JPH0229327B2 - - Google Patents

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JPH0229327B2
JPH0229327B2 JP57049845A JP4984582A JPH0229327B2 JP H0229327 B2 JPH0229327 B2 JP H0229327B2 JP 57049845 A JP57049845 A JP 57049845A JP 4984582 A JP4984582 A JP 4984582A JP H0229327 B2 JPH0229327 B2 JP H0229327B2
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rod
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needle
electrode
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  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】 本発明は、心臓電気現象を明確にとらえる為、
心臓に近い体表面の多くの点から電位を測定し、
測定した電位を演算してある時間の体表面電位図
を表示する心電計に関する。
【先行の技術とその課題】
従来の心電計は、胸部6点の電位変化を測定し
ている。この心電計は、各点の観測波形から心臓
の異常を検査している。しかしながら、この方式
の心電計によつては、必ずしも全ての心臓電気現
象を明確に調べることが難しい。 近年、新しい方式の心電計として、例えば、心
臓に近い体表面の80〜200点に電極を配設し、全
ての電極から心電位を採取し、総合的に心臓の電
気現象を判断する体表面心電計が開発されてい
る。 体表面心電計は、例えば第1図に示すように、
ある時間における心臓付近の体表面に現れる電位
分布図を作成する。電位分布図は、心臓電気現象
の体表面における電位の分布図である。電位分布
図は、全ての電極からの測定信号を基にして、コ
ンピユータで演算して求められる。すなわち、あ
る時間における各電極の測定電位を、コンピユー
タのメモリに記憶させ、各電極の測定電位に基づ
いて、等電位点を計算し、等電位線を、例えば、
数十マイクロボルトビツチにXYプロツタやモニ
タテレビに書かせるものである。 この方式の心電計は、一定の時間間隔(例えば
数ミリ秒間隔で)電位分布図を表示させることに
よつて、心臓近傍の体表面に現れる、プラスある
いはマイナス領域の拡大、収縮状態、並びに電位
勾配の変化等が一目瞭然で、心電現象を明確に表
示する。 このように優れた特性を有するにもかかわら
ず、体表面心電計は今だに普及してない。それ
は、極めて多数の測定点から、同時に正確に心電
位を測定することが極めて難しいことが理由であ
る。この方式の心電計が、電極から正確に電位を
測定することが難しいのは、次の〜のことが
原因である。 測定点が著しく多いこと。 測定信号が、正確な測定信号であるか、誤差
のある測定信号であるかの判別が難しいこと。 電極の測定誤差が、電位分布図を著しく歪ま
せるが、その歪が心臓疾患が原因であるが、あ
るいは、測定誤差が原因であるかの判断が難し
い。 測定点が多くなることは、測定を飛躍的に困難
とする。例えば、各電極が100分の1の確率で測
定不良を起こすと仮定する。この場合、10点の電
極では、何れかの電極が測定不良を起こす確率
は、10分の1に過ぎない。言い替えると、10回測
定して、何れかの電極が測定誤差を発生する確率
は僅かに1回、残り9回は全ての電極が正確に測
定できる。しかしながら、同一の電極を使用し
て、100点の心電位を測定すると、常時何れかの
電極が測定不良を起こすことになる、全ての電極
の心電位を正確に測定できない。各電極が100分
