JPH0228204Y2

JPH0228204Y2 -

Info

Publication number: JPH0228204Y2
Application number: JP1982055582U
Authority: JP
Priority date: 1982-04-19
Filing date: 1982-04-19
Publication date: 1990-07-30
Also published as: JPS58159251U

Description

【考案の詳細な説明】本考案はバター、マーガリン等の食料品を充填
し、消費者が該食料品を他の容器に移し替えるこ
となく食卓に供し得るようにした合成樹脂製の包
装用容器に被冠する蓋に関し、更に詳細には内容
物を取り出すときに、蓋の一側部分を容器に被着
させたままの状態で他側を大きく開放することが
できると共に一旦開放した時またはその状態を維
持して取り出しを容易に行うことができるように
なした蓋に係わる。

バター、マーガリン等の食料品を充填する包装
用容器に被冠する従来の蓋は、使用の都度一々全
体を容器本体に着脱しなければならず、煩わしい
と共に蓋がテーブルから落ちて汚れる等の虞れが
あり好ましくない。

そこで、本考案は蓋を中央部寄りの箇所におい
て折曲げ自在となして、一側部分は容器本体に被
着したままで他側部分のみを大きく開放すること
ができるようになし、もつて上記欠点を解消すべ
くなされたものである。そして本考案は更に蓋の
一側を開放したときにはこの開放状態を保持する
ことができるようになし、もつて取り出しを容易
に行うこともできるようになしたものである。

以下、本考案を図示した実施例に即して更に詳
細に説明する。

第１図乃至第１１図は本考案の実施例を示すも
のであり、図中１は蓋本体である。また該蓋本体
１は天板部２と該天板部２の外周に設けられる外
縁部３とからなつている。尚第１図に示した天板
部２は外縁を若干残して中央部を凹ませている。
また、外縁部３は垂直としたものを示してある
が、これに限らないものである。４は外縁部３の
下端部内側に形成された係合突起であり、容器本
体の上端部に設けた突条部に係合するものであ
る。５は外縁部３の下端部外側に形成された水平
突条である。６は天板部２の略中央に、幅方向に
沿つて全幅にわたつて設けられたヒンジ部であ
り、これにより天板部２の一側部分２ｂを開閉自
在とするものである。７は外縁部３に前記ヒンジ
部６と連続するように設けられた切離可能部であ
る。尚該切離可能部は第６図に示す如く種々に構
成することができる。第６図イは溝を設けて薄肉
に形成するか或いはミシン目状の切取線とするも
のであり、ロは前記イと同様にして下端部を切欠
したものであり、ハは下端部を僅かに残してスリ
ツトを入れて構成したものである。この切離可能
部７は蓋を初めて開くときに切断される。８，８
は天板部２のヒンジ部６の両端位置に設けられる
摩擦係合部であり、ヒンジ部６を挾んで食い違い
状に段部９，９を設け、且つ該段部９，９の内の
いずれか一側の段部、図示した実施例では２ｂ側
の段部の幅l₁を他側の段部（２ａ側の段部）の幅
l₂より徐々に奥に行くに従つて狭くなして形成さ
れる。これにより蓋の一側部分２ａを開いたとき
に段部９，９の摩擦力が大きくなり、確実に保持
することができる。且つまた段部９，９と、この
段部９，９に対向する面１０，１０とは逆ハの字
形をなすように傾斜面とすることが望ましい。こ
れにより蓋を大きく開いた状態で保持することが
できる。尚、該傾斜面は必ずしも逆ハの字形に限
らない。また、段部９，９の深さL₁は天板部２
の凹みの深さL₂より若干深くすることが望まし
い。また１１，１１は天板部２の非開放側２ａの
前記段部９より若干離れた位置に設けられたスリ
ツトであり、１２は該スリツトの下端部に位置し
て設けられる前記係合突起４より内方に大きく突
出した係合突起である。これにより蓋の開放時に
非開放側部分の持ち上がりを防止するものであ
る。また第８図は容器本体を示すものであり、該
容器本体１３の上端部１４には前記蓋本体１にお
ける摩擦係合部８，８と対応する箇所にこれが嵌
まり込む切込部１５，１５を設けている。また、
容器本体１３の上端部の係合突条１４′は第８図
Ａの如く切込部１５，１５を除くか或いは第８図
Ｂの如く切込部１５，１５をとりまくようにして
設ける。

