着す
ることによつてパツキンを出入口と連通口の双方
の内周面に跨つて両内周面の略全体を覆うように
装着したことを特徴とするものである。

〔考案の実施例〕

以下本考案の一実施例を第１図乃至第３図に基
づいて説明する。

まず第３図において、１は外箱で、前面に矩形
の短筒状をなす被乾燥物の出入口２を後方に突出
するように形成すると共に、この出入口２を開閉
するる扉３を枢設している。４は外箱１の前面裏
側に後述のようにして固定した金属製の支持板
で、中央部に出入口２に連通する矩形の短筒状を
なす連通口５を前方に突出するように形成すると
共に、外周部に短円筒状をなす支承部６を形成し
ている。７はドラムで、前面に形成した円形の開
口部８を支持板４の支承部６に軸受９を介して嵌
合支持すると共に、後面に取着した支軸１０を外
箱１内の後部に固定した横枠１１に軸受１２を介
して支持せしめている。１３は熱交換装置１４の
ケーシングで、外箱１内の後方部にドラム７の後
面に対向状態で配置されて外箱１後面に固定され
ている。このケーシング１３はプラスチツクによ
り略深皿状に形成され、中央部にドラム７の後面
中央部の通気孔１５に対応する円形の通気孔１６
を形成している。１７はケーシング１３に取付け
られたフエルト等の軟質材から成る筒状シール部
材で、先端部分にドラム７の後面に摺接させるこ
とにより、ドラム７及びケーシング１３の両通気
孔１５及び１６間を気密状態に連通せしめてい
る。一方、前記熱交換装置１４はフアンを兼用す
る回転形熱交換器から成るもので、ケーシング１
３内を排気導入室１８と外気導入室１９とに区分
するようにして前記支軸１０に回転自在に支持さ
れた円形の主板２０と、この主板２０の前後両側
に突設された羽根２１及び２２とから構成してい
る。尚、２３は主板２０の外周部に取着されたシ
ール用リング、２４はドラム７の後面内側に通気
孔１５を覆うように設けられたリントフイルタで
ある。そして、ケーシング１３の外気導入室１９
内に外気を吸引し且つ吐出するために外箱１の後
面に吸入孔２５及び吐出口２６を形成し、また排
気導入室１８内に吸引されたドラム７からの排出
空気をドラム７内に戻すために、両者間をダクト
（図示せず）により連通せしめている。即ち、第
２図に示すように、支持板４には円弧状の導入口
２７が形成されており。この導入口２７に半導体
から成るヒータ２８を備えたヒータケース２９を
固定連結し、前述の図示しないダクトをこのヒー
タケース２９の入口２９ａに連結することによ
り、排気導入室１８内の空気をドラム７内に戻し
得るようにしている。そして、この支持板４は前
面に逆コ字形の取付板３０及び棒状のスペーサ３
１を固定した上で外箱１の前面裏側に配置され
て、これら取付板３０及びスペーサ３１を外箱１
前面にねじ止めすることにより固定されている。
この支持板４の固定状態において、連通口５の前
端は第１図及び第３図に示すように出入口２の後
端と所定の間隔をもつて対向している。また、連
通口５の少なくとも前端部の内周面が出入口２の
後端部の内周面と面一、本実施例では連通口５及
び出入口２が共に非段付状となつていることによ
り、連通口５の内周面全体が出入口２の内周面と
略面一になつている。３２はタイマ、３３はヒー
タ２８の発熱量を強弱切換える切換スイツチ、３
４は扉３の閉鎖によりオンするドアスイツチであ
る。また、第３図において３５はドラム７及び熱
交換装置１４の主板２０を夫々ベルト３６及び３
７を介して回転駆動するモータである。

而して第１図において、３８は出入口２と連通
口５との間をシールするためのパツキンで、外周
部略中央にその全周にわたつて取付部たる突条部
３９を突設し、この突条部３９の基端両側に溝４
０及び４１を形成している。このパツキン３８の
前後方向幅寸法は出入口２前端と連通口５後端と
の間の長さ寸法と略同程度に定められ、前端部に
は中空のドアパツキン部４２を一体に形成してい
る。このパツキン３８の取付は、突条部３９を出
入口２と連通口５との間の隙間内に押込んで、溝
４０及び４１内に出入口２の後端部及び連通口５
の前端部を嵌入せしめることによつて行われる。
このようにして、突条部３９を出入口２後端部と
連通口５前端部との間に取着したパツキン３８は
出入口２の内周面と連通口５の内周面とに跨つて
装着され、これら両内周面の全体を覆つている。
またドアパツキン部４０の外箱１前面と扉３との
間に挾まれて両者間をシールしている。このよう
にパツキン３８は単に突条部３９を出入口２と連
通口５との間に押込むだけで装着できるから取付
作業を簡便に行なうことができる。また本実施例
のように、パツキン３８にドアパツキン部４２を
一体に形成しておけば、部品点数が減少すると共
に、パツキン３８の取付けによつて同時にドアパ
ツキン部４２も取付状態となるから、別個形成す
るものに比べ作業性の点でより優れる。

