JPH0231968Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ａ 産業上の利用分野 本考案は、操作ノブがいわゆるシーソの如く揺
動作動してスイツチを切換を行なうシーソスイツ
チの操作ノブ照明機構に関する。

更に詳言すれば、構成が簡易で、且つ、操作ノ
ブのスイツチ位置による照明の照度差が発生しな
いシーソスイツチの操作ノブ照明機構に関するも
のであり、特に、操作ノブの照明が必要とされる
車両に搭載される各負荷の制御用シーソスイツチ
の夜間照明用として有効である。

ｂ 従来技術 従来におけるシーソスイツチの操作ノブ照明機
構は、例えば実開昭57−124939号公報に開示され
ているもの等があつた。

すなわち、前記公報に開示されているシーソス
イツチの操作ノブ照明機構は、スイツチケース下
方部に固着された極盤にターミナルを突設させ、
該ターミナル先端部に照明用ランプを装着し操作
ノブを照明する構成であつた。このような上記従
来のシーソスイツチの操作ノブ照明機構では下記
の問題点があつた。

(イ) 従来のシーソスイツチ照明機構では、照明用
ランプがスイツチケース内に固定されているの
で、所定のスイツチ位置のみ該照明用ランプを
点灯させて、いわゆる作動表示として使用する
場合には問題はない。しかし、スイツチ位置に
関係なく夜間照明等の目的で操作ノブを照明す
る場合には、照明用ランプと操作ノブとの位置
関係が操作ノブの揺動により変化するため、該
操作ノブの照明部の照度がスイツチ位置の変更
により変動するという不具合が発生する。

(ロ) また、従来のシーソスイツチ照明機構は、照
明用ランプを操作ノブの近傍下方部に固定設置
して、操作ノブ全体を照明でき得る構成として
いる。そのため、該照明用ランプを仮に夜間照
明用とした場合には、操作ノブにこの夜間照明
部の他にスイツチの作動状況を示す発光作動表
示部を設けることは困難であり、大幅に設計変
更をする必要が生ずる。

ｃ 本考案の目的 本考案は、叙上の欠点を解消すべく案出された
ものであり、操作ノブの揺動により照明部の照度
変動のない、特に夜間照明用として有効なシーソ
スイツチの操作ノブ照明機構を提供することを目
的とするものである。また、本考案は、特に自動
車用スイツチに良く設けられている発光作動表示
部付のシーソスイツチにも、夜間照明用として容
易に利用でき得るシーソスイツチの操作ノブ照明
機構を提供することを目的としたものである。

ｄ 本考案の構成 本考案に係るシーソスイツチの操作ノブ照明機
構の一実施例を添付図面に基づいて詳細に説明す
る。

添付図面に示す当該操作ノブ照明機構を有する
シーソスイツチは、操作ノブ１、スイツチケース
２、作動表示用発光素子３１，３２等を保持した
プリント基板３、照明用ランプ４等を具備した可
動体５及び極盤６とで大略構成されている。

前記操作ノブ１は、緩やかな傾斜でなる略Ｖ字
形状をなす下方面が開口された箱体で構成されて
おり、該操作ノブ１の上面部には、透光材料で構
成された夜間照明用の照明部１１ａ及びスイツチ
の作動表示用の作動表示部１１ｂ，１１ｃが該操
作ノブ１と一体形成で構成されている。該操作ノ
ブ１の両側の側壁中央部には、支軸１１ｄ，１１
ｅが互に対称位置に突設されている。また、一方
の支軸１１ｅを有する側壁部には、その一部が下
方へ延長されて、節度山１１ｆが形成されている
（第３図参照）。

更に、該操作ノブ１の内側上面部から、スカー
ト状に壁１２が垂下されており、該壁１２は前記
照明部１１ａを包囲する構成をなし、該照明部１
１ａの下方部にランプ室１２ａを構成する。また
前記壁１２の適宜な部位には、可動体５の摺動可
動に携わる爪１２ｂを突設している。

