JPH02287247A

JPH02287247A - 熱分析装置の温度校正方法

Info

Publication number: JPH02287247A
Application number: JP10976689A
Authority: JP
Inventors: Kiyotsugu Yamada; 山田　清継
Original assignee: Shimadzu Corp
Current assignee: Shimadzu Corp
Priority date: 1989-04-28
Filing date: 1989-04-28
Publication date: 1990-11-27

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は熱分析装置において温度センサの測温信号を校
正する方法に関し、特に熱重量分析装置（Ｔ　Ｇ　Ａ）
や熱機械分析装置（ＴＭＡ）などのように、温度センサ
を試料に直接接触させて温度測定することのできない熱
分析装置の温度校正方法に関するものである。

（従来の技術）熱重量分析装置や熱機械分析装置では、熱雷対などの温
度センサが試料と接触しておらず、また。

試料温度はプログラムに従って一定速度で昇温したり降
温したりするため試料付近に温度分布が発生し、温度セ
ンサを試料の近くに設置したとしても温度センサが検出
する温度と実際の試料温度とは一致しない。

そこで、試料温度を正確に測定するために、温度センサ
の指示を校正する必要がある。

温度センサの指示の校正のために、幾つかの方法が検討
されている。

熱重量分析装置においては、強磁性体を試料とし、その
キュリー点前後の磁力変化を検出する方法、第７図に示
されるように、熱重量分析装置の吊下げ型熱天秤１に融
点が明確な基準物ＩＲ２を吊るし、その下端に錘り３を
取りつけ、基準物質２が融解して落下することによる重
量変化を検出し。

そのときの熱電対４の温度を校正する方法、分解温度が
明確な物質を用いて温度を校正する方法などが検討され
ている。

また、熱機械分析装置においては、試料に熱電対を挿入
したり溶着して測定する方法や、第８図に示されるよう
に融点の明確な基準物質６を試料とし、融解することに
よる寸法変化を検出することによってそのときの熱電対
４の温度を校正する方法などが検討されている。第８図
で、５は検出棒、７は錘り、８は寸法変化を検出するＬ
ＶＤＴ（差動変圧器）である。

第９図は１個の基準物質を用いる従来の方法による熱重
量分析装置や熱機械分析装置での測定結果を表わしてい
る。

（発明が解決しようとする課題）融解落下による重量変化や融解による寸法変化を用いる
従来の方法では、１回の加熱プログラムで１種類の基準
物質についてしか測定を行なっていない。もし、広い温
度範囲に渡って同様の手段により校正を行なおうとすれ
ば、基準物質を異なる融点のものに取り替えて複数回の
加熱プログラムによる測定を行ない、その後に温度校正
をしなければならない。しかし、測定を複数回繰り返す
ことにより１校正に長時間を要するだけでなく、校正の
精度が悪くなる。

基準物質に熱電対を挿入したり溶着して測定する方法は
、簡便でないだけでなく、熱雷対を試料と接触させない
実際の試料測定時と測定条件が異なり、正確な温度校正
とはいえなくなる。

本発明は１回の加熱プログラムによる測定によって広い
温度範囲に渡って温度センサを正確に校正することので
きる簡便な方法を提供することを目的とするものである
。

（課題を解決するための手段）本発明では１例えば熱重量分析装置においてはその吊下
げ型熱天秤の試料セルに融点の異なる複数の基準物質を
融解と同時に落下する状態に吊り下げ、測定時と同じ温
度プログラムに従って加熱し、基準物質が融解して落下
することにより生ずる重量変化を検出して温度センサの
測温信号を校正する。また、例えば熱機械分析装置にお
いてはその試料部に融点の異なる複数の基準物質を互い
の間のそれらの基準物質に対して不活性なスペーサを介
して重ねて設け、測定時と同じ温度プログラムに従って
加熱し、基準物質が融解したときに生ずる長さの変化を
検出して温度センサの測温信号を校正する。

（作用）吊下げ型熱天秤の試料セルに複数の基亭物質を吊り下げ
、昇温すると、融点の低い基準物質から順次融解して落
下し、その落下にともなって試料側の重量の減少が検出
される。重量は例えば第６図に記号Ａとして示されるよ
うに各基準物質の融解時に階段状に減少し、複数の融点
で温度センサの指示Ｂと各基準物質の融点との温度差へ
Ｔが検出され、温度センサが校正される。

熱機械分析装置では、昇温にともなって融点の低い基準
物質から順次融解し、その融解にともなって試料部の長
さが階段上に減少し、例えば第６図Ａに示されるような
検出信号が得られる。この場合も、温度センサの指示Ｂ
と融点との温度差ΔＴから温度センサが校正される。

（実施例）第１図は本発明を熱重量分析装置に適用した一実施例を
表わす。

１０は吊下げ型熱天秤であり、試料部には白金製の試料
受は皿１１が吊り下げられている。試料受は皿１１には
第２図に示されるように、複数個の穴１２があけられて
いる。穴１２の数は図では３個であるが、３個には限ら
ない。これらの穴１２には融点が明確な基準物質１３ａ
〜１３ｃが１個ずつ差し込まれ、吊り下げられる。基準
物質としては、融点が明確な純金属を用いることができ
る。試料受は皿１１は反応管１４内に収容され。

