JPH02293863A - カラートナー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、カラー電子写真法に用いられるカラートナー
に関し、帯電安定性にすぐれ、可塑剤を含む塩化ビニル
を汚染することなく、特にシリコーンゴムローラー　テ
フロン、コートローラーを有する加熱ローラ一定着器を
用いるカラー複写機に適したカラートナーに関する。

［従来の技術］ カラー電子写真用マゼンタトナーに求められる品質とし
て、１）分光特性（色特性）が優れ鮮明なるマゼンタ色
を有すること、２）樹脂に対する分散性が良好で高着色
力である一方では、特に多色重ね合わせて、色再現する
滅色法においては、高い透明性を有すること、３）光や
熱に対する安定性に優れ、退・変色の無いこと、４）複
写機の要求する機能に対してマッチングし、著しい副作
用一例えば、帯電特性への影響とか、定着器や現像器、
あるいは感光体を汚染したり、得られたコビ−画像によ
り、他の物を汚染したりーが無いことなどがあり、従来
、マゼンタ用着色剤として、キナクリドン系顔料、チオ
インジゴ系顔料、キサンテン系染顔料、アントラキノン
系染料、メチン系染顔料、アゾ系染顔料などが用いられ
てきた．例えば、特公昭４９−４８９５１号公報には、
２．９−ジメチルキナクリドン顔料の記載が、特開昭５
５−２６５７４号公報にはチオインジゴ系顔料に関して
、特開昭５９−５７２５６号公報では、キサンテン系染
料に関する記載がある。また、特公昭５５−４２３８３
号公報にはアントラキノン系染料について記述されてい
る。さらには、特公昭５３−４７１７４号公報では、本
出願人は、キナクリドン系またはローダミン系の着色剤
を用い、ポリエステル樹脂とシリコーン樹脂との組合せ
におけるマゼンタトナーの提案を行なって幹た。

耐光性、帯電安定性の面で着色剤を選択すると、キナク
リドン系の有機顔料は、非常に優秀であり、色相的にも
、マゼンタ色に近いし、また、非常に硬い結晶を作るの
で、電子写真トナーとしては、現像操作中に、摩砕され
る事が少なく、環境を汚染し難い等、利点が多い。しか
しながら、樹脂への分散性が悪く、色度的にも明・彩度
が低く、暗色でくすんだ色調になる欠点が有る．一方、
明・彩度で選択すると、キサンテン系染顔料は、青味の
赤から、黄味の赤までの色相をもち、蛍光性があり、明
・彩度が高いのでマゼンタ色に高い明度と、彩度を与え
ることができる。しかしながら、キサンテン系染顔料は
、耐光性、耐熱性が低く、退・変色しゃすい事、湿度特
性が悪く、トナーの環境における帯電性を大きく変化さ
せる事、着色力が強い反面として、他を汚染しゃすい事
等の欠点が有る。

上述の２　ｆｆｆｉを除く、他の着色剤にしても、１）
〜４）の特性を全て満足する着色剤ではなく、いずれも
一長一短の品質を有している。そのため、マゼンタ用着
色剤として、各着色剤の短所を補うべく、２種以上の着
色剤を併用する提案がなされている。

例えば、特公昭６１−１８２３４号公報において、本出
願人は、キナクリドン系顔料であるキナクリドンレッド
（Ｐｉｇｍｅｎｔ　Ｖｉｏｌｅｔ　１９　［ＣＩ．４８
５００］）とキサンテン系塩基染料であるローダミンＢ
　（ＢａｓｉｃＶｉｏｌｅｔ　１０　［ＣＩ．４５１７
Ｇ］）　との組み合わせを提案している。この組み合わ
せは、色の面では非常に良好であるが、帯電的には、特
に湿度に対して不安定である． これは、使用しているローダミンＢの影響が大きく、そ
の塩基性に由来するものと思われる．ローダミン系塩基
性染料の塩基性を補うものとして、本出願人は、特開昭
５４−５７３３号公報において、酸性樹脂と組み合わせ
る事を提案しており、ローダミン系塩基性染料に起因す
る正帯電性を負帯電性とする事には成功しているものの
、湿度依存性は依然として、解消されておらず、高温で
は現像剤の劣化が見られる。

