JPH0228431B2 - Chitangokinnomasatsuatsusetsuho - Google Patents
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- JPH0228431B2 JPH0228431B2 JP17027982A JP17027982A JPH0228431B2 JP H0228431 B2 JPH0228431 B2 JP H0228431B2 JP 17027982 A JP17027982 A JP 17027982A JP 17027982 A JP17027982 A JP 17027982A JP H0228431 B2 JPH0228431 B2 JP H0228431B2
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K20/00—Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating
- B23K20/12—Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating the heat being generated by friction; Friction welding
- B23K20/129—Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating the heat being generated by friction; Friction welding specially adapted for particular articles or workpieces
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
Description
この発明は、α+β型チタン合金の丸棒又は管
の摩擦圧接法に関するものである。 近年、素材同士の摩擦熱を利用して2個の軸対
象物体を相互に接続するという摩擦圧接法が、自
動車工業を中心とする機械部品、各種配管、電気
機器部品、工具類等を初めとして、多方面の機械
工業分野で活用されるようになつてきた。 この摩擦圧接法は、同様の用途に用いられる他
の溶接法に比べて消費エネルギーや接続の際のア
プセツトしろが少なくて済む等の運転経済性にす
ぐれており、バリ除去等の後処理等も容易で、さ
らに、同一寸法のものを多量加工する場合に極め
て作業能率が高いうえ、異種金属や難溶接材料の
溶接ができるということから、その適用分野が
益々増大する傾向にある。 一方、航空・宇宙産業や海水利用産業等のめま
ぐるしい発展にともなつて、チタン及びチタン合
金材料の需要も飛躍的に伸びて来ており、これら
の素材を接合強度高く、高能率で接合する方法に
関しても種々な提案がなされるようになつてき
た。 ところで、チタン及びチタン合金は、通常の溶
接温度において、空気やその他のガスとの親和力
が極めて強く、これらのガスを吸収すると僅かの
量で著しく硬さを増し、靭性の低下を招くことが
知られている。そこで、これらの素材の溶接に際
しては、大気中の酸素をはじめ、窒素、水素など
の侵入を完全に遮断することが重要であり、これ
までは、 (i) 不活性ガスボツクス中での溶接、 (ii) TIG又はMIG溶接、 (iii) 電子衝撃溶接、 (iv) プラズマ溶接、 等の特殊な溶接法が採用されているのが現状であ
つた。 従来、作業温度が比較的低く、作業時間も短い
ことから、摩擦圧接法を大気中で実施してチタン
及びチタン合金の接合を達成しようとの試みもい
くつかなされ、その作業条件についての断片的な
データの報告もなされているが、いずれも機械的
性質の十分に満足できる継手部が常時得られるも
のではなく、任意寸法のチタン及びチタン合金部
材であつても、その継手部に、十分満足できる機
械的性質が確実に得られるような摩擦圧接方法の
出現が待たれているのが現状であつた。 本発明者等は、上述のような観点から、チタン
材料の中でも、今後最も多くの需要が見込まれて
いるα+β型チタン合金材について、面倒な雰囲
気調整を行うことなく、低コストで能率良く接合
を行うには摩擦圧接法、特にブレーキ式摩擦圧接
法が最適であるとの認識の下に、強度並びに靭性
