JPH0230329A - ヘミング用金型装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はヘミング用金型装置に関し、−層詳細には、第
１と第２の薄板部材の縁部をヘミングして接合する際、
夫々の薄板部材を金型に対し吸着保持して当該薄板部材
に変形等が惹起することを阻止可能とし、美麗な外観形
状を呈示し且つ後処理等の過剰な工程を不要とするヘミ
ング用金型装置に関する。

［発明の背景コ 従来から、−組の薄板部材、例えば、外板と内板とを接
合して所定の製品を得る際にヘミング用金型装置が広範
に採用されてきた。この種のヘミング用金型装置の構成
を第１図ａ、ｂに示す。すなわち、当該金型装置は実質
的には第１図ａに示すように、下型２を有し、この下型
２の上面に端部を予めフランジ曲げされた第１の薄板部
材４が載置される。次いで、第１薄板部材４上に予め絞
り加工された第２の薄板部材６を重ね合わせた後、上型
（図示せず）を下降させてこの上型と共働する押え部材
８によりこれら両薄板部材４．６の端部を押圧挟持する
。

さらに、両薄板部材４．６の中、下型２に載置された第
１薄板部材４のフランジ曲げされた端部が図示しない予
備折曲機構により鉛直方向から内方に傾斜するように予
備的に折曲される。

然る後、上型に設けられた本折曲機構（図示せず）によ
り前記予備折曲された部分が平押しされ、これによって
第１薄板部材４の端部が第２薄板部材６の端部と接合し
、所望の製品が得られる。

ところで、このヘミング用金型装置を使用して自動車の
外板部品（例えば、ドア、ボンネット、トランクリッド
、フロントフェンダ）等のように肉薄く例えば、厚さが
０．６乃至０．８ｍｍ）で且つ表面積の大きな部品を加
工する場合、以下の如き問題が発生する。

先ず、第１図ａに示すように、下型２に載置された薄板
部材４は肉厚が薄く且つ表面積が大きいために加工時に
本来平坦状を呈すべきところに湾曲面４ａが発生し易い
。

一方、第１図すに示すように、前記薄板部材４上に重合
される薄板部材６には予め絞り加工が施されており、こ
の絞り加工された薄板部材６にあっても絞り加工時に発
生する反りや前記薄板部材６の自重により湾曲面６ａが
生じ易い。

このように、湾曲面４ａが生じた薄板部材４上に湾曲面
６ａを有する薄板部材６を重合してヘミング加工を施せ
ば、前記湾曲面４ａ　、　６ａや歪１０が生じた状態で
外板部品が製造されることになる。従って、美麗な外観
を確保することが出来ず、特に、高い加工精度が求めら
れる自動車の外板部品にあっては使用に耐え得ないもの
となる不都合が指摘されている。

しかも、前述したヘミング加工時においても、夫々の薄
板部材４．６に変形等が惹起する虞があり、これによっ
て寸法精度に優れる外板部材を得ることは相当に困難で
あるという問題が顕在化している。

［発明の目的コ 本発明は前記の不都合を克服するためになされたもので
あって、第１の薄板部材と第２の薄板部材とをヘミング
加工により接合する際、前記第１および第２薄板部材を
金型内面に吸着保持する手段を設け、これによってこれ
らの薄板部材に歪が発生することを阻止して表面精度に
優れる部品を成形することを可能としたヘミング用金型
装置を提供することを目的とする。

［目的を達成するための手段］ 前記の目的を達成するために、本発明は相対的に移動可
能な第１および第２の金型を有し、当該第１、第２金型
間に第１および第２の薄板部材の端部を重合させヘミン
グ加工してなるヘミング用金型装置において、前記第１
、第２金型間に前記第１、第２薄板部材の端部重合部を
折曲する機構を設け、且つ少なくとも前記第１、第２薄
板部材のいずれかの面を強制的に加圧若しくは吸引する
流体修正手段を設けることを特徴とする。

