JPH0230833A - 樹脂アンカー用耐熱部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は建築材を母材に取り付ける際に用いられるアン
カー、特に合成樹脂剤の硬化作用により固着される、い
わゆる樹脂アンカーに用いられる耐熱部材に関するもの
である。

［従来の技術］ 従来、コンクリート、岩盤などの母材に種々の建築材を
取り付ける際に、施工が迅速、且つ容易で母材ならびに
取付位置を選ばず、均一で安定した固着力が得られ、ま
た耐震性、耐久性に優れているなどの理由から彫込アン
カーに代って樹脂アンカーが多用されている。

［発明が解決しようとする課屈］ ところが、樹脂アンカーでは、合成樹脂の固着力を有効
に発揮させる目的で施工の際に母材に形成するアンカー
ボルト挿通孔の孔径を固着するアンカーボルトの外径よ
りも大きく形成し。

アンカーボルト挿入孔の孔縁とアンカーボルトの外周面
との隙間に合成樹脂が充填される。また、樹脂アンカー
に用いられているポリエステル樹脂、エポキシ樹脂など
の合成樹脂は耐熱性が充分でない６ 従って、挿通孔内で硬化した合成樹脂は母材の内部の部
分では熱が母材に拡散するため耐熱性が大きいが、表面
近く、殊に表面に露出した部分では直接的に熱が加わる
ことになるため耐熱性が劣り、火災などの場合を考慮す
ると、耐熱性を必要とする個所には従来の彫込アンカー
の代りに樹脂アンカーを使用することが適当でないとい
う問題がある。

本発明はこのような問題を解決して耐熱性を必要とする
個所での樹脂アンカーの使用を可能にする耐熱部材を提
供するものである。

［課題を解決するための手段］ 本発明は、耐熱材により形成されているとともに、母材
に形成されるアンカーボルトの挿入孔に挿入可能な径を
有する先部と前記挿入孔よりも大径の基部を有し、且つ
中心部に前記アンカーボルトの螺入孔が竪方向へ貫通形
成されている構成を以て前記課題を解決するための手段
とした。

［作　用］ 母材に形成された挿入孔にアンカーボルトを挿入して合
成樹脂の硬化作用により固着する際に、耐熱部材を中心
部の螺入孔をアンカーボルトの基端から螺入して先部を
挿入孔に挿入するとともに基部を挿入孔の孔縁に当接さ
せ、挿入孔の孔縁とアンカーボルトとの隙間に露出して
いる合成樹脂の表面を被塞する。

［実施例］ 以下に本発明を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明
する。

第１図は本発明の一実施例を示すものであり、耐熱部材
１はコンクリート、セラミックス、或いは耐熱鋼材など
の耐熱材により形成され、母材２に形成されるアンカー
ボルト３の挿入孔４に挿入可能な径を有する円筒状の先
部１１と挿入孔４よりも大径の鍔状の基部１２とを有す
るとともに中心部に竪方向へ貫通するアンカーボルト３
の螺入孔５が形成されている。

次にかかる実施例の使用方法について説明する。

第２図ならびに第３図は天井にアンカーボルトを固着す
る場合の施工方法の一例を示すものであり、先ず、第２
図に示すようにコンクリート、岩盤などの母材２のアン
カーボルト取付は位置にドリルなどの穿孔具を用いてア
ンカーボルト３の直径よりもｌＯ〜２０％程度大きめの
径を有する挿入孔４を形成する。そして、この挿入孔４
内に、例えば筒状のガラス容器の内部にポリエステルな
どの合成樹脂およびその硬化剤などを密封したガラス細
管を充填してなる従来知られているアンカー固着用カプ
セルなどを用いて合成樹脂６を硬化させアンカーボルト
３を挿入孔４内に固定する。

そして１合成樹脂６が硬化する際に、中心部に竪方向へ
貫通形成された螺入孔５をアンカーボルト３の基端から
螺入して耐熱部材１の基部１２の裏面を挿入孔４の孔縁
４１に当接させ、挿入孔４の孔ｉ４１とアンカーボルト
３との隙間に露出している合成樹脂６の表面６１を被塞
する。

