JPH02310301A - タンタル粉末及びその製造法 - Google Patents

タンタル粉末及びその製造法

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JPH02310301A
JPH02310301A JP1130772A JP13077289A JPH02310301A JP H02310301 A JPH02310301 A JP H02310301A JP 1130772 A JP1130772 A JP 1130772A JP 13077289 A JP13077289 A JP 13077289A JP H02310301 A JPH02310301 A JP H02310301A
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powder
oxygen
tantalum
tantalum powder
nitrogen
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JP1130772A
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Hiroaki Wada
浩明 和田
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SHOWA KIYABOTSUTO SUUPAA METAL KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野1 本発明は、電解コンデンサ用タンタル粉末及びその製造
法に関し、特に高純度で洩れ電流の少ない、長寿命のコ
ンデンサ用タンタル粉末及びそれを製造する方法に関す
るものである。
[従来の技術] タンタル粉末から作った固体電解タンタルコンデンサは
電子回路の小型化に大きく寄与し、しかもそれを使用し
た回路を劣悪な環境で使えるようにしてきた。タンタル
粉末コンデンサは、典型的にはタンタル粉末を圧縮成形
してベレットにし、ベレットを炉内で焼結して多孔質体
を形成し、それを次に適当な電解液中で陽極酸化して焼
結体上に連続した誘電体酸化物皮膜を形成することによ
り製造される。
固体コンデンサに適するタンタル粉末の開発は、コンデ
ンサ生産者とタンタル粉末製造者の両方が努力した結果
である。この必要な特性には。
表面積、純度、焼結性等がある。
まず、粉末は適当な大きさの表面積を持つことが必要で
ある。なぜなら、タンタル粉末のキャパシタンスは表面
積の関数であり、焼結後の表面積が大きいほどキャパシ
タンスは大きいからである。
粉末の純度も考慮せねばならない、金属および非金属の
不純物は一般に誘電体の性能を下げる。
焼結温度が高いと揮発性不純物のいくつかが除去される
傾向にあるが、処理温度が高いと正味の表面積を減らし
てコンデンサのキャパシタンスも低下させる。従って、
焼結条件下で表面積が失われるのを最小にするために低
温で焼結することはタンタル粉末のキャパシタンスを高
く保つのに不可欠である。
近時高性能コンデンサの利用に適するタンタル粉末は、
二つの異なる方法によって製造される。
これらの粉末製造法の一つには、フッ化タンタルカリの
ナトリウム還元があり、第二の方法では前記ナトリウム
還元法により得た粉末をさらに溶融(典型的には電子ビ
ーム溶融)したタンタルインゴットを水素化物にし、水
素化物チップを粉砕し、さらに脱水素化することにより
製造される。
一般に、ナトリウム還元したままのタンタル粉末はキャ
パシタンスが高く、一方溶融インゴットから得られるタ