また、本発明は流体修正手段が金型に嵌合する弾性部材
と、前記弾性部材に画成された管路とからなり、第１金
型と第２金型とを近接させる際、前記弾性部材を第１、
第２薄板部材のいずれか一方に弾性的に当接させ、前記
管路に接続された流体源を付勢して第１薄板部材または
第２薄板部材のいずれか一方を吸引および／または加圧
して当該薄板部材の面を矯正するよう構成することを特
徴とする。

さらに、本発明は前記弾性部材に密接する前記第１、第
２薄板部材の中、少なくとも一方の薄板部材に形成され
た開口部を介して前記第１、第２薄板部材により画成さ
れた空間部に加圧流体を流入させるために前記弾性部材
に加圧孔を穿設することを特徴とする。

［実施態様コ 次に、本発明に係るヘミング用金型装置について好適な
実施態様を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に
説明する。

第２図において、参照符号２０は本発明に係るヘミング
用の金型装置を示す。前記ヘミング用金型装置２０は実
質的に下型２２と上型２３とからなる。断面凸形状を呈
する前記下型２２は薄肉部２２ａと厚肉部２２ｂとから
構成され、この厚肉部２２ｂの両端部には加工に使用さ
れる部位としてベンドダイ２４が形成されている。さら
に、このベンドダイ２４を除く部位には凹部２２ｃが形
成され、当該凹部２２Ｃには弾性体からなるウレタンラ
バー２６が配設されている。この場合、前記ペンドダイ
２４上端部とウレタンラバー２６の上面とは同一平面を
形成している。

ベンドダイ２４とウレタンラバー２６により形成される
同一平面上には後述する薄板部材が密接載置されるもの
である。そこで、前記ウレタンラバー２６の上面部から
その内方に指向して複数の吸引孔２６ａ乃至２６ｃが穿
設され、ウレタンラバー２６内で互いに１つの空気吸引
管２８に連通している。この空気吸引管２８はベンドダ
イ２４を貫通し、図示しない空気吸引装置に接続される
。

下型２２の薄肉部２２Ｈにはプリヘミングパンチ３０．
３２が設けられる。すなわち、薄肉部２２ａ上にはプリ
ヘミングパンチ支持台３０ａ、３２ａが固設され、この
プリヘミングパンチ支持台３０ａ１３２ａに前記プリヘ
ミングパンチ３０．３２が揺動自在に支持されている。

さらに、前記プリヘミングパンチ３０．３２とベンドダ
イ２４との間にスプリング３０ｂ、３２ｂが介装され、
前記プリヘミングパンチ３０．３２は後述する上型に設
けられたドライブカムに常時弾発付勢されている。

上型２３の両端部には下型２２側に指向して突出片２３
ａ、２３ｂが形成され、さらにこの突出片２３ａ、２３
ｂの先端部には内辺を台形状に膨出させたドライブカム
２３Ｃ，２３ｄが設けられる。また、下型２２の厚肉部
端部であるベンドダイ２４に近接対向する位置にはヘミ
ングパンチ２３ｅ、２３ｆが形成されている。

この場合、前記プリヘミングパンチ３０．３２はドライ
ブカム２３ｃ、２３ｄの先端部の傾斜形成された内面に
カムローラ３０Ｃ，３２Ｃを介してスプリング３０ｂ、
３２ｂにより弾発付勢されて接触している。

前記ヘミングパンチ２３ｅ、２３ｆ間に画成される空間
部３４に押え部材としてのパッド３８が設けられている
。上型２３と前記パッド３８の間には複数本のコイル状
のスプリング３６が介装されている。このパッド３８に
は前記ベンドダイ２４に当接するように突片３８ａ、３
８ｂが形成されており、この突片３８ａ、３８ｂ間には
後述する薄板部材と密着嵌合するウレタンラバー４０が
嵌合支持されている。

前記ウレタンラバー４０には絞り加工された薄板部材を
嵌合すべく所定の形状を画成する凹部が形成されており
、この薄板部材との当接面には薄板部材を吸着するエア
チャンバ４０ａ乃至４０ｄが設けられている。このエア
チャンバ４０ａ乃至４０ｄはウレタンラバー４０とパッ
ド３８の当接面の中心部において連通し、このパッド３
８の中心部より貫通して図示しない空気吸引装置に接続
されている。

