JPH0235008Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、車両用ジヤツキを自動車等の車室内
に収納するための、車両用ジヤツキ収納構造に関
する。

〔従来の技術〕

従来、第７図に示すように、車室５内の後部座
席のシートクツシヨン１下方にジヤツキ２を収納
し、その前方にカバー３を取り付けることが行な
われている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところで、車室５内の見栄えを良くするためカ
バー３が取り付けられるが、カバー３を取り付け
て固定するための機構をシートクツシヨン１下部
および車室５のフロアに装備する必要があり、製
造コストが高くなる不具合がある。

このような問題点の解消をはかるものとして、
カバー３の裏側３ａに、ジヤツキ２のベース２ａ
に嵌合するカバー固定用爪４を形成し、カバー３
をジヤツキ２に取り付けることが考えられる（第
４，５，８図参照）が、このような手段をとる場
合、ジヤツキ２のベース２ａの製造精度が低いた
め、その幅にばらつきがあり、嵌合状態が非常に
ゆるくなつたり、嵌合不可能であつたりする不具
合がある。

本考案は、このような問題点の解消をはかろう
とするもので、収納されるジヤツキを利用してカ
バーを安価な機構で確実に取り付け固定できるよ
うにした、車両用ジヤツキ収納構造を提供するこ
とを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

このため、本考案の車両用ジヤツキ収納構造
は、車室内のシートクツシヨン下方にベース下面
をシート前方へ向かわせるように収納されるジヤ
ツキと、同ジヤツキのカバーとをそなえ、同カバ
ーがシートクツシヨン下方空間を覆う形状に形成
されるとともに、同カバーの裏側に上記ジヤツキ
のベース両端と嵌合する一対のカバー固定用爪が
突設されて、同爪がその内側面を上記ジヤツキの
ベース両端縁に対し傾斜するように形成されたこ
とを特徴としている。

〔作用〕

上述の本考案の車両用ジヤツキ収納構造では、
ジヤツキのベース両端にカバー裏面の爪が嵌合
し、カバーがジヤツキに確実に固定される。

〔実施例〕

以下、図面により本考案の実施例について説明
すると、第１〜６図は本考案の一実施例としての
車両用ジヤツキ収納構造を示すもので、第１図は
その要部横断面図、第２図はその爪の取り付け状
態を示す模式図、第３図はその変形例の要部横断
面図、第４図はその収納状態の一例を示す要部横
断面図、第５図はその要部斜視図、第６図はその
カバー斜視図である。

第１，２，４図に示すように、ジヤツキ２にカ
バー３が取り付け固定される。

ジヤツキ２は、第７図に示すように、車室５内
の後部座席におけるシートクツシヨン１下方に収
納され、ジヤツキ２を覆い隠すため、ジヤツキ２
の前方にカバー３が取り付けられる。

カバー３は、シートクツシヨン１の下方空間を
覆う形状、すなわちシートクツシヨン１の前縁に
沿う形状に形成される。

ジヤツキ２は、シートクツシヨン１下方に形成
されたジヤツキ２収納用案内部（図示せず）に案
内されて一定の位置に収納される。

一方、カバー３にはその裏側３ａに、ジヤツキ
２のベース２ａと嵌合する二対のカバー固定用爪
４が突設されており、ベース２ａ両端がカバー固
定用爪４に嵌合し、その間に挟み込まれるように
して固定されるようになつている。

そして、カバー固定用爪４の内側面４ａはねじ
れた面で形成されており、この曲面は、カバー３
の裏側３ａ位置からカバー固定用爪４の先端位置
へ向け上下方向の一端側を他端側に対し、しだい
に内側へ変位させるようにしたねじれ面として形
成されている。

すなわち、カバー固定用爪４の内側面４ａはジ
ヤツキ２のベース２ａの両端縁２ｂに対し傾斜す
るように形成されている。

そして、内側面４ａはその最も内側が、製造上
予想されるベース２ａの最小幅に対応するととも
に、最も外側が、製造上予想されるベース２ａの
最大幅に対応するようになつている。

