JPH0228438B2 - - Google Patents

Description

請求の範囲 １ スクリユー・プレス装置において、２個以上
のスクリユー要素３４，３５を有し、それらのス
クリユー要素は、並列して配置され、そのねじ山
３６，３７のピツチは、軸方向のねじ山の厚さよ
りも少なくとも３倍大であつて、それらのスクリ
ユー要素のねじ山は、隣接するスクリユー要素上
のねじ山間の空間に向つて突き出していて、それ
らのスクリユー要素は、流体を排出するための開
孔をもつ緊密に適合するプレス・バスケツト３
０，３１，３２，３３によつて包囲され、各々の
スクリユー要素は、小さいコア直径と大きいねじ
山直径をもつ供給部分と、大きいコア直径と小さ
いねじ山直径とをもつ排出部分と、前記供給部分
と排出部分との間の転移部を形成する中間部分と
をもつスクリユー・プレス装置であつて、前記排
出部分３３は前記スクリユー要素の全長の10％な
いし30％の長さを排出端部から占め、かつ前記排
出端部に向つて均等に増加するコア直径と、均等
に減少するプレス・バスケツト内径とを有し、前
記排出部分３３における任意の半径方向平面内の
プレス・バスケツト半径とコア半径との合計は一
定であつて、かつスクリユー要素間の中心線間距
離にほぼ対応することを特徴とするスクリユー・
プレス装置。

２ 前記排出部分３３は、ねじ山を有せず、か
つ、所定の対応部分にわたつて別個に交換可能な
部分として形成されていることを特徴とする請求
の範囲第１項に記載のスクリユー・プレス装置。

３ 前記スクリユー要素３４，３５は、前記排出
部分３３を含むスクリユー要素の全長の50％にお
よぶ長さにおいて、前記スクリユー要素３４，３
５の軸線から前記プレス・バスケツト３０，３
２，３３の内面および隣接スクリユー要素のコア
外面までの距離に対応するねじ山半径を有するこ
とを特徴とする請求の範囲第１項または第２項に
記載のスクリユー・プレス装置。

技術分野 本発明は、スクリユー・プレス装置に関する。
このスクリユー・プレス装置は２個またはそれ以
上のスクリユー・プレス要素を有し、それらにス
クリユー要素は、並列して配置され、そのねじ山
のピツチは、軸方向のねじ山の厚さよりも少なく
も３倍大であつて、それらのスクリユー要素のね
じ山は、隣設するスクリユー要素上のねじ山間の
空間の中に向つて突き出している。それらのスク
リユー要素は、流体を排出するための開孔をもつ
緊密に適合するプレス・バスケツトによつて包囲
され、各々のスクリユー要素は、小さいコア直径
と大きいねじ山直径とをもつ排出部分と、供給部
分と排出部分との間の転移部を形成する中間部分
とをもつている。

背景技術 種々の湿つた材料の塊から流体を連続的に絞り
出すスクリユー・プレスは、1935年のノルウエー
特許第56471号明細書に記載され、その主要な特
徴として、そのスクリユー・プレスは、前記特許
明細書に記載のように連続的に形成されている。

スクリユー・プレスが次第に新しい分野に適用
されるようになつたように、流体を良く絞り出す
ことができ、かつ、それによつて材料とスクリユ
ー表面との間の大きい摩擦をもつて圧結された硬
いプレスケークをもつ材料に関しては、上記のノ
ルウエー特許明細書に記載されているスクリユー
要素の構成によつて達成されることが分つた。そ
こでは、スクリユー要素の長さの大部分にわたつ
てスクリユー要素間のねじ山係合が不十分である
ので、プレスケークは、スクリユー要素とともに
大幅に回転し、その結果、材料の前進が減殺さ
れ、流体を絞り出す効果が減少する。スクリユー
要素とともに大幅に材料が回転する結果、プレ
ス・バスケツト内で上昇する圧力は、スクリユー
要素の全長の約30％を占める排出端部からの距離
において急激に減少し始める。この圧力状態は、
プレス・バスケツトに沿つて適当な相互間隔に装
架された特別な圧力測定器によつて計測される。

発明の開示 本発明の目的は、これらの形式のプレスの上記
した欠点を除去することであつて、特にその目的
は、材料の前方送給、流体の絞り出しおよびスク
リユー・プレス内の圧力上昇を改良したスクリユ
ー・プレス装置を提供することである。

この目的は、本発明によつて次のようにして達
成される。全長の10％ないし30％の長さを占める
排出端部のスクリユー要素、好ましくはスクリユ
ー要素全長の約20％が、排出端部に向つて均等に
増加するコア直径と、均等に減少するプレス・バ
スケツト内径とを有する排出部分をもち、前記排
出部分における任意半径方向平面内のプレス・バ
スケツト内部半径とコア半径との合計は一定であ
つて、これは各スクリユー要素間の中心線間隔に
ほぼ対応する。

