JPH0233595Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は外観優美でしかも指詰め事故の発生を
解決した折れ戸における指詰め防止構造に関する
ものである。

折れ戸は第１図にその一例の正面図を示したよ
うに、室内の任意な場所に天井レール１と床レー
ル２を設けて、その間に蝶着した戸板３ａ，３ｂ
を上下一対のピボツトピン４ａ，４ｂ及び上下一
対のガイドピン５ａ，５ｂによつて開閉可能にし
たものである。また、このピボツトピンの替わり
に吊り戸車などを使用することにより左右スライ
ド可能な折れ戸となり、室内を区切つて勉強部屋
とか物置に利用できる。このピボツトピンは従来
の蝶番等でも代用できる。

このような折れ戸にも従来より、指を蝶着した
戸板間に詰めるといつた難点があつて、いわゆる
指詰めを無くする試みがなされている。例えば、
戸板の前面縁部を切欠いて両方の戸板間に指詰め
防止構を設けるのもその一例である。本考案は新
規な折れ戸における指詰め防止構造であつて、そ
の構造上の特徴は、複数の戸板と蝶着し回動可能
にした折れ戸において、戸板蝶番部前面に隙間を
設けるべく戸板前面より斜め後方へひれ部を設け
たことにあり、製造が容易で、安全かつ優美な外
観を呈する点に特長を有している。

以下例示図面によつて本考案を詳細に説明す
る。

第２図〜第５図は本考案の実施例を示すもので
あつて、第１図中Ａ−Ａ断面矢視相当拡大端面図
である。第２図に示した第１実施例は戸板３ａ，
３ｂの戸板前面板６を延長してひれ部７ａ，７ｂ
を形成している。ひれ部７ａ，７ｂは戸板前面板
６をたて框１４側縁より後方へ徐々に離反して設
け、ひれ部７ａ，７ｂの端部はヒンジの回転中心
附近にあつて、両者は接近しており、その端部に
はカーリング部８ａ，８ｂが設けられている。こ
のひれ部７ａ，７ｂは誤つて指を挟んだ時、指が
押し出されてけがを防ぐことができる。第３図に
示した例はカーリング部が単に折り返されただけ
の構造であり、この例も上述した第２図の例もい
ずれもひれ部７ａ，７ｂが鋼板のため多少弾性を
有している。第４図に示した第３の実施例におい
ては、戸板３ａ，３ｂを構成する前面板６と、背
面板１２の接合に際して、戸板前面と背面との中
程へ段部９を形成して戸板３ａ，３ｂ間に溝が形
成され、段部９より徐々に後方へ離反して斜めに
ひれ部７ａ，７ｂを形成したのである。第５図に
示した例は戸板３ａ，３ｂの前面より少し後方か
ら斜め後方へひれ部７ａ，７ｂを形成したもの
で、上記同様に安全な構造となつている。このよ
うな折れ戸における指詰め防止構造とした場合の
ヒンジ１０は、第６図にその一例を示したよう
に、反転がないように突当部１１，１１をヒンジ
板１３，１３に設けたものを使用すると折れ戸が
安定し、より安全なものとなる。

本考案は以上詳述したような構造であるから、
製造容易でかつ優美な外観を呈し、折れ戸を閉じ
た際にひれ部は隙間隠しとなり、しかも、折れ戸
間における指詰め防止の問題を解決したものとな
つている。

【図面の簡単な説明】

第１図は折れ戸の正面図である。第２図〜第５
図は本考案の実施例を示すものであつて、第１図
中Ａ−Ａ断面矢視相当拡大端面図である。第６図
はヒンジ部の斜視図である。第７図はヒンジ部の
横断面図である。 ３ａ，３ｂ……戸板、６……前面板、７ａ，７
ｂ……ひれ部、８ａ，８ｂ……カーリング部、９
……段部、１０……ヒンジ、１１……突当部、１
２……背面板、１４……たて框。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 複数の戸板を蝶着し、回動可能にした折れ戸
   において、戸板蝶着部前面に隙間を設けるべく
   戸板３ａ，３ｂを延長して前面より斜め後方へ
   ひれ部７ａ，７ｂを設け、該ひれ端部をヒンジ
   １０の回転中心附近まで設けたことを特徴とす
   る折れ戸における指詰め防止構造。 ２ ひれ部７ａ，７ｂは、戸板前面板６をたて框
   側縁より後方、徐々に離反して形成してなるこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
   記載の折れ戸における指詰め防止構造。 ３ ひれ部７ａ，７ｂは戸板３ａ，３ｂ前面と背
   面との中程から徐々に後方へ離反して形成して
   なることを特徴とする実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の折れ戸における指詰め防止構造。