スイツチケース２は略四角筒状に形成され、そ
の上面部には操作ノブ１を装着可能に開口部２１
が設けられ、また下面部には極盤６が嵌着される
開口部２２を形成している。前記上面部開口部２
１には、操作ノブ１の厚さに相当する深さに該操
作ノブ１のストツパ面ともなる仕切部２３がスイ
ツチケース２の内壁に周設されている。更に該仕
切部２３の内周端面には、操作ノブ１の内側に挿
装される壁２４及び発光素子３１，３２が挿装さ
れる孔２５ａ，２６ａを形成する発光素子包囲部
２５，２６が立設されている。更に、操作ノブ１
の揺動操作方向と平行する一方側の前記仕切部２
３の中央部には、操作ノブ１の節度山１１ｆと協
働して、該操作ノブ１に節度を与えるスプリング
２７ａ及びボール２７ｂを挿装する穴２７が穿設
されている。

また、該スイツチケース２の側壁２８の所定位
置には、操作ノブ１の支軸１１ｄ，１１ｅを承支
する軸受孔２８ａ，２８ｂが、極盤６の嵌着に供
する孔２８ｃが穿設されている。

極盤６は、所定の電気回路を形成するための固
定接片６１、端子６２及びプリント基板３に接続
する導電性支柱６３が一体成形されている。更
に、該極盤６の側部には、スイツチケース２の孔
２８ｃに対応する位置に爪６４が設けられてい
る。

該極盤６の固定接片６１が配設された面には、
可動体５が摺動自在に設置される。該可動体５に
は、その上面中央部に弾性部材でなるホルダ４ａ
とランプ部４ｂとで構成される照明用ランプ４が
載置される載置台５１が突設されている。該載置
台５１には前記極盤６と照明用ランプ４とを電気
的に可動接片５２，５３を介して接続すべく孔５
１ａ，５１ｂが穿設されている。換言すれば、該
載置台５１に穿設された孔５１ａ，５１ｂに可動
接片５２，５３が嵌着され、該可動接片５２，５
３の上方端子部５２ａ，５３ａに照明用ランプ４
が接続固定される構成となる。該載置台５１に隣
接させて可動突起５１ｃが突設されている。

また、該可動体５の下面凹部５４には、極盤６
上面に配設されたそれぞれの固定接片６１と接離
してスイツチ切換を行なう可動接片５５，５６が
嵌着されている。

プリント基板３は、その上面部に適宜にプリン
ト配線部３ａを有すると共に、所定の部位に組付
用の孔３ｂが複数個穿設されている。該プリント
基板３にスイツチの作動表示に携わる発光素子３
１，３２及び低抗３３を所定の前記孔３２に半田
にて接続固着する。

次に、発光素子３１，３２及び抵抗３３を接続
固着したプリント基板３を極盤６に立設されてい
る導電性支柱６３上に乗せて、該導電性支柱６３
の端部６３ａをプリント基板３の所定の孔３２に
嵌入し半田にて接続固着する。

次に、発光素子３１，３２を有するプリント基
板３及び照明用ランプ４を載置した可動体５が組
付けられた極盤６をスイツチケース２の下方開口
部２２から挿装し該スイツチケース２に組付け
る。このとき、該スイツチケース２の孔２８ｃに
極盤６の爪６４が嵌入されて、極盤６がスイツチ
ケース２に固定されて当該シーソスイツチが完成
される。該シーソスイツチの組付内部構成を付言
すれば、照明用ランプ４の発光部であるランプ部
４ｂは、つねに操作ノブ１のランプ室１２ａ内に
位置する構成となる。更に、スイツチの作動表示
用の発光素子３１，３２は、スイツチケース２の
包囲部２５，２６で形成された孔２５ａ，２６ａ
内に挿装される構成となる。

ｅ 本考案の作用 添付図面に基づいて上記の本考案に係るシーソ
スイツチの操作ノブ照明機構の一実施例における
作用を説明する。

当該シーソスイツチは、操作ノブ１の押圧操作
によりスイツチ切換が行なわれる。さらに詳述す
れば、該操作ノブ１は、スイツチケース２に設け
られた軸受孔２８ａ，２８ｂに承支された支軸１
１ｄ，１１ｅを支点に節度を有して揺動可動し、
該節度は、Ｎ位置，Ｌ位置及びＭ位置の各スイツ
チ位置で停止するように働く。この節度作用は、
スイツチケース２内にスプリング２７ａで付勢さ
れたボール２７ｂと、操作ノブ１に設けられた節
度山１１ｆにより行なわれる。

