JPH0234715Y2 - - Google Patents

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JPH0234715Y2
JPH0234715Y2 JP1984140596U JP14059684U JPH0234715Y2 JP H0234715 Y2 JPH0234715 Y2 JP H0234715Y2 JP 1984140596 U JP1984140596 U JP 1984140596U JP 14059684 U JP14059684 U JP 14059684U JP H0234715 Y2 JPH0234715 Y2 JP H0234715Y2
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JP
Japan
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flute
mouthpiece
plate
bass
singing
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JP1984140596U
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JPS6156696U (ja
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はバスフルートの歌口の構造に係るもの
で、更に詳細には、従来のバスフルートに比べて
はるかに低音を出しやすく、かつ豊かで張りのあ
る音色を与えうるバスフルートの歌口に関するも
のである。
(従来の技術) フルートの歌口はフルートの頭部管の端近くに
息を吹き込む歌穴を設け、その上にチムニー状の
台座を取り付け、この台座の上に息の通る歌穴を
有するプレートを取り付けたものである。
フルートは分類上は木管楽器であり、元来は木
製の楽器であつた。それを金属で作るようになる
と、肉厚が薄くなり歌穴の長さがとれないため
に、その代りに現在のフルートのように台座を設
けその上にプレートをのせる構造となつたもので
ある。従つてフルートの歌口のプレートは木製の
管の外周の一部が変化したものと考えることがで
きる。従つて、従来のフルートのプレートの構造
は浅い鞍型を有しており、フルートのパイプの軸
に対して直交する面でプレートを切断した時のプ
レートの断面は、パイプの軸に対してほぼ同心の
ほぼ一定の曲率半径を有する円弧状である。この
構造は本考案者の知る限りにおいて、ほとんどの
フルートに共通に採用されており、フルートの歌
口の構造についての改良は主に、たとえばクーパ
ー・カツトとして良く知られているように、歌口
の歌穴の内面の構造を変化させることに集中して
きた。ことに多くの試みは歌穴の内面を末広がり
に拡げるもので、パイプの軸方向にことに長く拡
げたものが前記のクーパー・カツトである。
これに反し、プレートの形状を変更する試みは
本考案者の知る限りにおいてはほとんどなされて
いない。プレートの形状に変化をもたせた例は本
考案者の知る限り二例あり、その一つは歌穴の横
の位置で普通のプレートの上に棒状物を載せたヘ
ツカー付のプレートであり、他の一つは上記の棒
状物にほぼ相当する位置にそれに代る波型を設け
たプレートである。しかし、これらのプレートを
用いると唇の位置が制限されるなど吹奏の自由が
妨げられる不自由さがあり、またこれらの突起を
設けることによつて得られる利益,効果も明瞭で
はない。
一般にフルートは中音および高音側は音を出し
やすいが、低音側の音は出しにくく、うつかりす
るとオクターブ高い音が出てしまう場合があり、
また低音を出そうと注意すると、弱い張りのない
音になつてしまう場合が多い。この次点はアルト
フルートやバスフルートにおいては特に強く現わ
れ、このためにバスフルートを吹く人は非常に少
ないのが現状である。
(考案の目的,構成,効果) 本考案者は多年に亘るフルート製作の経験を活
かして、現在すべての輸入にたよつているバスフ
ルートの製作について研究を行つてきた。バスフ
ルートの欠点は非常に音を出しにくいことであ
り、この欠点の克服がバスフルートの普及を図る
上で最も重要な課題である。
本考案者は音を出しやすいバスフルートの製造
につき検討を続けた結果、従来のバスフルートと
は異なるプレートを用いることによつて、バスフ
ルートでも容易に音を出せるようにすることがで
きることを見出し本考案を完成した。
すなわち低い音を出しやすくするためには、唇
と息の当たる歌穴の前のエツジとの間に十分な距
離をとることが必要であり、そのためには唇の位
置を高くするのが良く、歌穴の前側の高さよりも
歌穴の後側の高さを高くしたプレートを用いれば