の1の確率で測定不良を起こすことは、実際の心
電位測定において決してまれなことではない。 このため、体表面心電計は、多数の電極を体表
面にセツトするのに時間がかかり、さらに、全て
の電極から正確に心電位を測定するのに著しく時
間がかかつているのが実状である。 さらに困つたことに、体表面心電計は、電極の
測定電位から、正確な測定電位であるか、不正確
な測定電位であるかがわかり難い欠点がある。そ
れは、従来の心電計のように、心電位の時間的な
変化を表示しないことが理由である。従来の心電
計のように、時間的に変化する波形を観測するも
のは、電極が接触不良を起こすと、零点がずれて
目でハツキリを測定誤差があることを知ることが
できる。しかしながら、体表面心電計は、心電位
の時間的な変化を表示するものではなく、電位分
布図を表示して、心臓の電気現象を検査するの
で、電極の接触不良を電位分布図から見分けるこ
とが難しい。 さらに、困つたことに、体表面心電計は患者に
よつて電位分布図が異なるが、心臓疾患による電
位分布図の歪と、測定不良による電位分布図の歪
とが類似することがある。このため、歪のある電
位分布図を見て、心臓に疾患があるのか、あるい
は、測定不良によるものかの判別が極めて難し
い。このことは、健康人を観測するにもかかわら
ず、電位分布図に歪ができることがあり、体表面
心電計の最大の欠陥となつている。 このため、従来の吸盤式の電極を使用して、約
百ケ所から正確に心電位を測定するには、4人で
30分から1時間以上も掛かり、うまくいつても、
1時間に1〜2人しか検査できない。 このため、この方式の心電計には、使い捨ての
電極が使用されている。使い捨ての電極は、表面
に粘着性のペーストと電解液とが塗布されてい
る。この電極は、吸盤式の電極よりも安定に心電
位を測定できる。しかしながら、この構造の電極
も、多数の心電位を同時に正確に測定することが
難しい。 さらに、体表面心電計の電極は、 個人差、男女差による体型にも対応でき、 体表面上の凹凸並びに、呼吸運動による凹凸
変動によつても測定誤差を生ずることがなく、 更に、患者に対して恐怖感、苦痛、圧迫感を
与えることがなく、 更にまた、簡単つ容易に、しかも迅速に脱着
できてメンテナンンスに手間が掛からず、 しかも各電極を相対的に位置ずれなく定位置
に配設できることが要求される。 本発明者は、この欠点を解決することを目的
に、第15図に示す電極を開発した(特開昭56−
119230号公報、および、特開昭57−20253号公
報)。この図に示す電極は、複数の針電極5Nを接
近して1組の電極群5を構成している。1組の電
極群の針電極5Nは互いに並列に接続されてい
る。したがつて、1組の電極群5の針電極は、何
れか1本が体表面に接触すると、正確に心電位を
検出できる。1組の電極群を構成する全ての針電
極が体表面に確実に接触しない場合、電極群は正
確に心電位を検出できなくなる。1組の電極群を
例えば4本の針電極で構成する場合、4本全ての
針電極が体表面に接触しないと心電位を正確に測
定できないが、この状態は起こりにくい。このた
め、この図に示す電極は、多数の点から正確に心
電位を測定できる特長がある。 しかしながら、この構造の電極は、製造に手間
がかかる欠点がある。それは、測定点の数倍の針
電極を設けることが理由である。例えば、100点
の心電位を測定する場合、1組の針電極で4本で
構成すると、400本もの針電極を本体に出入り自
在にセツトする必要がある。体表面心電計が精密
な電位分布図を表示するには、電極が正確に心電
位を測定することに加えて、電極数を多くして、
測定点を多くすることが大切である。 測定点が多いほど、精密な電位分布図を作成で
きる。しかしながら、測定点が多い程、針電極の
数が多くなり、電極の製造に手間がかかる欠点が
ある。 この発明は、この欠点を解決することを目的に
開発されたもので、この発明の重要な目的は、測
定点を多くして電極を安価に多量生産できる体表
