JPH02275606A - 平面インダクタ - Google Patents

平面インダクタ

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JPH02275606A
JPH02275606A JP1169635A JP16963589A JPH02275606A JP H02275606 A JPH02275606 A JP H02275606A JP 1169635 A JP1169635 A JP 1169635A JP 16963589 A JP16963589 A JP 16963589A JP H02275606 A JPH02275606 A JP H02275606A
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planar inductor
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は平面インダクタに関する。
(従来の技術) 従来よりスパイラル状又はつづら折れ状の導体コイルの
両面を絶縁層を介して強磁性体層で挟んだ構造の平面イ
ンダクタが知られている。第1図(A)及び(B)にこ
のような平面インダクタの一例を示す。なお、同図(A
)はこの平面インダクタの平面図であり、同図(B)は
同図(A)のA−A’線に沿う断面図である。
第1図(A)及び(B)において、平面状導体コイル1
は絶縁層3bの両面にスパイラルコイル2a。
2bを設け、これらスパイラルコイル2a及び2bをス
ルーホール4で電気的にかつ各スパイラルコイル2as
 2bに同方向の電流が流れるように接続した構造を有
している。ここで、第2図(A)中の実線及び破線はそ
れぞれ絶縁層3bの表面側及び裏面側にあるスパイラル
コイル2 a s2bの中心の軌跡を表わしている。こ
の平面状導体コイル1の両面を絶縁層3a、3cを介し
て強磁性薄帯又は強磁性薄膜5a、5bで挟むことによ
り平面インダクタが構成されている。以上の各部材から
なる平面インダクタの端子6a、6b間にインダクタン
スが形成される。
(発明が解決しようとする課題) 前述した平面インダクタは例えばDC−DCコンバータ
などの出力側のチョークコイルに適用される。この場合
、平面インダクタには直流が重畳された高周波電流が流
れるので、良好な直流重畳特性が要求される。
ところが、従来の平面インダクタは、直流重畳特性が悪
いという問題があった。これは、従来使用されている強
磁性薄帯の磁気特性が不適当なためである。すなわち、
第1図の平面インダクタにおいては、磁束は両面の強磁
性薄帯5a、5bの面内方向を流れ、高インダクタンス
を得るためには高透磁率強磁性薄帯が用いられる。しか
しながら、高透磁率強磁性薄帯の飽和磁化が低い場合に
は、小さな直流磁場が重畳されても磁束密度が飽和して
インダクタンスが低下し、直流重畳特性が悪くなる。例
えば、高透磁率強磁性体としてはCo系非晶質合金が知
られているが、その飽和磁化はフェライトよりも高いも
のの充分ではなく、直流重畳特性は悪い。
なお、強磁性薄帯としてCo系非晶質合金を用いる場合
でも、これを積層すれば直流重畳特性をある程度改善す
ることができる。しかし、非晶質合金を積層すれば、そ
れだけ平面インダクタの厚さが増すため、平面インダク
タの薄形化という目的からすると好ましくない。
このように平面インダクタの直流重畳特性が悪いと、イ
ンダクタンスが低下し、制御が困難になってDC−DC
コンバータの効率が低下するため、そのままではDC−
DCコンバータなどへ適用することは不適当である。し
たがって、直流重畳特性の改善には、高透磁率強磁性薄
帯の飽和磁化が高いことが要求される。
更に、インダクタンスの直流重畳特性を改善できたとし
ても、これら平面インダクタを適用したDC−DCコン
バータの効率に関しては、強磁性薄帯の高周波損失のた
めに、その向上には限度がある。したがって、従来のフ
ェライト製インダクタを使用した場合に匹敵する高効率
を得るためには、強磁性薄帯の高周波損失を少なくする
必要がある。
なお、強磁性薄帯として用いられる非晶質合金は正の飽
和磁歪を有するものが多い。このように正の飽和磁歪を
有する非晶質合金を一般のトロイダル状磁心にして用い
る場合には、曲げ応力による逆磁歪効果により歪取り熱
処理時に複雑な磁気異方性が発生し、実効透磁率などの
