JPH0229479Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、コーヒー、紅茶又はスープ類をコツ
プに注いだ状態で販売する飲料自動販売機に関す
る。

〔従来の技術〕

この種の飲料自動販売機においては普通、積重
ねコツプから一個ずつ分離送出されたコツプをコ
ツプシユートによりコツプ取出し位置まで搬出
し、その後にそのコツプを別の給湯ステーシヨン
に手動にて移動させてから給湯するようにしてい
る。コツプを給湯ステーシヨンに手動にて移動さ
せて給湯するものは、例えば実開昭53−60891号
公報に開示されている。しかしそれは顧客の手順
を繁雑にするため好ましくない。

また例えば特開昭55−85995号公報には、粉末
原料をボール内で湯水に溶解し、別の所定位置の
コツプに注いで販売する飲料自動販売機が開示さ
れている。それによると、コツプを所定位置に供
給するために案内するコツプシユートを給湯ステ
ーシヨンの上方から横へずれた位置に設けてい
る。しかしその場合には、コツプが斜め上方から
下降しつつ供給されることにより、コツプの倒れ
防止が困難である。

そこで最近では、給湯ステーシヨンの上方空間
を側方からとり囲むコツプシユートを設けてその
内側面でコツプを案内しつつ給湯ステーシヨンに
導くようにするとともに、その給湯ステーシヨン
にあるコツプに給湯する給湯管の出口をコツプシ
ユートの内側に配した飲料自動販売機が提案され
ている（公知文献なし）。

これによると、コツプが給湯ステーシヨンにそ
の真上から供給されることになるので、先ずコツ
プが倒れ難い。その上、コツプの倒れを防止する
ことも容易である。即ち、例えば指片状の部材を
給湯ステーシヨンに供給されたコツプの側面に対
向するように備えておくことで、コツプの倒れを
簡単に防止できる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながらその場合には、上述の如き利点が
ある反面、コツプの内部等で発生する湯気が上昇
してコツプシユート内に充満し、コツプシユート
の内側面、即ち、コツプを案内する面に結露する
という問題がある。コツプシユートの内側面に結
露は、コツプに転移するばかりか、コツプシユー
トの内側面への塵俟の付着を促進し、不衛生の原
因になる。

それ故に本考案の課題は、給湯ステーシヨンで
のコツプの倒れの防止が容易な構造でありなが
ら、コツプシユート内への湯気の充満を極力防止
した飲料自動販売機を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案によれば、給湯ステーシヨンの上方空間
を側方からとり囲み、内側面でコツプを案内しつ
つ上記給湯ステーシヨンに導くコツプシユート
と、該コツプシユートを貫通し、上記コツプシユ
ートの内側でかつ上記給湯ステーシヨンの真上に
出口部分を有して該給湯ステーシヨンにあるコツ
プに給湯する給湯管とを含む飲料自動販売機にお
いて、上記給湯ステーシヨンの真上に配されかつ
上記コツプシユートの内側面に設けられ上記給湯
管の出口部分を覆つたカバーと、一端が上記カバ
ー内のコツプシユートを貫通して上記給湯ステー
シヨンの真上に開口し、他端が送風機カバーに接
続した排気管と、該送風機カバー内の送風機とを
設けたことを特徴とする飲料自動販売機が得られ
る。

〔作用〕

コツプを給湯ステーシヨンに供給するときに
は、コツプシユートの内側面がコツプを案内す
る。このの結果、コツプは給湯ステーシヨンにそ
の真上から供給される。またコツプへの給湯の際
に生じてコツプシユート内に充満しようとする湯
気は、カバー内へ吸入され、かつ排気管を通して
すみやかに外部に排出される。

〔実施例〕

以下図面を参照しながら、実施例を用いて説明
する。

先ず第１図において、自動販売機の外箱１の前
面は蝶番等によつて取付けられた扉２によつて開
閉可能にされている。外箱１の内部の前面中央に
はコツプシユート３が設けられている。コツプシ
ユート３の前面にはカバープレート３−１が着脱
自在に設けられている。またコツプシユート３の
上方には、多数個のコツプ４が幾本かのコツプ収
納筒５にそれぞれ積重ね状態に装填されている。

