JPH0233373Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はMW帯のラジオ受信機（ラジオチユー
ナ）に適用して好適なアンテナ回路に関する。

先ず、第１図及び第２図を参照して、従来のア
ンテナ回路について説明する。第１図のアンテナ
回路について説明するに、空芯ループアンテナ１
の一端が接地され、他端が昇圧トランス２の１次
コイル３を通じて接地される。トランス２の２次
コイル４の一端が接地され、他端が同調コンデン
サ５を通じて接地される。負荷（高周波増幅器の
入インピーダンス）６がコンデンサ５及び２次コ
イル４の両端に並列接続される。

次に、第２図のアンテナ回路について説明する
に、フエライトバーアンテナの一端が接地され、
他端が同調コンデンサ５を通じて接地され、アン
テナ１′及びコンデンサ５の両端に負荷（高周波
増幅器の入インピーダンス）６が接続される。

第１図のアンテナ回路は、空芯ループアンテナ
１を使用しているため、感度が低いという欠点が
ある反面、外来ノイズの影響が少ないという利点
がある。

第２図のアンテナ回路は、フエライトバーアン
テナ１′を使用しているため、感度が高いという
利点がある反面、外来ノイズの影響が多いという
欠点がある。

かかる点に鑑み、本考案は上述の第１及び第２
の従来のアンテナ回路の利点を併せ持つたアンテ
ナ回路を提案せんとするものである。

以下に、第３図を参照して、本考案の一実施例
を説明する。空芯ループアンテナ（例えば10〜20
ターン）１の一端を接地し、他端を補助コイル７
及び同調コンデンサ５の直列回路を通じて接地す
る。コンデンサ５に並列に負荷（高周波増幅器の
入インピーダンス）６を接続する。

補助コイル７は空芯コイル又はフエライトコア
入りコイルが可能である。尚、後者のコイルを用
いる場合は、Ｑが大となつて、アンテナ出力が増
大する。

コイル１，７のインダクタンスを夫々L₁，L₇
とするとき、L₁，L₇をL₁＋L₇＝L₀（一定値）に選
定する。そして、L₁は１／10L₀〜１／２L₀が好適であ る。従つて、L₇は１／２L₀〜９／10L₀が好適となる。

この第３図のアンテナ回路で負荷６に取出され
る電力P₀は次の通りである。

P₀＝υ₀ ²／R_L＝Q_L ²N・υ_i ²／R_L 但し、R_L：負荷６の抵抗、υ⁰：負荷電圧、
Q_L：同調時のアンテナ回路のＱ、υ_i：アンテナ
誘起電圧。

L₁＝1/3L₀のとき、第３図のアンテナ回路（中
心周波数が1000kHz、帯域幅が20kHzの場合）の
感度（Ｓ／Ｎ）は、第１図のアンテナ回路の場合
より約4bB高かつた。又、そのときの外来雑音
は、第２図のアンテナ回路に比し約4dB低くかつ
た。

尚、アンテナ回路の出力は、第４図のように、
補助コイル７を１次コイルとするトランス８を設
け、その２次コイル９の両端に負荷６を接続して
取出すようにしてもよい。尚、コンデンサ５の両
端にはダミー負荷６′を接続する。

上述せる本考案によれば、感度が高く、外来ノ
ンズの影響の少ないアンテナ回路を得ることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は従来のアンテナ回路を示す
回路図、第３図及び第４図は本考案アンテナ回路
の各実施例を示す回路図である。 １は空芯ループアンテナ、５は同調コンデン
サ、６は負荷、７は補助コイルである。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 空芯ループアンテナの両端に同調コンデンサ及
   び補助コイルの直列回路を接続して成り、上記空
   芯ループアンテナのインダクタンスをL₁、上記
   補助コイルのインダクタンスをL₇と夫々すると
   き、L₁を１／10（L₁＋L₇）〜１／２（L₁＋L₇）の範囲 内の値に選定すると共に、L₇を１／２（L₁＋L₇）〜 ９／10（L₁＋L₇）の範囲内の値に選定して成るアン テナ回路。