軟磁気特性は劣化する。一方、これらの非晶質合金を平
面インダクタに適用する場合には、これらの薄帯を平面
状態で使用するため、前述した逆磁歪効果による軟磁気
特性の劣化は少なく、これら合金の軟磁気特性を充分に
活用することができる。したがって、トロイダル状磁心
と平面インダクタとでは、強磁性体を同様に取り扱う必
要はない。
しかし、本発明に係る平面インダクタは、実際には外装
用モールド樹脂でモールド被覆された状態で使用される
。このため、非晶質合金薄帯が正の飽和磁歪を有する場
合、液状のモールド樹脂を表面に被覆して硬化させる際
に、モールド樹脂の収縮に伴って強磁性薄帯にも圧縮応
力が加わり、逆磁歪効果により実効透磁率が低下し、イ
ンダクタンスが低下するという問題点が生じる。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであ
り、直流重畳特性の良好な平面インダクタを提供するこ
とを目的とする。また、強磁性薄帯の高周波損失を少な
(し、DC−DCコンバータに適用されてもその効率を
低下させることのない平面インダクタを提供することを
目的とする。
更に、モールド被覆されても、インダクタンスの低下を
防止できる平面インダクタを提供することを目的上する
[発明の構成コ (課題を解決するための手段と作用) 本発明の平面インダクタは、平面状導体コイル又はこれ
らの積層体の両面を絶縁層を介して強磁性薄帯又はその
積層体で挟んだ平面インダクタにおいて、前記強磁性薄
帯として、飽和磁化4πMsが4πM5≧10kGであ
り、厚さが1001以下のものを用いたことを特徴とす
るものである。
本発明の平面インダクタにおける平面状導体コイルとは
、通常、例えば第1図に示されるように絶縁層の表面及
び裏面にスパイラルコイルを設けて各スパイラルコイル
をスルーホールを通して接続した構造のスパイラル状2
層導体コイルを指す。
なお、端子の取出しに支障が生じなければ、スパイラル
状導体コイルとしてはスパイラルコイルが1層だけのも
のでもよい。また、スパイラル状導体コイルを積層する
とインダクタンスが増大するが、この場合スパイラル状
導体コイル間には絶縁層のみを介在させ、強磁性薄帯を
介在させないことが望ましい。これは、スパイラル状導
体コイル間に強磁性薄帯を介在させてもインダクタンス
の増大にはほとんど寄与せず、かえって平面インダクタ
全体の厚さを増大させて単位体積当りのインダクタンス
を低下させるためである。
本発明において、強磁性薄帯の飽和磁化4πMsを10
kG以上としたのは、4yrVi5が10kG未満では
直流重畳特性が悪くなるためである。
本発明において、強磁性薄帯(積層体の場合には各層の
強磁性薄帯)の厚さを1001以下としたのは以下のよ
うな理由による。すなわち、一般に平面インダクタをD
C−DCコンバータなどに適用し10kHz以上の周波
数帯で使用することを面周とした場合、強磁性薄帯の厚
さが1001を超えると表皮効果によって磁束は内部ま
で入らなくなり、強磁性薄帯の厚さが増加した割にはイ
ンダクタンスは増加せず、単位体積当りのインダクタン
スはかえって低下するためである。なお、強磁性薄帯の
厚さは41以上であることが望ましい。これは、強磁性
薄帯の厚さが41未満であると、スパイラル状導体コイ
ルに電流が流れることによって生じる磁束がすべて通る
のに必要な断面積が得られないために漏れ磁束が多くな
ってインダクタンスが著しく低下し、単位体積当りのイ
ンダクタンス値が低下するためである。
本発明において、前記強磁性薄帯としては、10kll
zにおける実効透磁率μlokがμIOk≧I×104
であるものが望ましい。このような強磁性薄帯を用いれ
ば、高インダクタンスの平面インダクタを得ることがで
きる。
本発明において用いられる強磁性薄帯としては、例えば
一般式 %式% (ただし、MはT 1 % V s Cr s M n
 % Co −。
Ni5Zr、Nb、Mo、Hf5Ta、W、Cuのうち
少なくとも1種、XはS i、B、P、C。
Ge、Af)のうち少なくとも1種、0≦a≦0.15
.12≦b≦30)で表わされる非晶質合金薄帯が用い
られる。
この非晶質合金薄帯を構成する各元素の作用及び組成に
ついて説明する。
Mは高周波領域における透磁率の向上及び結晶化温度の
上昇に寄与する成分である。Mはごく微量添加するだけ