良いことを見出したものである。このプレートを
用いると低音が出しやすく、かつ低音域でも張り
のある豊かな音色が得られ、充実した吹奏を楽し
むことができる。
本考案のプレートはバスフルートの軸に直交す
る面で切断した場合に、プレートの断面が従来の
バスフルートのように実質的に一定の曲率半径を
有し、バスフルートの軸にほぼ同心の円弧状では
なく、プレートの後側、すなわち下唇の当たる側
がプレートの前側に比べて高く、両者を結ぶ遷移
部分を有しており従来の歌口とは明らかに相違し
た構造のものであり、この高さの差は一見小さい
ようにも見えるが、バスフルートの吹奏者にとつ
ては吹奏した時に顕著にその違いが知覚できる差
である。
すなわち本考案の要旨は、プレートが歌穴の前
側部分、歌穴の後側部分および両者を結ぶ遷移部
分からなり、前側部分に比べて後側部分が2mm以
上高くなつており、かつ該プレートの前側部分の
該歌穴に接するエツヂの角度が40度以下であるこ
とを特徴とするバスフルートの歌口に存する。
以下本考案を図面を参照しつゝ詳細に説明す
る。
第1図はバスフルートの頭部管の構造を示す説
明用上面図であり、頭部管1はその閉じられた末
端に寄つた位置に歌口2を有している。歌口2は
プレート3、図ではプレートの陰になつていて示
されていない台座またはチムニーおよびプレー
ト,台座および頭部管壁を貫通している歌穴4と
からなる。頭部管1の一端にはヘツドスクリユー
5を有している。
第2図は本考案の歌口を有するバスフルート、
第3図は従来のバスフルートについてそれぞれ第
1図の線A−Aにおいて頭部管の軸に直交する面
で切断した端面図である。第2および3図を比較
すると明らかなように、従来のバスフルートの歌
口2(第3図)は段差のないなめらかなほぼ均一
の曲率半径を有するプレート3ならびにそのプレ
ートに密接した台座6を有している。これに反
し、本考案のバスフルートの歌口2(第2図)は
プレートの後側3a、すなわち下唇の当たる側が
前側3bよりも高く両者が遷移部分3cで結ばれ
ているプレートとそのプレートに密接した台座6
およびプレート,台座ならびに頭部管壁を貫通し
ている歌穴4によつて構成されている。また本考
案の歌口2の息の当たる部分、すなわち前側のプ
レート3bが歌穴4と接するエツジ7の角度も従
来の歌口のエツジ7に比べて鋭くなつている。
本考案の歌口はバスフルートに特に適当なもの
であつて、この歌口を用いると従来音を出しにく
かつたバスフルートを容易に吹奏することができ
るようになり、低音を容易に出せるため安心して
充実した吹奏を楽しむことができる。
なお、第2〜3図に共通するが、図中にはプレ
ートに歌穴4が開けられていないと仮定した場合
のプレートの位置を点線で示してある。
プレートの後側と前側との高さの違い、すなわ
ち段差の大きさは、バスフルートでは約2〜6mm
の範囲であり3〜5mmとするのが好ましい。この
段差は低音用のバスフルートであればあるだけそ
れに従つて大きな値とすることが好ましい。
遷移部分の長さはほぼ歌穴の直径と等しいか、
あるいはそれよりも若干短かくするのが良い。
第4図は本考案の歌口を有するバスフルートの
低音での吹奏時の唇の位置および息の流れを模式
的に示した説明用端面図であり、そして第5図は
普通のバスフルートについてのそれである。図中
の破線9はエアー・ビーム(息の流れ)を示して
いる。第4および5図を比較すると、本考案の歌
口では従来の歌口に比べて十分に長いエアー・ビ
ームを取り得ることがわかる。また従来の歌口で
は低音を出す時にエツジ7に対する息の角度が不
適当になるが、本考案の歌口では息が適当な角度
をもつて当たることもわかる。
フルートで発音される音程と唇8とエツジ7と
の間を息が通過する時間とは相関関係があり、音
程が高い程その時間は短かくて良く、音程が低い
程長い時間が必要である。さらに具体的には、フ
ルートから出る音の周波数がaヘルツである時、
唇から歌穴のエツジ7までの距離を息が流れる時
間は1/2a秒であることが好ましいことが判つ
てきた。
従来フルートの吹奏に当たつては、高音を出す
場合には歌口を唇に近づけるように回転させると
同時に息の流れを早くし、他方低音を出す場合に
は歌口を唇から離すようにフルートを回転させ、
かつ息の流れを遅くすることによつて調節してき
た。しかしながら、低音を出す場合歌口を唇から
離すように回転させるにしても限度があり、ある
程度以上回転させると下唇がプレートから離れた
りエツジに対する息の当たる角度が悪くなるし、
息の流れを遅くすると弱い張りのない音しか得ら
れないという困難があつた。また高音を出す場
合、あるいは音の立ち上りを早くしタンギングを
きれいにするために歌口を回転させ唇を近づける
と上唇が歌穴にかぶさつてしまいやすく、音程が