等の機械的性質が各種用途に十分満足されるよう
な継手部を、安全確実に実現し得る摩擦圧接法を
見出すべく研究を行つたところ、 (a) α+β型チタン合金にあつては、摩擦圧接部
の衝撃値が各種用途における要求値を満たして
いるならば、引張り強度や曲げ強度等の他の機
械的性質も十分に満足できる値となつているこ
と、 (b) そして、継手部の衝撃値は、摩擦圧接時のア
プセツト圧力に左右されるものであり、さら
に、適正な継手部が得られるアプセツト圧力
は、所定の摩擦時間内であれば丸棒又は管であ
る素材の周速と、素材同士の摩擦圧力とによつ
て定まるものであつて、これらの間には特定
の、 P2≧660(ndP1)-0.44 (但し、n:回転数差(rpm) d:丸棒又は管の直径(mm) P1:摩擦圧力(Kgf/mm2) P2:アプセツト圧力(Kgf/mm2)) という関係が存在し、例えば素材の周速が変化
したとしても、摩擦圧力を調整することによつ
て、容易にこれを補償し、適正なアプセツト圧
力を確保できること、 (c) 従つて、素材寸法がどのように変化しようと
も、上記(b)項に示した式に基づいて、α+β型
チタン合金の良好な摩擦圧接を安定確実に実施
できること、 以上(a)〜(c)に示す如き知見を得るに至つたので
ある。 即ち、第1図は代表的なα+β型チタン合金で
あるTi−6Al−4V合金の、直径:32mmの丸棒を
ブレーキ式摩擦圧接法によつて接合した摩擦圧接
継手について、引張試験、曲げ試験、及び2Vシ
ヤルピー衝撃試験を行つて、継手部の機械的性質
が母材と同等以上になる限界の摩擦圧接条件を調
査した結果を示す線図であり、第1図に示される
結果からも、α+β型チタン合金の摩擦圧接継手
部の機械的性質は、シヤルピー衝撃値が所望値を
満たしておりさえすれば必然的に他のものも満足
できる値となつていることがわかる。 また、第2図は、同様の材料の摩擦圧接継手部
のシヤルピー衝撃値に及ぼす摩擦圧接条件の影
響、摩擦時間t1の影響を示す線図であるが、この
図からも、摩擦時間t1が3〜7秒の範囲内であれ
ば、摩擦圧力P1が変化しても継手性能に大きな
差のないことが明らかである。 そして、第3図は、同様材質の、直径が20mm、
32mm、及び40mmの丸棒について、第1図で示した
ように、シヤルピー衝撃値で評価した摩擦圧接条
件の限界値を示す線図であるが、この図からは、
丸棒の径が細くなるとアプセツト圧力P2が増大
することがわかる。そこで、丸棒径が細くなると
必要なアプセツト圧力P2の増大する理由は、平
均周速又は最大周速が減少して平均発熱量の低下
を来たすためであるとの仮説の下に、直径:32mm
の丸棒を基準として、これより直径が減少するの
に見合う分だけ摩擦圧力P1を増大させて発熱量
が同じになるように実験結果を整理したところ、
いずれも直径:32mmの丸棒の場合における限界線
に一致する値が得られるという結果がもたらされ
たのである。即ち、直径が32mmの丸棒の限界線は
第1図に示されるように、式、 P2≧4.8P1 -0.44 で表わされるから、任意の直径dの場合には、
式、 P2≧4.8(d/32P1)-0.44 で限界線を表わせることが判明したのである。そ
して、周速の変化は、材料の直径差によつて起
り、また回転数そのものを直接変化させても起る
ものであるが、この場合も、周速の補償は摩擦圧
力を補正することによつてなし得ることが明らか
であるから、前記限界線は、第1図に示す値が
2400rpmの回転数差の下で得られたものであるこ
とをふまえれば、式、 P2=4.8(n/2400・d/32P1)-0.44 〔但し、nは回転数差(rpm)〕 で表わすことができ、さらに、これは概略、 P2=680(ndP1)-0.44 という式で表わすことのできるものである。そこ
で、この式に基づいて、健全な継手の得られるブ
レーキ式摩擦圧接条件を、α+β型チタン合金に
ついてより詳細に検討したところ、実際上は、前
記限界線を、式、 P2=660(ndP1)-0.44 としても十分に良好な結果が得られることが明ら
かとなつたのである。 この発明は、上記知見に基いてなされたもので
あつて、α+β型チタン合金の丸棒又は管を、摩