ンタル粉末はきわめて純度がよく、ナトリウム還元粉末
よりも1桁以上不純物が少ない、それ故インゴットから
得られる粉末は典型的には直流洩れ電流(D、C,le
akage )が少なく、シかも絶縁破壊電圧(SV)
が高く長寿命である特性を有する。純度の高さに起因す
るこれら特性のために、インゴットから製造した粉末で
作られたコンデンサは高い信頼性が主要必要条件である
電子回路用、特に中高電圧用に使用される。
このインゴットからのタンタル粉末の製造は、従来法と
しては第1図の工程(A)に示されるごと(、lit 
タンタルインゴットの水素化(無酸素、水素雰囲気下)
 、 1iil第一次機械的解砕、fiii)第一次酸
洗、 、 (iv)第一次水洗、(Vl熱処理、(vi
1脱酸素、(vii)第二次酸洗、(viiil第二次
水洗、 (ix)乾燥、lxl熱処理、(xil第二次
機械的解砕、(xii)分級の工程で作られていた。
すなわち、タンタルインゴットを1気圧の無酸素の水素
ガスの中で500℃に加熱することにより、タンタル中
に水素を導入し、水素化物TaHを生成する(i)、こ
の水素化によりタンタルインゴットは、硬くもろくなる
のでジヨウ・クラッシャーなどで直径数■讃の粒子に粗
解砕する。さらに、衝撃粉砕機などで空気中および水中
で必要な粒度になるまで機械的に解砕するtiil、こ
の機械的解砕により、タンタル粉末中には粉砕機材質で
あるクロム、鉄、ニッケル等が混入してくる。これらの
金属不純物を除去するために酸洗を行なう(iiil 
、酸洗後、粉末が中性になるまで水洗を充分よ(行ない
、そして乾燥する(ivl。
次に、この粉末を粉末に含まれている水素ガスを除去す
るためと、流れ性、成形性を良くするため、10−%T
orr台で真空炉で(1400℃ないし1550℃で3
0分間)熱処理を行なう(V)6次いで、熱凝集した粉
末を軽く解砕し、脱酸素処理(マグネシウムと共に85
0℃に加1111)を行なう1vi1.さらに過剰のマ
グネシウムと酸化マグネシウムを除去するために粉末を
酸洗する。
そして水洗、乾燥(vii−ix) 、さらに再び10
−’Torrの真空炉で(1400℃ないし1550℃
で30分間)熱処理を行ない、塩素、フッ素分を除去す
る。これを解砕しくxil、分級して(xiil 、粉
末として製品にする。
タンタル粉末の酸素含有量は、粉末の粒度に極めて密接
に関連し、同一の製造法、例えば第1図(A)の従来の
製造法によるときは第2図の直線Xで示すごとき酸素含
有量を示す。
なお、タンタル粉末中の酸素を減少させるためにpF(
値が2.5〜5.0未満に保持された水性液で処理する
方法(特開昭52−107212号)、あるいはアルカ
リ金属ハロゲン化物をタンクルペレットと緊密に接触さ
せ、減圧下に1400℃で処理して酸素含有量を減少さ
せる方法(特開昭60−217622号)等があるが、
いずれも不充分な除去しか出来ていない、特に平均粒径
が8μm以下のごとき微粉末であるときは、ガス抜き処
理前の酸素含有量が低くとも、一般にはガス抜きのため
の熱処理と解砕工程を経るだけで400p、■程度の増
加は避けられず、微粉であって、酸素含有量の低いタン
タル粉末は要求はされているのにもかかわらず生産は行
なわれていなかった。
[本発明が解決しようとしている課題]タンタル粉末の
多くは、電解コンデンサの素材として用いられている。
このコンデンサの性能は含有酸素、粉末の平均粒子径な
らびにその他の微量の不純物に大きく影響される。特に
酸素量が3.000wtpp■を越えると、このコンデ
ンサは洩れ電流が急増し、また寿命特性も著しく悪化す
る。
現在、電子部品の小型化が求められているが、コンデン
サにおいても同様である。従って、キャパシタンスが大
