JP4017999B2 - リンク式開閉機構を使用した引き戸 - Google Patents

リンク式開閉機構を使用した引き戸 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、建物や家具の開口部に使用する引き戸の開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
人と物の出入りを伴う構造物には、出入口の他に採光や換気を対象とする多数の開口部があり、目的に適う建具が取付けられる。人と物の出入口には扉や引き戸や鎧戸等を使用し、鎧戸は引き戸と併用することが多い。建物内部で使用する家具も物が出入りする開口部を持ち、建物同様に扉や引き戸を使用して開口部を覆うが、大きくはなく軽く簡単な構造である。
【0003】
扉は蝶番を支点に旋回して前・後方向に動くのに対し、引き戸は上・下の框に設けた案内に沿い横方向に移動する。両者の建物における使用勝手は、扉では開口部の前後に相当の開閉空間を要し、引き戸では横方向の逃がしを含めた開閉空間を要するが扉に比べると少ない。扉の機密性は高いが引き戸も材料と構造の進歩で著しく向上されている。
【0004】
扉も引き戸も大型から小型までが使用される。然し、大型扉は開閉空間の確保し易い場所に限られ、人を主対象とする小型扉が多い。開閉空間の小さい引き戸は大きさに関係なく多くの場所で使用される。扉が片開きか両開きの一か二枚に限られるのに対して、引き戸は一枚から始まり二枚以上では突き合わせか重ね合わせ(引き違い)て使用する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
大きく重い扉も蝶番を使用すると難なく動き、片開きか観音開き何れの扉でも全開時の開口幅は扉枠の持つ開口幅に等しくなる。一方、大きく重い引き戸は車輪等を付けて動き易くできるが、全開時の開口幅は戸枠内の引き戸数によるが、扉で得られる開口幅には遠く及ばない。但し、格納代が用意されている一枚引き戸では開口幅の問題はない。
【0006】
窓・押し入れ・間仕切りの多くは格納代のない二枚引き戸を使用する。複数引き戸には閉じた時に引き戸同士の一部が重なるという特徴がある。従って、全開した時には開口幅の1/2以上が引き戸で塞がれることになる(図1参照)。この重なり部分は枠の清掃時の障害になり、時には引き戸を外す必要に迫られる。この問題は引き戸式家具にも当てはまる。
【0007】
例えば、三枚引き戸を使用すると開口幅は拡大するが開閉手間(図2参照)も確実に増える。また、間仕切り・クローゼット等に使用するアコーディオン式の簡易仕切材は、折畳みで場所を取らず開け易い利点があるが、骨組に布等を貼った外観が見栄えを落とし上下の隙間も多く、人目につく場所では好適な建具とは言えない。本発明は上記の課題を解決した引き戸の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、戸枠と引き戸からなる開閉手段に於いて、戸枠内の少なくとも三枚の引き戸が、約倍幅の中央引き戸と左・右引き戸からなり、全引き戸に設けた固定支点と長リンクと短リンクをクロス状に多数組み合わせた長リンク同士の連結部分と長リンク端を接続し、固定支点以外の長リンクと短リンク端の連結部分を自由支点として、任意の引き戸が動くと左・右引き戸が中央引き戸に集まり、全体も同方向に動く構成としたリンク式開閉機構を使用した引き戸であり、戸枠内の少なくとも三枚の引き戸が、約倍幅の中央引き戸と左・右引き戸からなり、全引き戸に固定支点と移動支点の何れかを設け、二本の長リンク同士の連結部分を中央引き戸の支点と接続し、中央引き戸からの左・右長リンクと左・右引き戸の支点と接続し、任意の引き戸が動くと左・右の引き戸が中央引き戸に集まり