JPH0233255Y2 - - Google Patents

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JPH0233255Y2
JPH0233255Y2 JP14502180U JP14502180U JPH0233255Y2 JP H0233255 Y2 JPH0233255 Y2 JP H0233255Y2 JP 14502180 U JP14502180 U JP 14502180U JP 14502180 U JP14502180 U JP 14502180U JP H0233255 Y2 JPH0233255 Y2 JP H0233255Y2
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blade member
magnetic toner
developing sleeve
developing roller
developing
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は静電複写機の現像装置に関し、現像剤
として磁性トナーを、回転駆動される現像スリー
ブの周面に供給し、現像スリーブ内の静止永久磁
石によつて現像スリーブ周面上に磁気ブラシを形
成し、その磁気ブラシの穂長を穂切部材で規制す
るようにした現像装置に関する。
従来からの現像装置においては、穂切部材によ
つて規制された残余の磁性トナーが、現像スリー
ブの回転方向に沿つて穂切部材の上流側に静止滞
留し、それによつて磁性トナーが固まつていわゆ
るブロツキング現象を起すことがある。このブロ
ツキング現象が生じると、その固まつた磁性トナ
ーによつて塞き止められて、現像位置に磁性トナ
ーが搬送されなくなり、現像が不可能になる。
また、現像位置において現像に供されなかつた
残余の磁性トナーは現像スリーブの定位置に吸着
されたままの状態で回転され続ける。そのため、
その磁性トナーは永久磁石からの強力な磁化作用
を受けて磁化され、それに応じて磁性トナーの流
動性が低下する。そのため、磁気ブラシの穂立ち
状態を均一にすることができず、したがつて現像
効率が低下し、現像むらの原因となつていた。さ
らに摩擦帯電等によつて磁性トナーが異常に帯電
され、これを現像に奇与させると磁性トナーの磁
化作用時におこる現像すなわち現像効率が低下し
現像むらの原因となつていた。特に現像スリーブ
に絶縁部材を用いた時に上記現象が現われやす
い。
本考案は、上述の技術的課題を解決し、穂切部
材による磁性トナーのブロツキング化を防止しか
つ磁性トナーの流動性を保持するとともに、現像
スリーブの軸線方向に沿つて磁性トナーの濃度を
均一にして画像に濃度むらが生じることを防止し
た現像装置を提供することを目的とする。
以下、図面によつて本考案の実施例を説明す
る。第1図は本考案の一実施例の転写式静電複写
機の前面側から見た簡略化した縦断面図である。
機体1のほぼ中央部には、ドラム2の全周面に感
光体3を設けて成る感光ドラム4が回転自在に装
着されている。感光ドラム4の周囲には矢符5で
示す回転方向に沿つて順次に、感光体3を帯電さ
せる帯電用コロナ放電器6、感光体3上に形成さ
れた静電潜像を顕像化してトナー像にする現像装
置7、感光体3上に形成されたトナー像を複写紙
に転写するための転写用コロナ放電器8、および
転写工程後に感光体3上に残留したトナーをクリ
ーニングするクリーニング装置9が配置されてい
る。
感光ドラム4の上方には、原稿の像を、帯電用
コロナ放電器6と現像装置7との間で、感光体3
に破線矢符のごとく照射するための露光装置10
が設けられる。機体1の上部には、原稿を水平に
載置して矢符のごとく往復運動する原稿載置台1
1が設けられる。露光装置10において、原稿載
置台11を介して原稿に光を照射するための投光
手段12は、露光ランプ13、反射板14aおよ
び副反射板14bを含む。この投光手段12から
原稿載置台11上の原稿に照射された光は、単焦
点レンズ15を介して、感光体3に照射されて原
稿の像を結像し、感光体3上に静電潜像を形成す
る。
破線で示す複写紙搬送路16に沿つて、給紙カ
セツト17に積層収納されている複写紙は、給紙
ローラ18によつて給紙カセツト17から給紙さ