きく、洩れ電流が低く、長寿命のコンデンサ用のタンタ
ル粉末が求められている。
このために、粉末を微細化し表面積を増大させる努力が
なされている。しかし、タンタルは酸素との親和力が非
常に強く、空気に接すると容易に酸素を吸着し、これは
粉末の表面積の増加と共に、その物理的あるいは化学的
酸素吸着量も比例して増加する。
このため微粉(0,2μm以下の微粒子)は表面積は大
きいが、酸素の吸着量が大きく、コンデンサ用粉末とし
ては、酸素含有量が高過ぎて使用できないため、水洗工
程あるいは分級工程で除去し、全体の酸素含有量を低く
維持することもあり、収率低下の原因ともなっている。
従って、電解コンデンサの特性を向上するためには、タ
ンタル粉末の微細化と、それに比例して増大する酸素吸
着量の低減という相反する要求を満たすことが要求され
ている。
さらに、微細化するためには機械的解砕が必要であり、
これには解砕工程に使用する装置のタンタル粉末が接触
する面からの不純物の混入あるいは酸洗、水洗などのさ
いに不純物が混入するなどの可能性がある。
装置の接触面からの不純物としては、鉄、クロム、ニッ
ケル等があり、酸洗、水洗などからはハロゲン等の混入
が予想される。これらの不純物は、分離困難であり、直
流洩れ電流の増加、高温負荷特性の劣化などを招来する
。従って、これらの不純物の除去が必要とされるが、こ
れには長時間の高温における熱処理または焼結以外に適
当な手段はない、しかし、長時間の高温熱処理および長
時間の高温焼結は、タンタル粉末の表面積の減少を伴う
ため、直流洩れ、電流特性、高温負荷特性の改良は出来
てもキャパシタンスの減少をもたらすため、根本的な改
善手段が要求されていた。
一方、これとは反対に変性剤として微量の窒素、ケイ素
、ホウ素、炭素、セレン、テルル、リン、硫黄などを添
加する提案もあり、例えば特開昭61−133301号
では炭素、窒素及び硫黄を合計で100〜I O,00
0ppm含有させることにより、改善された容量特性と
低い漏洩電流を有するタンタル粉末が得られるとしてい
るが、この場合もやはり酸素の弊害は大きく、酸素含有
量はやはり低く押えることが必要である。酸素含有量を
低く抑えた上で変性剤を使用する試みはなされていない
[課題を解決するための手段1 本発明においては、タンタルインゴットを原料とし、酸
素含有量の低い、他の不純物含有量の少ない、あるいは
酸素は少なくして変性剤として窒素を含有する電解コン
デンサ用タンタル粉末の製造を目的とし、解砕工程を改
良し、酸洗や水洗時に混入する不純物の排除および粉末
収率の向上を目的としており、第1図工程(A)で示さ
れるような従来の工程を、工程(B)で示すように改良
することにより達成される。
すなわち本発明は、平均粒径がlLLm〜6μmであり
、酸素吸着量が平均粒径が1μmで1 、000wtp
pm以下、平均粒径が6μmで300 ppm以下であ
って、第2図のA及びBを結ぶ線より下側の領域の平均
粒径及び酸素吸着量であり、かつ1400℃〜1600
℃の温度で焼結可能なコンデンサ用タンタル粉末に関す
るものであり、またこれを製造する方法として水素化工
程、第一次機械的解砕工程、熱処理工程、第二次機械的
解砕工程及び分級工程を無酸素雰囲気下で行ない、酸洗
い工程、水洗工程、脱酸素工程を省略した優れたタンク
ル粉末の製造法を提供するものである。更に、低酸素で
かつ窒素を富化したタンタル粉末を提供する。
低酸素タンタル粉末の製法を図によって示せば、第1図
の工程(B)のようにインゴットの水素化から最終の粉
末分級までを、すべて無酸素雰囲気下、好ましくは無酸
素の高純度窒素またはこれと高純度アルゴンの混合ガス