擦時間が3〜7秒で、かつ、式、 P2≧660(ndP1)-0.44 (但し、n:回転数差(rpm) d:丸棒又は管の直径(mm) P1:摩擦圧力(Kgf/mm2) P2:アプセツト圧力(Kgf/mm2)) を満足する条件にてブレーキ式摩擦圧接すること
によつて、健全な継手部を安定して確実に実現す
ることに特徴を有するものである。 なお、この発明の方法において対象となるα+
β型チタン合金とは、Ti−6Al−4V合金、Ti−
6Al−6V−2Sn合金、Ti−3Al−2.5V合金、Ti−
2Al−2Mn合金、Ti−6Al−2Sn−4Zr−2Mo合金
等の如き、常温でα相とβ相とが混在する組識を
有するチタン合金のすべてを意味するものであつ
て、特定の種類のものに限定されるものでないこ
とはもちろんのことである。 また、ブレーキ式摩擦圧接とは、一定回転式摩
擦圧接とも呼ばれるところの古くから知られてい
る摩擦圧接方法であつて、素材間の相対運動をブ
レーキによつて停止するという、簡単な機構の装
置によつて実施される摩擦圧接手段を示すもので
あることももちろんのことである。 さらに、この発明の方法によれば、対象部材が
丸棒材であつても管材であつても、十分に満足し
得る摩擦圧接を実施できるものであるが、管材の
場合には、特に外径:45〜55mm、肉厚:4〜7mm
のもので、式、 P2≧660{(30〜35)nP1)-0.44 の条件でブレーキ式摩擦圧接することが好まし
い。 第4図は、直径:32mmの丸棒と、直径:45mm×
肉厚:4mmと直径:55mm×肉厚:7mmの管の好シ
ヤルピー衝撃値の限界線を示す線図であるが、こ
の場合の管の限界線は直径:30〜35mmの丸棒の限
界線、即ち直径:32mmの丸棒の限界線にほぼ一致
していることがわかる。即ち、これらの管の場合
には、直径:32mmの丸棒よりも周速が大きくなる
が、肉厚が薄いために、管の内側への放射による
熱の放出が大きく、従つて直径:32mmの丸棒の熱
的状態とほぼ一致したものと推測される。 本発明において、摩擦時間を3〜7秒と限定し
たのは、摩擦時間が3秒未満では素材の直径、回
転数差、及び摩擦圧力の如何にかかわらず、摩擦
圧接に必要な熱量を得ることができないので十分
に満足できる継手特性を得ることができず、一方
摩擦時間が7秒を越えてもそれ以上の継手特性向
上効果が得られないという理由によるものであ
る。 また、アプセツト圧力P2を、式 660(ndP1)-0.44 で得られる値以上と限定したのは、その値未満の
アプセツト圧力にすると、前述したように継手部
の機械的性質が母材のそれに匹敵するような良好
なものとならないからである。 ついで、実施例により、比較例と対比しながら
この発明を具体的に説明する。 実施例 1 まず、Al:5.94重量%、V:4.05重量%、O:
0.12重量%、Ti及びその他の不可避不純物:残
り、から成る成分組成を有し、直径が32mmのチタ
ン合金丸棒を用意し、このの丸棒同士を第1表に
示されるような摩擦圧接条件にてブレーキ式摩擦
圧接を行つた。 得られた圧接部材について、その継手部の機械
的性質を測定したところ、同じく第1表に示され
るような結果が得られた。なお、同様部材の母材
部の機械的性質をも測定したところ、シヤルピー
衝撃値は4.3Kg・m/cm2、曲げ強度は公称最大曲
げ応力で380Kg/mm2、引張強さが98.0Kg/mm2の値
を示した。 第1表に示される結果からも、摩擦圧接条件が
本発明の範囲を満足している試験番号1のもの
は、その継手部の機械的性質が母材とほとんど変
わらないすぐれた値を示しているのに対して、ア
プセツト圧力が、式、
の摩擦圧接法に関するものである。 近年、素材同士の摩擦熱を利用して2個の軸対
象物体を相互に接続するという摩擦圧接法が、自
動車工業を中心とする機械部品、各種配管、電気
機器部品、工具類等を初めとして、多方面の機械
工業分野で活用されるようになつてきた。 この摩擦圧接法は、同様の用途に用いられる他
の溶接法に比べて消費エネルギーや接続の際のア
プセツトしろが少なくて済む等の運転経済性にす
ぐれており、バリ除去等の後処理等も容易で、さ
らに、同一寸法のものを多量加工する場合に極め
て作業能率が高いうえ、異種金属や難溶接材料の
溶接ができるということから、その適用分野が
益々増大する傾向にある。 一方、航空・宇宙産業や海水利用産業等のめま
ぐるしい発展にともなつて、チタン及びチタン合
金材料の需要も飛躍的に伸びて来ており、これら