面心電計を提供するにある。 また、この発明の他の重要な目的は、正確に体
表面の電位分布図が表示できる体表面心電計を提
供することを目的とする。 更に又、本発明の他の重要な目的は、1本の針
電極の体表面押圧力を弱くでき、患者に強い苦痛
や不快感を感じさせることなく体表面の電位分布
図が表示できる体表面心電計を提供するにある。 この発明の前記ならびにそのほかの目的と新規
な特徴は次の詳細な説明を添付図面と照らし合わ
せて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもつばら解説の為のものであつ
て、この発明の範囲を限定するものではない。
【従来の問題点を解決する為の手段】
この発明の体表面心電計は、下記の構成を備え
ている。 (a) 体表面心電計は、人体胸部の皮膚表面の複数
箇所に接触して、接触点の電位を検出する電極
と、この電極の入力信号を演算処理して、一定
の時間に於ける体表面の電位分布を計算する演
算回路と、この演算回路の出力信号によつて体
表面の電位分布図を表示するモニタとを備えて
いる。 (b) 電極は、針電極と、弾性体と、ロツドと、ロ
ツド弾性体と、本体とを備えている。 (c) 針電極は、これが体表面に接触して心電位を
測定するもので、ロツドの先端に、ロツドの軸
方向に出入り自在に連結されている。 (d) 1本のロツドの先端には、何れかの針電極が
体表面に接触すると心電位を測定できるよう
に、複数の針電極が連結されている。 (e) 針電極は、弾性体でもつてロツドの先端方向
に向かつて弾性的に押し出されている。 (f) 針電極は、これが体表面から心電位を測定で
きるように、少なくとも表面が導電性を有す
る。 (g) 各ロツドの先端に設けられた複数本の針電極
は、いずれの針電極が体表面から心電位を測定
しても、ほとんど同一の心電位を測定できるよ
うに、隣接するロツドの間隔に比較して互いに
接近して配設されている。 (h) 各ロツドの先端に設けられた複数の針電極
は、電気的に並列に接続されて1組の電極群を
形成している。 (i) 針電極は、弾性体によつてそれぞれが独立し
て弾性的に出入自在で、かつ、ひとつの針電極
は平行ないしほぼ平行に移動自在にロツドに設
けられている。 (j) ロツドはロツド弾性体によつて本体から弾性
的に押し出されている。 (k) 1組の電極群が体表面局部1点の心電位を検
出し、複数組の電極群で人体胸部の電位を点在
して検出し、この信号が、演算回路に入力され
る。
【作用】
体表面心電計が、精密に電位分布図を作成する
には、前にも述べたように、 多数の電極でもつて、 正確に心電位を測定することが大切である。 ところで、人体の皮膚表面は、電気的には極め
て不均一な層で、部分的に電極の接触抵抗が著し
く変動する。電極の皮膚表面への接触抵抗は、電
極の押圧力によつて変動するが、電極と人体表面
との間に電解液を使用しないで、痛くない程度に
針電極を押圧すると、電極と皮膚との接触抵抗は
接触部分によつて、数十kΩ〜数千kΩと大幅に
変動する。例えば、針電極が、皮膚の毛穴の近傍
に接触すると電気抵抗は著しく低下する傾向があ
る。 このため、針電極のように、体表面の局部に接
触する電極は、見た目では先端が人体表面に接触
されていても、正確に心電位を測定できないこと
がある。針電極の先端が、皮膚の接触抵抗の高い
部分に接触することがあるのが理由である。接触
抵抗が高い部分に接触する針電極は、患者が痛く
て辛抱できないほど強く皮膚を押圧しない限り、
針電極と皮膚との接触抵抗を低くして正確に心電
位を測定できない。それは、1本の針電極でも痛
くて辛抱できない押圧力である。100本もの針電
極をこのように強い押圧力で体表面に押圧するこ
とは、苦痛と、総圧力の両方から実際には採用で
きない。 しかしながら、皮膚との接触抵抗が低い部分に
接触する針電極は、弱い圧力で皮膚に押圧されて
正確に心電位を測定できる。 この発明の体表面心電計の電極は、複数の針電