または高純度アルゴン単独雰囲気下で行ない、また機械
的解砕装置のタンタル粉末に接触する面をすべて、タン
タル製またはタンタルライニングしたものを使用するこ
とにより、高純度であって、酸素含有量が粒径ILLm
のものでも1.OOOppm以下で低温焼結性であり、
かつ表面積の大なるタンタル粉末を得ることができるこ
とを見出した。
先ず、水素化工程は従来法においても無酸素雰囲気下で
行なわれていたが、本発明でも同様である1本発明にお
いてはこれ以降の工程もすべて無酸素雰囲気下で行なう
ものであり、−例としては無酸素雰囲気はチャンバー内
を一旦1O−3Torrの真空にしだ後、 99.99
99%以上の無酸素高純度窒素、99.999%以上の
高純度アルゴン、またはこれらの混合ガスを導入する。
操作は外部からグローブあるいはマニュピユレータ−を
用いて行なう様にする0機械的解砕、分級、熱処理等は
雰囲気を除けば従来と同じ条件で良い。
第1図(B)の本発明方法に示すごとく、タンタル粉末
製造工程を無酸素雰囲気下で行なえば、第2図の直!A
Bで示すごとき酸素含有量より少なくすることができる
。(製造工程自体においては酸素含有量としてはほとん
ど混入は考えられないが、水素化工程前の酸化物及び製
品粉末としての取扱い及び分析工程中に吸着されたもの
が分析値として表わされてきていると推定している。)
最終的に製品となったタンクル粉末は、薄い酸化物被覆
を付け、発火防止のための安定化を行なった後、窒素ま
たは窒素+アルゴンガス雰囲気下で包装し、販売するこ
とになるが、評価の際にはどうしても空気に触れるため
、薄い酸化物被覆のつくことは免れず測定した粉末の酸
素量はほぼ200 wtppmとなる。
更に、機械的解砕装置のタンタル粉末に接触する部分は
すべて材質としてタンタル又はタンタルライニングをし
ているため、タンタル粉末の他の金属による汚染はほぼ
完全に遮断できる。
以上のごとき方法をとるときは、従来市販されていない
低酸素タンタル粉末を得ることができるばかりでなく、
CV(Iが改善され、洩れ電流、絶縁破壊電圧も更に改
善されたタンタル粉末が得られる。
平均粒径1μmの微粉末でも酸素量を1000w100
O以下に抑えておけば、焼結してコンデンサ電極を形成
した後の酸素量も、実用性能上支障のないレベルに抑え
ることができる。
つまり、直1i1ABよりも少ない酸素含有量にしてお
けば、より低い温度で焼結することができるほか、焼結
体の表面積も増してより大きな静電容量×化成電圧(以
下、CV値という、)のコンデンサを得ることが可能と
なる。
次に酸洗、水洗、乾燥工程がすべて不要となる酸素吸@
量の少ないタンタル粉末において、窒素含有量を増すこ
とにより、タンタル粉末の焼結の際に粉末の凝集するこ
とを防止してCV値は向上する。また、CVI直、洩れ
電流の経時変化も小さくなり、寿命を延長することがで
きる。
特に1400℃〜1800℃で焼結するときの凝集を抑
制し、コンデンサ容量を太き(維持するためにも窒素の
添加が有効である。
窒素の電気特性に及ぼす影響は以下の通りである。CV
値の増加は、酸素含有量が本発明の範囲内では窒素含有
量の増加と共に初めはほぼ直線的に増加するが、窒素含
有量20.OOOppm程度で略飽和し、それ以上含有
率を増してもCV値は改善できない。
一方、洩れ電流は窒素含有量の増加と共に減少し、窒素
含有量3.000pp+w付近で極小を示し、以後窒素
含有量の増加と共に増加する。
また絶縁破壊電圧は、洩れ電流とは逆に窒素含有量3.
000ppm付近に極大値を有し、これ以上窒素含有量
を増すと再びコンデンサ性能を低下する。従って、窒素
含有量は100〜20、OOOppm、好ましくは2.