該操作ノブ１の揺動により、可動体５が極盤６
上を摺動可動して、該可動体５に装備された可動
接片５２，５３，５５，５６と、これに対応する
極盤６の固定接片６１とで電気回路を閉成、若し
くは開離せしめるスイツチング作用を行なつてい
る。該可動体５は、その上面部に設けられた可動
突起５１ｃと、操作ノブ１の爪１２ｂとの係合に
より行なわれる。

上記のように可動体５の摺動可動に共ない当然
該可動体５の載置台５１に載置された照明用ラン
プ４も可動される。該照明用ランプ４のランプ部
４ｂは、操作ノブ１のいかなるスイツチ位置にお
いても、該操作ノブ１のランプ室１２ａ内に位置
させた状態のまま可動するので、スイツチ位置に
関係なく操作ノブ１の夜間照明用の照明部１１ａ
をむらなく効率良く照射することができる。な
お、照明用ランプ４への電源供給は、極盤６に配
設された固定接片６１から可動接片５２，５３を
介して行なわれる。

更に、本実施例のシーソスイツチはスイツチの
作動状況を発光表示で行ない得る構成を有してい
る。すなわち、操作ノブ１をＬ位置に切換える
と、発光素子３１が発光し、操作ノブ１の作動表
示部１１ｂを照射して、当該シーソスイツチがＬ
位置にセツトされていることを操作者に知らしめ
る。このとき、発光素子３は、作動表示部１１ｂ
との距離が最小となつたときに発光するので効率
の良い作動表示を行なう作用を有する。また、操
作ノブ１がＨ位置に切換えられたときも同様に、
発光素子３２により操作ノブ１の作動表示部１１
ｃが照射され作動表示を行なう。

ｆ 本考案の効果 (イ) 照明用ランプを可動体に載置して可動体と一
体的に可動させると共に、該照明用ランプを操
作ノブの下方側に設けたランプ室内につねに位
置させ得る構成としたので、操作ノブの照明部
を効率的に、しかも、夜間照明用として使用し
た場合には、操作ノブの揺動により照明部の照
度変動のないシーソスイツチの操作ノブ照明機
構を提供することができる。

(ロ) 特に自動車用スイツチ等に良く設けられてい
る発光作動表示部を有するシーソスイツチに
も、容易に利用できるので、１つの操作ノブに
夜間照明部と作動表示部の２種類の発光部を具
備したシーソスイツチを提供することができ
る。

(ハ) 本考案のシーソスイツチの操作ノブ照明機構
は、夜間照明用として特に有効であるが、スイ
ツチ位置を表示する発光作動表示用としても利
用できる。

(ニ) 照明用ランプを可動体に載置して操作ノブの
ランプ室内に位置させる構成としたので、スイ
ツチケース内のスペースを有効に利用でき、従
来のシーソスイツチに比べコンパクト化が図り
やすい。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案に係るシーソスイ
ツチの操作ノブ照明機構の一実施例を示すもので
あり、第１図は断面図、第２図は分解斜視図、第
３図は第２図に示した操作ノブを180゜回転させた
操作ノブの斜視図である。 １……操作ノブ、１１ａ……照明部、１１ｂ，
１１ｃ……作動表示部、１２ａ……ランプ室、２
……スイツチケース、３……プリント基板、３
１，３２……発光素子、４……照明用ランプ、５
……可動体、６……極盤。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スイツチケースの上方開口部に揺動自在に配備
   された操作ノブの押圧操作により、該スイツチケ
   ースの下方部に固着配備された極盤上を可動体が
   摺動移動してスイツチ切換を行なうシーソスイツ
   チにおいて、前記操作ノブの中央部に設置されか
   つ透光材料でなる夜間照明用の照明部と、前記操
   作ノブの押圧操作箇所に設備されかつ透光材料で
   なる作動表示用の作動表示部と、該作動表示部を
   照明するための発光素子と、前記操作ノブの下面
   における前記照明部の周部から垂下した壁により
   形成されかつ照明ランプを設置するためのランプ
   室と、前記照明ランプを載置した可動体と、前記
   照明ランプに接続された常閉の可動接片と、前記
   発光素子を点灯するための可動接片とを具備した
   ことを特徴とするシーソスイツチの操作ノブ照明
   機構。