で前記作用を発揮するが、実用上はa≧0.01である
ことが望ましい。なお、a>0.15の場合にはキュリ
ー温度が低くなりすぎ、実用上好ましくない。
Xは非晶質化に必須の元素である。たたし、実用上熱安
定性を考慮した場合、SiとBとの組み合わせが好まし
い。なお、b<、12及びb〉28では非晶質化が困難
となるため、12≦b≦28が好ましく、更に15≦b
≦25が好ましい。Siは2〜13%、好ましくは2〜
8%が良好である。
このような組成を有する非晶質合金の大部分は10kG
以上の飽和磁化を有し、最適歪取り熱処理によって、1
×104以上の実効透磁率が得られる。
本発明の目的を達成するためには、飽和磁化及び透磁率
がともに高い強磁性薄帯を用いることが特に望ましい。
このような高透磁率、高飽和磁化を有する磁性薄帯とし
て、例えば F e73.scu  1 Nb3  S  i13,
58gなる組成の非晶質合金を結晶化温度よりも高い温
度で熱処理することにより得られる超微細結晶粒合金薄
帯が挙げられる。この磁性合金は高透磁率(10kHz
における実効透磁率11 +o* −5xto’ )高
飽和磁化(4πM s = 13.5k G )を有す
る。このような磁性合金薄帯を用いることにより、高イ
ンダクタンス値を有し、直流垂立特性の良好な平面イン
ダクタが得られる。
本発明において、平面インダクタを構成する強磁性薄帯
又はその積層体は複数の部分に分割することが望ましい
。強磁性薄帯又はその積層体は複数の部分に分割するこ
とにより、高周波損失を減少することができ、このよう
な平面インダクタを用いて製造されるDC−DCコンバ
ータの効率が向上する。これは以下のような理由による
。一般に、インピーダンスZの実抵抗分Rは、R−m2
πf*Lstanδ で表わされる。ここで、fは周波数、Lはインダクタン
ス、tanδは高周波損失である。この式から明らかな
ように、Rはtanδに比例した値となる。そして、強
磁性薄帯又はその積層体を複数の部分に分割すると、渦
電流損tanδが減少し、Rが低下する。また、例えば
出力側にインダクタンスを有する非絶縁・降圧型DC−
DCコンバータの効率ηは、近似的にη−10ORL 
/ (RL +R)(%)(ただし、RLは負荷抵抗)
で表わされる。
したがって、Rが小さいほうがDC−DCコンバータの
効率が向上する。
本発明に係る平面インダクタは、通常、その全体を外装
用モールド樹脂で被覆した形態で使用される。この場合
、平面インダクタを構成する強磁性薄帯又はその積層体
の両面に、モールド樹脂の収縮力緩和層として、例えば
モールド樹脂の硬化温度よりも熱変形温度が高い有機高
分子フィルムを積層し、平面インダクタの側面を接着剤
で塞いだ状態で、全体をモールド樹脂で被覆することが
望ましい。このように強磁性薄帯又はその積層体の両面
に、モールド樹脂の硬化温度よりも熱変形温度が高い有
機高分子フィルムを積層しておけば、モールド樹脂が硬
化して収縮する際に生じる収縮力を緩衝することができ
、収縮力が強磁性薄帯又はその積層体に伝わるのを防止
して、逆磁歪効果によるインダクタンスの低下を防ぐこ
とができる。
収縮力緩和層として用いられる熱変形温度が高い有機高
分子フィルムとしては、例えばポリフェニレンサルファ
イド(P P S)が挙げられる。なお、同様の効果が
得られれば、収縮力緩和層は有機高分子フィルムに限ら
ないことはいうまでもない。このような収縮力緩和層の
厚さは20塵以上であることが望ましい。これは、収縮
力緩和層の厚さが20−未満であると、しわが入りやす
くなり、モールド樹脂が硬化して収縮する際に生じる収
縮力を緩衝することができず、収縮力が強磁性薄帯又は
その積層体に伝わって、逆磁歪効果によるインダクタン
スの低下を防ぐことができなくなるためである。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面をり照して説明する。
実施例1〜4、比較例1.2 実施例1〜4、比較例1.2においては、第1図(a>
 、(b)に示すのと同様な単層タイプの平面インダク
タを作製した。
25gm厚のポリイミドフィルム(絶縁層3b)の両面
に351厚のCu箔を両張りして中央部のスルーホール
4を通して接続した両面FPC板(フレキシブルプリン
ト回路板)を用意し、両面のCu箔をエツチングして外
周部の寸法が20mm X 20mu。
コイル線幅2501、コイルピッチ500J#、コイル