500〜4.500ppm程度が、特殊なケースを除き
バランスのとれた粉末となる。
この場合、このような窒素含有量の粉末を得るには第1
図(B)において、熱処理前の第一次機械的解砕工程で
窒素ガスとアルゴンガスの割合を調整することにより、
タンタル粉末中の窒素を数wtppmから500 wt
pp■程度まで添加することが可能である0例えば、窒
素量がI 50 wtppIm程度のときは、機械的解
砕工程を(窒素+アルゴン)l気圧の雰囲気とし、窒素
分圧0.15〜0.20気圧、残りアルゴンで行なう、
500wtpp■の場合には、この解砕工程のみを高純
度窒素雰囲気の常圧下で行なうことで目的が達せられる
更に、第一次機械的解砕後の熱処理工程に窒素ガスを導
入し熱処理温度を調整することにより500wtppw
 〜20. OOOwtpp+n程度まで添加すること
ができる。
窒素量を500 wtpp園以上含有させたいときは、
第1図(B)に示す熱処理工程終了後、雰囲気をM票で
置換し、500〜800℃、2〜10時間保持すること
により、希望する窒素含有量のタンタル粉末を得ること
ができる。熱処理温度と窒素含有量の関係は、第8図に
示す通りである。
上記の方法は一つの方法の目安であり、これ以外の方法
によって窒素化することも可能であることはもちろんで
ある。
[作 用] 上記の如く、無酸素雰囲気下でかつ出来るだけ他の金属
とは接触しない様にしたため、以下述べるごとき驚くべ
き作用効果が発揮できた。
すなわち、無酸素雰囲気下ですべての操作が行なわれて
いるため、タンタル粉末中の酸素量を平均粒径6gmの
粉末で従来の約1 、400wtppm台から約200
 wtpp+m以下に、平均粒径1gm以下の微粉では
4 、000 wtppw台から1.000wtpp蒙
以下に低減できる。これにより電気特性を大幅に改善す
ることができる。
更に、少量の窒素の添加によりタンタル表面部のみ変成
して熱処理時の焼結を防止する。
[実施例1 (実施例1) 第1表に示す処理方法により各種の酸素含有量のタンタ
ル粉末を準備した。これらの粉末をコンデンサとし、そ
の電気特性を調べた。
(以下余白) 第1表:タンタル粉末中の不純物濃度 処理方法A−Cは第1図(B)の工程に従い、次の通り
である。
A:水素化工程から熱処理後の機械的解砕および分級ま
で全て無酸素雰囲気室 B:熱処理後の第二法i械的解砕を空気中で行なった場
合 C:熱処理前に第一次機械的解砕を空気中に暴露し、熱
処理後の第二次機械的解砕も空気中で行なった場合 D=第1図(A)に従い、水素化工程のみを無酸素雰囲
気で行ない、以後は大気中で行なった場合 第2図は、酸素含有量とタンタル粉末の平均粒径の関係
であり1本願発明ではA(IILm。
1000wtppsr ) JよびB (6μm、30
0wtppm )を結ぶ線より下側の領域のタンタル粉
末が安定して得られる。なお、実施例のA法によるとき
はいずれもこれより下側にあることを示す。
第3図はタンタルコンデンサのCv値の焼結温度依存性
を示す、この場合、酸素含有量がパラメーターとなって
いる。従来法によるときは1500℃以下での焼結はで
きなかった。同−Cv値を得るためには本発明によると
きはより低温焼結で良い。
第4図および第5図(a)(窒素7 ppmの場合)j
5よび(b)(窒素3.000p凹の場合)は、本発明
法により製造された粉末を素材とするコンデンサの洩れ
電流および高温負荷特性(時効時間特性)の酸素依存性
を示している。これらの図から分かるように、酸素量の
低減と共に、洩れ電流および高温負荷特性は改善されて
いる。
第6図は絶縁破壊電圧の窒素含有量7 p96+のとき
の酸素含有量依存性を示す、これで見ると、絶縁破壊電
圧が酸素含有量に強く依存していることが判る。
従来法により製造された粉末のコンデンサで、酸素含有
N 980 wtpp−についてみた場合、同じ酸素含
有量であっても本発明法により製造された粉末のコンデ
ンサの方が、これらの特性は優れていることが分かる。
タンタルインゴットから出発した従来法に示される工程
により製造されるタンタル粉末は、信頼性の高いコンデ
ンサとして用いるためには焼結潤度も1700℃以上と