れる。複写紙は上下一対の案内板19,20を経
て、一対の送り込み搬送ローラ21,22によつ
て搬送される。上下一対の案内板23,24を介
して転写領域25に送り込まれた複写紙は、転写
用コロナ放電器8に対向した感光ドラム4に密接
される。転写工程後の複写紙は、その複写紙の幅
方向一端部が分離ローラ26と分離補助ローラ2
7とに挾持されて、感光ドラム4から剥離され、
案内板28を経て、一対の熱定着ローラ29,3
0を備える熱定着装置31に送り込まれる。この
熱定着装置31において、複写紙上のトナー像が
定着される。定着工程後の複写紙は、一対の排出
ローラ32,33によつて図示しないコピー受け
皿上に排出される。
第2図は現像装置7付近の前面側から見た拡大
断面図である。現像装置7は、感光ドラム4の軸
線に平行に感光体7に近接して配置される現像ロ
ーラ72と、現像剤としての磁性トナーを貯留す
る収納容器73と、収納容器73内で磁性トナー
を撹拌するとともに現像ローラ72に磁性トナー
を供するための撹拌供給手段74と、現像ローラ
72の周面に形成される磁気ブラシの穂長を規制
するための穂切部材75と、磁気ブラシを現像ロ
ーラ72の周面から一旦離反させて穂切部材75
にもたらすためのブレード部材76とを含む。
第3図は第2図の切断面線−から見た簡略
化した断面図である。現像ローラ72は、中空状
の非磁性体から成る現像スリーブ71内に永久磁
石77を同心に固定して成る。永久磁石77の一
端部は現像スリーブ71の一端部を軸受82を介
して貫通し、現像装置7の枠体78の前側板79
に固着された支持部材81に固定される。現像ス
リーブ71の他端部は枠体78の後側板80を軸
受83を介して貫通し、歯車69が固定される。
永久磁石77の他端部は、軸受84を介して現像
スリーブ71に支持される。永久磁石77には隣
接するように複数の磁極が周方向に着磁されてい
る。歯車69には、後述の第4図で示す歯車66
〜68などを含む伝達手段を介して駆動源からの
駆動力が伝達され、応じて現像スリーブ71が矢
符85の方向に回転される。それによつて、収納
容器73から供給される磁性トナーが現像スリー
ブ71に磁気ブラシを形成する。現像位置86に
おいて、感光体3の周面が前記磁気ブラシで摺擦
され、それによつて感光体3上の静電潜像が顕像
化される。
第4図は現像装置7の背面図である。収納容器
73は、鉛直面内で円弧状でかつ現像ローラ72
と平行に延びる円弧部分87と、前記円弧部分8
7の中心線に関して現像ローラ72と反対側で円
弧部分87の上部に連結され、上方に開口した円
錐部分88とを含み、枠体78と一体的に形成さ
れる。現像ローラ72に関して現像位置86と反
対側において、円弧部分87には磁性トナーを現
像ローラ72に供給するための供給口89が形成
される。この供給口89は、現像ローラ72の周
面の磁性トナーが供給されるように現像ローラ7
2の上方に形成されている。
撹拌供給手段74は、前記円弧部分87の中心
線上で前後の側板79,80に軸受90,91を
介して軸支された回転軸92と、回転軸92に一
体的に設けられた撹拌供給部材93と、撹拌供給
部材93に装着されたコイルばね61と、回転軸
92の端部に固着された爪車94と、一端部が後
側板80に突設されたピン95で枢支されかつ他
端部が歯車69に連結され歯車69の回転運動に
応じて前記ピン95を支点として揺動する揺動杆
96と、揺動杆96の途中にビン97で枢支され
前記爪車94の歯に係合する爪98と、爪98を
爪車94に向けて付勢するばね99とを含む。
撹拌供給部材93は前後の側板79,80間
で、円弧部分87の内壁87aに近接して平行に
延び、その両端部は直角に屈曲して回転軸92に
圧入固定される。歯車69の軸線から外れた位置
にはピン100が突設されており、揺動杆96の
他端部には、ピン100に係合する長孔101が
形成される。ばね99はピン97を外囲して設け
られており、その一端部は揺動杆96に掛けられ
他端部は爪98に掛けられる。このばね99のば
ね力によつて爪98はピン97の周りに矢符10
2の方向に付勢される。揺動杆96には爪98の
回動を規制するための阻止片103が突設されて
いる。
コイルばね61は、その両端が撹拌供給部材9
3の長手部分93aの両端部に固定され、長手部