、全体も同方向に動く構成としたリンク式開閉機構を使用した引き戸であり、戸枠内の三枚の引き戸が、中央引き戸に移動支点を両端引き戸に固定支点を設け、二本の短リンク同士の連結部分を中央引き戸の移動支点である案内に沿い動く車輪に付けた案内棒に接続し、短リンク端を両端引き戸の支点と接続し、任意の引き戸が動くと全体も同方向に動く構成としたリンク式開閉機構を使用した引き戸である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、開口部に設置した引き戸が開口部の相当幅を閉塞する課題を解決するため、少なくとも三枚の引き戸を戸枠に組み込み、任意の引き戸を動かすと全引き戸が同方向にワンタッチで動くリンク式開閉機構を使用した引き戸である。従って、複数引き戸で起る開閉手間の増加を解消する他、開口幅の利用度を拡大する。
【0010】
引き戸にリンク式開閉機構を装着する際、リンクが円滑に動く条件は引き戸の大きさや連結数や滑り摩擦を減らす手段の有無等の他、引き戸同士の隙間や移動方向とリンクのなす角度も関係する。通常、一本のリンクで円滑に動く引き戸は最大三枚、その際、移動方向とリンクがなす角度αの最小値は30°以上が望ましい。
【0011】
複数の引き戸に複数リンクを使用する際、リンクをクロス状・V字状・逆V字状等に連結する。引き戸の増加は全体の動きを低下する原因になるので、摩擦を低下する手段が必要になることもある。また、リンクの角度で開閉力が強くなり部材も大型化するので、リンクの長さを変えたり、長・短リンクを組み合わせて対応する。
【0012】
引き戸とリンクは固定支点と自由支点と移動支点から選択した支点を介して連結する。選択した支点でリンクの長さと数と組み合わせも変わる。例えば、固定と自由の各支点か固定と自由と移動の各支点の場合は複数の長・短リンクをクロスし、固定と移動の各支点の場合は一本の長リンク、固定と移動の各支点の場合は複数の長リンクか短リンクをV字か逆V字に組み合わせて使用する。
【0013】
固定支点は引き戸と共に動く。自由支点は長・短のリンク同士を連結するだけで引き戸とは直接関係がない。移動支点は引き戸に設けた上・下等の特定方向の案内枠に沿い動く。リンクは各支点に回動自在に取付けられるが、固定支点を起点とする自由もしくは移動の各支点までの距離により、リンクと支点に対する作用力に差が生ずる。
【0014】
中央引き戸を左・右の中・端引き戸の約倍幅とした五枚引き戸全てに、固定支点を設け、長リンクと短リンクの一端を単独か組み合わせて固定支点に連結し、長リンクの中央同士端同士ならびに長リンクの中央と短リンクの他端を連結して自由支点とすると、任意の引き戸が動くと左・右の中・端引き戸が中央引き戸に向いながら、全体も同方向に動くリンク式開閉機構を使用した引き戸が得られる(図4参照)。
【0015】
また、中央引き戸を左・右の中・端引き戸の約倍幅とした五枚引き戸個々に、固定支点と移動支点の何れかを設け、中央引き戸の左・右に置いた二本の長リンクで支点間を連結し、両長リンクを中央引き戸の支点に連結共有すると、任意の引き戸が動くと左・右の中・端引き戸が中央引き戸に向いながら、全体も同方向に動くリンク式開閉機構を使用した引き戸が得られる(図8参照)。
【0016】
三枚引き戸に於いて、引き戸個々に固定支点と移動支点の何れかを設け、一本の長リンクで各支点間を連結するか、両端引き戸に固定支点を設けて二本の短リンクの一端を連結し、両短リンクの他端を中引き戸に設けた案内枠に沿い上・下に動く移動支点に連結共有すると、任意の引き戸が動くと全体も同方向に動くリンク式開閉機構を使用した引き戸が得られる(図13参照)。
【0017】