ローダミンＢをフリーベース化したものは、ローダミン
Ｂベース（Ｓｏｌｖｅｎｔ　Ｒｅｄ　４９）として知ら
れ、油溶染料で、ボリマーへの溶解性が向上し、着色力
も高く、水に対しても不溶性を持つようになるので、こ
れを使用した提案を、特開昭５７−１３００４４号公報
、及び特開昭５７−１３００４６号公報に開示している
。

これはローダミンＢベース染料を、他の油溶性染料と組
み合わせたものであり、色調は、鮮やかで、高彩度であ
り、湿度依存性も比較的小さくはなっているが、充分で
は無い．一方では油溶染料のみを用いる為、加熱ローラ
一定着装置に用いるシリコーンゴム汚染性が強く、連続
複写により、徐々に定着シリコーンローラーを染色し、
最終的には、トナーが加熱ローラーに融着する、所謂オ
フセット現象を惹起することになる。また、軟質塩化ビ
ニール等、可塑剤を含む物と複写画像とを重ね合わせて
おくと、画像中の染料が、可塑剤に抽出される現象が起
き、周囲の物体を汚染するとともに、画像が不鮮明とな
る。特に、多色を重ねて、色を再現するフルカラー法に
おいてはトナーバインダーとして、低温で溶融し、かつ
好流動性で平滑・透明化することが望まれ、そのために
、分子量の低い物の比率を高くしたり、低融点の成分の
比率を高くしたりする操作が行なわれ、こうした時には
、溶媒や熱に対するバリアー性が低下するため、こうし
た問題点が顕著となる．また、特開昭６０〜１９２９５
７号公報に於て、本出願人は、顔料を染料処理すること
により、トナーとしての帯電性、流動性、色相等を制御
することを提案しているが、この方法に於ても、特に可
塑剤のように溶出性の強いものが存在する塩ビシート対
してはその染着な防止することができないのが現状であ
る． また、特開昭６２−３０２５９号公報に於では、顔料・
染料・荷電制御剤、及びオフセット防止剤を含むマスタ
ーバッチをつくり、これを希釈する方法が開示されてい
る。しかし、この方法に於ても、着色剤の分散は良くな
るが、耐塩ビ可塑剤性については充分なものではない． ［発明が解決しようとする課題］ よって、本発明の目的は、上述の如き欠点を解決したカ
ラートナーを提供するものである。

すなわち、本発明の目的は、鮮明色が得られ、着色力が
大きく、かつ耐光性に優れ、重ね合わせによるフルカラ
ー色再現に好適なカラートナーを提供するものである。

さらに別の目的は、定着時、定着ローラー等を染色劣化
させる事のないカラートナーを提供するものである。

また別の目的は、可塑剤を含む、軟質塩化ビニールシ一
ト等への汚染性のないカラートナーを提供するものであ
る。

また、さらに別の目的は環境安定性に優れ、汚染による
帯電の変化を生ぜしめず、常に安定した帯電が可能なカ
ラートナーを提供するものである。

［課題を解決するための手段及び作用］本発明の目的は
、低融点、高流動性のスチレン系樹脂を主体バインダー
とし、これに高耐光で帯電安定性に優れるキナクリドン
系顔料を、明彩度の高いキサンテン系の油溶性染料と組
み合わせる事により、色再現範囲の広いマゼンタ色調を
与え、さらに制限量のフェノール樹脂を共存させる事に
より、トナーの色調を変える事なく油溶性染料の汚染を
制御する事により達成される。