極を接近して配設して1組の電極群を構成するも
のである。この構成によると、1組の針電極の何
れかが体表面に電気的に正確に接触すると、たの
針電極が接触不良の状態にあつても、その電極群
は正確に心電位を測定できる。すなわち、全ての
針電極が正確に心電位を測定する必要はない。1
組の電極群は、何れか1本の針電極で正確に心電
位を測定できればよい。従つて、この構造の電極
は、多数の点から正確に心電位を測定できる。 また、この構造の電極は、針電極とロツドの両
方が体表面の凹凸に対応して出入りし、各々の電
極は弾性的に体表面に押圧される。この状態で体
表面にセツトされた電極は、針電極が理想に近い
状態で体表面に押圧される。ただ、いかに理想の
状態で体表面に押圧されたとしても、全ての針電
極が正確に心電位を測定できるわけではない。こ
のため、この発明の体表面心電計の電極は、複数
の針電極で1組の電極群を構成している。1組の
電極群を構成する針電極は、どれか1本の針電極
が正確に心電位を測定できればよい。 例えば、各針電極が心電位を正確に測定できな
い確率を100分の1と仮定し、1組の電極群を4
本の針電極で構成するとすれば、4本全ての針電
極が心電位を測定できない確率は、108分の1と
なり殆ど皆無になる。この電極群を100組使用す
ると、心電位を正確に測定できない確率は、わず
かに106分の1(100万分の1)に過ぎない。 ところで、針電極が正確に心電位を測定できる
かどうかは、針電極と体表面との接触抵抗できま
る。針電極と皮膚表面との接触抵抗が、針電極が
接続された初段アンプの入力インピーダンスより
も高い場合、例え針電極が体表面に接触しても正
確に心電位を検出できない。例えば、初段アンプ
の入力インピーダンスが10MΩで、針電極と体表
面との接触抵抗が2MΩの場合、針電極に誘導さ
れた心電位は、約20%低下して初段アンプに入力
される。通常の状態で、針電極と体表面との接触
抵抗が数MΩ以上となることは決して希ではな
い。 針電極と皮膚表面との接触抵抗は、針電極の押
圧力を強くすると小さくなる。従つて、測定制度
を高くするためには、針電極を、可能な限り強い
力で体表面に押圧するのがよい。しかしながら、
強く押圧する針電極は、患者に苦痛を与える。こ
のため、針電極は、弱すぎても、また、強すぎて
もよくない。全ての針電極を体表面に所定の押圧
力で押圧することが極めて大切である。 ことを実現するために、この発明の体表面心電
計は、電極群を構成する針電極を、各々独立して
弾性的に押し出される構造にしている。従つて、
各針電極は、体の凹凸に対応して出入りし、体表
面に理想の状態で押圧される。体表面に押圧され
る複数の針電極は、何れかが、アンプの入力イン
ピーダンスよりも低い接触抵抗で体表面に接触
し、正確に心電位を測定する。 この為、この構造の電極を使用して、多種多様
の体型を有する多くの患者の心臓電気現象を正確
に検査できる。 また、何れか1本の針電極が電気的に体表面に
接触することによつて、心電位が正確に測定でき
るので、1本の針電極の押圧力を弱くして患者に
与える苦痛を極減して、心臓電気現象を正確に検
査できる。
【好ましい実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。但し、以下に示す実施例は、この発明の技術
思想を具体化する為の装置を例示すものであつ
て、この発明の装置は、構成部品の材質、形状、
構造、配置を下記の構造に特定するものではな
い。この発明の装置は、特許請求の範囲に記載の
範囲に於て、種々の変更が加えられる。 第2図に示す体表面心電計は、電極1と、演算
回路2と、操作スイツチ3と、XYプロツタ4
と、モニタテレビ4′とからなる。 電極1は、第3図、第4図、第8図に示すよう
に、10個の本体6と、それぞれの本体6に設けら
れた8組の電極群5とからなる。 各本体6は、紐状のゴム状弾性体である可撓性
部材7でもつて連結されており、最も外側に位置