の素材を接合強度高く、高能率で接合する方法に
関しても種々な提案がなされるようになつてき
た。 ところで、チタン及びチタン合金は、通常の溶
接温度において、空気やその他のガスとの親和力
が極めて強く、これらのガスを吸収すると僅かの
量で著しく硬さを増し、靭性の低下を招くことが
知られている。そこで、これらの素材の溶接に際
しては、大気中の酸素をはじめ、窒素、水素など
の侵入を完全に遮断することが重要であり、これ
までは、 (i) 不活性ガスボツクス中での溶接、 (ii) TIG又はMIG溶接、 (iii) 電子衝撃溶接、 (iv) プラズマ溶接、 等の特殊な溶接法が採用されているのが現状であ
つた。 従来、作業温度が比較的低く、作業時間も短い
ことから、摩擦圧接法を大気中で実施してチタン
及びチタン合金の接合を達成しようとの試みもい
くつかなされ、その作業条件についての断片的な
データの報告もなされているが、いずれも機械的
性質の十分に満足できる継手部が常時得られるも
のではなく、任意寸法のチタン及びチタン合金部
材であつても、その継手部に、十分満足できる機
械的性質が確実に得られるような摩擦圧接方法の
出現が待たれているのが現状であつた。 本発明者等は、上述のような観点から、チタン
材料の中でも、今後最も多くの需要が見込まれて
いるα+β型チタン合金材について、面倒な雰囲
気調整を行うことなく、低コストで能率良く接合
を行うには摩擦圧接法、特にブレーキ式摩擦圧接
法が最適であるとの認識の下に、強度並びに靭性
等の機械的性質が各種用途に十分満足されるよう
な継手部を、安全確実に実現し得る摩擦圧接法を
見出すべく研究を行つたところ、 (a) α+β型チタン合金にあつては、摩擦圧接部
の衝撃値が各種用途における要求値を満たして
いるならば、引張り強度や曲げ強度等の他の機
械的性質も十分に満足できる値となつているこ
と、 (b) そして、継手部の衝撃値は、摩擦圧接時のア
プセツト圧力に左右されるものであり、さら
に、適正な継手部が得られるアプセツト圧力
は、所定の摩擦時間内であれば丸棒又は管であ
る素材の周速と、素材同士の摩擦圧力とによつ
て定まるものであつて、これらの間には特定
の、 P2≧660(ndP1)-0.44 (但し、n:回転数差(rpm) d:丸棒又は管の直径(mm) P1:摩擦圧力(Kgf/mm2) P2:アプセツト圧力(Kgf/mm2)) という関係が存在し、例えば素材の周速が変化
したとしても、摩擦圧力を調整することによつ
て、容易にこれを補償し、適正なアプセツト圧
力を確保できること、 (c) 従つて、素材寸法がどのように変化しようと
も、上記(b)項に示した式に基づいて、α+β型
チタン合金の良好な摩擦圧接を安定確実に実施
できること、 以上(a)〜(c)に示す如き知見を得るに至つたので
ある。 即ち、第1図は代表的なα+β型チタン合金で
あるTi−6Al−4V合金の、直径:32mmの丸棒を
ブレーキ式摩擦圧接法によつて接合した摩擦圧接
継手について、引張試験、曲げ試験、及び2Vシ
ヤルピー衝撃試験を行つて、継手部の機械的性質
が母材と同等以上になる限界の摩擦圧接条件を調
査した結果を示す線図であり、第1図に示される
結果からも、α+β型チタン合金の摩擦圧接継手
部の機械的性質は、シヤルピー衝撃値が所望値を
満たしておりさえすれば必然的に他のものも満足
できる値となつていることがわかる。 また、第2図は、同様の材料の摩擦圧接継手部
のシヤルピー衝撃値に及ぼす摩擦圧接条件の影
響、摩擦時間t1の影響を示す線図であるが、この
図からも、摩擦時間t1が3〜7秒の範囲内であれ
ば、摩擦圧力P1が変化しても継手性能に大きな
差のないことが明らかである。 そして、第3図は、同様材質の、直径が20mm、
32mm、及び40mmの丸棒について、第1図で示した
ように、シヤルピー衝撃値で評価した摩擦圧接条
件の限界値を示す線図であるが、この図からは、
丸棒の径が細くなるとアプセツト圧力P2が増大
することがわかる。そこで、丸棒径が細くなると
必要なアプセツト圧力P2の増大する理由は、平
均周速又は最大周速が減少して平均発熱量の低下
を来たすためであるとの仮説の下に、直径:32mm
の丸棒を基準として、これより直径が減少するの
に見合う分だけ摩擦圧力P1を増大させて発熱量