なお、カバー固定用爪４は、第３図に示すよう
に、平面的に形成された内側面４ａを有するカバ
ー固定用爪４を、ジヤツキ２のベース２ａの両端
縁２ｂに対し、傾斜するように取り付けるように
してもよい。

この場合にも、カバー固定用爪４の内側面４ａ
は、ベース２ａの両端縁２ｂに対し、傾斜するこ
ととなる。

そして、カバー３の前後方向位置は、カバー固
定用爪４相互間のカバー３に突設されたベース２
ａ裏面当接部により一定の位置に調整される。

本考案の一実施例としての車両用ジヤツキ収納
構造は上述のごとく構成されているので、ジヤツ
キ２を収納するには、ジヤツキ２をシートクツシ
ヨン１下方空間に押し込み、案内部に案内させて
フロア上の所要の位置に載置する。

このとき、ジヤツキ２はそのベース２ａをシー
トクツシヨン１前方へ向かわせるようにする。

そして、ベース２ａにカバー３の裏側３ａを向
かうようにし、カバー３を押してベース２ａの両
端とカバー固定用爪４とを嵌合させることによ
り、カバー３の取り付けが完了する。

このとき、ジヤツキ２のベース２ａの幅を小さ
く製造されている場合には、カバー固定用爪４は
あまりたわむことなくベース２ａの両端に嵌合す
る。

一方、ベース２ａの幅を大きく製造されている
場合には、カバー固定用爪４はねじれた状態でベ
ース２ａの両端に嵌合する。

すなわち、最小幅l₁から最大幅l₂の間の幅に対
応するようにカバー固定用爪４がねじれて、カバ
ー固定用爪４の内側の幅が変化するのである。

〔考案の効果〕

以上詳述したように、本考案の車両用ジヤツキ
収納構造によれば、車室内のシートクツシヨン下
方にベース下面をシート前方へ向かわせるように
収納されるジヤツキと、同ジヤツキのカバーとを
そなえ、同カバーがシートクツシヨン下方空間を
覆う形状に形成されるとともに、同カバーの裏側
に上記ジヤツキのベース両端と嵌合する一対のカ
バー固定用爪が突設されて、同爪がその内側面を
上記ジヤツキのベース両端縁に対し傾斜するよう
に形成されるという簡素な構成で、ジヤツキのカ
バーをワンタツチで取り付けて固定できるように
なり、カバーの取り付け機構の製造コストが安価
になる利点がある。

また、ジヤツキのベースの幅に製造誤差があつ
ても、爪がベースの幅に対応するように変形し
て、カバーがジヤツキのベースに確実に固定され
る利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１〜６図は本考案の一実施例としての車両用
ジヤツキ収納構造を示すもので、第１図はその要
部横断面図、第２図はその爪の取り付け状態を示
す模式図、第３図はその変形例の要部横断面図、
第４図はその収納状態の一例を示す要部横断面
図、第５図はその要部斜視図、第６図はそのカバ
ー斜視図であり、第７図は一般的なジヤツキの車
室内収納状態を示す模式図であり、第８図は一般
的なジヤツキへのカバー取り付け用爪の配設状態
を示す模式図である。 １……シートクツシヨン、２……ジヤツキ、２
ａ……ベース、２ｂ……端縁、３……カバー、３
ａ……カバー裏側、４……カバー固定用爪、４ａ
……内側面、５……車室。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車室内のシートクツシヨン下方にベース下面を
   シート前方へ向かわせるように収納されるジヤツ
   キと、同ジヤツキのカバーとをそなえ、同カバー
   がシートクツシヨン下方空間を覆う形状に形成さ
   れるとともに、同カバーの裏側に上記ジヤツキの
   ベース両端と嵌合する一対のカバー固定用爪が突
   設されて、同爪がその内側面を上記ジヤツキのベ
   ース両端縁に対し傾斜するように形成されたこと
   を特徴とする、車両用ジヤツキ収納構造。