次に、エアチャンバ４０ａ乃至４０ｄの外側部には加圧
用管路４２ａ、４２ｂが形成され、後述する薄板部材に
設けられた開口部とパッド３８内とを貫通して図示しな
い空気加圧装置に接続されている。

本発明に係るヘミング用金型装置は基本的には以上のよ
うに構成されるものであり、次にその作用並びに効果に
ついて説明する。

ワークとして、例えば、鋼板からなる２枚の薄板部材５
０．５２を用意する。この場合、一方の薄板部材５０の
端部５０ａは予め９０°に曲げ加工されており、この薄
板部材５０のフランジ曲げされた端部を上にして下型厚
肉部であるベンドダイ２４とウレタンラバー２６の上面
部に載置される。

次いで、下型２２の厚肉部２２ｂ上に載置される薄板部
材５０はウレタンラバー２６の上面部に穿設された吸引
孔２６ａ乃至２６Ｃを介し図示しない空気吸引装置によ
り空気吸引管２８を通して吸引される。

次に、絞り成形加工された薄板部材５２が前記薄板部材
５０上に載置された後、上型２３がバッド３８と共に下
降し、先ず、ウレタンラバー４０の凹部に前記薄板部材
５２が密接嵌合する。この場合において、ウレタンラバ
ー４０上に設けられたエアチャンバ４０ａ乃至４０ｄか
ら空気吸引管４０ｅを通して図示しない空気吸引装置に
より当該薄板部材５２が吸引される。一方、図示しない
空気加圧装置が作動し、加圧用管路４２ａ、４２ｂを通
して薄板部材５２の開口部５２ａ、５２ｂからこの両薄
板部材５０．５２間に画成される空間内に圧力空気が導
入される。

従って、一方の薄板部材５０はウレタンラバー２６に強
固に密着すると共に、他方の薄板部材５２はウレタンラ
バー４０に強固に密着することになる。このため、前記
薄板部材５０．５２に前加工時における変形があっても
、ウレタンラバー２６．４０の端面形状に沿って強制的
に修正され、平坦な面が得られることになる。

次に、上型２３が下降する。それによりドライブカム２
３Ｃ１２３ｄの傾斜する先端部がプリヘミングパンチ３
０．３２のカムローラ３０Ｃ，３２Ｃを押圧し、当該カ
ムローラ３０Ｃ，３２Ｃは前記先端部の傾斜面を転勤す
る。このため、前記プリヘミングパンチ３０．３２はス
プリング３０ｂ、３２ｂの弾発力に抗してベンドダイ２
４側に傾動する。すなわち、プリヘミングパンチ３０．
３２の先端が前記薄板部材５０のフランジ部を押圧し、
当該フランジ部が薄板部材５２の端部を包むように変形
して結果的に重合部５４が形成される。

次いで、上型２３がさらに下降すると共に押圧傾動され
たプリヘミングパンチ３０．３２がスプリング３０ｂ、
３２ｂによりドライブ力Ａ−２３Ｃ、２３ｄの内壁面に
当接するように復帰する一方、ヘミングパンチ２３ｅ、
２３ｆが下降してベンドダイ２４上の前記重合部５４を
平押しする。これによって、ヘミング加工が終了し、重
合した外板部品６０が形成されることになる（第３図参
照）。

その際、薄板部材５０．５２は、前述したように、湾曲
面、歪等の変形があっても空気吸引装置や空気加圧装置
によりウレタンラバー２６．４０の形状に沿って強制的
に修正されヘミング加工されるので変形等のない外板部
品６０が形成される。

さらに、プリヘミングパンチ３０．３２による予備加工
によって前記薄板部材５０．５２に変形等が生じたとし
ても、前述の手段により強制的に修正されるので所望の
形状の外板部品６０を形成することが出来る。

ここでは、前述のように、空気加圧装置（図示せず）の
作用下に加圧用管路４２ａ、４２ｂを通して両薄板部材
５０．５２間の空間に圧力空気が供給されているが、前
記ヘミングパンチ２３ｅ、　２３ｆが下降し重合部５４
を平押しするのに同期させて空気加圧装置を作動させる
ようにしてもよい。