する本体6には、伸縮性の巻き付けバンド8が連
結されており、この巻き付けバンド8の先端に
は、付着性テープ9が縫着されている。 それぞれの本体6には、第4図と第5図に示す
ように、針電極5NがロツドRを介して軸方向に
移動自在に装着されている。 本体6は、下方が開口された箱形のケース10
と、2枚の絶縁性の板材11,12とを備えてい
る。2枚の板材11,12はこれを貫通してロツ
ドRが出入自在に挿通されており、板材11,1
2間に、ロツドRが挿通されたロツド弾性体であ
るコイルスプリング13が配設されている。 コイルスプリング13は、押バネで、下端がロ
ツドRの中間に、上端が上方の板材11を貫通し
て板材上面にプリント印刷された銅膜等の導電層
14に接続されている。 第8図および第10図に示す本体6は、ひとつ
の本体6に8組の電極群5を備え、1組の電極群
5は4本の針電極5Nを備える。 4本の針電極5Nは、各組の電極群5の間隔に
比べて相当に接近して、例えば、電極群間の数分
の1〜数十分の1だけ離されてロツドRの先端に
装着されている。 針電極5Nは、第5図に示すように、これがロ
ツドRと平行に移動できるように、ロツドR先端
の基台Bに軸方向に貫通された軸孔に挿入されて
いる。針電極5Nは中間が太く形成されて鍔を有
し、軸孔Hは開口部が多少細く絞られており、軸
孔Hに針電極を弾性的に押し出す弾性体であるコ
イルスプリングSが挿入されている。コイルスプ
リングSは、針電極5Nに挿通された押バネで、
下端が針電極5Nの鍔を押し、上端が軸孔Hの細
く絞られた開口部に押される。コイルスプリング
Sは導電性を有し、上下両端がそれ自体の弾性
で、あるいは針電極5Nとロツド基台Bに溶着又
は半田付けされて針電極5Nと基台Bとに電気的
に接触し、針電極5Nの心電位をロツドRに伝送
する。 第6図は、針電極5Nが非導電性の基台Bに挿
通されている。この基台Bは合成樹脂等の非導電
性材で、これがロツドRの先端に固定されてい
る。 基台Bは、第7図に示すように、第5図の基台
Bと同時に軸方向に一定の間隔で軸孔Hが貫通さ
れて、この軸孔Hに針電極5Nが挿通される。軸
孔H内のコイルスプリングSは、上端がロツドR
の鍔に電気的に接続される。 この構造によると、万一基台Bの下端面が体表
面に接触しても、針電極5Nが体表面に接触する
状態よりも接触面積が増大せず、1組の針電極5
Nは体表面局部の心電位を狭面積で正確に検出で
きる。 4本の針電極5Nは、いずれかの針電極5Nが
体表面に接触できなくとも、どれかひとつの針電
極5Nが体表面に接触すれば、その針電極で体表
面電位を検出できる。 この構造は、例えば針電極5Nの間隔が1〜15
mmと相当に接近するので、針電極5Nを押し出す
コイルスプリングSでもつて針電極5Nの検出電
位を引出線15に伝達する構造は、各針電極5N
が互いに影響を受けずに自由に上下動する点に於
て理想的な構造となる。 上方の板材11は、ロツドRが挿通される貫通
孔に、筒体16が挿入されている。 筒体16には、ステンレス、銅、アルミニウ
ム、あるいは導電性の合金等の金属線材であるロ
ツドとの摩擦抵抗が小さくなるように、金属製の
筒体、あるいは内側面が平滑で摩擦抵抗の小さい
筒体が使用される。又この筒体16は、第9図に
示す如く、板材11の下端から多少下方に突出し
ており、この突出部分に、ロツドRが押し込まれ
てコイルスプリング13が押し潰された状態で、
コイルスプリング13の上端部が挿入される。こ
の構造によると、ロツドRが奥まで押し込まれた
状態で、コイルスプリング13がロツドRに接触
してコイルスプリング13がロツドRの動きを制
止するのを防止でき、ロツドはいつもスムーズに
出入する。コイルスプリング13に押し出される
ロツドRは、コイルスプリング13の下端が、例
えば半田付けや溶着によつて固定されて太くなつ
た箇所が下の板材12の貫通孔17に引つ掛かる
ことによつて抜けでるのが阻止される。上方の板
