JPH023093B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は天井空間内に埋込まれる天井埋込型空
気調和機に関する。

(ロ) 従来の技術 天井埋込型空気調和機に於いては、冷房時に熱
交換器で生じるドレン水が屋外へ速やかに排出さ
れるようにドレン勾配を確保する必要があり、こ
の為、空気調和機のユニツト本体を実公昭48−
35560号公報に示されるように天井空間の上方の
位置に吊りボルトで吊り下げ固定し、天井板の吸
込口及び吹出口をユニツト本体と夫々通風ダクト
で連結していた。

(ハ) 発明が解決しようとする問題点 天井空間の上方の位置でユニツト本体を吊り下
げ固定する為に作業者は天井空間内に身を乗り入
れなければならず、吊り下げ作業がやりづらい問
題点を有していた。

本発明はかかる問題点に鑑み、ドレン勾配を確
保しながらも吊り下げ作業を天井空間の下方の位
置で容易に行なえるようにした天井埋込型空気調
和機を提供するものである。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本発明は熱交換器及び送風機を内蔵したユニツ
ト本体と、この本体と連通される通風ダクトから
成る天井埋込型空気調和機において、ユニツト本
体の下方に張り出して天井からの吊り下げ具と固
着される支持具と、この支持具と通風ダクトとを
固着する取付具とを備えるようにしたものであ
る。

(ホ) 作用 ユニツト本体の下方に張り出させた支持具に通
風ダクトを取付具で固着して一体に構成したもの
を、天井穴より天井空間内の上方へ押し込み、予
め天井梁に固着されている吊り下げ具に支持具を
固着する。この固着作業は天井空間の下方の位置
で容易に行なえ、且つ、下方に張り出すことによ
り支持具が強度的に弱くなるが、通風ダクトとの
固着によつて支持具は補強される為、吊り下げ強
度は充分確保される。

(ヘ) 実施例 本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、
１は段を落として設けられた下り天井と称される
天井板で、天井梁２より吊り下げ具３で吊り下げ
固定されている。

４は熱交換器５と遠心型送風機６とを内蔵した
ユニツト本体、７，８はこのユニツト本体の前部
及び後部と連通される吹出し及び吸込み用の板金
製通風ダクト、９はユニツト本体４の後部フラン
ジ片１０とスポツト溶接されてこのユニツト本体
の下方に張り出た左右一対の板金製支持具、１１
は吸込用通風ダクト８の外壁とスポツト溶接され
た逆Ｌ字金具１２とこの金具を支持具９に固着す
る螺子１３とから成る左右一対の取付具、１４は
吹出用通風ダクト７の外壁とスポツト溶接された
左右一対のＬ字金具、１５，１６は上端が天井梁
２に固着された４本の吊り下げ具、１７，１８は
この吊り下げ具に左右一対の支持具９とＬ字金具
１４とを固定するナツトである。

そして、吸込用通風ダクト８は螺子１３の取り
付け、取り外しによりユニツト本体４に着脱自在
に装着され、装着時には通風ダクト８の上端片１
９がフランジ片１０の下面に圧接されることによ
り通風ダクト８とユニツト本体４の後部とが連通
されると共に、通風ダクト８の取り外し時にはユ
ニツト本体４の後部の下面が開放されることによ
り下方より送風機６やモータ２０並びに電装部品
（図示せず）等のサービス点検が行なえるように
なつている。

又、熱交換器５のサービス点検は螺子２１を取
り外してドレンパン２２を取り除くことによりユ
ニツト本体４の前部の下面から行なえるようにな
つている。２３はドレンパイプで、ドレンパン２
２に滴下される熱交換器５からのドレン水が屋外
へ速やかに排出されるようにドレン勾配（下り勾
配）をとつている。

２４は天井板１の角部に設けられた天井穴で、
通風ダクト７，８を備えた状態でユニツト本体４
を天井空間２５内へ収納するのに充分な大きさに
形成されており、この天井穴２４は吹出用通風ダ
クト７と連通する吹出グリル２５付きの前面部２
６と、吸込用通風ダクト８と連通する吸込グリル
２７付きの底面部２８とから成るＬ字状の化粧板
２９で塞ぐようにしている。３０はサービス点検
時に化粧板２９の底面部２８を下方に回動させる
為のヒンジ部である。

