JPH0413489A - 金属複合材の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は改善された金属複合材、特に爆着クラッド板の
製造方法に関する。

［従来の技術］ 爆発圧着法は、爆薬の爆発エネルギーにより、金属板同
士を毎秒数百メートルの速度で衝突させ、衝突部に発生
するメタルジェットと高圧力の作用により瞬間的に接合
させる方法である。

この方法では接合部では摩擦熱等により高温に達するが
、その保持時間が極めて短いので加熱による影響は小さ
く、冷間圧接法の一種と見なされている。従ってその特
徴は、タンタル、ジルコニウム、ニオブのような高融点
金属と鋼板との接合のような融点差の大きい組合せや、
アルミニウムと鋼、チタニウムと鋼のように加熱により
脆い金属間化合物を生成しやすい金属組合せのような従
来の接合方法では困難または不可能である金属間でも接
合させることが出来ることにある。

このように爆発圧着法は、従来の溶融溶接法や圧延法で
は不可能であった金属組合せを接合可能にし、多くの実
用金属間のクラッド化を可能にしたが、現在でも接合困
難な金属組合せや、実用的な大きな寸法で良好な物性の
クラッドが得られない金属組合せも存在する。これらは
爆発圧着時の極めて短時間の加熱でも接合界面部に脆い
金属間化合物を多量に生成させる金属組合せであり、マ
グネシウムを含むアルミニウム合金とオーステナイト系
ステンレス鋼の接合が一例として挙げられる。

直接接合させることが困難な材料間のクラッドを得る方
法として、合わせ材と母材の間に両材料に対し冶金的適
合性の良い第三の材料（以下媒接材と称する）を挿入し
、２回の爆着または３枚の板を同時に接合させる方法（
以下３層間時爆着と称す。）が提案され、実際の多くの
適用例がある。このような媒接材を用いる考え方は両方
の材料に冶金的適合性のある異種の金属材料を選択する
ことにあり、媒接材の板厚については、製造時の板厚制
限及びコスト面を考慮して決定されている。この媒接材
方式では、媒接材として通常、純アルミニウム、チタニ
ウム、ニッケル、銀等の価格の高い材料かまたは強度の
低い材料か用いられており、コスト面及びクラッドの強
度面で問題がある。

［発明が解決しようとする課題］ 本発明者は異種金属の接合界面部に生成する金属間化合
物を減少させ、クラッドの物性を改善すると共に従来爆
発圧着法に於いても接合不可能であった金属間の接合を
可能にしようとする方法である。

［課題を解決するための手段］ 上記課題を解決するために、鋭意検討した結果本発明を
するに至った。即ち、本発明の構成は２種類の金属材料
を爆発圧着するに際し、合わせ材の質量の５０％以下の
質量を持つ薄板（以下中間材と称する）を合わせ材と母
材の間に挿入し、３枚の板を同時に爆着するクラッド板
の製造方法である。この方法によって合わせ材と中間材
の接合界面部で生成する金属間化合物を少なく抑え、従
来接合不可能であった組合せの金属の接合を可能にした
。この考え方はパイプ形状での接合にも適用できる。す
なわち外管の質量の５０％以下の薄肉パイプを内外管の
間に挿入して、外側より同時に接合することで金属間化
合物を少なく抑えることができる。

２種類の金属を爆発圧着する際、接合を生じるためには
衝突速度及び衝突角度をある範囲に入れることか必要で
あり、金属の組合せによって接合条件範囲は決まる。ア
ルミニウムと鋼、チタニウムと鋼のように接合界面部で
金属間化合物を作り易い組合せでは、金属間化合物の量
がクラッドの接合強度や加工性の面で実用上問題になら
ない程度に抑られている。

一般に爆薬量が少ないと変形のための圧力が不足し、衝
突位置で材料を十分に変形させることができず接合は生
じない。また適正な条件以上に爆薬量を増すにつれ接合
部で生じる合金の量が多くなり、ついには生成した合金
層の部分より剥離するようになる。非常に合金を生じ易
い金属同士の接合の際には、接合範囲内でも下限の薬量
を用いることが必要である。従来から接合が困難とされ
ている金属組合せは特に合金を生成し易く、極端な場合
は接合に必要な最小の薬量でも界面に生成した合金によ
って剥離を生じることになる。このような金属組合せに
対して良好な物性のクラッド板をうるため、接合界面部
で生成する合金量に大きく影響を与えると考えられる接
合界面部で消費されるエネルギーを、できるだけ小さく
することが必要であり、その方法について実験を繰り返
した結果、中間材に質量の小さい薄肉の板を用いれば良
好な接合が得られることが判明した。中間材の肉厚は合
わせ材の質量と中間材の質量によって決定することが必
要であり、実験結果では中間材の質量は合わせ材の質量
の５０％以下にすることが必要で、金属間化合物を生成
しやすい材料組合せでは３０％以下にすることにより、
より好ましい物性のクラッドが得られることが判明した
。