分93aを外囲する。収納容器73の円弧部分8
7の内壁87aには、コイルばね61に係合可能
な係合爪62が突設される。
歯車69の1回転すなわち現像スリーブ71が
1回転することによつて、長孔101に係合され
たピン100に案内されて、揺動杆96はピン9
5を支点として第4図の左右に一往復の揺動運動
をする。それによつて揺動杆96に連結された爪
98に押圧され、爪車94が矢符104の方向に
押圧されて角変位する。この爪車94の角変位に
応じて、回転軸92が同一変位量だけ角変位し、
回転軸92と一体的な撹拌供給部材93が角変位
される。したがつて現像スリーブ71の回転運動
に応じて撹拌供給部材93が回転軸92の周りに
回転され、それによつて円弧部分87内における
磁性トナーが撹拌されるとともに、撹拌供給部材
93の長手部分93aによつて磁性トナーが供給
口89にもたらされる。供給口89にもたらされ
た磁性トナーは、供給口89から供給されて現像
スリーブ71の周面にもたらされる。
このような撹拌供給部材93の回動動作時に、
コイルばね61は収納容器73内の磁性トナーに
拘束されてその位置を保とうとし、コイルばね6
1の長手部分93aの回転方向に沿う後方側の部
分が長手部分93aから離反し、前記回転方向前
方側のコイルばね61の部分が長手部分93aに
近接する。そして長手部分93aが周方向にある
角度だけ角変位したときに、コイルばね61は、
前記後方側の部分が長手部分93aに近接し、か
つ前記前方側の部分が長手部分93aから離反す
る方向に瞬間的かつ弾発的に変位される。そし
て、撹拌供給部材93の回転動作に応じて、コイ
ルばね61の上述のごとき長手部分93aへの近
接、離反変位が繰返され、したがつてコイルばね
61は長手部分93aの半径方向に振動する。ま
た長手部分93aが係合爪92の位置に至つたと
きに、係合爪62はコイルばね61に係合する。
そして長手部分93aが回転するのに応じて、コ
イルばね61は、長手部分93aに沿つて係合爪
62との係合位置よりも一方側が縮小され、また
その係合位置よりも他方側が伸長される。そのた
め、係合爪62とコイルばね61との係合が外れ
たときに、コイルばね61は軸線方向に振動す
る。
上述のごとく、コイルばね61が長手部分93
aの半径方向および軸線方向に振動することによ
つて、収納容器73内の磁性トナーが充分に撹拌
され、したがつて磁性トナーの塊状化が確実に防
止される。
撹拌供給部材93の回転数は、現像スリーブ7
1の周面にトナーが無くなることがないように選
ばれ、この実施例では現像スリーブ71が24回転
する間に撹拌供給部材93が1回転するように選
ばれており、そのようにするために爪車94の歯
数および爪98の揺動距離を選べばよい。
なお枠体78には爪車94の逆転を阻止するた
めの逆転阻止部材105が固定されており、阻止
部材105は回転方向104の下流側で爪車94
の歯に当接されている。
再び第2図を参照して、現像スリーブ71の回
転方向85に沿つて現像位置86よりも上流側に
は、現像スリーブ71の周面に近接する穂切部材
75が枠体78に固着される。この穂切部材75
によつて、現像スリーブ71上の磁気ブラシは常
に所定の穂長に規制されて現像位置86にもたら
されるが、穂切部材75の直前の上流側において
は、穂切部材75によつて切られた磁性トナーが
残留して固まり、いわゆるブロツキングを生じる
ことがある。これは現像スリーブ71上を移動す
る磁性トナーが穂切部材75に押圧されるために
発生し、その押圧力が大きい程、換言すると現像
スリーブ71の回転数が大となる程発生し易い。
このブロツキングが生じると、現像スリーブ71
上の磁気ブラシがブロツキングした磁性トナーで
塞き止められて、現像位置86にもたらされなく
なり、その部分の現像が不可能になる。また現像
位置86において、磁気ブラシの根元部分は現像
に寄与せず、そのまま現像スリーブ71の周面に
残つて現像スリーブ71とともに回転を続ける。
そのため現像スリーブ71上のトナーは流動性が
低下するとともに穂の立ち方が変化し、それに応
じて、現像効率が低下する。
そこで、回転方向85に沿う穂切部材75の上
流側でしかも収納容器73の供給口89よりも下
流側に、ブレード部材76が設けられる。このブ
レード部材76は回転方向85に沿つて下流側に