引き戸を全開して得られる開口幅は、戸枠の持つ開口幅から最大の引き戸幅を差し引いた残りになる。戸枠の持つ開口幅に近い利用幅を得るためには、少なくとも三枚の引き戸をリンクで接続して一方に寄せて重ねると共に、引き戸の案内装置を内蔵する上枠の一部と一体化して扉に見立て、戸枠と扉の間に設けた回転手段で、扉を枠端から回転して枠外に押し出す(図15,16参照)。
【0018】
引き戸にリンク式開閉機構を装着する場合、引き戸同士の隙間を一定に保つことが難しいと支点とリンクに過大な力が作用し、全体の円滑な動きが失われて故障の原因になることがある。従って、懸垂式引き戸では進行方向の動きを妨げない範囲で、引き戸同士間にあり溝等の拘束手段を設けるのが望ましい。台車走行式では必要はない。
【0019】
【作用】
リンクで連結した複数の引き戸は、任意の引き戸を動かすと全引き戸が、同時に動くことができる。
【0020】
【実施例1】
図3は五枚引き戸の開閉動作図で、同図(A)〜(H)は両端引き戸を矢印方向に押して中央に集め左端に寄せた遷移図、同図(I)〜(N)は右端引き戸を押して左端に寄せた遷移図である。図4(A,B)は全閉状態のクロスした長・短リンクの裏面図と断面付き上面図である。図5(A,B)は同図4の全開状態の裏面図と断面付き上面図である。図6(A,B,C)は固定支点と自由支点の上面図である。図7(A,B)は対摩擦機構と引き戸間の拘束部の各断面図である。
【0021】
図3の五枚引き戸は、中央引き戸11が中・端全引き戸12,13の約倍幅である。中・端全引き戸を動かして中央引き戸に重ねると、戸枠1の開口幅から引き戸最大幅を差し引いた利用幅は、二枚引き戸の約1/2から約2/3に拡大する。五枚以上に引き戸を細分化すると、利用幅も拡大するが重ねた引き戸全体の厚みが増してリンクの連結が難しくなる。
【0022】
図4(A,B)と図5(A,B)のように、中央と中・端全引き戸11,12,13に固定支点16を置き、両端引き戸に長リンク31、他の引き戸に長リンクと短リンク32もしくは長リンク同士を接続する。固定支点以外は長リンクと短リンクを自由支点17で接続する。各リンクが引き戸進行方向となす角度αは30°以上とする。
【0023】
左・右端引き戸13を中央引き戸11方向に押すと、中・端全引き戸は中央引き戸に向かって集合し、戸枠1両端に開口幅の約1/3の開口をつくる。また、任意の端引き戸を押しても中・端全引き戸が中央引き戸に向いながら、全体が押す方向に動き開口幅の約2/3の開口をつくる。リンク機構はワンタッチで複数引き戸を動かして開閉手間を減し、二枚引き戸の重なりに起因する1/2以下の開口幅と清掃の課題を解消した。
【0024】
図6(A)の中央引き戸11の固定支点16はブラケット20とピン21からなり、二本の長リンク31を共有する。同図(B)は別態様の固定支点で中・端全引き戸12,13の長リンクと短リンク32を共有するか長リンクのみ連結する。同図(C)の自由支点17は長リンク同士または長・短リンクを連結する。固定支点は水平に動き自由支点はリンクの作用半径上を動く。
【0025】
図7(A)は引き戸を上枠2の溝6内の上部レール34に沿い動く車輪35に懸垂し、下端に装着した案内36と下枠3の溝7内の下部レール37で支え、引き戸間にあり39,あり溝40等の拘束手段38を備える。同図(B)は引き戸が下枠3の溝7内の下部レール41上を走る車輪42に乗り、上枠2の溝6内の上部レール43と案内44で支える。
【0026】
【実施例2】
別態様の五枚引き戸用リンク機構で、図6(D)は移動支点の斜視図である。図8(A,B)は全閉状態の引き戸と二本の長リンクの裏面図と断面付き上面図である。図9(A,B)は図8の全開状態の裏面図と断面付き上面図である。図10(A,B,C,D)は長リンクと固定支点と移動支点の動作比較図である。図11(A,B)は長リンクと固定支点と移動支点の正面図と側面図である。
