JPH0235041A - ティーバッグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、紅茶、緑茶、ウーロン茶等の茶類のティーバ
ッグに関し、更に詳細には、熱湯及び冷水の両方で十分
満足できる抽出ができ、しかも短時間で、良好な香味の
茶飲料を得ることができる改良されたティーバッグに関
する。

従来の技術及び問題点 現在、紅茶、緑茶、ウーロン茶等の茶類をティーバッグ
に充填したティーバッグが市販されているが、その手軽
さ、保存の容易さ等の理由により、消費者に重宝がられ
、家庭をはじめ色々な場所で使用されている。

従来、ティーバッグは、茶葉又はティーバッグ用に細断
した細かい茶葉、又は発粉をティーバッグ用袋に充填す
ることによって製造することが一般的であった。

ティーバッグ用紙は通常バルブを材料として抄紙して製
造されるが、ポリプロピレン等の熱溶融性合成樹脂の繊
維を材料に混合して抄紙することにより熱シールによっ
て容易にティーバッグを作ることができるようになった
。

従来のティーバッグはバルブ材料を用いることから、水
中で弱酸性を呈し、従ってティーバッグを抽出する際、
弱酸性乃至中性の水によって充填された茶葉が抽出され
ることになる。

しかしながら、特にウーロン茶ティーバッグの場合、テ
ィーバッグに充填される茶葉は一般的に細断されており
、弱酸性乃至中性の水ではその切断面からウーロン茶本
来の味と異なる青臭さを呈する成分が抽出され、ウーロ
ン茶の香味を損う欠点があった。

また、従来のティーバッグは冷水抽出（水出し）では茶
の可溶性固形分がほとんど抽出されず、所望濃度の茶飲
料を得ることが困難であるという欠点もあった。ティー
バッグにおける水出し効率を改善するため、これまで、
茶葉の量を増加したり、別途熱湯抽出した茶の抽出エキ
スを茶葉に吹きかけて乾燥したり、又は抽出液を乾燥（
スプレードライやフリーズドライ）して得た粉末を茶葉
と混合することが行われていた。しかしながら、これら
の方法は工程を複雑にしたり、高価であるばかりでなく
、熱湯抽出に匹敵する香味及び色を持つ茶飲料を得るこ
とができなかった。

発明が解決しようとする課題 現在、市販されているティーバッグの欠点である、茶の
抽出時間が長く、水出しでは十分な濃度の抽出が行われ
ない点、茶飲料の色及び味がポットでいれた場合に比較
して劣る点を克服することが望まれている。

また、ウーロン茶ティーバッグの場合、茶葉の細切断に
より青臭い緑茶に似た香味が発生する欠点もあった。

本発明は熱湯及び冷水の両方で十分満足できる抽出がで
き、しかも短時間で色及び香味とも優れた茶が抽出でき
るというティーバッグ本来の特性を損うこともないティ
ーバッグを提供することを目的としている。更にウーロ
ン茶ティーバッグにおいて、細断されたウーロン茶葉を
使用しても緑茶に似た青臭さが出ないティーバッグを提
供することを目的としている。

また、本発明では過度に複雑な工程によらず、製造価格
も比較的安い製品を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段 本発明はティーバッグに充填された茶葉が弱アルカリ性
乃至アルカリ性の水で抽出されるように、アルカリ性を
呈する物質を用紙内または用紙上に含有するティーバッ
グを用いることを特徴としている。

茶葉とアルカリ性を呈する物質（以下アルカリ物質とい
う）とを混合して非処理ティーバッグに充填することも
試みたが、茶の抽出とアルカリ物質の溶解とが同時に進
行するため注がれる熱水または温水である抽出液がアル
カリ性になるのが遅れることがあり、かならずしも満足
すべき結果が得られなかった。

本発明はティーバッグを構成する用紙自体にアルカリ物
質を含有させることにより、ティーバッグに注がれる抽
出水はバッグを通過する際にアルカリ物質を溶解してア
ルカリ性となり、次いで茶葉の抽出が行われることにな
る。

アルカリ性の抽出水により、茶成分の抽出が促進され、
短時間抽出ができ、またウーロン茶葉切断面からの青臭
さ成分の抽出が防止できることが判明した。また、紅茶
や緑茶についてはアルカリ臭が少く、本来の香味が抽出
できることが判った。