向うにつれて現像スリーブ71から離反するよう
に傾斜され、基端部76aは枠体78に固着さ
れ、遊端部76bは現像スリーブ71にその全長
にわたつて摺接される。ここで、ブレード部材7
6の遊端部76bは、永久磁石77の相互に隣接
する磁極間で現像スリーブ71の接線方向の磁界
強度が最も強い位置Rよりも上流側の磁極(第2
図ではN極)までの範囲に配置される。なお前記
N,S極の現像スリーブ71の法線方向に沿う磁
界強度が等しい場合には、前記位置RはN,S極
間のほぼ中央位置となる。
第5図はブレード部材76の平面図である。ブ
レード部材76には、現像ローラ72の軸線に沿
う幅方向中央位置から一方側(第5図の左方側)
において、遊端部76b寄りの部分が基端部76
a寄りの部分よりも前記中央に近接するように斜
めに延びる複数の通過孔63が、前記幅方向に間
隔をあけて形成される。また前記幅方向中央位置
から他方側(第5図の右方側)におけるブレード
部材76には、前記中央に関して通過孔63と対
称に遊端部76b寄りの部分が基端部76a寄り
の部分よりも前記中央に近接するように斜めに延
びる複数の通過孔64が、前記幅方向に間隔をあ
けて形成される。ブレード部材76の中央位置に
おける通過孔63,64の間には、遊端部76b
に向うにつれて狭小となる三角形状の通過孔65
が形成される。各通過孔63,64,65の相互
の間隔は、現像ローラ72の回転方向82に沿つ
て遊端部76bから各通過孔63,64,65に
至るまでの距離が、ブレード部材76の幅方向に
沿つてほとんど差がないように近接される。な
お、各通過孔63,64,65の遊端部76b寄
りの一端63a,64a,65aは、前記位置R
よりも回転方向85に沿う上流側に位置されてい
る。
ブレード部材76の各通過孔63,64,65
よりも基端部76a寄りには、四角形状の複数の
通過孔70が、幅方向に間隔をあけて形成され
る。なお、これらの通過孔70は形成されていな
くてもよい。
第5A図は、通過孔63,64および65の拡
大平面図である。通過孔63は、個別的には参照
符631,632で示されている。通過孔63
1,632は、現像スリーブ71の第5A図にお
ける左右の軸線に沿つて延び、かつ隣接する通過
孔631,632が現像スリーブ軸線に垂直な方
向(第5A図における上下の回転方向85、およ
びそれに平行な参照符851,852で示される
方向)に沿つて重なつている。すなわち方向85
1に沿つて辿るとき、通過孔631を通過し、次
に通過孔631,632間のブレード部材76の
一部分761を通過し、さらに通過孔632を通
過することになる。このことは、通過孔63に対
称な通過孔64に関しても同様である。通過孔6
4に個別的には参照符641,642で示されて
おり、方向851,852に平行な方向に沿つて
通過孔641,642は重なつている。さらに通
過孔642と通過孔65もまた、方向852に沿
つて重なる。
このようにして通過孔63,64,65の相互
に隣接するものは、現像スリーブ71の軸線に垂
直な方向に沿つて重なつているので、現像スリー
ブ71上から剥がされた磁性トナーは、回転方向
85したがつて方向851,852に沿つて移動
するとき、通過孔63,64,65を通過するこ
とが確実となる。したがつてたとえば通過孔63
1,632の間の部分761に沿つて移動して通
過孔631,632を通過せずにブレード部材7
6上に乗り上げたままになる磁性トナーは、存在
しない。このことによつて後述のように現像スリ
ーブ71の回転トルクの増大を抑えることが可能
になるとともに、磁性トナーが常に流動化される
ことになるなどの効果が達成される。
現像スリーブ71上に永久磁石77の磁力によ
つて吸着された磁性トナーが現像スリーブ71の
回転に伴なつて、ブレード部材76の位置にもた
らされたときを想定する。ブレード部材76は、
現像スリーブ71に摺接しているので、現像スリ
ーブ71上の磁性トナーは現像スリーブ71上か
ら剥がされる。しかもブレード部材76は回転方
向85に傾斜しているので、剥がされた磁性トナ
ーはブレード部材76上を通過孔63,64.6
5の位置まで進行する。
第6図を参照して、ブレード部材76に到達し
た磁性トナー110は、破線で示す各磁極間に形
成される磁力線に沿つて磁気ブラシを形成し、ス