比較的高い温度が必要としていた。しかし、第3図ない
し第6図でみたように、本発明で作られるクリーンで酸
素の少ない純度の高い粉末では、1400℃焼結でも従
来粉末の1700℃焼結の場合よりも優れた特性を示し
ている。したがって、本発明で製造された粉末は140
0℃焼結でも充分信頼性の高いコンデンサとして用いる
ことが可能である。このことは、第9図で分かるように
Cv値の増加につながり、コンデンサの小型化に大きく
寄与することになる。
(実施例2) 次に、第1図(B)の第一次機械的解砕工程における雰
囲気を窒素分圧0.15気圧、アルゴン分圧0.85気
圧の無酸素雰囲気とした以外は、すべて1気圧の高純度
無酸素アルゴン雰囲気中で処理して、窒素量150 w
tppmのタンタル粉末を得た。
また、第1図(B)の熱処理工程における雰囲気を高純
度窒素1気圧とし、処理温度を第6図にしたがって50
0〜800℃まで変化させて窒素量500 wtpp■
〜1.5wt駕のタンクル粉末を得た。
これらの粉末を1500℃で30分間焼結したものを電
極としてコンデンサを作り、電気特性を測定した。これ
らのうち、窒素量と洩れ電流との関係を第7図に、また
窒素3 、000 wtppmのものについて200℃
で保持した場合の洩れ電流の経時変化を第5図(b)に
、絶縁破壊電圧と窒素量との関係を第10図に示す。
第7図から窒素量が3.0OOpps+程度までは窒素
量の増加と共に洩れ電流が減少することが判る。また、
酸素が少ないほど洩れ電流が低いことが判る。
また、第5図(b)と第5図(a)を比較すると、同じ
aSレベルでも窒素と富化したものは洩れ電流の経時変
化が少ない、すなわちコンデンサとしての寿命が長いこ
とが判る。また、第1o図からは窒素を富化したものは
絶縁破壊電圧も高いことが判る。
次に、窒素含有量の影響を見ると、第5図においては窒
素!Et 7 wtppmと3 、000 wtppm
の時効時間と洩れ電流の関係を見ることが出来るが、こ
の場合は窒素が3 、 OOOwtppmと高い方が洩
れ電流は少ない、この傾向は特に低酸素含有粉末におい
て顕著にその効果が認められる。
窒素含有量と洩れ電流の関係を見ると、第7図に示すご
と<2.000〜4 、000wtppm近辺に極小値
を持つ曲線となること、更に酸素含有量が大であれば洩
れ電流値は大となる。
第9図に、本発明法により製造された粉末のCV値を焼
結温度に対して示す、焼結温度の上昇と共にCv値は減
少する。このようなCV値の焼結温度による減少は、従
来法により製造された粉末のコンデンサについてもみら
れる。
また、第1O図は本発明による酸喋含有量200 りI
)IIおよび従来法による酸素含有量980ppmのタ
ンタル粉末の絶縁破壊電圧に与える窒素含有量の関係を
示している。この図から、窒素含有量の最適値は2.5
00〜4.500wtppm位にあることが判る。また
、従来法で製造されたものより、約50V位高い絶縁破
壊電圧を有することも判る。
つまり、電気特性および寿命特性の優れたコンデンサを
作るためには、酸素を低減させねばならない、また、窒
素を適当量含有することが好ましいことが判る。
[効 果J 本願発明のタンタル粉末の製造方法は、既に述べた如く
、工程を大幅に省略でき、かつそのため不純物の混入が
防出でき、純化のための熱処理も簡単になり、そのため
表面積の減少も少な(て済み、それでいながら表面はき
れいである。特に。
酸素含有量、ハロゲン含有量が少ないタンタル粉末が得
られ、熱処理工程も簡単、短縮化でき、微粉もコンデン
サ用として使用可能となるので収率も高い方法である。
すなわち、従来酸素含有量が多く、コンデンサ原料とし
て不適格となっており、廃棄されていた微粉であっても
原料として使用できるため、大幅な収率の向上が可能と
なる。
また、装置にタンタル製又はタンクルライニングを使用
することにより、クロム、鉄あるいはニッケル等の他の
金属による汚染が発生しなくなったため、従来行なわれ
ていた酸洗、水洗工程を省略できること、このため、酸
洗、水洗工程などから混入してきたフッ素あるいは塩素
等の不純物は全く混入の可能性はなくなっており、最初