本発明のティーバッグに使用できる茶類としては緑茶（
玉露、煎茶、番茶等）、紅茶、中国茶（ウーロン茶、ジ
ャスミン茶等）が含まれる。

本発明で使用されるアルカリ性物質は可食性かつ水溶性
であり、しかも茶飲料に異味、異臭を与えないものであ
れば使用できる。例えば炭酸ナトリウム、炭酸水素ナト
リウム等の水溶性ナトリウム塩；炭酸カリウム、炭酸水
素カリウム等の水溶性カリウム塩；等のアルカリ塩が使
用できる。

本発明のアルカリ性物質の使用量は使用する茶葉の種類
、細断の程度によって異なるが、茶葉合計重量の１／　
３００〜１／２、好しくは１／　２００〜１／１０の範
囲である。

アルカリ物質はティーバッグ用の紙に上記の量で含有さ
せるが、アルカリ物質水溶液への浸漬、同水溶液の吹き
付は及び塗布等のどのような方法で行っても良い。

浸漬方法によれば、アルカリ物質の水溶液にティーバッ
グ用紙を浸漬した後、用紙を取出して水切り後乾燥する
。アルカリ物質はできるだけ高濃度、好しくは飽和濃度
の水溶液としく炭酸水素ナトリウムではＩＭ濃度）、テ
ィーバッグ用の紙を浸漬する。アルカリ水溶液の紙への
含浸を早めるためには３０〜６５℃の溶液を使用するこ
とが好しい。浸漬後、紙を水溶液から取出し、６０℃以
上の温風で乾燥させることが好しい。乾燥後の水分は７
％以下にする。

吹き付は及び塗布による方法では、アルカリ物質を水に
溶解するかまたは飽和以上に加えて水性分散液とし、テ
ィーバッグ用の紙に吹き付けまたは塗布することが好し
い。

このようにしてアルカリ物質を含有させた紙を用いてテ
ィーバッグを成形しく通常、ヒートシールによる）、茶
葉を必要量、例えば１ｇ用であれば６〜１２ｇ１好しく
は８〜ｌＯｇ程度充填後、バッグを密封する。本発明で
使用する茶葉は抽出速度を高めるために、普通１〜７關
長好しくは２〜５ｍｍ長程度のものを使用する。

更に、本発明ではアルカリ物質の種類及び使用量によっ
て抽出された茶飲料にアルカリ臭を与えることもある。

この場合茶葉と共にＬ−アスコルビン酸をティーバッグ
内に充填、配合して、アルカリ臭を抑えることができる
。Ｌ−アスコルビン酸を添加すると抽出水の硬度にもよ
るが抽出後に抽出液が濁ごることかあるので、配合量は
少量であって、アルカリ物質重量のほぼ等量以下である
ことが好しい。

本発明で使用されるティーバッグ用紙は普通の紅茶また
は緑茶ティーバッグに使用されているもので良いが、熱
シールできる材料が成形に便利である。また、パルプ質
材料以外に、麻等の繊維を混合して紙の強度を改善する
こともできる。

本発明を以下の実施例及び比較例により更に詳しく説明
する。

実施例　１ マニラ麻、木材パルプ及びポリプロピレンからなる材料
を混合し、抄紙して製造されたティーバッグ用紙（厚さ
６１−）を用いた。この紙を炭酸水素ナトリウム水溶液
（ＬＭ濃度）に浸漬し、十分に水溶液を含浸させた後、
取出して６０℃の温風により乾燥した。ティーバッグ１
包に相当する紙面積１８０ｃ［ｌｆ当り２００　ｍｇの
炭酸水素ナトリウムを含有していた。

一方、ウーロン茶（中国福建省産色種）を２〜５ｍｍ長
に細断したちの１０ｇとＬ−アスコルビン酸０．１ｇと
を混合し、上記のアルカリ処理した紙製ティーバッグに
充填し、ヒートシールにより密封してウーロン茶ティー
バッグを得た。

実施例　２ 実施例１で使用したものと同様の６１μｓ厚のティーバ
ッグ用混抄紙表面（ヒートシールする面の反対面）にＩ
Ｍ濃度の炭酸ナトリウム水溶液を塗布し、６０°Ｃで乾
燥して１８０ｃｒｊ当り１０８　ｍｇの炭酸ナトリウム
を含有させた。