本発明のカラートナーは、単色として、理想的なマゼン
タ色を呈すばかりでなく特に色の重ね合わせて色再現を
行なうフルカラー複写に好適なトナーであり、該トナー
においては、熱溶融特性が、極めて重要である。

定着したカラートナー像は、トナー粒子による光の乱反
射を出来る限り抑え、適度の光沢性やつやが必要である
。また、各色のトナー層を重ねた時に、下層にある異な
る色調のトナー層の色を隠蔽しないような透明性が必要
である。

これらを満足しつるトナー用樹脂としては、加熱により
速やかに流動し、トナー粒子同士が融和、平滑化し、か
つ失透しない事が望まれる。

この様な仕様に対してスチレン系樹脂は、シャープメル
トで透明なバインダーとして好都合である。

本発明に用いられるスチレン系樹脂としては、重合性千
ノマーとして例えば、スチレン、０−メチルスチレン、
ｍ−メチルスチレン、ｐ−メチルスチレン、ｐ−フエニ
ルスチレン、ｐ一エチルスチレン、２．４−ジメチルス
チレン、ｐ−ｎ−プチルスチレン、ｐ−ｔａｒｔ−プチ
ルスチレン、ｐ−ｎ−へキシルスチレン、ｐ−ｎ−オク
チルスチレン、ｐ−ｎ−ノニルスチレン、Ｉ’−ｎ−デ
シルスチレンｓ　ｐ−”−ドデシルスチレン、ｐ−メト
キシスチレン、ｐ−クロルスチレン、３．４−ジクロル
スチレン、ｍ−ニト口スチレン、０−ニＬロスチレン、
ｐ−ニトロスチレン、等のスチレン誘導体と、エチレン
、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン
及び不飽和モノオレフィン類：ブタジエンイソブレンな
どの不飽和ジ才レフィン類；塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、臭化ビニル、フッ化ビニルなどのハロゲン化ビニル
類；酢酸ビニル、ブロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニ
ルなどのビニルエステル類；メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸プロビル、メタクリル酸
ｎ−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ｎ
−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−２
−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリ
ル酸フエニル、などのα−メチレン脂肪族モノカルボン
酸エステル類；アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸ｎ−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリ
ル酸プロビル、アクリル酸ｎ−オクチル、アクリル酸ド
デシル、アクリル酸２−エチルヘキシル、アクリル酸ス
テアリル、アクリル酸２−クロルエチル、アクリル酸フ
ェニルなどのアクリル酸エステル類；マレイン酸、マレ
イン酸ハーフエステル；ビニルメチルエーテル、ビニル
エチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニ
ルエーテル類：ビニルメチルケトン、ビニルへキシルケ
トン、メチルイソブロベニルケトンなどのビニルケトン
類；Ｎ−ビニルビロール、Ｎ−ビニルカルパゾール、Ｎ
−ビニルインドール、Ｎ−ビニルピロリドンなとのＮ−
ビニル化合物；ビニルナフタリン類；アクリロニトリル
、メタクリ口ニトリル、アクリルアミドなどのアクリル
酸もしくはメタクリル酸話導体；アク口レイン類；など
を１種又は２種以上使用して重合させたものが用いられ
る。

本発明の実施上特に好ましいスチレン系樹脂としてはス
チレンと、アクリル酸エステル類又はα−メチレン脂肪
族モノカルボン酸エステル類との共重合体が挙げられる
。

これは、これらの千ノマーで得られたスチレン系樹脂が
、フルカラートナー用結着樹脂として用いた場合、混色
性が良好で、耐オフセット性にすぐれているからである
． さらに定着性にすぐれたスチレン系樹脂を得るには、樹
脂中のスチレン量が５０〜９５　ｍｏｊ％、好ましくは
６０〜９０　ｍｏＩ！％が望ましい。

