JPH0233917Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、たとえば水道の蛇口等に取付けて使
用される保護装置付浄化器に関する。

〔従来の技術〕

水道の蛇口等に取付けて、水道水を浄化した状
態で連続的に取出すようにした浄化器が一般に知
られている。

これは、水道の蛇口等より供給される源水を、
活性炭等の浄化層を通して排出させるように構成
されている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところで、このような浄化器では、浄化層に目
づまりを生じたとき源水の圧力が異常に高くな
り、その異常に高い圧力により各部が損傷をきた
すおそれがある。

本考案はこのような問題を解消するべくなされ
たもので、その目的は、源水の圧力が異常に高く
なつたとき浄化層をバイパスする漏洩流路が自動
的に形成されて各部の破損を未然に防止すること
ができる保護装置付浄化器を提供することにあ
る。

〔問題点を解決するための手段〕

以上の目的達成のため、本考案は、流入口およ
び吐出口を有する浄化器本体と、この本体の内部
に可動的に収容され、かつ弾性体によつて定位置
に弾性保持され、前記流入口より流入した源水の
圧力が一定値を越えたとき上記弾性体の弾性保持
力に抗して転移する浄化層ユニツトと、この浄化
層ユニツトが定位置にあるとき前記流入口より流
入した源水を前記浄化層ユニツトを介して吐出口
に到達させるように前記浄化器本体の内部に形成
された浄化水流路と、前記浄化層ユニツトが前記
流入口より流入した高圧の源水に押されて転移し
たとき前記流入口より流入した源水を前記浄化層
ユニツトをバイパスして前記吐出口または同吐出
口および別に形成された漏洩水排出口の少なくと
も一方に到達させるように前記浄化器本体の内部
に形成されたバイパス流路とを具備したことを特
徴とするものである。

〔考案の効果〕

以上の構成では、流入口より流入した源水の圧
力が一定値を越えたとき浄化層ユニツトが弾性体
の弾性保持力に抗して転移し、流入口より吐出口
またはこの吐出口および別に設けられた漏洩水排
出口の少なくとも一方に到るバイパス流路を形成
するようになるので、源水の圧力が異常に高くな
つた場合でも各部の破損を未然に防止できる。

〔考案の実施例〕

図面は本考案の一実施例を示すもので、図中１
は浄化器本体である。この浄化器本体１は、本体
主部２と浄化層ユニツト収容部３とに２分割形成
されており、本体主部２には源水を流入させる流
入口４および浄化された水を吐出させる吐出口５
が形成されている。そして上記流入口４にはたと
えば水道の蛇口に取付けるための取付け金具６が
設けられている。また、上記本体主部２の内部に
は切換弁体７が回転自在に収容されており、この
切換弁体７の一端に固着されたつまみ部８を本体
主部２の外部より回動操作することにより流入口
４と吐出口５とを直線的に連通させるか、流入口
４より流入した源水を前記浄化層ユニツト収容部
３を迂回して吐出口５へ連通させるかの選択が行
なえるように構成されている。すなわち図中９
は、流入口４と吐出口５との間に介在して流入口
４と吐出口５とを直線的に連通させるようになる
直接連通路であり、この直線連通路９は切換弁体
７の中央部に形成されている。また、流入口４よ
り流入した源水を前記浄化層ユニツト収容部３を
迂回して吐出口５へ連通させる際の浄化水流路１
０は、第１図に実線矢印で示すように形成され
る。さらに、本体主部２の前記浄化層ユニツト収
容部３に対する接続部近傍位置には、漏洩水排出
口１１が形成されている。

一方、前記浄化層ユニツト収容部３は有底円筒
状をなし、その内部には浄化層ユニツト１２が着
脱自在に、かつ図において左右方向に可動的に収
容されている。この浄化層ユニツト１２は、有底
円筒状の外部ケース１３内に浄化層保持体１４を
取付けるとともに、上記外部ケース１３の開口端
を蓋体１５で閉塞し、外部ケース１３、浄化層保
持体１４間の空間には活性炭１６を充填し、浄化
層保持体１４、蓋体１５間の空間には円筒状のフ
イルタ１７を取付けて構成されている。そしてこ
の浄化層ユニツト１２と前記浄化層ユニツト収容
部３の各底部間には、ゴム等の弾性体１８が介挿
され、この弾性体１８の弾力によつて、浄化層ユ
ニツト１２は図中左方向いつぱいに寄せられた定
位置に弾性保持されている。また上記蓋体１５の
中央部には流通孔１８が設けられ、この流通孔１
９を通して前記流入口４より流入した源水を外部
ケース１３内に導くようにしている。このように
外部ケース１３内に導かれた源水は活性炭１６の
粒子間を通過し、外部ケース１３の右端開口より
外側に回り込み、前記フイルタ１７内を通過して
前記吐出口５より吐出されることになる。

また、上記流通孔１９より供給される源水の圧
力が一定値すなわち弾性体１８の弾性保持力を越
えると、浄化層ユニツト１２はこの弾性体１８を
圧縮させながら図中右方向へ転移して第２図に示
すようになる。これによつて流通孔１９へ向つて
いた源水を、浄化層ユニツト１２をバイパスして
前記吐出口５および漏洩水排出口１１へ導くバイ
パス流路２０（第２図に破線矢印で示す。）が形
成されることになる。なお、源水の圧力が上記一
定値以下になると、浄化層ユニツト１２は再び弾
性体１８の弾力により図中左方向へ復帰して第１
図に示す状態となり、バイパス流路２０は遮断さ
れる。

以上のように、流入口４より流入した源水の圧
力が一定値を越えたとき浄化層ユニツト１２が弾
性体１８の弾性保持力に抗して右方向へ転移し、
流入口４より吐出口５および漏洩水排出口１１に
到るバイパス流路２０を形成するようにになるの
で、源水の圧力が異常に高くなつた場合でも各部
の破損を未然に防止できる。

なお、本考案は上記実施例に必ずしも限定され
るものではない。たとえば源水の圧力が一定値を
越えて浄化層ユニツト１２が右方向へ転移したと
き、浄化層ユニツト１２をバイパスした水が漏洩
水排出口１１にのみ導かれるようにしてもよい。
また漏洩水排出口１１を省略し、源水の圧力が一
定値を越えて浄化層ユニツト１２が右方向へ転移
したとき、浄化層ユニツト１２をバイパスした水
が吐出口５にのみ導かれるようにしてもよい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は通常使用時における縦断面図、第２図は高圧の
源水が流入したときの縦断面図である。 １……浄化器本体、３……流入口、４……吐出
口、１０……浄化水流路、１１……漏洩水排出
口、１２……浄化層ユニツト、２０……バイパス
流路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 流入口および吐出口を有する浄化器本体と、こ
   の本体内部に可動的に収容され、かつ弾性体によ
   つて定位置に弾性保持され、前記流入口より流入
   した源水の圧力が一定値を越えたとき上記弾性体
   の弾性保持力に抗して転移する浄化層ユニツト
   と、この浄化層ユニツトが定位置にあるとき前記
   流入口より流入した源水を前記浄化層ユニツトを
   介して吐出口に到達させるように前記浄化器本体
   の内部に形成された浄化水流路と、前記浄化層ユ
   ニツトが前記流入口より流入した高圧の源水に押
   されて転移したとき前記流入口より流入した源水
   を前記浄化層ユニツトをバイパスして前記吐出口
   または同吐出口および別に形成された漏洩水排出
   口の少なくとも一方に到達させるように前記浄化
   器本体の内部に形成されたバイパス流路とを具備
   したことを特徴とする保護装置付浄化器。