のタンタルインゴットの不純物と同一値(分析としては
l Wtpp−以下)となる。
そのうえ、タンタル粉末変性剤としての窒素を低酸素化
と共に適当量添加することにより、熱処理の凝集が抑制
され、絶縁破壊電圧も高くなり、極めて効率的な生産法
として確立できる。
更に、工程全体を乾式1程とすることが可能となったた
め、微粉の流出(酸素含有量が多いための意識的除去も
含めて)が全くなく、廃水処理も不要となり、設備費、
ランニングコストの低下に大きく寄与できる。また、ハ
ロゲン含有ガスの発生による公害対策や設備の腐食もな
い。
熱処理工程における水素除去が容易になり従来の方法に
よる粉末中の水素含有1約10wtppmから5 wt
pp■以下に低減する。
特に、タンタル粉末の純度の大幅な向上により粉末の焼
結性が向上し、熱処理温度を300℃ないし400℃従
来より低くすることが可能となる等、驚<べき優れた性
質のタンタル粉末を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、タンタル粉末の従来法および本発明の製造工
程図である。 第2図は、酸素含有量とタンタル粉末の平均粒径の関係
であり1本願発明ではA(lμm、1000wtppw
 )及びB(6gm、300 wtppa+)を結ぶ線
より下側の領域のタンタル粉末が安定して得られる。な
お、実施例のA法によるときはいずれもこれより下側に
あることを示す。 第3図は、タンタルコンデンサのCv値と焼結温度との
関係を、酸素含有量の異なる粉末毎にその影響を示す。 第4図は、タンタル粉末コンデンサの洩れ電流に及ぼす
焼結温度の影響を示す。 第5図は、洩れ電流に与える時効時間特性を窒素含有量
7 wtppm  (a )と3 、 OOOwtpp
m(b)の場合について示す。 第6図は、窒素含有量7 wtppmのときの絶縁破壊
電圧と酸素含有量の依存性を示す。 第7図は、洩れ電流に与えるタンタル粉末中の窒素含有
量の影響を示す、窒素含有量には好ましい範囲があるこ
とが示されている。 第8図は、窒素含有量と窒化温度の関係を示す。 第9図は、CV値に与える焼結温度の影響を示す、酸素
量を一定とした場合、CV値は窒素含有量がパラメータ
ーとなっていることがわかる。 第1O図は、絶縁破壊電圧と窒素含有量の関係を示す。 出願人 昭和キャボットスーパーメタル株式会社代理人
 弁理士  菊 地  精 − 第1図 タンタル粉末製造工程 CV値(μF −V/g) ;゛ ζ ミ ζ ζζ障 酸素量(wtppm ) 焼結温度(℃) 酸素含有1 fwtppsl 第5図(a) 200℃における時効時間(h「) 200℃における時効時間(hr) タンタル粉末中の窒素量+tt%1 窒化温度(’C)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)酸素吸着量が平均粒径1μmで1.000wtp
    pm以下、6μmで300ppm以下であって、第2図
    のA及びBを結ぶ線より下側の領域の平均粒径及び酸素
    吸着量であり、かつ1400℃〜1600℃の温度で焼
    結可能なコンデンサ用タンタル粉末。
  2. (2)ハロゲン含有量が1wtppm以下である請求項
    第1項のコンデンサ用タンタル粉末。
  3. (3)窒素含有量が100〜20.000ppmである
    請求項第1項または第2項のコンデンサ用タンタル粉末
  4. (4)水素化工程、第一次機械的解砕工程、熱処理工程
    、第二次機械的解砕工程及び分級工程を無酸素雰囲気下
    で行ない、酸洗い工程、水洗工程を省略したことを特徴
    とするタンタル粉末の製造法。
  5. (5)溶融インゴットからタンタル粉末を製造する方法
    において、第一次機械的解砕工程及び第二次機械的解砕
    工程はタンタル製またはタンタルライニングした装置を
    用いて行なわれ、酸洗い工程及び水洗工程を省略したこ
    とを特徴とするタンタル粉末の製造法。
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