次に上記構成の作用を説明する。タイマ３２を
セツトすると、ヒータ２８及びモータ３５が通電
される。この通電によりモータ３５が起動する
と、ドラム７及び主板２０が回転し、主板２０の
回転に基づく羽根２１及び２２の遠心送風作用に
よりドラム７内の空気が通気孔１５及び１６を介
して排気導入室１８内に吸引され且つダクト及び
ヒータケース２９を介してドラム７内に戻される
過程でヒータ２８により熱風化されると共に、外
気が吸入孔２５から外気導入室１９内に吸引され
且つ吐出口２６から外方に吐出される。そして、
ヒータ２８により熱風化されてドラム７内に供給
された空気はここで被乾燥物から水分を奪つた
後、再び排気導入室１８内に吸引され、ここで主
板２０及び羽根２１，２２を介する熱伝導により
外気と熱交換して冷却除湿され、然る後に再び熱
風化されてドラム７内に供給されるというように
循環する。

斯る乾燥運転において、出入口２と連通口５と
の間はパツキン３８によりシールされているの
で、その間から熱風が漏れ出ることはない。

このように本実施例によれば、パツキン３８は
単に突条部３９を出入口２と連通口５との間に押
込むだけで装着できるので、取付作業を簡便に行
うことができる。

しかも、パツキン３８は略面一に形成されてい
る出入口２と連通口５との間の隙間を塞ぐことに
よつて両者間をシールする構成であるから、出入
口２及び連通口５の突出長さに誤差があつて、両
者間の隙間が多少大きくなつていても、その隙間
をパツキン３８により確実にシールすることがで
きる。また、パツキン３８は出入口２と連通口５
との内周面に跨がつて両内周面の略全体を覆うよ
うに装着されるから、例えば出入口２の開口幅寸
法と連通口５の開口幅寸法とに誤差があつて、出
入口２の後端部と連通口５の前端部との間に段差
が生じ、取付部３９近傍において出入口２の後端
部とパツキン３８との間、或いは連通口５の前端
部とパツキン３８との間に若干の隙間が生じてい
ても、パツキン３８の前端側部及び後端側部は取
付部３９から十分離れているので、少なくともパ
ツキン３８の前端部或いは後端部が自身の弾性力
により確実に出入口２或いは連通口５の内周面に
密接するようになる。従つて、出入口２と連通口
５との間をパツキン２８により確実にシールで
き、熱風漏れを確実に防止できる。その上、ヒー
タ２８が支持板４近くに取付けられているため、
ヒータ２８の熱が支持板４に伝わり、或いは熱風
運転後にあつては出入口２及び連通口５の周壁が
熱せられているが、本実施例では出入口２及び連
通口５の内周面全体がパツキン３８により覆われ
ているから、手が直接出入口２及び連通口５の周
壁に触れ熱く感ずるといつた虞れがない。

第４図は本考案の他の実施例を示すもので、こ
れは出入口２の後端と連通口５の前端とを接触若
しくはこれに近い状態にし、出入口２の後端周縁
部及び連通口５の前端周縁部に略半円状の切欠４
３及び４４を間欠的に形成する一方、パツキン３
８の外周部には突条部３９に代えて取付部たる突
部４５を間欠的に形成し、そしてこの突部４５を
切欠４３及び４４で構成される円形の孔４６に押
込んで各切欠４３，４４の周縁部に突部４５の基
端部に形成した溝４７を嵌合するようにしたもの
である。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案は、外箱の出入口を
後方に突出する筒状に形成すると共に、支持板の
連通口を少なくとも前端部の内周面が出入口の後
端部の内周面と略面一となるように前方に突出す
る筒状に形成する一方、パツキンを外周部に取付
部を突設した環状に形成し、取付部を出入口と連
通口との間に取着することによつてパツキンを出
入口と連通口の双方の内周面に跨つて両内周面の
略全体を覆うように装着する構成としたので、外
箱の出入口と支持板の連通口との間を、出入口及
び連通口の突出寸法、或いは出入口及び連通口の
開口幅寸法に誤差が生じていてもドラム内に供給
された熱風が漏れないようにシールでき、しかも
このシール用のパツキンを、取付部を出入口後端
部と連通口前端部との間に押込む等するだけで簡
単に取付けることができ作業性が向上する。ま
た、出入口及び連通口の内周面の略全体がパツキ
ンにより覆われているので、出入口や連通口に直
接手が触れて熱く感じるという不具合を生ずる虞
がない等の効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案の一実施例を示し、
第１図は要部の縦断面図、第２図は支持板の斜視
図、第３図は乾燥機全体の縦断側面図であり、第
４図は他の実施例を示す斜視図である。 図中、１は外箱、２は出入口、３は扉、４は支
持板、５は連通口、６は支承部、７はドラム、８
は開口部、１４は熱交換装置、２８はヒータ、３
８はパツキン、３９は突条部（取付部）、４２は
ドアパツキン部、４５は突部（取付部）である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 外箱の前面に後方に突出する筒状に形成され
   扉によつて開閉される被乾燥物の出入口と、前
   記外箱の前面裏側に取付けられ少なくとも前端
   部の内周面が前記出入口の内周面の後端部と略
   面一となるように前方に突出する筒状に形成さ
   れて該出入口と連通する連通口を有すると共に
   外周部に円形の支承部を有した支持板と、前面
   に円形の開口部を有しこの開口部を前記支承部
   に嵌合支持せしめたドラムと、外周部に前記出
   入口の後端部と連通口の前端部との間に取着さ
   れる取付部を有し出入口と連通口との双方の内
   周面に跨つて両内周面の略全体を覆うように装
   着された環状のパツキンとを具備してなるドラ
   ム式乾燥機。 ２ パツキンの前端部には外箱の前面と扉との間
   をシールするドアパツキン部が一体に設けられ
   ていることを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項に記載のドラム式乾燥機。