さらにここで得られたスチレン系樹脂のガラス転移温度
は５０〜７５℃好ましくは、５５〜６５℃、さらに数平
均分子量Ｍｎ１５００〜５００００　、好ましくは２０
００〜２００００　，重量平均分子量Ｍｗ６０００〜１
０００００、好ましくは１００００〜９００００である
ことが望ましい。

またその酸価は９０以下好ましくは５０以下であること
が望ましい。これは、分子鎖の末端基数が増えるとトナ
ーにしたときトナーの帯電特性に於で環境依存性が大き
くなる為である。

本発明に用いられるキナクリドン系顔料の代表例として
は （以下余白） 構　　造　　式 ｎ などがある。中でも５．　Ｃ．Ｉ．Ｐｉｇｍｅｎｔ　Ｒ
ｅｄ　１２２は明るく、彩度も高いので、特にマゼンタ
用着色剤として適している． また、本発明に用いるキサンテン系の染料は、塩基性染
料として使用される場合が多いが、塩基性染料は、硬質
下における帯電能の低下が太きく、塩としないで、フリ
ーのベースあるいはアシッドの状態にした方が良く、油
溶性染料として分類されるものが樹脂に対するぬれも良
くなり分散性が向上するので良い。

キサンテン系の油溶性染料としては、Ｃ．Ｉ４５１７０
：ｌ　（Ｃ．Ｉ．Ｓｏｌｖｅｎｔ　Ｒｅｄ　４９），　
Ｇ．Ｉ．４５１８５，Ｃ．Ｉ．４５１９０：ｌ　　　（
Ｃ．Ｉ．Ｓｏｌｖｅｎｔ　　Ｖｉｏｌｅｔ　　ＩＱ），
　　　Ｃ．Ｉ．４５１９５，　　Ｃ．Ｉ．４５３５０：
１　　（Ｃ．ｒ．Ｓｏｌｖｅｎｔ　　Ｙｅｌｌｏｗ　　
９４），Ｃ．Ｉ．４５３６５　　（Ｃ．ｒ．Ｓｏｌｖｅ
ｎｔ　　Ｏｒａｎｇｅ　　３２），　　Ｃ．Ｉ．４５３
６６（Ｃ．Ｉ．Ｓｏｌｖｅｎｔ　Ｒａｄ　４２），　Ｃ
．Ｉ．４５３７０：Ｌ　（Ｃ．Ｉ．Ｓｏｌｖｅｎｔ　Ｒ
ｅｄ　７２），　Ｃ．Ｉ．４５３７１　（Ｃ．Ｉ．Ｓｏ
ｌｖｅｎｔＯｒａｎｇｅ　　　１８），　　　Ｃ．Ｉ．
４５３８０　二２　　　（Ｃ．Ｉ．Ｓｏｌｖｅｎｔ　　
　Ｒｅｄ４３），　Ｃ．１．４５３８５　（Ｃ．Ｉ．Ｓ
ｏｌｖｅｎｔ　Ｒｅｄ　４４），　Ｃ．Ｉ．４５３８６
　（Ｃ．Ｉ．Ｓｏｌｖｅｎｔ　Ｒｅｄ　４５），　Ｃ．
Ｉ．４５３９５，　Ｃ．Ｉ．４５３９６　　（（：．Ｉ
．Ｓｏｌｖｅｎｔ　　Ｏｒａｎｇｅ　　１６），　　Ｃ
．Ｉ．４５４１０（Ｃ．Ｉ．Ｓｏｌｖｅｎｔ　　Ｒｅｄ
　　４８），　　Ｃ．Ｉ．４５４１５，　　Ｃ．！．４
５４２５：１（Ｃ．Ｉ．Ｓｏｌｖｅｎｔ　Ｒｅｄ　７３
）．　Ｃ．１．４５４３０　（Ｃ．Ｉ．Ｓｏｌｖｅｎｔ
Ｒｅｄ　１４０），　Ｃ．！．４５４３５：１　（Ｃ．
Ｉ．Ｓｏｌｖｅｎｔ　Ｒｅｄ　４７），Ｃ．Ｉ．４５４
４０：ｌ　（Ｃ．Ｉ．Ｓｏｌｖｅｎｔ　Ｒｅｄ　１４１
）．　Ｃ．１．４５４５６（Ｃ．Ｉ．Ｓｏｌｖｅｎｔ　
Ｏｒａｎｇｅ　１７），　Ｃ．１．４５４５７　（Ｃ．
Ｉ．Ｓｏｌｖｅｎｔ　　Ｒｅｄ　　４６），　　Ｃ．１
．４５５５０　　（Ｃ．Ｉ．ＳｏｌｖｅｎｔＧｒｅｅｎ
　４）等が代表的であり、キナクリドン顔料のやや赤味
に対応して、やや青味のピンク系統の色のものを選ぶの
が良く、特に、キサンテン系染料の光退色を補ない、キ
ナクリドン系の耐光性を生かすためにも、キナクリドン
系顔料１００に対し、キサンテン系染料を４０以下、好
ましくは２０以下とする範囲では、Ｃ．Ｉ．４５１９０
：１　（Ｃ．Ｉ．ＳｏｌｖｅｎｔＶｉｏｌｅｔ　１０）
，　Ｃ．Ｉ．４５１７０：１　（Ｃ．Ｉ．Ｓｏｌｖｅｎ
ｔ　Ｒｅｄ　４９）が特に好ましい。