合わせ材の密度が低くかつ板厚が薄い場合、中間材の質
量をその５０％以下に抑えることは製造時の取扱上難し
くなる。そのような場合には合わせ材の上に飛翔板を用
い、中間材の質量は両方の質量の和に対して５０％以下
にすれば良い。

［実施例コ 以下、実施例及び比較例によって、本発明を具体的に説
明する。

実施例１ 合わせ材である厚さ４鰭のアルミニウム合金板と母材で
ある厚さ９龍のステンレス鋼板の間に、中間材として厚
さ０．５〜０．１順のステンレス鋼薄板を挿入した。

合わせ材の質量と中間材の質量の比が３５〜７％となる
ような厚さの中間材を用いて３層間時爆着を行なった。

その結果は表１に示すように各厚さの中間材に対して良
好な接合ができる接合条件範囲が見出された。

接合界面部に数μ■の金属間化合物が見られたが、剥離
強度は約２０　ｋｇｆ／ｍｍ　２であった。

表１　爆発接合 ○：良好　△：可　×、不可 Ｒ：爆薬の質量７合わせ材の質量 比較例１ 実施例１で用いたものと同じ合わせ材と母材とを直接合
わせ、接合パラメータである爆薬量を２５ｋｇ／ｒｒｆ
〜８ｋｇ／ｒｒｆまで変化させ、間隙を２關〜２０ｍｍ
まで変化させて接合を行った。その結果、爆薬量が１５
ｋｇ／ｒｒｒ以上では、爆薬量が多くなるにつれて海面
部が黒く変色し接合しない。この変色部をＸ線マイクロ
アナライザーで分析した結果、鉄とアルミニウムの金属
間化合物ＦｅＡｌ３が多く存在していた。爆薬量が１５
）ｃｇ／ｒ＋ｆ未満では衝突した板表面に黒い変色は見
られないようになるが、衝突エネルギー不足と考えられ
、両材料かぶつかった痕跡のみてあり接合は得られなか
った。

実施例２ 肉厚４　ｍｍのアルミニウム合金Ａ　６０６１製の管と
ステンレス鋼管のパイプクラッド［（４＋３）厚×７６
径×７００長］を作製するために、合わせ材の質量の約
２０％に相当する肉厚０．３ｍｍのステンレス管を中間
に挿入し、爆薬量を合わせ材の質量の１．５倍として外
側から同時爆着を行なった。

その結果は変形の大きい両端約５０關を除き良好な接合
性を示した。

比較例２ 実施例２における中間材であるステンレス管を用いなか
った以外は実施例２と同じ条件で爆着を行な弓だところ
、クラッドには機械的なかしめ力は作用しているが、接
合界面部に生成した金属間化合物のために、接合強度は
殆どゼロであった。

実施例３ アルミニウム合金Ａ　５０８３とステンレス鋼５ＵＳ３
０４の爆着に関し、中間材に厚さ１關の５ＬＩＳ３０４
を用い、合わせ材の板厚を変化させた場合の爆着結果を
表２に示す。爆薬量は合わせ材質量の１．５倍とし、爆
着後の接合状態は金属顕微鏡及びはつり試験により調査
した。

試験の結果、中間材の質量が合わせ材質量の約半分以下
で接合が可能となり、更に小さ（なるに従って接合強度
か高くなっている。

表２　接合実験結果 実施例４ 板厚３　ｍｍのアルミニウム合金Ａ　５０８３と厚さ１
０關のステンレス鋼板を接合するに際し、１關の中間材
を使用した。合わせ祠の質量を増すため、板厚３龍の軟
鋼板とＡ　５０８３を両面粘着テープで接着した。爆着
後軟鋼板とアルミニウム合金板は容易に分離することが
でき良好な３層クラッド鋼が得られた。この方法は、合
わせ材の質量が小さい場合のクラッドの有効な製造方法
であることが確認された。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明の方法によって、従来爆発
圧着が困難であった金属を組合せたクラッド板を簡単に
製造することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の詳細な説明するための各材料の配置の
模式図、第２図は従来の方法を説明すための各材料の配
置の模式図である。 １・・・合わせ材、２・・・中間材、３・・・母材、４
・・・爆薬。 特許出願人　旭化成工業株式会社 代理人　弁理士　旭　　　　　宏 代理人　弁理士　小　松　秀　岳

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ２種類の金属材料を爆発圧着するに際し、合わせ材の質
   量の５０％以下の質量をもつ薄板を合わせ材と母材の間
   に挿入し、３枚の板を同時に接合させることを特徴とす
   るクラッド板の製造方法。