JPH0238032Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はブースタコンプレツサのサージ防止装
置に関するものであつて、その目的とするところ
はエンジンにて駆動されるエンジン駆動コンプレ
ツサを過給するブースタコンプレツサに可変デイ
フユーザを設けてこの可変デイフユーザによつて
エンジン駆動コンプレツサの吐出量に応じブース
タコンプレツサの作動可能範囲を制御してブース
タコンプレツサのサージングを防止することにあ
る。

以下、本考案を図面を参照して説明する。

図面中１はエンジン、２はエンジンにて駆動さ
れるエンジン駆動コンプレツサ、３はエンジン過
給機である。エンジン１の排気側は管路４を介し
てエンジン過給機３の排気タービン５の入口側に
通じている。過給機３のブースタコンプレツサ６
の吐出側はエンジン１の吸込側に接続してあり、
またブースタコンプレツサ６の吐出側は空気管路
７を介してエンジン駆動コンプレツサ２の吸込側
に接続してあり、この空気管路７にクーラ８と絞
り弁９とが設けてある。

前記ブースタコンプレツサ６は可変デイフユー
ザ１６を備えており、可変デイフユーザ１６はエ
ンジン駆動コンプレツサ２の吐出量に応じブース
タコンプレツサ６の作動可能範囲を変更するよう
にデイフユーザ可動部１７を介して制御されるも
のである。

しかして、エンジン１の排気で排気タービン５
が回転し、ブースタコンプレツサ６が駆動され
て、エンジン１およびエンジン駆動コンプレツサ
２が過給される。

一般にエンジン駆動コンプレツサ２の吐出空気
量の制御は、リザーバタンク内の圧力の上昇を検
知し、このリザーバタンク内の圧力に応じて、エ
ンジン駆動コンプレツサ２の入口側に設けられた
絞り弁９の開度やエンジン回転速度を制御するこ
とにより制御しているが、本考案に係るサージ防
止装置では、リザーバタンク内の圧力を圧力スイ
ツチなどで検知して可変デイフユーザ１６の開閉
を制御する。

すなわち、ブースタコンプレツサ６のサージ
は、リザーバタンクより吐出される消費空気量が
少なく、例えばゼロになつてこのリザーバタンク
内の圧力が所定の圧力以上になつたときに生じ
る。このため、このときのリザーバタンク内の圧
力を検知し、その検知信号により可変デイフユー
ザ１６のアクチユエータを作動して、ブースタコ
ンプレツサ６からの吐出空気が減少する方向にこ
れを制御する。

リザーバタンク内圧力がある値を越えると圧力
スイツチなどで検知された信号により電磁式アク
チユエータなどの場合は直接制御されブースタコ
ンプレツサ６のサージを防止する。

アクチユエータが空気、油圧式の場合は、アク
チユエータに連結された電磁弁で間接制御され
る。

また、リザーバタンク内圧力でエンジン噴射ポ
ンプレバー位置、吐出量制御絞り弁変化を直接制
御し、この位置、変位をリンク装置でデイフユー
ザ可動部１７に連結して制御してもよいし、ある
いは位置、変位をリミツトスイツチなどで検出
し、電磁アクチユエータの直接または間接制御で
デイフユーザ可動部１７を制御しても良い。

この場合レバー位置が燃料減の所定位置にきた
とき、または絞り弁９が所定の開度に絞られたと
き可変デイフユーザ１６は小流量に適した位置と
なる。

またリザーバタンク内圧力がある値以上になる
と上記のようにエンジン回転速度が制御されて低
下し吐出量減となるので、所定の回転速度以下に
なつたとき、これを電気的ピツクアツプ、油圧式
または機械的変位（たとえばフライウエイトなど
で検出しデイフユーザ可動部１７）を制御するこ
とができる。

なお、電子制御式噴射ポンプの場合はリザーバ
タンク内の圧力を圧力トランデユーサで検知して
この信号を電子回路に結合してエンジン回転速度
を制御すると同時に圧力トランスデユーサの出力
を演算回路に導き、デイフユーザ可動部１７を制
御することもできる。

この場合、エンジン回転速度はリザーバタンク
内圧力が上昇するにともない低下するように制御
され可変デイフユーザ１６は小流量に適するよう
制御される。

可変デイフユーザ１６の制御はリザーバタンク
内の圧力検知だけではない。

すなわち、エンジン駆動コンプレツサ２の入口
に取付けられた絞り弁９に発生する差圧の大きさ
で制御することもできる。吐出量が減少して絞り
面積が小になるにつれて差圧は大きくなるが、こ
の差圧を機械的変化または電気的信号に転換し可
変デイフユーザ１６のデイフユーザ可動部１７を
制御すればよい。

第４図，第５図に弁開度、吐出量、差圧の関係
を示す。

本考案は以上詳述したように、エンジン１の排
気エネルギーで駆動されてエンジン１を過給する
エンジン過給機３のブーストコンプレツサ６の吐
出側を空気管路７を介してエンジン駆動コンプレ
ツサ２の吸込側に接続し、エンジン駆動コンプレ
ツサ２の吐出量に応じてブースタコンプレツサ６
の作動可能範囲を変更する可変デイフユーザ１６
を備えたことを特徴とするものである。

したがつて、可変デイフユーザ１６によつて、
エンジン駆動コンプレツサ２の吐出量に応じブー
スタコンプレツサ６の作動可能範囲を制御してブ
ースタコンプレツサ６のサージングを防止するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案一実施例の構成説明図、第２図
及び第３図はブースタコンプレツサの可変デイフ
ユーザの説明図、第４図は弁開度と吐出量との関
係図、第５図は弁開度と差圧との関係図である。 ２はエンジン駆動コンプレツサ、３はエンジン
過給機、６はブースタコンプレツサ、１６は可変
デイフユーザ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジン１の排気エネルギーで駆動されてエン
   ジン１を過給するエンジン過給機３のブースタコ
   ンプレツサ６の吐出側を、空気管路７を介してエ
   ンジンにて駆動されるエンジン駆動コンプレツサ
   ２の吸込側に接続し、このブースタコンプレツサ
   ６にエンジン駆動コンプレツサ２の吐出量に応じ
   てブースタコンプレツサ６の作動可能範囲を変更
   する可変デイフユーザ１６を備えたことを特徴と
   するブースタコンプレツサのサージ防止装置。