本発明の着色剤の添加量としては、定着性に影習を与え
ない範囲でトナー１００重量部に対して、１−１８重量
部、好ましくは２〜１５重量部である。

一方、本発明のキサンテン系油溶染料は、芳香環を有す
る無極性の有機物とは余り親和性が無く、オイルやゴム
、金属酸化物に対して染色力が強く、アルコール類、エ
ーテル類、ケトン類や、低分子のエステル類に良く溶け
る。そのため、無極性の芳香環を含むトナーバインダー
（芳香環を導入すると、電子写真用トナーとしての丈夫
さを付与できる）中にあるよりも、酸化鉄粉、マグネタ
イト、フエライト、磁性合金等からなる現像剤キャリア
、あるいは、現像剤を担持するスリーブ、定着器に使用
されるシリコーンゴム、高温時には、離型剤として使用
されるシリコーンオイル等、電子写真装置を汚染し、特
に高温時の帯電の立ち上がりを非常に悪くして、トナー
の飛散や、カブリ、反転現象を起こしたり、定着物にあ
っても、可塑剤を含む物と接して置くと、キサンテン系
油溶染料が抽出され、穆染し、周囲を汚染し、画像中の
マゼンタ色がにじんだり薄くなったりする現象を生じる
． ここで、極性を有するフェノール樹脂を、キサンテン系
染料と共存しておくと、著しく上記の汚染現象を防止で
きる。

つまりキサンテン系染料は、フェノール樹脂中に完全に
溶け込むわけでは無く、なぜこのような効果があるかは
明確ではないが、染料が主バインダー中を穆動ずるのを
制御する作用があるようである。

本発明のフェノール樹脂は一般的な、フェノール、クレ
ゾール、キシレノール、カテコール、ナフトール、アル
キルフェノール、バラフェニルフェノール等、フェノー
ル性水酸基と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、
パラホルムアルデヒド、ヘキサメチレンテトラミン、フ
ルフラール等のアルデヒドあるいはアルデヒド発生物質
との間の不可縮重合体で、中でも油溶性フェノールと呼
ばれる、フェノール性水酸基のバラ位に、アルキル基、
アリル基、アラルキル基を有するものが熱安定性が高い
ので、トナー製造上有利である。

