JPH0236872Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は金属製サツシの内障子戸に取り付けら
れているクレセントが窓枠の立枠に衝突するのを
防止する窓枠用戸当りに関するもので、特に内障
子戸の縦框に補助クレセントストツパを取付け、
クレセントが大型になつても十分立枠に衝突する
のを免れ得るようにした窓枠用戸当りに関するも
のである。

一般に金属製サツシの内障子の召合框側面には
施錠用のクレセントが設けられているが、このク
レセントは内障子戸を開放した際に、反対側の窓
枠の立枠の内側面に衝突し疵を発生させるため、
金属製サツシの外観が著るしく損われると共にク
レセントの機能が低下するといつた欠点があつ
た。

このようなクレセントによる疵の発生などを防
止するために、第１図に示されるように窓枠１の
下部にクレセントストツパ２を設け、このクレセ
ントストツパ２に内障子３の縦框３ａの下部を当
接させてクレセント４が窓枠１の立枠１ａの内側
面に衝突するのを防止するようにしていた。

ところで最近住宅の過密化現象に伴い防音用又
は室内空気の逃散を防止するために、内障子戸に
取付けられているクレセントを操作することによ
り、室内側障子戸を窓枠の上下レール及び立枠に
嵌着されているパツキングに密着させるとともに
室外側障子戸を室内側障子戸へ引寄せて防音、気
密効果を図つたものが開発されている。

このように防音、気密用の障子戸においては、
クレセントの施錠操作によつて障子戸を引寄せる
ようにしているので、操作し易いようにレバーを
一体的に取付けたりして自らクレセント自体が防
音用でない普通用のクレセント 比して大型にな
らざるを得なかつた。それに伴つてクレセントが
窓枠の立枠に衝突するのを防止するクレセントス
トツパも比較的小型のクレセントに対応できるよ
うに設計されているクレセントストツパでは適用
することはできず防音用クレセントストツパであ
る戸当りを取付けた窓枠が必要となり、窓枠とし
ては普通用、防音用の二種類のものを準備しなけ
ればならず、このように二種類の窓枠を準備する
ことは製作上煩雑であるという不都合が生じてい
た。

また最初からクレセントストツパを防音用の大
型クレセントに対応できるように全部防音用の大
型のクレセントストツパを設けることも考慮され
るが、防音用でない普通用障子戸を使用する場合
に、障子戸を開放した場合開口巾が狭くなるとと
もに普通用障子戸を使用する際にも防音用の大型
のクレセントストツパが使用されるので部材が余
計にかかり製作費に無駄を生じるという欠点があ
り、戸当りを取付けている窓枠が普通用、防音用
の両者を兼用できるものの開発が期待されてい
た。

そこでこの考案は以上の実情に鑑み案出された
ものであつて、窓枠５の立枠７の内側面部に取付
けられているクレセントストツパ９と、前記立枠
２と対向する内障子戸１１の縦框１３の側面部に
取付けられ、前記内障子戸１１が開放されると前
記クレセントストツパ９と当接する補助クレセン
トストツパ１４とからなる窓枠用戸当りを提供し
て、普通用、防音用の障子戸の両者に兼用できる
窓枠用戸当りを得ることを主な目的とするもので
ある。

以下図面に基いて本考案の一実施例について説
明する。第２図は本考案の一実施例に従う戸当り
の斜視図であつて、図中５は建屋の開口内に固着
されている窓枠であり、上枠（図示せず）、下枠
６とこれら上下枠の両端に固着された一対の立枠
７，７とにより構成されている。この立枠７の内
側面部には４個の縦壁が突設され、この縦壁８と
８′に内障子戸１１が８′と８″間に外障子戸（図
示せず）が、８″と８との間に網戸（図示せず）
がそれぞれ嵌合される。またこの立枠７の縦壁
８′と８″とに囲れる内側面部下方の下枠６と直交
する部分にクレセントストツパ９が付設されてい
る。