従って、母材２の表面２１の雰囲気が摂氏数百度になっ
たとしてもその近くに存在する合成樹脂６は燃えたり、
或いは熱崩壊することがなく、従来の樹脂アンカーの如
くアンカーボルト３の固着強度が著しく弱まることがな
い。殊に、本実施例では基部１２を挿入孔４の口径より
も大きく形成して挿入孔４の孔縁４１のみならずその周
囲の母材２の表面２１を含めて液室することが可能であ
り、より大きな耐熱効果を得ることができる。また、耐
熱部材１は螺入孔５を介してアンカーボルト３に螺着し
ているため螺入孔５とアンカーボルト３との間に隙間が
生じることがなく、螺入孔５とアンカーボルト３との接
合部から母材２の表面２１の熱が挿入孔４内の合成樹脂
６に及ぶこともない。更に、耐熱部材１は先部１２の表
面が挿入孔４内に充填されている合成樹脂６に接触して
固着されるが、たとえこの固着が充分でなくとも耐熱部
材ｌはアンカーボルト３に緊締状態で螺着しているため
１本実施例のようにアンカーボルト３を天井に取付けた
場合にも落下の心配がなく、きわめて安全であるととも
に挿入孔４内に係止するための複雑な構造を必要とせず
取付作業が容易で製造面でも有利である。

尚、耐熱部材１の先部１１は挿入孔４内に挿入されて挿
入孔４内に充填した合成樹脂６を押し除けるため合成樹
脂６が減量することになるがその量はきわめて僅かであ
り、固着強度には影響を与えることはなく、また、予め
挿入孔４内に充填しておく合成樹脂６の量を少なくして
おくことも可能で、この場合には合成樹脂６の無駄を省
くことができる。

第４図に示すものは本発明の異なる実施例を示すもので
あり、前記実施例と同様にコンクリート、セラミックス
、或いは耐熱鋼材などの耐熱材により全体がほぼ逆円錐
台形に形成され・先部用の外径が挿通孔４の口径よりも
小さく形成されているとともに基部１２の外径が挿通孔
４の口径よりも大きく形成され、中心部に竪方向へ貫通
するアンカーボルト３の螺入孔５が形成されている。

かかる実施例も前記実施例と同様にして使用され、挿入
孔４内に挿入される先部１１と基部１２との間の傾斜し
た外側面１３が挿入孔４の孔縁４１に嵌合して孔縁４１
とアンカーボルト３との隙間に露出している合成樹脂６
を完全に液室することができ、この場合にも前記第３図
に示した実施例と同様の耐熱効果を得ることができる。

［発明の効果］ 本発明は、母材に形成された押入孔にアンカーボルトを
挿入して合成樹脂の硬化作用によす固着する際に、母材
の表面に突出しているアンカ一部材の外周面と挿入孔の
孔縁との隙間に露出している合成樹脂を液室し、またア
ンカーボルトとの接合部は互いに螺合しているため隙間
を生じることがなく、母材の表面付近における樹脂アン
カーの耐熱性を向上させることができ、耐熱性を必要と
する個所での樹脂アンカーの使用を可能にするばかりか
、施工の際にアンカーボルトに螺入するだけで、作業が
簡単であり合成樹脂の同化により速かに取り付けること
ができ、殊にアンカーボルトに緊締した状態で螺着する
ため天井部などにアンカーボルトを取り付けた場合にも
落下の心配がなく容易に使用でき、更にまた、構成も複
雑でなく生産性、経済性にも優れているなどの種々の効
果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す斜視図、第２図および
第３図は第１図に示した実施例の使用状態を示す説明図
、第４図は異なる実施例を示す斜視図である６ １・・・耐熱部材、１１・・・先　部、１２・・・基　
部、２・・・母　材、３・・・アンカーボルト、４・・
・挿入孔、・・・螺入孔。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 耐熱材により形成されているとともに、母 材（２）に形成されるアンカーボルト（３）の挿入孔（
   ４）に挿入可能な径を有する先部（１１）と前記挿入孔
   （４）よりも大径の基部（１２）を有し、且つ中心部に
   前記アンカーボルト（３）の螺入孔（５）が竪方向へ貫
   通形成されていることを特徴とする樹脂アンカー用耐熱
   部材。