反応管１４の外側からヒータ１５によって加熱される。

１６は温度センサの熱電対であり、試料受は皿１１の近
くに設けられている。

温度校正を行なうときは、このように基準物質１３ａ〜
１３ｃを吊り下げた状態で温度プログラムに従って加熱
する。融解した基準物質は順次試料受は皿１１から落下
し、そのときの重量変化は熱天秤１０によって検出され
、例えば第６図に記号Ａで示されるように１回の昇温プ
ログラムによりこの場合３つの階段状変化温度が検出さ
れる。

熱電対１６の指示温度Ｂとの温度差ΔＴによって熱電対
１６を校正することができる。

試料受は皿１１に基準物質を吊すために、穴をあける代
わりに、例えば第３図のように下側に白金の細線１７を
スポット溶接により取りつけ、その細線１７に複数の基
準物質１３ａ〜１３ｃを引っかけて吊すようにしてもよ
い、さらに、第４図に示されるように試料受は皿１１の
上側に白金の細線１７をスポット溶接により取りつけ、
かつ。

試料受は皿１１にも穴をあけ、複数の基準物質１３ａ〜
１３ｃをその細線１７に引っかけ、試料受は皿１１の穴
から下に吊すようにしてもよい。

第５図は本発明を熱機械分析装置に適用した実施例を表
わす。

２０は試料台、２１は検出棒であり、試料台２０と検出
棒２１の間に試料がおかれる。試料に加重をかけるため
に、検出棒２１の上端には錘り２２が載せられる。試料
台２０は図ではるつぼ型のものを示しているが、側壁部
分のない板状のものであってもよい、試料台２０は例え
ば石英やアルミナからなっている。

検出棒２１には、試料が熱により変形するときの検出棒
２１の軸方向の変位を検出するために、磁石２３とコイ
ル２４を備えたＬＶＤＴが設けられている。

試料部分の温度を測定するために熱電対２７が設けられ
ている。

温度校正を行なうために、試料部分には融点が互いに異
なる複数の板状基準物質２５ａ〜２５ｃがそれぞれの間
にスペーサ２６を介して重ねられて設けられている。基
準物質２５ａ〜２５ｃは融点が既知の純金属板である。

スペーサ２６は基準物質２５ａ〜２５ｃと反応しないも
のであり、例えばセラミック板や石英薄板など薄いもの
を用いる。

本実施例において、加熱プログラムにより温度を上げて
いくと、融点の低い基準物質から融解を始める。融解し
たとき、検出棒２１が下方向に移動し、ＬＶＤＴによっ
て長さの変化が検出される。

その結果、複数の基準物質２５ａ〜２５ｃが融解するこ
とにより、例えば第６図に記号Ａで示されるようにこの
場合３点で階段状の長さ変化を伴なった信号が検出され
る。熱電対２７の指示温度Ｂとの温度差ΔＴによって熱
電対２７を校正することができる。

熱機械分析装置には試料を検出棒の上端部に設ける形式
のものもあるが、本発明はそのような形式の熱機械分析
装置であっても同様に適用することができる。

（発明の効果）本発明では互いに融点の異なる複数の基準物質を融解さ
せることにより複数の温度で重量変化や長さ変化を起こ
させるので、広い温度範囲に渡って、しかも、１度の温
度プログラムで温度センサの校正を行なうことができる
ので、正確な校正を短時間で行なうことが可能になる。

標準物質を試料セルや試料部におくことにより、実試料
に近い所での温度校正ができるので、熱分析データの精
度が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を熱重量分析装置に適用した一実施例を
示す装置の要部断面図、第２図は同実施例で用いる試料
受は皿を示す斜視図、第３図及び第４図は他の実施例に
おける試料受は皿を示す断面図、第５図は本発明を熱機
械分析装置に適用した実施例を示す装置の要部断面図、
第６図は本発明における動作の一例を示す図、第７図は
従来の熱重量分析装置の校正方法を示す正面図、第８図
は従来の熱機械分析装置における校正方法を示す正面図
、第９図は従来の校正方法を示す図である。１０・・・・・・吊下げ型熱天秤、１１・・・・・・試
料受は皿、１２・・・・・・穴、１３ａ〜１３ｃ、２５
ａ〜２５ｃ・・・・・・基準物質、１６，２７・・・・
・・熱電対、２ｏ・・・・・・試科白、２１・・第６図・・検出棒、２６・・・・スペーサ。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）吊下げ型熱天秤において、試料セルに融点の異な
る複数の基準物質を融解と同時に落下する状態に吊り下
げ、測定時と同じ温度プログラムに従って加熱し、基準
物質が融解して落下することにより生ずる重量変化を検
出して温度センサの測温信号を校正する校正方法。
（２）熱機械分析装置において、その試料部に融点の異
なる複数の基準物質を互いの間にそれらの基準物質に対
して不活性なスペーサを介して重ねて設け、測定時と同
じ温度プログラムに従って加熱し、基準物質が融解した
ときに生ずる長さの変化を検出して温度センサの測温信
号を校正する校正方法。