コツプ収納筒５のコツプ４は販売指令信号等に
基いて一個ずつ分離送出され、コツプシユート３
によつて案内されつつ、記号４′で示すように給
湯ステーシヨン１５にその真上から落下搬出され
る。給湯ステーシヨン１５に搬出されたコツプ
４′は、対の指片状部材１６，１６間に落し込ま
れ、これにより倒れを防止される。

給湯ステーシヨンにおいて給湯等の所定の作業
が終了し終つた後には、扉２の下部に設けた取出
口シヤツタ６を開きつつそのコツプ４′を取出し
得るようになる。

さらに第２図および第３図をも参照して、コツ
プ４′への給湯は給湯管７によつて行なわれる。
給湯管７はコツプシユート３の背面を貫通し、そ
の出口部分７−１がコツプシユート３の中央部に
突出している。このような給湯管７の出口部分７
−１を上方から覆うようにカバー８をコツプシユ
ート３に設ける。カバー８は給湯管７の出口部分
７−１の前方、上方および左右側方のみを遮るも
のである。即ちカバー８は下面が開口８−１とし
たものである。

コツプシユート３の背面にはさらに排気管９も
貫通している。排気管９の一端は、給湯管７の出
口部分７−１よりも上方位置においてカバー８内
に開口している。また排気管９の他端は、外箱１
の上方裏面の排気孔１１に対向して設けられた送
風機カバー１２に接続されている。こうして排気
管９と送風機カバー１２とが互いに連通すること
により、一端がカバー８内に開口し、他端が外部
に開口した排気路を構成させている。そして送風
機カバー１２内に設けた送風機１３によつてこの
排気路の空気を外部へ向けて付勢できるようにし
てある。これによると、給湯時に発生した蒸気
は、送風機１３の運転により、矢印で示す如く排
気管９および送風機カバー１２を通つて排気孔１
１から速やかに外部へ排出される。

なおカバー８はコツプシユート３と一体成形品
でもよく、また別部品をコツプシユート３にねじ
等で固定されたものでもよい。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案によれば、コツプ
は給湯ステーシヨンにその真上から供給されるの
で、コツプの倒れを簡単な構造で防止することが
でき、その上、コツプシユートに給湯管とカバー
と排気管とを設けたので、給湯ステーシヨンのコ
ツプへの給湯時に生じた湯気は、給湯ステーシヨ
ンの真上にあるカバー内に効率よく吸引され、排
気管を通つて速やかに外部へ排出されるため、コ
ツプシユート内への湯気の充満が防止され、した
がつてその湯気にもとづく不衛生等の問題もなく
なる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例による飲料自動販売
機の扉を開いた状態での斜視図、第２図および第
３図は第１図の飲料自動販売機における蒸気排出
装置部分の説明図である。 １……外箱、２……扉、３……コツプシユー
ト、７……給湯管、８……カバー、９……排気
管、１１……排気孔、１２……送風機カバー、１
３……送風機、１５……給湯ステーシヨン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 給湯ステーシヨンの上方空間を側方からとり囲
   み、内側面でコツプを案内しつつ上記給湯ステー
   シヨンに導くコツプシユートと、該コツプシユー
   トを貫通し、上記コツプシユートの内側でかつ上
   記給湯ステーシヨンの真上に出口部分を有して該
   給湯ステーシヨンにあるコツプに給湯する給湯管
   とを含む飲料自動販売機において、上記給湯ステ
   ーシヨンの真上に配されかつ上記コツプシユート
   の内側面に設けられ上記給湯管の出口部分を覆つ
   たカバーと、一端が上記カバー内のコツプシユー
   トを貫通して上記給湯ステーシヨンの真上に開口
   し、他端が送風機カバーに接続した排気管と、該
   送風機カバー内の送風機とを設けたことを特徴と
   する飲料自動販売機。