本発明の天井埋込型空気調和機は以上の如く構
成されており、既設の下り天井に埋込む際、先づ
天井板１の角部を切り取つて天井穴２４を形成
し、４本の吊り下げ具１５，１６の上端を天井梁
２に固着する。そして吹出し及び吸込み用の通風
ダクト７，８を予め取り付けたユニツト本体４を
天井穴２４より天井空間２５内へ押し込んで左右
一対の支持具９並びにＬ字金具１４の孔３１を
夫々、吊り下げ具１５，１６の下端に挿通させて
下からナツト１７，１８を螺合させることにより
ユニツト本体４は通風ダクト７，８と共に吊り下
げ具１５，１６で吊り下げ固定される。この吊り
下げ位置は天井空間２５の下方にあるので、孔３
１を吊り下げ具１５，１６に挿通させてナツト１
７，１８を螺合させる際に作業者は天井空間２５
内に身を乗り入れる必要がなく、容易に作業が行
なえる。然る後、冷温水配管（図示せず）やドレ
ンパイプ２３を熱交換器５やドレンパン２２と外
部接続した後、化粧板２９で天井穴２４を塞げば
第１図に示す状態となつて据付作業が終了する。
そして室内空気は吸込グリル２７から吸込用通風
ダクト８を経てユニツト本体４内に吸入された
後、送風機６で圧送されて熱交換器５で冷却され
吹出用通風ダクト７を経て吹出グリル２５から室
内へ送出されることにより室内が冷房される。

サービス点検を行なう際は第２図に示すように
化粧板２９の底部２８をヒンジ部３０で下方に回
動させた後、左右一対の螺子１３を取り外して吸
込用通風ダクト８を取り外せば開放されたユニツ
ト本体４の後部の下面より送風機６やモータ２０
並びに電装部品等のサービス点検が行なえる。
又、ドレンパン２２を取り外せば同様に熱交換器
５やドレンパン２２のサービス点検が行なえる。

かかるサービス点検中、ユニツト本体４の後部
はこの本体の下方に延びる左右一対の支持具９の
みで吊り下げられることになる為、吊り下げ強度
が弱くなるが、この点検時間はそれ程長くないの
で特に問題は生じない。この点検終了後、通常の
吊り下げ状態では板金製箱状の強度のある吸込用
通風ダクト８が左右一対の支持具９の間に嵌まり
込んで左右一対の逆Ｌ字金具１２が支持具９と
夫々螺子１３止めされることにより、平板状の支
持具９は箱状の吸込用通風ダクト８で補強され、
充分な吊り下げ強度をもつようになる。

尚、上記実施例に於いては、吸込用の通風ダク
ト８のみを着脱させるようにしたが、吹出用の通
風ダクト７もサービス点検がし易いように左右一
対のＬ字金具１４を支持具９と同じようにユニツ
ト本体４の前部に下方へ張り出させてスポツト溶
接すると共に吹出用の通風ダクト７を着脱自在に
螺子止めするようにしても良い。

又、本発明による天井埋込型空気調和機は下り
天井に限らず、フラツトな一般の天井にも吊り下
げ可能である。

(ト) 発明の効果 本発明によれば、天井埋込型空気調和機のユニ
ツト本体が天井空間の上方の位置で吊り下げられ
るのでドレン勾配を確保することができると共
に、吊り下げ具に支持具を固着する吊り下げ作業
は天井空間内の下方の位置で行なわれるので作業
者は天井空間内に身を乗り入れずに容易に作業す
ることができる。

しかも、この作業性アツプの為にユニツト本体
の下方に張り出させた支持具は通風ダクトにより
補強されるので充分な吊り下げ強度を確保するこ
とができる。

併せて、通風ダクトをユニツト本体に着脱自在
に装着することにより、ユニツト本体内のサービ
ス点検を容易に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は
天井埋込型空気調和機の吊り下げ状態を示す断面
図、第２図は天井埋込型空気調和機の吊り下げ状
態を示す分解断面図、第３図は第１図の−′
矢視にそつて切断した天井埋込型空気調和機の要
部断面図、第４図は天井埋込型空気調和機の要部
斜視図である。 ４……ユニツト本体、５……熱交換器、６……
送風機、８……通風ダクト、９……支持具、１１
……取付具、１５，１６……吊り下げ具。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 熱交換器及び送風機を内蔵したユニツト本体
   と、この本体と連通される通風ダクトとから成
   り、ユニツト本体の下方に張り出して天井からの
   吊り下げ具と固着される支持具と、この支持具と
   通風ダクトを固着する取付具とを備えたことを特
   徴とする天井埋込型空気調和機。 ２ 通風ダクトをユニツト本体に着脱自在に装着
   した特許請求の範囲第１項記載の天井埋込型空気
   調和機。