【0027】
引き戸の開閉動作の遷移は実施例1の図3(I)〜(N)通りである。引き戸の大きさ・リンク角度α・固定支点の構造等も同じで、実施例1と相違する部分を説明する。図8(A,B),図9(A,B)のように、一本の長リンク31に一固定支点16と二移動支点18を振り分け、中・端引き戸12,13を連結した左・右長リンク31を中央引き戸11の移動支点で逆V字状に連結共有する。長リンク上の固定支点と移動支点の動きは図10(A,B,C,D)による。
【0028】
図10(A)は左・右の中副戸12の固定支点16に長リンク31の中央を連結し、両端を中央引き戸11と全中引き戸12の案内枠22に沿い動く移動支点18に連結する。同図(B)は本例で長リンク中央を全中引き戸の固定支点に連結、両端を中央引き戸と全端引き戸の移動支点に連結する。同図(C)は長リンク上端を中央引き戸の固定支点、中央を全中引き戸、他端を全端引き戸の移動支点に連結する。
【0029】
図10(D)はリンクの固定支点16の位置で、支点構成が固定二と移動三か固定一と移動四に分かれ、作用半径の変化で移動支点18の動く距離に差がでることを示している。固定支点がリンク中央のとき両端の移動支点の動きは同じであるが、固定支点がリンクの端にある時、移動支点の位置で動く距離Hが異なってくる。
【0030】
図11(A,B)は図10(B)の二本の長リンク31に配置された固定支点16と移動支点18の構成から、一方の長リンクを外した状態に相当する。図8(C)のように長リンクの移動支点の中心に取付けたピン23の回りに動く車輪24が、引き戸に設けた上・下の案内枠22に収まり移動して支点の動きを引き戸に伝えて動かす。
【0031】
【実施例3】
図12は三枚引き戸の開閉動作図である。同図(A)〜(F)は右端引き戸を押し左端に寄せた遷移図である。本例は実施例2の五枚引き戸で使用した二本の長リンクに代えて、大きさが同じか同じに近い三枚引き戸を一本の長リンクに連結する(図8,9参照)。従って、使用部材は共通し同部材から得られる機能と効果や角度条件も同じである。
【0032】
【実施例4】
三枚引き戸に使用する別態様のリンク式開閉機構である。引き戸の開閉動作は実施例3の図12の通りで、長リンクに代えて短リンクを使用する点が異なる。図13(A,B)は引き戸が全閉状態の裏面図と断面付き上面図である。図14(A,B)は図13が全開状態の裏面図と断面付き上面図である。固定支点と移動支点は実施例1〜3で使用するものと基本構造は変わらない。
【0033】
図13(A,B)と図14(A,B)のように、端全引き戸13に取付けた固定支点16に短リンク32を連結する。中引き戸12には案内枠22を設けて、同案内枠に沿い上・下に動く車輪24付き案内棒33の一端に、両短リンクを逆V字状に連結共有した移動支点18を設ける。また、連結点に直接車輪を付け案内棒なしの移動支点としてもよい。
【0034】
短リンク32だけを使用する引き戸の移動方向と角度αも実施例1と同様である。実施例3では長リンクと組み合わす支点数を固定一と移動二としたが、短リンクの場合の支点数も同じで内容が固定二と移動一に変わりリンク数も増える。本リンク機構から得られる効果も実施例1〜3と同様であり、必要に応じて図7(A,B)に準ずる構造を使用する。
【0035】
短リンクの使用は他の実施例に比べると構造が簡単になるが、好ましい引き戸の連結数は三枚である。三枚以上の引き戸に対応しようとすると、短リンクとは別に長リンクを必要とし、支点構成も固定・自由・移動と種類が増え支点数も増加するので実用性が薄れる(図示せず)。従って、三枚以上の引き戸には実施例1か2のリンク機構が適当と言える。
【0036】
【実施例5】