本発明に於るキサンテン系染料をフェノール樹脂で処理
する方法としては、 （１）キサンテン系染料とフェノール樹脂を二木ロール
ミル、バンバリーミキサー、ニーダー、三本ロールミル
などにより、溶融混練させる方法（２）フェノール樹脂
を適当な溶媒に溶解し、そこにキサンテン系染料を溶解
又は分散させた後に溶媒を除去、乾燥する方法 （３）フェノール、ホルムアルデヒドの混合物にキサン
テン系染料を溶解分散させ、アルカリを加えて加熱三次
元化する方法 （４）フェノール、ホルムアルデヒドの混合物にキサン
テン系染料を溶解分散させ、酸触媒下でノボラック樹脂
をつくっておぎ、これに橋かけ剤としてヘキサメチレン
テトラミンなどを加えて硬化する方法 などが挙げられる。

また前述したフェノール樹脂は、従来もトナー用バイン
ダーとして、特公昭４８−２５６６３号公報、特公昭５
１−１６１５０号公報、特公昭５３−２５６５３号公報
等に見るように使用されており、この場合は、トナー全
体のｌＯ〜９０％、好ましくは、ｌＯ〜５０％と比較的
多くの量比で使用される。又、帯電制御剤としても特開
昭５４−５７３３号公報等に使用されているが、この場
合もロジンとの変成物の形で５〜５０重量％と多く、ま
た純フェノールとしては特開昭６２−１５５５５号、同
６２−１５５５６号、同６２−１５５５７号公報等でｌ
Ｏｍ量％使用されている染料系の帯電制御剤と比べれば
、その作用はかなり弱いので、付加的な機能である。こ
の他、分散剤としての使用例としては、特公昭５８−９
４１５号公報があり、油溶性のバラフェニルフェノール
が使用されている。

この場合、使用量は、１〜２０％と比較的少ないが、好
適な範囲としては、５％以上を要するようである。

一方、本発明の目的に使用する場合には、その使用量は
、油溶性のキサンテン系染料に対し、フェノール樹脂の
割合が、１００：１０から効果がある。

フェノール樹脂は、低融点、高接着性等、トナー用バイ
ンダーとしては好ましい点があるが、熱・光・酸素等に
より着色しゃすい点が有り、フルカラー用トナーとして
、特に色彩上の要求が高い場合には、使用量を減らした
方が良く、効果上も、キサンテン系染料に対しても２倍
量以下で充分であり、全体量としても５重量％は要せず
、実質的には、１重量％程度ないしはそれ以下の使用量
に収められる。

本発明のトナーには、その熱溶融特性を大きく変えない
範囲で、他の樹脂を併用する事ができ、例えば、ポリビ
ニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等の
ビニル化合物、ポリウレタン、ボリアミド、エボキシ樹
脂等の縮合系化合物、ロジン、変性口ジン、テルベン樹
脂、脂肪属あるいは、脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石
油樹脂がＳｔ系樹脂と混合した形で使用できる。

また、離型剤として、ポリエチレン：ボリブロビレンの
様なポリオレフィンの４Ｌ重合体或いは共重合体やスチ
レン、アクリル酸などをグラフトさせた変性ポリエチレ
ンや変性ポリプロピレンやパラフィンワックス、塩素化
パラフィン、アミドワックス、モンタンワックス、カル
ナバワックス等のワックス類を含有させる事ができる。

さらに本発明のトナーには、必要に応じて、荷電制御剤
を添加しても良い。例えば、負性トナーの場合、色味に
大籾な変化を与えない範囲で、アントラキノン系の赤色
系統の油溶染料、或いは、含金アゾ系の同じ系統の油溶
染料、或いは、アルキルサリチル酸の金属キレート等が
、正性トナーの場合には、塩基性染料或いは、それをレ
ーキ化したレーキ顔料に同系統の色のものが使用できる
。