リーブの回転に応じてブレード部材76の遊端部
76bに運ばれる。ここでブレード部材76の遊
端部76bは、N,S極の接線方向に磁界強度が
最も強い位置Rよりも回転方向85に沿う上流側
にあるので、磁性トナー110には、回転方向8
5に沿う下流側に向けて磁気的吸引力が作用す
る。それによつて磁性トナー110は、ブレード
部材76上を基端部76a側に向けて運ばれる。
磁性トナー110は、ブレード部材76上を移
動する途中において、通過孔63,64,65か
ら現像スリーブ71上に落下し、再び現像スリー
ブ71の周面上に吸引される。したがつてブレー
ド部材76で塞き止められた磁性トナー110が
回転方向85の上流側に逆流してブレード部材7
6の回転方向85に沿う上流側に過大に貯留する
ことがなく、それによつて磁性トナーがブレード
部材76の上流側に過大に貯留することによる現
像スリーブ71の回転トルの増大を抑えることが
できる。
このような磁性トナー110のブレード部材7
6上の移動過程において、遊端部76bから各通
過孔63,64,65に至るまでの距離は、ブレ
ード部材76の幅方向に沿つてほとんど差がな
い。再び第5図を参照して、すなわちブレード部
材76の遊端部76bから通過孔63の一端63
aまでの距離l1と、隣接する通過孔63相互間
に遊端部76bから通過孔63の途中に至るまで
の距離l2とはほとんど差がない。このことは、
通過孔64の部分においても同様である。そのた
めブレード部材76上を移動する磁性トナーは、
ブレード部材76の幅方向にわたつてほぼ同一距
離だけブレード部材76上を移動した後、各通過
孔63,64,65から現像スリーブ71上に落
下する。そのため各通過孔63,64,65から
落下して現像スリーブ71上に吸引された磁性ト
ナーの濃度は現像スリーブ71の軸線方向に沿つ
てほぼ均一となる。しかも、通過孔63,64,
65はブレード部材76の左右対称に形成されて
いるので、現像スリーブ71の全長にわたつて磁
性トナーの濃度がほぼ均一となる。それによつ
て、現像位置86において顕像化される画像に濃
度むらが生じることが防止される。
上述のごとく、ブレード部材76の働きによつ
て、磁性トナーは現像スリーブ71の周面から一
旦離反した後、通過孔63,64,65から落下
して現像スリーブ71上にもたらされるので、穂
切部材75の直前において、磁性トナーは常に流
動化されており、ブロツキングを生じることが防
止されるとともに、磁化作用を受けた磁性トナー
の消磁効果および摩擦常電等に起因する異常電荷
の消去効果等がなされる。また現像スリーブ71
上の磁性トナーは、現像スリーブ71の1回転毎
にブレード部材76によつてほぐされるので、現
像位置86における磁気ブラシの穂の立ち方が常
に一定となり、現像効率が向上される。さらに、
ブレード部材76は、回転方向85に沿つて収納
容器73の供給口89から穂切部材75に至るま
での間に設けられるので、現像スリーブ71上で
既に磁気ブラシを形成している磁性トナーと、供
給口89から新に供給される磁性トナーとが、ブ
レード部材76によつて撹拌・混合される効果を
奏することができる。
なお、ブレード部材76の現像スリーブ71の
接線と成す傾斜角α(第2図参照)は、磁性トナ
ーを現像スリーブ71上から剥離し易くするた
め、ならびに磁性トナーがブレード部材76の手
前に過大に貯留することによる現像スリーブ71
の回転トルクの増大をより良好に抑えるために、
90度以上(α>90度)であることが望ましい。
第7図は本考案の他の実施例におけるブレード
部材76の平面図である。この実施例では、ブレー
ド部材76の幅方向中央位置から一方側(第7図
の左側)において遊端部76b寄りの部分が基端
部76a寄りの部分よりも前記中央から離反する
ように斜めに延びた複数の通過孔106が幅方向
に間隔をあけて形成される。またブレード部材の
他方側(第7図の右側)には、前記中央に関して
通過孔106と対称に複数の通過孔107が形成
され、通過孔106,107の間の中央位置には
遊端部76bに向けて拡大した三角形状の通過孔
108が形成される。
ブレード部材76を上述のごとく構成しても前
述の実施例と同様に現像スリーブ71上における
磁性トナーの濃度むらの発生を防止することがで
きる。
なお、上述の実施例では、隣接する磁極が相互