が同じになるように実験結果を整理したところ、
いずれも直径:32mmの丸棒の場合における限界線
に一致する値が得られるという結果がもたらされ
たのである。即ち、直径が32mmの丸棒の限界線は
第1図に示されるように、式、 P2≧4.8P1 -0.44 で表わされるから、任意の直径dの場合には、
式、 P2≧4.8(d/32P1)-0.44 で限界線を表わせることが判明したのである。そ
して、周速の変化は、材料の直径差によつて起
り、また回転数そのものを直接変化させても起る
ものであるが、この場合も、周速の補償は摩擦圧
力を補正することによつてなし得ることが明らか
であるから、前記限界線は、第1図に示す値が
2400rpmの回転数差の下で得られたものであるこ
とをふまえれば、式、 P2=4.8(n/2400・d/32P1)-0.44 〔但し、nは回転数差(rpm)〕 で表わすことができ、さらに、これは概略、 P2=680(ndP1)-0.44 という式で表わすことのできるものである。そこ
で、この式に基づいて、健全な継手の得られるブ
レーキ式摩擦圧接条件を、α+β型チタン合金に
ついてより詳細に検討したところ、実際上は、前
記限界線を、式、 P2=660(ndP1)-0.44 としても十分に良好な結果が得られることが明ら
かとなつたのである。 この発明は、上記知見に基いてなされたもので
あつて、α+β型チタン合金の丸棒又は管を、摩
擦時間が3〜7秒で、かつ、式、 P2≧660(ndP1)-0.44 (但し、n:回転数差(rpm) d:丸棒又は管の直径(mm) P1:摩擦圧力(Kgf/mm2) P2:アプセツト圧力(Kgf/mm2)) を満足する条件にてブレーキ式摩擦圧接すること
によつて、健全な継手部を安定して確実に実現す
ることに特徴を有するものである。 なお、この発明の方法において対象となるα+
β型チタン合金とは、Ti−6Al−4V合金、Ti−
6Al−6V−2Sn合金、Ti−3Al−2.5V合金、Ti−
2Al−2Mn合金、Ti−6Al−2Sn−4Zr−2Mo合金
等の如き、常温でα相とβ相とが混在する組識を
有するチタン合金のすべてを意味するものであつ
て、特定の種類のものに限定されるものでないこ
とはもちろんのことである。 また、ブレーキ式摩擦圧接とは、一定回転式摩
擦圧接とも呼ばれるところの古くから知られてい
る摩擦圧接方法であつて、素材間の相対運動をブ
レーキによつて停止するという、簡単な機構の装
置によつて実施される摩擦圧接手段を示すもので
あることももちろんのことである。 さらに、この発明の方法によれば、対象部材が
丸棒材であつても管材であつても、十分に満足し
得る摩擦圧接を実施できるものであるが、管材の
場合には、特に外径:45〜55mm、肉厚:4〜7mm
のもので、式、 P2≧660{(30〜35)nP1)-0.44 の条件でブレーキ式摩擦圧接することが好まし
い。 第4図は、直径:32mmの丸棒と、直径:45mm×
肉厚:4mmと直径:55mm×肉厚:7mmの管の好シ
ヤルピー衝撃値の限界線を示す線図であるが、こ
の場合の管の限界線は直径:30〜35mmの丸棒の限
界線、即ち直径:32mmの丸棒の限界線にほぼ一致
していることがわかる。即ち、これらの管の場合
には、直径:32mmの丸棒よりも周速が大きくなる
が、肉厚が薄いために、管の内側への放射による
熱の放出が大きく、従つて直径:32mmの丸棒の熱
的状態とほぼ一致したものと推測される。 本発明において、摩擦時間を3〜7秒と限定し
たのは、摩擦時間が3秒未満では素材の直径、回
転数差、及び摩擦圧力の如何にかかわらず、摩擦
圧接に必要な熱量を得ることができないので十分
に満足できる継手特性を得ることができず、一方
摩擦時間が7秒を越えてもそれ以上の継手特性向
上効果が得られないという理由によるものであ
る。 また、アプセツト圧力P2を、式 660(ndP1)-0.44 で得られる値以上と限定したのは、その値未満の
アプセツト圧力にすると、前述したように継手部
の機械的性質が母材のそれに匹敵するような良好
なものとならないからである。 ついで、実施例により、比較例と対比しながら
この発明を具体的に説明する。 実施例 1 まず、Al:5.94重量%、V:4.05重量%、O:
0.12重量%、Ti及びその他の不可避不純物:残
り、から成る成分組成を有し、直径が32mmのチタ