また、現像剤にキャリアを使用する場合は、従来から公
知のものが使え、例えば、鉄、コバルト、ニッケル等の
磁性金属、及びそれらの合金混合物やマグネタイト、フ
エライトのごとき磁性酸化物、或いはこれらの表面に、
含フッ素樹脂、スチレン樹脂、ポリビニル樹脂、エポキ
シ樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ボリカーボネ
ート樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂等の単重合体
、共重合体、混合体を被覆したもの、さらにその中に、
含金アゾ染料、アルキルサリチル酸金居キレート、ニグ
ロシン、等の荷電制御剤を含有させたものを所望するト
ナー濃度、摩擦帯電値に応答して適宜選択できる。

サラに本発明のトナーには、５０ｒｖ〜数ｎｍのコロイ
ド状シリカなどの帯電制御剤、流動改質剤を、トナーに
対し０．１〜５重量％（好ましくは０．１〜２重量％）
程度添加できる。

負荷電の場合は、トリメチルシリルクロライド、ジメチ
ルジク口ロシラン等のシリル剤、及び、シリコーンオイ
ルで処理したシリカがあり、正荷電の場合含アミノ基シ
ランカップリング剤で処理したシリカなどがあるが、必
ずしも、トナーの極性と合わせる必要は無い．ヘキサメ
チルジシラザン或いは、アミノシリコーンオイルで処理
されたシリカが好適に使用できる。

さらに本発明のトナーには、他の数ｎｍ〜数百ｎｍのア
ルミナ、チタニア、ジルコニア、チタン酸ストロンチウ
ム、酸化セリウム、酸化スズ、酸化アンチモン、炭化硅
素、窒化硅素、窒化ボロン、等の金属酸化物、セラミッ
クの類が帯電制御、感光ドラム、研磨等の目的のために
添加できる。

さらに本発明のトナーには、フッ化ビニリデン、ポリオ
レフィン、脂肪酸および、その金属塩、数ｎｍから数百
ｎｍの樹脂粒子が、クリーニング改良剤として添加でき
る。

［実施例］ 以下に実施例をもって本発明を詳細に説明する。

からなる混合物をロールミルで溶融混練し、冷却後ジェ
ットミルで微粉砕し、体積平均粒径で８．０μの分級品
を得た．この分級品１００重量部にヘキサメチレンジシ
ラザンで処理したコロイド状シリカ０．５重量部と、コ
ロイド状アルミナ０．２重量部を外添添加し、本発明の
マゼンタトナーを得た。

このトナーをキャリア（スチレンーアクリル樹脂コート
したＣｕ−Ｚｎ−フエライト粉、平均粒径４８μｌＩ１
）と混合し、トナー濃度５％の現像剤とした。この現像
剤を使用して、第１図に示すＯＰＣ感光体ドラムを有し
たカラー電子写真装置を具備したフルカラー複写機（Ｃ
ＬＣ−１　，商品名；キヤノン製）を用い、現像剤を担
持するスリーブ周速が２８０ｍｍ／ｓｅｃ．になるよう
にして、複写試験を行なった。

得られた複写物の色調は、鮮明はマゼンタ色であり、明
度、彩度とも十分な品質を有していた。

他のシアン色、イエロー色と重ね合わせた時も、鮮鋭で
、透明感のあるブルー色、レッド色を合成した。この現
像剤に、トナーを補給しつつ、複写機で、マゼンタ色単
色で、連続！．５万枚複写した所、シリコーンゴム製定
着ローラー表面には、着色剤による染色は認められなか
った。また、複写画像をジオクチルフタレートを含む軟
質塩化ビニルシ一トと重ね合わせて、２３℃．６０％Ｒ
Ｈの環境に２週間後に穆染状態を見たところ、目に感じ
る物はなかった。さらに２週間、２　ｋｇ／Ａ−４の荷
重をかけて見たが、画像の表面が平滑化して、非常に光
沢を増してはいたが、画像のオフセット、転染はなく、
画像もしっかりとしていた。また、耐光性を見るために
、フェードメーター（商品名：スーパーフェード・メー
ター；スガ試験機社製）を用いて、強制照射テストを行
った。４０ｈｒで、全く変化はなく、耐光性は問題なか
った。さらに、同様の耐久試験を、３０℃．８０％ＲＨ
の高温．高湿下で、１．０万枚行なったが、機内飛散や
、地力ブリは見られなかった．２４ｈ『放置後、画出し
を再開したが、飛散、カブリ等で悪化現象は見られず、
画質、画像濃度も初期と代らぬしっかりとしたものであ
った。