内部プレス・バスケツト半径とコア半径との合
計がスクリユー要素間の中心距離にほぼ対応する
ことは、この例における排出部分のスクリユーね
じ山は、隣接スクリユー要素のコア表面に摺動圧
接状態をほぼ形成するスクリユーねじ山を有する
ことを意味している。

従来使用された２本のスクリユー要素をもつプ
レスにおいては、特定のプレス寸法とプレス能力
とをもつスクリユー・プレスに対して、まずスク
リユー要素のコア直径と、ねじ山直径とを決定
し、またスクリユー要素間の中心距離を決定し
て、特定のプレスケーク厚さを維持するようにさ
れていた。ノルウエー特許第106253号明細書によ
れば、隣接スクリユー要素のねじ山を受容するた
めにスクリユー要素のコアに溝を切削することに
よつてプレスケーク厚さを減少することが可能に
なつた。プレスケークの厚さを増加することは、
比較的容易に行なうことができたが、この場合、
スクリユーねじ山の間の蓄積区域における材料通
路があまりに狭くなるために材料のすべりが大き
くなる。従来のスクリユー・プレスでは、プレス
ケークの厚さをある最小値に変えるだけにすぎな
い。

本発明によれば、前記排出部分は、スクリユー
ねじ山をもち、または、もたずに、それ自身周知
態様に構成されることができ、さらに、所定の対
応する長さに対するプレス・バスケツトは、個別
に交換できる部分をもつている。その結果、処理
される材料に応じてプレス・バスケツト内径およ
びコア外径を自由に選択して、最適の絞り出し状
態を当該材料に対して得ることができる。換言す
れば、排出部分に使用される円錐度が大きいほ
ど、得られるプレスケークの排出断面は小さくな
り、これは、また排出端部に対応的に材料の高圧
力を生じ、同時に改良された絞り出し状態が得ら
れる。

排出部分に、スクリユーねじ山がない場合に
は、プレスの排出部分は効果的な絞り部として動
作する。そして、この絞り作用は、種々の交換可
能のバスケツト区間を使用することによつて要求
される通りに制御されることができる。

このプレスは、反対のねじ山方向、従つて反対
の回転方向のスクリユー要素をもつても、同一ね
じ山方向、従つて同一の回転方向のスクリユー要
素と同様に有効に動作することができる。

プレスケークがプレスから排出されるときに、
それはスクリユー要素の排出端部におけるプレス
の通路形状に従つて中空円筒状をもつている。

スクリユー要素の構成において、その目的とす
るところは、高度な流体の絞り出し効率と、プレ
スの排出端部における特定なプレスケーク厚と、
対応する高さをあたえる部分におけるスクリユー
要素間およびねじ山間それぞれの〓間の高さの最
適化である。２個のスクリユー要素のねじ山間が
できるだけ完全に係合するための要求のほかに、
スクリユー要素が前記排出部分を含むスクリユー
要素の全長の50％におよぶ長さからプレス・バス
ケツトおよび隣接スクリユー要素のコア外面まで
の距離とにそれぞれに対応するネジ山半径をもつ
ことが本発明によつて好ましい。

本発明のその他の特徴は、添付図面を参照して
以下説明することによつて明らかとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図から第３図は、周知のスクリユー・プレ
スの垂直長手断面図、水平断面図および横断面図
をそれぞれ示す。

第４図は、本発明によるスクリユー・プレスの
水平断面図であつて、プレス・バスケツトの内壁
とスクリユー要素との間の関係を略示する。

第５図は、排出部分にねじ山のない本発明によ
るスクリユー・プレスの水平断面図を示す。

第６図は、周知のスクリユー・プレスと本発明
のスクリユー・プレスにおける材料の圧力曲線の
経路を比較するために示す。

第７図は、周知のスクリユー・プレスと本発明
のスクリユー・プレスにおける材料の体積曲線の
経路を比較するために示す。

発明を実施するための最良の形態 第１図から第３図には、周知スクリユー・プレ
スを示す。支持台１０の上のプレス・バスケツト
１１の形態に包持された区間状に分割された排水
装置が固設され、プレス・バスケツトは２個の回
転するスクリユー要素１２，１３を緊密に嵌合し
た状態に包囲し、スクリユー要素１２，１３は、
その関連ねじ山１４，１５をもち、それぞれの中
心軸は相互に平行に延びている。スクリユー要素
１２，１３は、反対方向に回転し、あるいは、そ
れらが同一方向に回転するように設計することも
できる。