また、前記プリヘミングパンチ３０．３２が傾動して薄
板部材５０のフランジ部を押圧する際に同期して空気加
圧装置を作動させるようにしてもよい。

［発明の効果コ 以上のように、本発明によれば、相対的に移動可能な第
１および第２の金型を有し、この第１、第２金型間に第
１および第２の薄板部材の端部を重合させヘミング加工
する際、前記第１、第２薄板部材を前記第１、第２金型
に強制的に密着させる手段を設けている。このため、第
１および第２薄板部材に予め変形等が惹起していても、
前記第１、第２薄板部材を所望の形状に修正保持して高
精度な製品を製造することが可能となる。しかも、入ミ
ング加工時において第１および第２薄板部材に歪等が発
生することを阻止し得るという効果も挙げられる。

また、本発明では、前述の如く弾性体に吸引孔を設ける
だけでなく、少なくとも一方の弾性体に加圧孔を設け、
薄板部材に設けられた開口部より夫々の薄板部材間に画
成される空間に圧力空気を送り込むよう構成している。

従って、ヘミング加工時における薄板部材の変形をさら
に防止することが出来、相乗的に高精度な製品を提供し
得る効果を奏する。

以上、本発明について好適な実施態様を挙げて説明した
が、本発明はこの実施態様に限定されるものではなく、
例えば、上型の本折曲機構の間に設けられた押え部材に
嵌装された弾性体の薄板部材との当接面に加圧孔を設け
、その薄板部材に開口部を通して圧力空気を送り込むよ
うにしているが、薄板部材の構成によっては下型の厚肉
部に設けられた中間弾性体の薄板部材との当接面に加圧
孔を設けることが出来、また、前記上型、下型双方の弾
性体に加圧孔を設けることも可能である等、本発明の要
旨を逸脱しない範囲において種々の改良並びに設計の変
更が可能なことは勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ、ｂは従来のヘミング用金型装置の作用を説明
する一部拡大断面図、 第２図は本発明に係るヘミング用金型装置の要部略断面
説明図、 第３図は第２図に示すヘミング用金型装置により加工さ
れた第１、第２の薄板部材の平面図である。 ２０・・・ヘミング用金型装置　２２・・・下型２２ａ
・・・薄肉部　　　　　　２２ｂ・・・厚肉部２２ｃ・
・・凹部 ２３Ｃ，２３ｄ・・・ドライブカム ２４・・・ベンドダイ　　　　　２６・・・ウレタンラ
バー２６ａ〜２６Ｃ・・・吸引孔　　　２８・・・空気
吸引管３０．３２・・・プリヘミングパンチ ３８・・・パッド　　　　　　　４０・・・ウレタンラ
バー４０ａ〜４０ｄ・・・エアチャ゛ンバ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）相対的に移動可能な第１および第２の金型を有し
   、当該第１、第２金型間に第１および第２の薄板部材の
   端部を重合させヘミング加工してなるヘミング用金型装
   置において、前記第１、第２金型間に前記第１、第２薄
   板部材の端部重合部を折曲する機構を設け、且つ少なく
   とも前記第１、第２薄板部材のいずれかの面を強制的に
   加圧若しくは吸引する流体修正手段を設けることを特徴
   とするヘミング用金型装置。
2. （２）請求項１記載の装置において、流体修正手段は金
   型に嵌合する弾性部材と、前記弾性部材に画成された管
   路とからなり、第１金型と第２金型とを近接させる際、
   前記弾性部材を第１、第２薄板部材のいずれか一方に弾
   性的に当接させ、前記管路に接続された流体源を付勢し
   て第１薄板部材または第２薄板部材のいずれか一方を吸
   引および／または加圧して当該薄板部材の面を矯正する
   よう構成することを特徴とするヘミング用金型装置。
3. （３）請求項２記載の装置において、前記弾性部材に密
   接する前記第１、第２薄板部材の中、少なくとも一方の
   薄板部材に形成された開口部を介して前記第１、第２薄
   板部材により画成された空間部に加圧流体を流入させる
   ために前記弾性部材に加圧孔を穿設することを特徴とす
   るヘミング用金型装置。