ン合金丸棒を用意し、このの丸棒同士を第1表に
示されるような摩擦圧接条件にてブレーキ式摩擦
圧接を行つた。 得られた圧接部材について、その継手部の機械
的性質を測定したところ、同じく第1表に示され
るような結果が得られた。なお、同様部材の母材
部の機械的性質をも測定したところ、シヤルピー
衝撃値は4.3Kg・m/cm2、曲げ強度は公称最大曲
げ応力で380Kg/mm2、引張強さが98.0Kg/mm2の値
を示した。 第1表に示される結果からも、摩擦圧接条件が
本発明の範囲を満足している試験番号1のもの
は、その継手部の機械的性質が母材とほとんど変
わらないすぐれた値を示しているのに対して、ア
プセツト圧力が、式、
【表】
【表】
660(ndP1)-0.44
の値より低いアプセツト圧力P2の試験番号2の
ものは、曲げ強度が母材相当に達しているにもか
かわらず、特に継手部のシヤルピー衝撃値が極め
て低くなつていることがわかる。 実施例 2 Al:5.79重量%、V:5.35重量%、Sn:1.76重
量%、Cu:0.45重量%、O:0.15重量%、Ti及び
その他不純物:残り、から成る成分組成を有し、
外径が46mm、肉厚が4mmのチタン合金管を用意
し、この管材同士を第2表に示されるような摩擦
圧接条件にてブレーキ式摩擦圧接を行つた。 得られた圧接部材について、その継手部の機械
的性質を測定したところ、同じく第1表に示され
るような結果が得られた。なお、同様部材の母材
部の機械的性質を測定したところ、シヤルピー衝
撃値は2.8Kg・m/cm2、公称最大曲げ強度は410
Kg/mm2、引張強さが113Kg/mm2の値を示した。 第2表に示される結果からも、摩擦圧接条件が
本発明の範囲を満足している試験番号3のもの
は、その継手部の機械的性質が母材とほとんど変
わらないすぐれた値を示しているのに対して、ア
プセツト圧力が、式、 660(ndP1)-0.44 の値より低いアプセツト圧力P2の試験番号4の
ものは、特に継手部のシヤルピー衝撃値が極めて
低くなつていることがわかる。 上述のように、この発明によれば、α+β型チ
タン合金材を、面倒な雰囲気調整を行なうことも
なく、低コストで能率良く接合することができ、
しかも母材とほとんど変わらない良好な機械的性
質を有する継手部を安定・確実に実現できるな
ど、工業上有用な効果がもたらされるのである。
ものは、曲げ強度が母材相当に達しているにもか
かわらず、特に継手部のシヤルピー衝撃値が極め
て低くなつていることがわかる。 実施例 2 Al:5.79重量%、V:5.35重量%、Sn:1.76重
量%、Cu:0.45重量%、O:0.15重量%、Ti及び
その他不純物:残り、から成る成分組成を有し、
外径が46mm、肉厚が4mmのチタン合金管を用意
し、この管材同士を第2表に示されるような摩擦
圧接条件にてブレーキ式摩擦圧接を行つた。 得られた圧接部材について、その継手部の機械
的性質を測定したところ、同じく第1表に示され
るような結果が得られた。なお、同様部材の母材
部の機械的性質を測定したところ、シヤルピー衝
撃値は2.8Kg・m/cm2、公称最大曲げ強度は410
Kg/mm2、引張強さが113Kg/mm2の値を示した。 第2表に示される結果からも、摩擦圧接条件が
本発明の範囲を満足している試験番号3のもの
は、その継手部の機械的性質が母材とほとんど変
わらないすぐれた値を示しているのに対して、ア
プセツト圧力が、式、 660(ndP1)-0.44 の値より低いアプセツト圧力P2の試験番号4の
ものは、特に継手部のシヤルピー衝撃値が極めて
低くなつていることがわかる。 上述のように、この発明によれば、α+β型チ
タン合金材を、面倒な雰囲気調整を行なうことも
なく、低コストで能率良く接合することができ、
しかも母材とほとんど変わらない良好な機械的性
質を有する継手部を安定・確実に実現できるな
ど、工業上有用な効果がもたらされるのである。
第1図はTi−6Al−4Vに関する摩擦圧接条件
と各種継手性能との関係を示した線図、第2図は
Ti−6Al−4Vに関する摩擦圧接条件とシヤルピ
ー衝撃値との関係を示す線図、第3図はTi−6Al
−4Vに関する丸棒の最良継手性能に及ぼす丸棒
寸法の影響を示す線図、第4図はTi−6Al−4V
に関する径:32mmの丸棒及び種々の径の管の最良