然して、上記構成からなる本考案の第１の実施
例の作用について説明すると、蓋本体１を容器本
体１３に被せると、蓋本体１の係合突起４が容器
本体１３の係合突条１４′に係合して被蓋される。
そして内容物を取り出すときに天板部２の開放側
部分２ｂを上方に持ち上げると、ヒンジ部６から
折れ曲つて開放される。尚開放するときには係合
突起１２によつて持ち上がりが防止される。そし
てこのときには開放される側の段部９の側面９ａ
と非開放側の段部９の側面９ａとが強く擦れ合
う。更に開放して起こすと第２図の如く、摩擦力
は更に強まり、開放側部分２ｂは非開放側部分２
ａ側に傾いた状態で保持される。したがつて、大
きく開いた状態で保持しておくことができる。

また本考案の天板部２は第９図及び第１０図の
如く構成してもよい。第９図は天板部２の非開放
側部分２ａをその段部９の位置まで凹ませないで
構成するものであり、また第１０図は天板部２の
開放側、非開放側のいずれの部分をも凹ませない
で構成するものである。尚作用効果は前記の実施
例と同様であるので、同一部分には同一符号を付
して詳細な説明は省略する。

また、第１１図は天板２に設けられる切離開口
可能部１６を示すものである。尚該切離開口可能
部１６を切離してナイフを挿入しておくものであ
る。

第１１図Ａは外縁部３の下端から天板部２にか
けて肉薄とするための溝又はミシン目１６ａ，１
６ｂを二本平行して設け、その溝又はミシン目１
６ａ，１６ｂの後端部にヒンジ１６ｃを設けるも
のである。尚該ヒンジ１６ｃは溝又はミシン目と
してもよい。第１１図Ｂは外縁部３の下端から上
端まで肉薄とするための溝又はミシン目１６ｄ，
１６ｅを二本平行して設けると共に天板部２にス
リツト１６ｆを設けて摘みやすくしたものであ
る。また第１１図Ｃは外縁部３にその中央部を僅
かに残して下端から上端にかけて二本の平行した
スリツト１６ｇ，１６ｈを設けると共に天板部２
にそのスリツト１６ｇ，１６ｈにまたがるスリツ
ト１６ｉを設けたものである。尚、第１１図Ｂ及
び第１１図Ｃの場合には容器本体の上端部の該切
離開口可能部１６と対応する箇所に下方に向けて
ナイフが入る程度の切込部を形成するものであ
る。

本考案は上記の如き構成、作用であるから、蓋
の一側部分を容器に被せたままの状態で他側を大
きく開放することができると共に一旦大きく開放
した時にはその状態を維持することができるもの
であつて、内容物の取り出しに至便である等実用
に供し著効を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第１１図は本考案の実施例を示し、
第１図は斜視図、第２図は蓋の一側を開放した状
態の部分断面図、第３図は要部の部分拡大斜視
図、第４図は第３図中Ａ−A′線断面図、第５図
は摩擦係合部の拡大斜視図、第６図は第５図中Ｂ
部分の拡大図、第７図はスリツト部の部分拡大断
面図、第８図は容器本体の斜視図、第９図及び第
１０図は天板部の他の実施例の斜視図、第１１図
は切離開口可能部の斜視図である。１…蓋本体、２…天板部、３…外縁部、４…係
合突起、６…ヒンジ部、７…切離可能部、８…摩
擦係合部、９…段部、１０…段部との対向面、１
１…スリツト、１２…係合突起、１７…係止部、
１８…突起、１９…凹部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

天板部の所要箇所に幅方向にヒンジ部を設け、
該ヒンジ部の箇所にてこれを挟むように天板部の
開放側部分と非開放側部分を分断し、更に前記天
板部の開放側部分と非開放側部分の前記ヒンジ部
を挟んで向き合つた箇所に、ヒンジ部よりも高く
なるように食い違い状に段部を形成して、一側の
段部の幅を奥に行くに従つて他側の段部の幅より
も狭くした摩擦係合部を設けたことを特徴とする
包装用容器の蓋。