JPH023690Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、農業において、種播きするとき使
用する播種機の分野に関するものである。

［従来の技術］ 前後の車輪により支持されて移動するホツパー
を設け、前端を前車輪軸に枢支した揺動枠をホツ
パーの下方に配置し、該揺動枠内に自由端側四角
枠部内に条播用の繰出しローラーを配置し、前車
輪軸と繰出しローラーとをベルトを介して連動回
転する如く構成し、ホツパー内の種子をホツパー
内繰出しローラーの回転により遂次下方に落下さ
せると共に条播用繰出しローラーにより条播きす
る如く構成した条播用播種機は既に知られてい
る。

［考案が解決しようとする問題点］ 従来のものにおいては、条播用繰出しローラー
と四角枠部内壁との間に落下した種子が、条播用
繰出しローラーと四角枠部内壁との間に食込んだ
ような状態になつて、条播用繰出しローラーが動
かなくなることがあつた。

この考案は、このような問題点を解決するため
になされたものである。

［問題点を解決するための手段］ 図面を参考にして説明する。

この考案に係る播種機の繰出しローラー機構
は、前後の車輪３，４により支持されて移動する
ホツパー１を設け、前端を前車輪軸１４に枢支し
た揺動枠１６をホツパー１の下方に配置し、該揺
動枠１６の自由端側四角枠部１６ａ内に条播用繰
出しローラー１５を配置し、前車輪軸１４と条播
用繰出しローラー１５とをベルト８を介して連動
回転する如く構成し、ホツパー１内の種子１３を
ホツパー内繰出しローラー５の回転により遂次下
方に落下させると共に条播用繰出しローラー１６
により条播きする如く構成した播種機において、
四角枠部１６ａの種子食込側壁板部１６ｂを、食
込み種子力による弾性変形可能な薄板部としたも
のである。

［実施例］ 図面に基いて説明する。

１はホツパー、２，２はホツパー１の左右両側
面に固定した支板、３，４は支板２に枢着した前
車輪及び後車輪、５はホツパー１内に軸支したホ
ツパー内用繰出しローラー、１４は前車輪軸、１
６は前車輪軸１４に前端を枢支した揺動枠、１６
ａは揺動枠１６の自由端側の四角枠部、１６ｂは
四角枠部１６ａの種子食込側壁板部で、該種子食
込側壁板部１６ｂは食込み種子力による弾性変形
可能な薄板部にしてあり、薄鋼板等で作られてい
る。１５は四角枠部１６ａ内に配置した条播用繰
出しローラー、６は前車輪３に設けた駆動プーリ
ー、７は条播用繰出しローラー１５に設けた受動
プーリー、８は駆動プーリー６と受動プーリー７
との間に張架したＶベルト、９は育苗箱である。

なお、１７は前車輪軸１４に嵌合固着したドラ
イブプーリー、１８はホツパー内繰出しローラー
５の軸部に嵌合固着したドリブンプーリー、１９
はドライブプーリー１７とドリブンプーリー１８
との間に張架したＶ調帯である。

［作用］ ホツパー１に種籾１３を投入し、前車輪３及び
後車輪４を育苗箱９に沿つて動かすと、駆動プー
リー６、Ｖベルト８、受動プーリー７を介して条
播用繰出しローラー１５が回転され、ホツパー１
から落下してきた種籾１３が条播用繰出しローラ
ー１５を介して下方に播かれる。

この際、条播用繰出しローラー１５と種子食込
側壁板部１６ｂとの間に種子が詰まつても、第３
図に示す如く種子食込側壁板部１６ｂが膨れて塊
状になつた種子を通過させ円滑な種子の繰出しを
行いながら、条播用繰出しローラーは回転するこ
とが出来る。

［考案の効果］ 従来の条播用播種機においては、種子、特に種
籾が繰出しローラーと四角枠部内壁との間に塊状
になつて詰まり条播用繰出しローラーが回わらな
くなることがあつた。条播用繰出しローラーが回
わらなければ、Ｖベルトを介して連結している車
輪も回わらない。つまり、播種機が止まつてしま
う。このため、その都度、揺動枠内の種子をほぐ
さなければならなかつた。

また、特別な手段を施し、種子詰りがなるべく
生じないようにしたものもあるが、手段が凝つて
いた。

ところが、この考案においては、高分子材料製
条播用繰出しローラーを囲む四角枠部１６ａの種
子食込側壁板部１６ｂを食込種子力による弾性変
形可能な薄板部に構成しただけなので、手段が単
純であり、種子詰りを生じることが少なく、条播
用繰出しローラーの円滑な回転を維持することが
出来るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る条播用繰出しローラー
機構の一部垂直切断正面図、第２図は平常状態に
おける第１図のＡ−Ａ切断側面図、第３図は異常
状態における第２図相当図、第４図はこの考案に
係る条播用繰出しローラーを組込んだ播種機の側
面図、第５図は同上の平面図である。 １……ホツパー、２……支板、３……前車輪、
４……後車輪、５……ホツパー内繰出しローラ
ー、６……駆動プーリー、７……受動プーリー、
８……Ｖベルト、９……育苗箱、１０……中心
軸、１３……種子、１４……前車輪軸、１５……
条播用繰出しローラー、１６……揺動枠、１６ａ
……四角枠部、１６ｂ……種子食込側壁板部、１
７……ドライブプーリー、１８……ドリブンプー
リー、１９……Ｖ調帯。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前後の車輪３，４により支持されて移動するホ
   ツパー１を設け、前端を前車輪軸１４に枢支した
   揺動枠１６をホツパー１の下方に配置し、該揺動
   枠１６自由端側四角枠部１６ａ内に条播用繰出し
   ローラー１５を配置し、前車輪軸１４と条播用繰
   出しローラー１５とをベルト８を介して連動回転
   する如く構成し、ホツパー１内の種子１３をホツ
   パー内繰出しローラー５の回転により遂次下方に
   落下させると共に条播用繰出しローラー１５によ
   り条播きする如く構成した播種機において、四角
   枠部１６ａの種子食込側壁板部１６ｂを、食込種
   子力による弾性変形可能な薄板部としたことを特
   徴とする播種機の条播用繰出しローラー機構。