継手性能と摩擦圧接条件との関係を示す線図であ
る。
と各種継手性能との関係を示した線図、第2図は
Ti−6Al−4Vに関する摩擦圧接条件とシヤルピ
ー衝撃値との関係を示す線図、第3図はTi−6Al
−4Vに関する丸棒の最良継手性能に及ぼす丸棒
寸法の影響を示す線図、第4図はTi−6Al−4V
に関する径:32mmの丸棒及び種々の径の管の最良
継手性能と摩擦圧接条件との関係を示す線図であ
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 α+β型チタン合金の丸棒又は管を、摩擦時
間が3〜7秒で、かつ下記式を満足する条件にて
ブレーキ式摩擦圧接することを特徴とするα+β
型チタン合金の摩擦圧接方法。 P2≧660(ndP1)-0.44 (但し、n:回転数差(rpm) d:丸棒又は管の直径(mm) P1:摩擦圧力(Kgf/mm2) P2:アプセツト圧力(Kgf/mm2))
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17027982A JPH0228431B2 (ja) | 1982-09-29 | 1982-09-29 | Chitangokinnomasatsuatsusetsuho |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17027982A JPH0228431B2 (ja) | 1982-09-29 | 1982-09-29 | Chitangokinnomasatsuatsusetsuho |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5961584A JPS5961584A (ja) | 1984-04-07 |
JPH0228431B2 true JPH0228431B2 (ja) | 1990-06-25 |
Family
ID=15901995
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17027982A Expired - Lifetime JPH0228431B2 (ja) | 1982-09-29 | 1982-09-29 | Chitangokinnomasatsuatsusetsuho |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0228431B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02160188A (ja) * | 1988-12-12 | 1990-06-20 | Nkk Corp | Ti−Al系金属間化合物とTi基合金の接合方法 |
US6691910B2 (en) * | 2000-12-08 | 2004-02-17 | Fuji Oozx, Inc. | Method of joining different metal materials by friction welding |
WO2008123402A1 (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-16 | Fukui Prefectural Government | 異種金属接合体及びその接合方法 |
JP4277117B2 (ja) | 2007-03-29 | 2009-06-10 | 福井県 | ニッケル・チタン合金材料及び純チタン材料の異種金属接合体並びにその接合方法 |
US8784065B2 (en) | 2011-05-24 | 2014-07-22 | Caterpillar Inc. | Friction welding of titanium aluminide turbine to titanium alloy shaft |
-
1982
- 1982-09-29 JP JP17027982A patent/JPH0228431B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5961584A (ja) | 1984-04-07 |
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