JPH0237632Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は、たとえば自動車に装備される、いわ
ゆるトランクスルータイプのリヤシート装置に係
り、このリヤシート装置のシートバツクを構成す
るバツクサイド部の取付構造の改良に関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

自動車に装備され、いわゆるトランクスルータ
イプのリヤシート装置は第１図に示すようになつ
ている。すなわち、ａはシートクツシヨンであ
り、このシートクツシヨンａにシートバツクｂが
一体的に設けられる。このシートバツクｂは、後
述するように車体に取付固定されるバツクサイド
部ｃ，ｃをその両端部に備え、これらバツクサイ
ド部ｃ，ｃの間に設けられ少なくとも２分割され
るメイン部ｄ，ｄとからなる。このメイン部ｄ，
ｄはその下端部を上記シートクツシヨンａに対し
て倒立自在に取付けられる。すなわち、図示のよ
うに一方のメイン部ｄは、上記バツクサイド部ｃ
と同じ姿勢で立設するのに対し、他方のメイン部
ｄは必要に応じてシートクツシヨンａに重ね合さ
るよう倒すことができる。このことから、ふつう
車室のリヤ側端部に備えられるトランクルームと
車室とが連通して、たとえばスキーなどの長尺物
の収容が可能となる。

ところで、上記メイン部ｄを立設したとき、こ
の姿勢状態を保持するためのものが必要である。
従来、メイン部ｄの裏面側には係合部材であるキ
ヤツチヤｅが設けられていて、メイン部ｄを立設
したときキヤツチヤｅが支持部材であるストライ
カｆに係合し、メイン部ｄの姿勢が保持されるよ
うになつている。

しかるに、上記ストライカｆはバツクサイド部
ｃに取付固定されていて、この側部から突出して
いる。このことから、バツクサイド部ｃを常に一
定の位置に正確に取付け、キヤツチヤｅとストラ
イカｆとの係脱に支障のないようにしなければな
らない。第２図および第４図に示すように、バツ
クサイド部ｃの取付けは、この骨格を構成するフ
レームｇに設けられるロツドｈを、車体を構成す
るフロアパンｉに設けられるフツクｊに係合し、
かつ下端部から突設するブラケツトｋを固定ねじ
ｌを介して上記フロアパンｉに取付固定してな
る。上記ブラケツトｋは前後方向の位置調節が可
能なように長孔状になつている。

しかるに、上記ロツドｈはバツクサイド部ｃの
左右方向に沿うフレームｇ間に架設されるもので
あるから、これが上記フツクｊに係合してもバツ
クサイド部ｃの左右方向の位置を規制するもので
はなく、第４図に二点鎖線で示すように左右方向
の位置がずれ易いという不都合があつた。

〔考案の目的〕

本考案は、上記事情に着目してなされたもので
あり、その目的とするところは、メイン部に対す
るバツクサイド部の位置合せ作業の容易化を図
り、作業性の向上化を得るリヤシート装置を提供
しようとするものである。

〔考案の概要〕

すなわち本考案は、シートクツシヨンとシート
バツクとからなり、上記シートバツクは、倒立自
在なメイン部および車体に固定されるバツクサイ
ド部とに分割してなるトランクスルータイプのも
のにおいて、上記バツクサイド部のロツドに上記
フツクに対してバツクサイド部の左右の位置規制
をなすガイド体を一体的に設けたことを特徴とす
るリヤシート装置である。

〔考案の実施例〕

以下、本考案の一実施例を図面にもとづいて説
明する。ただしシートクツシヨンａと、メイン部
ｄ，ｄを有するシートバツクｂは先に第１図で説
明したものと同一でよいので、ここでは新たな説
明を省略する。第３図に上記シートバツクｂを構
成するバツクサイド部１を示す。このバツクサイ
ド部１は、フレーム２によつて骨格が形成され、
ここにロツド３が架設される。上記フロアパンに
はフツクｊが設けられていて、上記ロツド３が係
脱自在である。また、ロツド３と上記フレーム２
との間にはガイド体である一対のガイド板４，４
が架設される。なおガイド板４，４について説明
すれば、上記ロツド３に取付けられる端部は互い
に上記フツクｊが介在するだけの狭少の間隔を存
している。フレーム２に設けられる他端部は互い
に漸次間隔が広がるように曲成される。また、バ
ツクサイド部１の下端部にはブラケツト５が突設
されていて、固定ねじ６を介してフロアパンに取
付固定される。バツクサイド部１の側端部にはス
トライカ７が設けられる。なお説明すれば、この
ストライカ７は上記フレーム２に溶接などの手段
で固着され、バツクサイド部１の側面に突出す
る。そして、図示しない固定ねじを介してフロア
パンに取付固定される。ストライカ７のバツクサ
イド部１に対する取付位置およびフロアパンに対
する取付位置は、上記メイン部ｄに設けられるキ
ヤツチヤｅに係合できるよう予め設計的に定め
る。

しかして、第２図に示すようにバツクサイド部
１を上方から下方に向けて押し下げ、ロツド３を
フツクｊに係合する。このときガイド板４，４は
フツクｊの位置規制をなし、これらの間に介挿さ
れる。したがつて、バツクサイド部１の左右方向
は容易に定まり、あとは固定ねじ６によつてブラ
ケツト５の位置設定をすればよい。バツクサイド
部１を取付ければ、自動的にストライカ７の位置
も設定され、メイン部ｄを立てたときキヤツチヤ
ｅが確実にストライカ７に係合する。したがつ
て、バツクサイド部１の取付けのみ神経を使えば
よく、極く容易な取付けが可能となる。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案によれば、バツクサ
イド部の取付位置の設定が容易、かつ確実とな
り、この取付作業性の簡素化を図ることができ、
コストの低減を得るという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は一般的なリヤシート装置のシートバツ
クの斜視図、第２図はシートバツクを構成するバ
ツクサイド部の取付説明図、第３図は本考案の一
実施例を示すバツクサイド部の概略正面図、第４
図は本考案の従来例を示すバツクサイド部の概略
正面図である。 ａ……シートクツシヨン、ｂ……シートバツ
ク、ｄ……メイン部、ｊ……フツク、３……ロツ
ド、１……バツクサイド部、４……ガイド体（ガ
イド板）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シートクツシヨンとシートバツクとからなり、
   上記シートバツクは、倒立自在なメイン部と、車
   体に設けられるフツクに係脱自在なロツドを有し
   車体に固定されるバツクサイド部とに分割してな
   るトランクスルータイプのものにおいて、上記バ
   ツクサイド部のロツドに上記フツクに対してバツ
   クサイド部の左右の位置規制をなすガイド体を一
   体的に設けたことを特徴とするリヤシート装置。