供給された材料、すなわちプレスされる湿つた
塊は、垂直に下方に延びるホツパ１６を経てプレ
スの一端部においてスクリユー要素１２，１３の
供給部分１７に送給され、スクリユー要素１２，
１３によつてプレスを通つてその中央部分１８お
よび排出部分１９を経て垂直下方に延びた絞り出
される材料、すなわちプレスケークそのものの排
出路２０に移送される。スクリユー要素１２，１
３は、その供給部分１７において軸受２１，２２
に装架され、その排出部分１９において車輪歯車
２３および関連駆動モータ（図示せず）と関連す
る軸受に装架され、その減速は、モータからスク
リユー要素１２，１３になされる。プレス・バス
ケツト１１の下方に、収集皿２４が装置され、そ
の出口管２５は材料または材料の団塊から絞り出
された流体を排出する。

第１図から第３図に例示された周知のスクリユ
ー・プレスにおいては、ねじ係合、すなわち一方
のスクリユー要素上のねじ山は、隣接スクリユー
要素のコアに対してスクリユー要素の入口端部お
よび排出端部における比較的短い部分においてだ
け全体的に内方に達している。均等に増加するス
クリユー・コア直径をもつている比較的広範囲の
中央部分は、ねじ山との係合程度が変化してい
る。

第４図に例示した本発明によるプレス・バスケ
ツトは、第１の円筒状のプレス・パスケツト部分
３０をその供給端部に有し、その次に第２の比較
的短い円錐状（テーパ）のプレス・バスケツト部
分３１と、第３の比較的広範囲の円筒状のプレ
ス・バスケツト部分３２と、さらに排出端部にあ
る第４の円錐状（テーパ）のプレス・バスケツト
部分３３とをもつている。スクリユー要素３４，
３５のスクリユーねじ山３６，３７は、プレスの
長手方向の任意の半径平面におけるプレス・バス
ケツトの内径に対応する外径をもつているので、
プレスの長手方向にスクリユーねじ山とプレス・
バスケツトの内面との間に摺動圧接状態が得られ
る。

第１のプレス・バスケツト部分３０において
は、スクリユー要素３４，３５のコア３８，３９
は、最小の直径をもち、かつ、ほぼ円筒状の外面
または僅かに増加する直径の外面をつている。第
２のプレス・バスケツト部分３１および第３のプ
レス・バスケツト部分３２の第１部分は、比較的
急激に増加するコア直径をもち、また第３のプレ
ス・バスケツト部分３２の大部分においては、ほ
ぼ円筒状の外面または僅かに増加する直径の外面
をもち、第４のプレス・バスケツト部分３３は、
急激にかつ均等に増加するコア直径をもつてい
る。例示した実施例では、完全なねじ山係合は、
スクリユー要素３４，３５の全長の約50％にわた
つて両スクリユー要素間に相互に達成される。
（すなわち、一方のスクリユー要素のねじ山は、
その隣接スクリユー要素のコアに接触している）。
換言すれば、スクリユー要素３４，３５の全長の
50％の区間は、第４プレス・バスケツト部分３３
内のスクリユー要素３４，３５の長さの大部分
（ねじ山のないスクリユー要素の最外端部以外）
と、第３プレス・バスケツト部分３２内のスクリ
ユー要素３４，３５の隣接する大部分とを含んで
いる。従つて、スクリユー要素３４，３５の長さ
の約20％ないし25％を占める中央部分のみが、不
完全なねじ山係合をすることができる。（すなわ
ち、両スクリユー要素のねじ山間で材料のスリツ
プを生じる。） 例示した実施例においては、プレス・バスケツ
トの第４部分３３は、スクリユー要素３４，３５
の全長の約20％を構成している。もし希望するな
らば、スクリユー要素３４，３５の全長の30％ま
でにすることができる。例示した実施例において
は、ねじ山は、第４部分の３３のほとんど全部に
設けられている。もし必要ならば、ねじ山は、第
５図に示すように、第４部分３３の全体において
スクリユー要素から除去することができる。

第６図に示す曲線Ａ（鎖線）は、周知のスクリ
ユー・プレスを通過するある材料の圧力を例示
し、曲線Ｂ（実線）は、本発明のスクリユー・プ
レスを通るそれと同一の材料に対する圧力を例示
している。周知のスクリユー・プレスに対して
は、排出端部から測つてプレス長の30％ないし40
％の距離にある点から排出端部に向つて顕著な圧
力降下が生じていることが明らかとなる。本発明
によれば、同一の出口圧力に対してプレス長の大
部分にわたつて一層高い圧力レベルを確保するこ
とができる。

第７図に示す曲線ａ（鎖線）は、周知のスクリ
ユー・プレスの入口からの種々の長さ距離で測定
された材料の体積変化を例示し、曲線ｂ（実線）
は、本発明のスクリユー・プレスによる試験成績
における材料体積変化を例示している。曲線b₁
は、本発明のスクリユー・プレスの円錐状の排出
部分における材料体積変化を例示する。