図3(O),(P)は五枚引き戸の開閉動作図で、実施例1,2の開口幅の利用度を一層向上した状態を示した。この状態の引き戸から得られる開口幅は扉で得られる場合に近くなる。図15は一方に寄せ全開した五枚引き戸を上枠の一部と共に回転して押し出した状態の上面図である。図16は図15の状態の斜視図である。
【0037】
引き戸は専用の格納部を持たない限り、戸枠1の中の引き戸を細分化しても、扉を使用した時の開口幅の利用度に及ばない。実施例1〜4の引き戸では、開閉操作をリンク式開閉機構によりワンタッチ化して取り扱い易くしたが、全引き戸を一方の端に寄せて得られる開口幅は、戸枠の持つ開口幅Wの約2/3程度に止まる。
【0038】
本例は、扉機能を引き戸に付加して戸枠の持つ開口幅に近い利用幅を可能とした。この機能は構築物や家具等の開口部で、出入り対象物が多様な大きさの時、開口部前後の空間が制限される場合に適する。即ち、全引き戸を一方の端に寄せた状態でレール等案内装置の一部を一体化した後、扉のように回転して枠外に出す仕組みである。
【0039】
図15のように中央引き戸と中・端全引き戸11,12,13の五枚を縦枠4に片寄せて回転するために、図16のように戸枠1の上枠2の一部を二段構成とし、上枠下段5と縦枠の間に蝶番機能を持つ回転手段45を設け、同上段に対して旋回可能に接続する。旋回部分の上枠5には図7(A)で示した溝6に収まる上部レール34と車輪35等が含まれる。
【0040】
また、引き戸の旋回時に図7(A)の引き戸内の上部レール34に懸垂された車輪35が旋回時に外れぬように拘束し、二段の分離部分が原位置に復帰する際の案内(例えば、あり39・あり溝40に相当機構)を段間等に設けて置く他、旋回時の障害にならぬように、下側の案内36を着脱か昇降機能付きとして置くと、引き戸全体の旋回操作が円滑に進む。
【0041】
図7(B)のように引き戸が車輪42乗るような時、図7(A)と同様に下枠3の一部も分離し、上・下・縦の各枠の一部が一体で旋回できるようにする。また、引き戸は露出の儘で旋回してもよいが、引き戸を寄せる方向が決まっている場合は、戸袋14を設け収納して戸袋毎旋回してもよい。この旋回方式は、二枚の引き戸から使用できる。
【0042】
【発明の効果】
本発明のリンク式開閉機構を使用した引き戸から下記の効果を得た。
(1)本機構で任意の引き戸を動かすと、全引き戸がワンタッチで動き開閉手間を大幅に減少する。
(2)本機構は引き戸の大・小を問わず適用できる。
(3)本機構は車輪等の摩擦対策の併用で重い引き戸にも適用できる。
(4)引き戸を細分化して開口幅の利用度を拡大する。
(5)複数リンクの使用で引き戸数の増加に対応できる。
(6)本機構は建物等の構築物の他、固定式や移動式の家具にも適用できる。
(7)本機構は故障の心配のない構造のため殆どメンテナンスの必要がない。
(8)引き戸の旋回は蝶番で開閉する扉に相当する開口幅をもたらす他、引き戸の細分化で扉に必要な開閉空間も減少する。
(9)高価な設備費を必要としない。
【0043】
リンク式開閉機構を使用する引き戸の対象には、車庫や倉庫等の車両や物品や人の頻繁な出入口、扉の使用が難しい住宅の出入口、開口部の利用幅が通常は狭くてもよいが広く使用したいこともある出入口、家具の開口部等が挙げられる。これ等に本発明を適用すると、開閉し易さと開口幅の拡大という効果を等しく受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】二枚引き戸を開く順序(A)〜(D)と開口幅に示した。
【図2】三枚引き戸を開く順序の一例(A)〜(F)と開口幅に示した。
【図3】実施例1の五枚引き戸の開閉動作図で、(A)〜(H)は両端引き戸を矢印方向に押し中央に集め左端に寄せた遷移図、(I)〜(N)は右端引き戸を押し左端に寄せた遷移図である。(0),(P)は実施例5の開閉動作図である。