材11は、第10図に示すように銅膜等の導電層
14がプリント印刷され、この導電層14の一端
に引出線15が接続される。 第11図に示す本体は、ロツドの上端で、上の
板材の上方にコイルスプリング13が配設されて
おり、コイルスプリングにロツドRが挿通されて
いる。コイルスプリングは引つ張りバネで、上端
がロツドRの上端に連結され、下端が板材表面に
プリント印刷された導電層に溶着されており、導
電層に引出線が接続されている。 第12図の本体は、上の板材の上下にコイルス
プリングが配設されている。この構造によると、
上下にいずれか一方のあるいは両方のコイルスプ
リングの一端を板材の導電膜に接続し、導電層に
引出線を接続すればよい。この場合、いずれか片
方のコイルスプリングを相当に軟らかく、即ち、
単位長さを伸ばすのに必要な力である弾性係数を
相当に小さくするのもよい。 ロツドRを押し出すコイルスプリング13と、
針電極5Nを押し出すコイルスプリングSの弾性
係数は、好ましくは、4本の針電極5Nが完全に
押し込まれたときに、ロツドRも完全に押し込ま
れるように決定される。 各ブロツクを連結する可動部材7には、伸縮性
のない紐やバンド、あるいは可撓性のある柔軟な
合成樹脂等が使用できる。 電極に接続された引出線15は、1本のシール
ド線26に集合され、シールド線26でもつて演
算回路2に接続される。 ところで、電極で検出される電位は、相当に低
く、外部雑音の除去は充分に考慮されなければな
らない。 このことは、各ブロツクを独立してシールドす
ることによつて、S/N比をよくできる。更に雑
音レベルを低下させるには、ブロツク内に、電極
で検出した信号を増幅する増幅手段、例えばアン
プを内蔵させるのがよい。 アンプ18は、例えばFET入力の高入力イン
ピーダンスのものが最適で、このアンプは必ずし
も電圧増幅する必要はなく、高入力インピーダン
ス、低出力インピーダンス、電圧ゲイン1のもの
も使用できる。 ただ、電圧ゲインが1以上のものも使用できる
のは言うまでもない。 第14図に、電極を人体局部に装着した状態を
示す。即ち、各本体6を心臓に近い体表面に置
き、巻き付けバンド8の両端を付着性テープでも
つて互いに連結して本体6の針電極5Nを体表面
に一定の圧力で接触させる。この場合、第14図
に示すように、本体6の外側を更に伸縮性のバン
ド19で締め付けて、より強い力で電極を体表面
に押圧、接触させるのもよい。 演算回路2は、電極から送られてくる電気信号
を決められた方式に従つて演算処理し、一定時間
おきに等電位線位置を計算し、その出力信号を
XYプロツタ4とモニタテレビ4′とに送り、こ
れ等に等電位線を書かせて体表面の電位分布図を
作成させる。
【発明の効果】
本発明の体表面心電計は、体表面の多数の点か
ら正確に心電位を測定できるにもかかわらず、電
極を安価に多量生産できる特長がある。それは、
複数の針電極をロツドを介して本体に装着するか
らである。すなわち、この構造の電極は、1組の
電極群を1本のロツドで構成し、このロツドの先
端に複数の針電極をセツトするので、ロツドの数
を針電極に比較して数分の1に減少できる。 ただし、この発明の体表面心電計の電極は、ロ
ツドの先端に複数の針電極をセツトする必要があ
る。しかしながら、針電極を、従来の電極のよう
に本体にセツトするのに比較して、ロツドにセツ
トするのは簡単で生産能率を高くできる。 また、ロツドを介して針電極をセツトする構造
によると、針電極がセツトされたロツドを多量生
産して本体に装着し、あるいは、ロツドを本体に
装着した後、その先端に針電極をセツトすること
によつて能率よく多量生産できる特長もある。 このため、この発明の体表面心電計は、極めて
多数の針電極を装備して測定点を多くして、安価
に多量生産できる特長がある。 また、この発明の体表面心電計は、多数の針電
極によつて正確に心電位を測定し、精密な電位分
布図を作成して、心臓疾患の発見装置として、