に逆極性となる現像ローラに関連して説明した
が、本考案は当業者においては周知の非対称現像
ローラすなわち隣接する磁極が同極となる等の現
像ローラに関連して実施することができる。
以上のように本考案に従えば、通過孔は現像ロ
ーラの軸線に沿つて延び、かつ隣接する通過孔が
現像ローラの軸線に垂直な方向に沿つて重なつて
いるので、磁性トナーが通過孔を確実に通過する
ことが可能になる。そのため上述のように磁性ト
ナーがブレード部材で塞き止められて貯留するこ
とが防止され、磁性トナーの流動化が確実にな
る。
また本考案に従えば、ブレード部材が現像ロー
ラの回転方向に沿つて供給口から穂切部材に至る
までの間に配置されており、このブレード部材は
穂切部材の直前に設けられ、したがつてブレード
部材と穂切部材との間には他の構成要素が配置さ
れてはいない。したがつて磁気ブラシ現像を行な
つてきたいわば古いトナーと、収納容器の供給口
から供給される新しいトナーとが、ブレード部材
の通過孔を通過して充分に撹拌・混合された状態
で、直ちに穂切部材に到達する。したがつてブレ
ード部材で前記古いトナーと前記新しいトナーと
が撹拌・混合された直後のトナーによつて、磁気
ブラシが形成されて、磁気ブラシ現像が行なわれ
る。こうして磁気ブラシの穂立ちが現像スリーブ
の軸線方向に均一となる。そのため現像濃度が現
像スリーブの軸線方向に均一となり、高品質の現
像性能を達成することができる。またトナーが塊
状となつて穂切部材で詰り、ブロツキング状態と
なることが可及的に防がれる。
また現像スリーブ上の磁性トナーは、現像スリ
ーブの1回転毎にブレード部材によつて現像スリ
ーブの周面から一旦離反されるので、磁性トナー
の流動性が確保される。
しかもブレード部材の通過孔は、現像スリーブ
の回転方向に対して角度を成して延びかつブレー
ド部材の中央位置に関して左右対称に形成される
ので、磁性トナーはブレード部材上をほぼ同一距
離だけ移動して通過孔から落下し、したがつて現
像スリーブ周面上の磁性トナーの濃度は、軸線方
向に沿つてほぼ均一となる。そのため磁気ブラシ
の穂立ちが現像スリーブの全長にわたつて均一と
なり、したがつて画像に濃度むらが生じることが
防止される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例の転写式静電複写機
の前面側から見た簡略化した縦断面図、第2図は
現像装置7付近の前面側から見た拡大断面図、第
3図は第2図の切断面線−から見た簡略化し
た断面図、第4図は現像装置7の背面図、第5図
はブレード部材76の平面図、第5A図は通過孔
63,64,65の拡大平面図、第6図はブレー
ド部材76において磁性トナーに作用する力を説
明するための断面図、第7図は本考案の他の実施
例におけるブレード部材76の平面図である。 7……現像装置、63,64,65,106,
107,108……通過孔、71……現像スリー
ブ、73……収納容器、77……永久磁石。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 現像ローラ周面に収納容器の供給口から現像剤
    を供給して磁気ブラシを形成し、穂切部材によつ
    て磁気ブラシの穂長を規制するようにした現像装
    置において、前記現像ローラの回転方向に沿つて
    前記供給口から穂切部材に至るまでの間には、穂
    切部材の直前で、前記回転方向に沿つて下流側に
    向かうにつれて現像ローラの周面から離反する方
    向に傾斜しかつ前記回転方向上流側の端部が現像
    ローラ周面に摺接するブレード部材が設けられ、
    そのブレード部材には前記現像ローラの軸線に沿
    つて間隔をあけた複数の通過孔が、ブレード部材
    の中央位置に関して左右対称に形成され、この通
    過孔は現像ローラの軸線に沿つて延びかつ隣接す
    る通過孔が現像ローラの軸線に垂直な方向に沿つ
    て重なつていることを特徴とする静電複写機の現
    像装置。
JP14502180U 1980-10-09 1980-10-09 Expired JPH0233255Y2 (ja)

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