比較例−１ フェノール樹脂を含まぬ以外は実施例−１と同様に行な
った。色彩の面では実施例−１と何ら変化なく定着ロー
ラーの汚染はほとんどなかった。

軟質塩化ビニルシ一トに対しては、４週間後の例では、
白紙の上にシートを誼くと、形かはっきりと認識出きる
程の染着が見られた。

高温環境の耐久では、０．７万枚の耐久までは、特に、
飛散・カブリ等はなかったが、２４ｈ『放置すると、飛
散と地力ブリが急に悪くなった。

比較例−２ フェノール樹脂を含まず、又、キナクリドン顔料を含ま
ぬマゼンタ色トナーとして、着色剤組成を以下の処方で
、実施例−１と同様にして、トナーを作成し、評価を行
なった。

色彩的には、実施例−１のトナーに比較して、やや青味
光を強く感じたが、色再現にはほとんど差がなかった．
耐久４０００枚から、定着ローラーが、マゼンタ色に染
色し始め、５０００枚でトナーオフセットが発生した。

又、軟質塩化ビニルシ一トに対しては、全く抵抗性が無
く、２週間ではっきりとしたマゼンタ色の画像が移り、
複写画像がふるい様に白抜け状態となった。高温環境で
は、初期よりやや地力ブリがあったが、８０００枚まで
は特に劣化する事もなかったが、２４ｈｒ放置すると、
反転現象を起こした。

実施例−２ 油溶性染料として、Ｃ．Ｉ．Ｓｏｌｖｅｎｔ　Ｒｅｄ　
４９を、バラフェニルフェノールとホルムアルデヒドの
縮合物とを１：１の割合で前記第（２》法によって処理
したものを１．５重量部用いた以外は実施例−１と同様
に行った。

その結果、得られた画像は鮮明なマゼンタ色を示し色再
現も′良好であった。さらに耐久試験に於てもオフセッ
トは発生せず飛散、カブリも良好であった。また、耐塩
ビ性についても実施例−１とほぼ同等であった。

実施例−３ 結着樹脂として、スチレンーマレイン酸−アクリル酸２
−エチルヘキシル（組成比６／ｌ／３．　　ｕｎ　＝２
５０００　，　Ｍｗ　＝８００００　，　Ｔｇ＝６０℃
）を１００重量部用いた以外は、実施例−１と同様に行
った。

その結果、得られた画像は鮮明なマゼンタ色を呈し、色
再現も良好であった。さらに耐久試験に於でもオフセッ
トは発生せず飛散、カブリも良好であった。また耐塩ビ
性についても実施例−１とほぼ同等であった。

［発明の効果］ 本発明は、鮮明色が得られ、着色力が大きく、耐光性に
も優れ、更に定着ローラーや軟質塩化ビニルシ一ト等へ
の汚染性のないカラートナーである。

【図面の簡単な説明】

第１図はＯＰＣ感光体ドラムを有したカラー電子写真装
置を具備したフルカラー複写機の一例を示す。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）少なくとも結着樹脂としてスチレン系樹脂を主体
   とし、フェノール樹脂、キナクリドン系顔料及び油溶性
   キサンテン系染料を含有することを特徴とするカラート
   ナー。
2. （２）油溶性キサンテン系染料と、フェノール樹脂との
   割合が１００：１０〜１００：２００であることを特徴
   とする請求項（１）記載のカラートナー。
3. （３）油溶性キサンテン系染料がフェノール樹脂によっ
   て処理されていることを特徴とする請求項（１）又は（
   ２）記載のカラートナー。