又、他の疾患によつて併発される心臓病の早期発
見に使用できる。 さらにまた、多数の針電極で心電位を測定する
ので、針電極押圧力を弱くして、患者に強い苦痛
や不快感を感じさせることなく体表面の電位分布
図が表示できる特長も実現する。
【図面の簡単な説明】
第1図は心臓付近の体表面の電位分布図、第2
図は本発明の一実施例を示す体表面心電計のブロ
ツク線図、第3図ないし第4図は電極の一例を示
す斜視図、断面図、第5図ないし第7図はロツド
先端部分の断面図および底面図、第8図は電極の
底面図、第9図、第11図、第12図は電極群の
取付箇所を示す断面図、第10図は板材の平面
図、第13図は電極に接続されるアンプの結線
図、第14図は電極の装着状態を示す断面図、第
15図は従来の体表面心電計の電極を示す断面図
である。 1……電極、2……演算回路、3……操作スイ
ツチ、4……XYプロツタ、4′……モニタテレ
ビ、5……電極群、5N……針電極、6……本
体、7……可動性部材、8……巻き付けバンド、
9……付着性テープ、10……ケース、11……
板材、12……板材、13……コイルスプリン
グ、14……導電層、15……引出線、16……
筒体、17……貫通孔、18……アンプ、19…
…バンド、26……シールド線、B……基台、H
……軸孔、S……コイルスプリング、R……ロツ
ド。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記の構成を有する体表面心電計。 (a) 体表面心電計は、人体胸部の皮膚表面の複数
    箇所に接触して、接触点の電位を検出する電極
    と、この電極の入力信号を演算処理して、一定
    の時間に於ける体表面の電位分布を計算する演
    算回路と、この演算回路の出力信号によつて体
    表面の電位分布図を表示するモニタとを備えて
    いる。 (b) 電極は、針電極と、弾性体と、ロツドと、ロ
    ツド弾性体と、本体とを備えている。 (c) 針電極は、ロツドの先端に、ロツドの軸方向
    に出入り自在に連結されている。 (d) 1本のロツドの先端に複数の針電極が連結さ
    れている。 (e) 針電極は、弾性体でもつてロツドの先端方向
    に向かつて弾性的に押し出されている。 (f) 針電極は少なくとも表面が導電性を有する。 (g) 各ロツドの先端に設けられた複数本の針電極
    は、隣接するロツドの間隔に比較して互いに接
    近して配設されている。 (h) 各ロツドの先端に設けられた複数の針電極
    は、電気的に並列に接続されて1組の電極群を
    形成している。 (i) 針電極は、弾性体によつてそれぞれが独立し
    て弾性的に出入自在で、かつ、ひとつの針電極
    は平行ないしほぼ平行に移動自在にロツドに設
    けられている。 (j) ロツドはロツド弾性体によつて本体から弾性
    的に押し出されている。 (k) 1組の電極群が体表面局部1点の心電位を検
    出し、複数組の電極群で人体胸部の電位を点在
    して検出し、この信号が、演算回路に入力され
    る。 2 1本のロツド先端に、2〜10本の針電極が装
    着されている特許請求の範囲第1項記載の体表面
    心電計。 3 針電極とロツドとが金属棒である特許請求の
    範囲第1項記載の体表面心電計。 4 電極群が80〜200組で、人体表面の80〜200点
    から電位を検出する特許請求の範囲第1項記載の
    体表面心電計。 5 針電極の弾性体がコイルスプリングで、この
    コイルスプリングで各針電極が別々に独立して押
    し出されている特許請求の範囲第1項記載の体表
    面心電計。
JP57049845A 1982-03-27 1982-03-27 体表面心電計 Granted JPS58165822A (ja)

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