この処理紙を用いて実施例１と同じウーロン茶葉及びＬ
−アスコルビン酸を用いてウーロン茶ティーバッグを製
造した。

比較例　１ 実施例１のティーバッグ充填物として使用した細断ウー
ロン茶葉（１０ｇ）及びＬ−アスコルビン酸（０，１ｇ
）に加えて、０．２ｇの炭酸水素ナトリウムを添加混合
した。実施例１の混抄紙をアルカリ処理することなく使
用して作ったティーバッグに上記の混合物を充填し、ヒ
ートシールしてウーロン茶ティーバッグを得た。

実施例１、実施例２及び比較例１で製造したウーロン茶
ティーバッグをそれぞれサンプルＡ。

Ｂ、Ｃとし、ウーロン茶飲料を作ってそれぞれの特徴を
比較した。

サンプルＡ、Ｂ、Ｃを沸騰水中１ｇに３分間浸し、得ら
れたウーロン茶飲料の色、濃度、香味について評価した
。同様に各サンプルを１５℃の水道水に浸して同様の評
価を行った。

結果は第１表に示す。

実施例　３ 実施例１と同様に炭酸水素ナトリウムで処理し、紙面積
１８０ｃＴＩ当り２００ｍｇの炭酸水素ナトリウムを含
有する処理紙をティーバッグ用紙とした。

ウーロン茶（中国福建省産　水仙種）を２〜５ｍｓ＋長
に細断したちの８ｇを上記の用紙で作ったティーバッグ
に充填し、ヒートシールしてウーロン茶ティーバッグを
得た。

比較例　２ 実施例３の細断ウーロン茶葉（８ｇ）に加えて、炭酸水
素ナトリウム０．２ｇを添加混合し、比較例１で用いた
炭酸水素ナトリウム無処理の混抄紙（８１μｓ厚）で作
ったティーバッグに充填してウーロン茶ティーバッグを
製造した。

実施例３及び比較例２のウーロン茶ティーバッグ（それ
ぞれ、サンプルＤ及びＥ）を９５℃の熱水１Ω中に３分
間浸し、得られたウーロン茶飲料の色、濃度、香味等に
ついて評価した。

結果を第２表に示す。

実施例　４ 実施例１と同様に炭酸水素ナトリウムで処理し、紙面積
１８０ｃｄ当り２００ｍｇの炭酸水素ナトリウムを含有
する処理紙をティーバッグ用紙とした。

スリランカ産紅茶（ＢＯＰ）２０メツシュパス４０メツ
シュ以上のもの８ｇを上記の用紙で作ったティーバッグ
に充填し、ヒートシールしてティーバッグを得た。

比較例　３ 実施例４の紅茶８ｇに炭酸水素ナトリウム０．２ｇを添
加混合し、炭酸水素ナトリウム無処理の混抄紙（６１庫
厚）で作ったティーバッグに充填してティーバッグを作
成した。

実施例４及び比較例３のティーバッグを５℃の水１ｇ中
に２時間浸しくそれぞれ、サンプルＦ及びＧ）、得られ
た紅茶を評価した。

実施例　５ 実施例４と同じティーバッグに煎茶（２關未満、２０メ
ツシュ以上のもの）を１０ｇ充填した。

比較例　４ 比較例３と同様に実施例５の煎茶を充填した。

実施例５及び比較例４のティーバッグを９０℃の熱水ｌ
ｆｌ中に３分間浸しくそれぞれ、サンプルＨ及びＩ）、
得られた煎茶を評価した。

し、色調、香味、こく共に優れたウーロン茶飲料を一般
家庭で容易にいれることができる。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）可食性のアルカリ性物質を含有するティーバッグ
   用袋に茶葉を充填したティーバッグ。
2. （２）ティーバッグ用紙をアルカリ性物質の溶液に含浸
   し、乾燥して水分を除去したティーバッグ用袋を使用す
   る請求項１記載のティーバッグ。
3. （３）ティーバッグ用紙にアルカリ性物質の溶液を吹付
   け及び／または塗布し、その後乾燥したティーバッグ用
   袋を使用する請求項１記載のティーバッグ。
4. （４）茶葉と共にＬ−アスコルビン酸をティーバッグ中
   に充填することを特徴とする請求項１〜３のいずれかの
   項に記載のティーバッグ。