このクレセントストツパ９は略方形状をなし、
弾性を有する硬質なプラスチツク製の素材で製作
され、その大きさは第１図に示されるように、普
通用の小型のクレセント４が立枠７の内側面部に
衝突しない程度の比較的小さな大きさもので差支
えない。

この立枠７と枠組みされている下枠６の上面に
は、第２図に示されるように、案内レール１０，
１０′，１０″が形成され、この案内レール１０に
は内障子戸１１が、案内レール１０′には外障子
戸（図示せず）が、案内レール１０′には網戸
（図示せず）がそれぞれ嵌合されるとともに２枚
の内外障子戸は互に引違い状に嵌挿されている。

この下枠６の案内レール１０に嵌合されている
内障子戸１１は上下の横框１２，１２と一対の左
右の縦框１３，１３とで枠組みされ、この上下の
横框１２，１２と左右の縦框１３，１３との間に
ガラス１６が嵌合されている。この内障子戸１１
の前記窓枠５の立枠７の内側面と対向する縦框の
側面部１３ａの略中央部には、第３図に示される
ように、防音用の障子戸に使用される大型のクレ
セント１５が取付けられておる。また縦框の側面
部１３ａの下方にはＬ型状の補助クレセントスト
ツパ１４が付設されてある。この補助クレセント
ストツパ１４は第２図に示すように、前記窓枠１
の立枠７の内側面に付設されてあるクレセントス
トツパ９と同様弾性を有する比較的硬質なプラス
チツク製の素材で製作され、その水平状当接部１
４ａは、第３図に示されるように、内障子戸１１
が開放された場合には前記窓枠１の立枠７の内側
面部に付設されてあるクレセントストツパ９と当
接することにより、大型のクレセント１５が窓枠
１の立枠７に衝突しないようになつている。その
結果立枠に疵を発生させたりすることなく、金属
製サツシの外観が損なわれることもない。同時に
クレセント１５自体も損傷を免れ機能が低下する
こともない。

以上説明したように本考案によれば、クレセン
トストツパを窓枠の立枠の内側面部に取付け、他
方この立枠と対向する内障子戸の縦框に補助クレ
セントストツパを取付けたので、内障子戸を開放
する際に防音用の内障子に使用される大型のクレ
セントであつても、補助クレセントストツパがク
レセントストツパに当接するので、大型のクレセ
ントが窓枠に衝突するのを免れ得ることができ、
その結果金属製サツシの外観が損なわれることも
なければ、クレセント自体の損傷も受けずその機
能が低下することはない。

また窓枠には普通用の小型のクレセントに対応
できる小型のクレセントストツパを取付けるのみ
で、大型の防音用クレセントにも適用できるの
で、窓枠としては普通用、防音用の二種類のもの
を準備する必要がなく、その結果窓枠を規格化で
きコストを低下させることができる。

さらに窓枠に取付けられるクレセントストツパ
は普通用の小型クレセントのみに対応できるもの
であればよいので、クレセントストツパ自体も小
型化され部材費を節約することができるととも
に、普通用の障子戸が開放された場合には、窓枠
に取付けられてある小型のクレセントストツパに
障子戸の縦框が当接することにより、小型のクレ
セントが窓枠の立枠に衝突するのを免れ得るの
で、開口巾を犠牲にすることはない等の利点があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の普通用の小型のクレセントに適
用する小型クレセントストツパの説明図、第２図
は本考案に従う窓枠用戸当りの斜視図、第３図は
大型のクレセントを取り付けた障子戸が開放され
た状態を示す説明図である。 ５……窓枠、７……立枠、９……クレセントス
トツパ、１１……内障子戸、１３……内障子戸の
縦框、１４……補助クレセントストツパ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 窓枠５の立枠７の内側面部に取付けられている
   クレセントストツパ９と、前記立枠７と対向する
   内障子戸１１の縦框１３の側面部１３ａに取り付
   けられ、前記内障子戸１１が開放されると前記ク
   レセントストツパ９と当接する補助クレセントス
   トツパ１４とからなる窓枠用戸当り。