下がり音色が暗くなりやすかつた。
本考案の歌口ではエツジ7と唇8との間に従来
の歌口に比べて1.2〜1.5倍程度の十分に長い距離
を容易にとりうるので、低音を出す場合に従来の
歌口を用いる場合のように息の速さを遅くする必
要がなく、また息がエツジ7に当たる角度も従来
の歌口におけるようにそれないので音が出やすく
強い張りのある充実した音色が得られる。またプ
レートに段差があるため、高音を出す場合あるい
はタンギングを明瞭にするために、歌口を唇に近
づけた際でも唇が歌穴を塞ぐ危険が少なく、きれ
いな明るい音色が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はバスフルートの頭部管の構造を示す説
明用上面図、第2図は本考案の歌口を備えたバス
フルートについて第1図のA−A線において頭部
管の軸に直交する面で切断した端面図、第3図は
従来のバスフルートについての第2図と同じ端面
図、第4図は本考案の歌口を備えたバスフルート
の吹奏時の状態を示す模式的に示した端面図そし
て第5図は従来のバスフルートについての第4図
と同じ端面図である。 1……頭部管、2……歌口、3……プレート、
3a……プレートの後側部分、3b……プレート
の前側部分、3c……プレートの遷移部分、4…
…歌穴、5……ヘツド・スクリユー、6……台
座、7……エツジ、8……唇、9……エアー・ビ
ーム。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) プレートが歌穴の前側部分、歌穴の後側部分
    および両者を結ぶ遷移部分からなり、前側部分
    に比べて後側部分が2mm以上高くなつており、
    かつ該プレートの前側部分が該歌穴に接するエ
    ツヂの角度が40度以下であることを特徴とする
    バスフルートの歌口。 (2) 該後側部分と該前側部分との高さの違いが2
    mm〜6mmである実用新案登録請求の範囲第1項
    に記載の歌口。
JP1984140596U 1984-09-14 1984-09-14 Expired JPH0234715Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1984140596U JPH0234715Y2 (ja) 1984-09-14 1984-09-14

Applications Claiming Priority (1)

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JP1984140596U JPH0234715Y2 (ja) 1984-09-14 1984-09-14

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Publication Number Publication Date
JPS6156696U JPS6156696U (ja) 1986-04-16
JPH0234715Y2 true JPH0234715Y2 (ja) 1990-09-18

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ID=30698950

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JP1984140596U Expired JPH0234715Y2 (ja) 1984-09-14 1984-09-14

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Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6116594B2 (ja) * 1983-02-04 1986-05-01 Nippon Musical Instruments Mfg

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6116594U (ja) * 1984-07-02 1986-01-30 益男 生駒 フル−ト

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6116594B2 (ja) * 1983-02-04 1986-05-01 Nippon Musical Instruments Mfg

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JPS6156696U (ja) 1986-04-16

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