【図4】(A,B)は全閉状態の引き戸とクロスした長・短リンクの裏面図と断面付き表面図である。
【図5】(A,B)は図4の全開状態の裏面図と断面付き表面図である。
【図6】(A,B,C,D)は固定と自由と移動の各支点の側面図と斜視図である。
【図7】(A,B)は対摩擦構造の断面図と引き戸間の拘束部の断面図である。
【図8】実施例2の五枚引き戸の別態様で、図7(A,B)は全閉状態の引き戸と二本の長リンクの裏面図と断面付き上面図である。
【図9】(A,B)は図8の全開状態の裏面図と断面付き上面図である。
【図10】(A,B,C,D)は長リンク上の固定と移動の各支点の位置と動きの比較である。
【図11】(A,B)は長リンクと固定支点と移動支点の正面図と側面図である。
【図12】実施例3の一本の長リンクで連結した三枚引き戸の開閉動作図で、同図(A)〜(F)は右端引き戸を押し左端に寄せた遷移図である。
【図13】実施例4の(A,B)は全閉状態の引き戸の裏面図と断面付き断面図である。
【図14】(A,B)は図13の全開状態の裏面図と断面付き上面図である。
【図15】実施例5の一方に寄せた全開状態の五枚引き戸を上枠の一部と共に回転して押し出した状態の上面図である。
【図16】図15の状態の斜視図である。
【符号の説明】
1 戸枠
2 上枠
3 下枠
4 縦枠
11 中央引き戸
12 中引き戸
13 端引き戸
16 固定支点
17 自由支点
18 移動支点
22 案内枠
24 車輪
31 長リンク
32 短リンク
33 案内棒
38 拘束手段
45 回転手段

Claims (6)

  1. 戸枠と引き戸からなる開閉手段に於いて、戸枠(1)内の少なくとも三枚の引き戸が、約倍幅の中央引き戸と左・右引き戸からなり、全引き戸に設けた固定支点(16)と長リンク(31)と短リンク(32)をクロス状に多数組み合わせた長リンク同士の連結部分と長リンク端を接続し、固定支点以外の長リンクと短リンク端の連結部分を自由支点(17)として、任意の引き戸が動くと左・右引き戸が中央引き戸に集まり、全体も同方向に動く構成としたリンク式開閉機構を使用した引き戸。
  2. 戸枠と引き戸からなる開閉手段に於いて、戸枠(1)内の少なくとも三枚の引き戸が、約倍幅の中央引き戸と左・右引き戸からなり、全引き戸に固定支点(16)と移動支点(18)の何れかを設け、二本の長リンク(31)同士の連結部分を中央引き戸の支点と接続し、中央引き戸からの左・右長リンクと左・右引き戸の支点と接続し、任意の引き戸が動くと左・右の引き戸が中央引き戸に集まり、全体も同方向に動く構成としたリンク式開閉機構を使用した引き戸。
  3. 戸枠と引き戸からなる開閉手段に於いて、戸枠(1)内の三枚の引き戸が、中央引き戸に移動支点(18)を両端引き戸に固定支点(16)を設け、二本の短リンク(32)同士の連結部分を中央引き戸の移動支点である案内に沿い動く車輪(24)に付けた案内棒(33)に接続し、短リンク端を両端引き戸の支点と接続し、任意の引き戸が動くと全体も同方向に動く構成としたリンク式開閉機構を使用した引き戸。
  4. 戸枠(1)内の引き戸が中央引き戸(11)と左・右の中・端引き戸(12,13)からなる五枚構成とした請求項1か2に記載のリンク式開閉機構を使用した引き戸。
  5. 全引き戸と戸上枠(2)の一部一体化して扉に見立て、戸枠と扉の間に設けた回転手段(45)で、扉を枠端から回転して枠外に押し出す構成の請求項1からの何れかに記載のリンク式開閉機構を使用した引き戸。
  6. 引き戸同士の隙間を一定に保つ拘束手段(38)を内蔵した請求項1からの何れかに記載のリンク式開閉機構を使用した引き戸。
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