JPH0232537B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は燃焼制御回路に関するもので、特に時
計機能等を有するもののように、常時電源が印加
されているものにおいて、スタート信号が与えら
れた時のみ作動する制御回路を備えたものに効果
を発揮するものである。

一般に、燃焼制御装置では安全性の為に運転ス
イツチを切ると、バーナー、ヒーター、燃焼ポン
プ等の制御体の動作を制御する制御回路への電源
供給を断つ構成となつている。

しかし、燃焼制御方式の内には運転スイツチを
切つた後もバーナー内の排気ガスを排出する必要
があつたり、異常燃焼で停止させたにもかかわら
ず、その内容を記憶しておく必要があつたり、ま
た最近のようにワンチツプのマイクロコンピユー
タで、燃焼制御だけでなく時計機能等を有するも
のでは、常時制御回路に電源を供給しておく必要
がある場合がある。ところで上記運転スイツチは
電源と直列に挿入され、運転スイツチをオフする
と、バーナーモータや、ポンプ等の制御体への電
源供給を直接断つよう構成し、安全性を高めてい
る。そのため、制御回路へ与える燃焼の開始、停
止信号は運転スイツチとは別に運転スイツチの動
作に対応した信号を出す、信号回路を介すること
となるが、従来、上記信号回路から出力される信
号は“１”が“０”のどちらか一方の状態で出力
され、たとえば“１”のとき燃焼開始、“０”の
とき停止というような方法であつた。しかしなが
ら上記方法では信号回路出力段のスイツチング素
子がオープン、もしくはシヨート不良になつた場
合で、たまたまその不良モードが、燃焼開始信号
と同じであれば、運転スイツチが投入されていな
いにもかかわらず、制御回路が燃焼動作を開始
し、危険な状態となるおそれがあつた。

本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので
あり、以下、その一実施例として気化式バーナー
を有する燃焼器の燃焼制御回路であつて、タイマ
機能と、燃焼制御機能をワンチツプのマイコンに
納めたものを例にして説明する。

第１図に於いて、１はコンセントで、ヒユーズ
２を介してタイマー機能を備えた制御回路３が接
続されており、コンセント１に電源が供給されて
いる時は制御回路３は常に能動状態となつてい
る。４は運転スイツチであり、閉動することによ
り燃焼シーケンスに移行する。５ａは第２図のリ
レー５の常開接点であり、気化部において液体燃
料を気化させるに必要な熱を発生するヒーター６
への通電制御をする。７ａは運転スイツチ４が閉
動すると必ず通電され、運転スイツチが閉動され
ていることを制御回路３に伝えるホトダイオード
であり、ホトトランジスタ７ｂと対をなし８はホ
トダイオード７ａの逆電圧保護用ダイオードであ
り、９は電流制限用抵抗である。１０は燃焼空気
をバーナー部に送り込むバーナーモータであり、
第２図のリレー１１の接点１１ａで制御される。
１２は気化部に液体燃料を送るポンプであり、第
２図のリレー１３の接点１３ａで制御される。

第２図は第１図の制御回路３を示すものであ
り、１４は制御回路用電源であり、整流、平滑を
している。１５は時計機能及び、燃焼制御に必要
なタイマー回路及び、タイミング回路を内蔵した
マイクロコンピユータであり、電源は制御回路用
電源１４を安定化電源１６で安定化した後に供給
されている。１７は燃焼開始時の着火動作を行う
点火器であり、リレー５，１１，１３と共に、ダ
ーリントントランジスタで構成されている駆動回
路１８を介して、マイクロコンピユータ１５に接
続されている。１９は着火、失火を検出するフレ
ームロツド回路であり、２０は室温を検出するル
ームサーモ回路、２１はバーナーの気化部を温度
を検出し、ヒーター６のオン、オフを行うバーナ
ーサーモ回路である。２２は時計の表示管であ
り、時計の設定はスイツチ２３，２４にて行われ
る。７ｂはホトトランジスタで、ホトダイオード
７ａと一対をなすもので商用電源の半波を整形し
た発振波形をつくり出す。

上記構成に於いて、マイクロコンピユータ１５
は、時計機能と燃焼制御機能を備えている為、そ
の制御回路用電源１４は運転スイツチ４の開閉に
関係なく供給されて、常に能動状態にある。一
方、燃焼制御機能では、上記構成の為一般に採用
されるマイクロコンピユータ１５に電源を供給す
ると同時に燃焼制御機能も作動するという方法は
とれず、何らかの燃焼開始信号をマイクロコンピ
ユータ１５に与えてやる必要がある。しかしなが
らここで仮に、単に信号が“Ｈ”、あるいは“Ｌ”
の単レベル信号を受けて、燃焼開始信号とする
と、その燃焼開始信号を発生する回路出力がオー
プン、あるいはシヨート故障した時にマイクロコ
ンピユータ１５は勝手に動作を開始し、意図に関
係なく燃焼状態になるという危険性がある。上記
第２図の回路構成は、この危険性を回避するもの
で、すなわち、運転スイツチ４は、ヒーター６、
バーナーモータ１０、ポンプ１２などの制御体の
電源スイツチであると同時にホトダイオード７ａ
及びホトトランジスタ７ｂを介して燃焼開始信号
を与えるスタートスイツチでもある。ホトダイオ
ード７ａには交流が印加され順方向に印加された
時に発光し、ホトトランジスタ７ｂをオンさせ
る。逆方向に印加された時はダイオード８を電流
が流れてホトダイオード７ａは発光せずホトトラ
ンジスタ７ｂはオフしている。よつて、マイクロ
コンピユータ１５は、商用電源周期の発振信号を
入力している時のみ、燃焼制御機能を動作させる
ようにしておけば、たとえホトトランジスタ７ｂ
がオープン、シヨート故障してもスタート信号と
はみなされず、安全である。

本実施例では燃焼開始の発振信号を得るのにホ
トダイオード７ａ、ホトトランジスタ７ｂを使用
しているが、第３図、第４図に示すようにダイオ
ード２５とトランジスタ２６と抵抗２７，２８で
発振回路を構成しても良い。

以上のように本発明によれば、例えば時計機能
用等の為に制御回路に電源を常に供給しておかね
ばならない構成にても、発振信号による燃焼開始
信号を与えるものであるので、たとえ燃焼開始信
号回路の出力がオープンもしくはシヨート故障し
ても危険な状態になることはない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す回路図、第２
図は第１図の制御回路部を示す回路図、第３図は
本発明の他の実施例を示す回路図、第４図は第３
図の制御回路部を示す回路図である。 ４…運転スイツチ、７ａ…ホトダイオード、７
ｂ…ホトトランジスタ、１０…バーナモータ、１
２…ポンプ、１５…マイクロコンピユータ、２２
…時計の表示管。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 燃焼空気供給用のバーナモータならびに燃料
   供給用のポンプ等の燃焼を行なわせるのに必要な
   制御体と、この制御体と並列に接続され、かつ運
   転スイツチのONによつて“Ｈ”，“Ｌ”の交番信
   号を発生する信号回路と、常時電源が供給され、
   この電源供給によつて常時動作状態にしておく機
   能を有するとともに上記信号回路からの出力によ
   り上記制御体を駆動して燃焼の制御を開始せしめ
   る制御回路より構成される燃焼制御回路。 ２ 信号回路は、商用電源を整形して出力信号を
   得る構成とした特許請求の範囲第１項記載の燃焼
   制御回路。