巻線数40回(各面20回)のスパイラルコイル2a。
2bに加工して、スパイラル状導体コイル1を作製した
。このスパイラル状導体コイル1の両面を7!s厚のポ
リイミドフィルム(絶縁層3a、3()を介して、1辺
の長さ25關の正方形の強磁性薄帯(強磁性薄帯5a、
5b)で挟むことにより平面インダクタを作製した。
実施例1 単ロール法により作製された、 (F eo95Nbo、os) 82S i b B1
2なる組成を有し、平均厚さ161、幅25mmの非晶
質合金薄帯から1辺の長さ25 mmの正方形に切り出
したものを強磁性薄帯として用いた。この非晶質合金薄
帯については、10kHzにおける実効透磁率μ、。k
−IXIO’、飽和磁化4πM s −124k Gで
ある。
実施例2 単ロール法により作製された、 F e7ss l 9 B+3 なる組成を有し、平均厚さ161、幅25mmの非晶質
合金薄帯から1辺の長さ25mmの正方形に切り出した
ものを強磁性薄帯として用いた。この非晶質合金薄帯に
ついては、1okllzにおける実効透磁率u +oi
 −2000、飽和磁化4 πM s ” 15.8k
 Gである。
実施例3 単ロール法により作製された、 Fe73.、Cu、Nb5S i、3,589なる組成
を有し、平均厚さ18−1幅25mmの非晶質合金薄帯
を窒素雰囲気中、550℃で1時間熱処理することによ
り得られた超微結晶粒合金薄帯から1辺の長さ25 m
mの正方形に切り出したものを強磁性薄帯として用いた
。この合金薄帯については、10kllzにおける実効
透磁率u +o* −5X 10’ 、飽和磁化4πM
s −13,5k Gである。
比較例1 単ロール法により作製された、 (COo、ssF e o、obN b O,02N 
j O,04) 75S i IOB !5 なる組成を有し、平均厚さ16趨、幅25關の非晶質合
金薄帯から1辺の長さ25龍の正方形に切り出したもの
を強磁性薄帯として用いた。この非晶質合金薄帯につい
ては、10kHzにおける実効透磁率μ+ok−2X 
10’ 、飽和磁化4 πMs −6,7k Gである
実施例1〜3、比較例1の平面インダクタについて、直
流重畳電流とインダクタンスとの関係を調べた結果を第
5図〜第7図に示す。なお、インダクタンス値は50k
Hzで測定した。
第5図〜第7図に示されるように、実施例1〜3の平面
インダクタは比較例1の平面インダクタよりも直流重畳
特性が大幅に改善されている。
実施例4 実施例1と同一の組成、平均厚さ、幅を有する非晶質合
金薄帯から25mm X 25mmの正方形に切り出し
たものを5枚積層した積層体を作製した。これらの積層
体に歪取り熱処理を施した後、これらを強磁性薄帯とし
て用いた。
比較例2 比較例1と同一の組成、平均厚さ、幅を有する非晶質合
金薄帯から25mm X 25mmの正方形に切り出し
たものを5枚積層した積層体を作製した。これらの積層
体に歪取り熱処理を施した後、これらを強磁性薄帯とし
て用いた。
実施例4及び比較例2の各平面インダクタについて、直
流重畳電流とインダクタンスとの関係を調べた結果を第
8図に示す。なお、インダクタンス値は50kllzで
nj定した。
第8図に示されるように、実施例4の平面インダクタは
比較例2の平面インダクタよりも直流重畳特性が大幅に
改善されている。
次に、飽和磁化の値が異なる強磁性薄帯を用いて作製さ
れた同一構造の平面インダクタを、出力電圧5V、2W
級の非絶縁降圧型DC−DCコンバータに適用した場合
の効率について説明する。
空心インダクタンス54μH1コイル抵抗1.8Ωのス
パイラル状導体コイル(約1 m+i厚)の両面を7.
51厚のポリイミドフィルムを介してCo系又はFe系
の非晶質合金薄帯(約151厚)の5層積層体で挟んで
構成される平面インダクタを適用してDC−DCコンバ
ータを作製した場合の、非晶質合金薄帯の飽和磁化4π
M5と、入力電圧15V1出力電圧5V、出力電流0,
4Aの条件におけるDC−DCコンバータの効率ηとの
関係を第9図に示す。
第9図より、4kMs≧10k Gの非晶質合金薄帯を
用いた場合の効率ηは約7096のほぼ一定の値を有す
るが、4kMs<10kGの非晶質合金薄帯を用いた場
合にはインダクタンスの直流重畳特性は悪くなり、効率
ηは低下する。
実施例5.6、参考例1〜3 実施例5.6、参考例1〜3においては、以下のような
積層タイプの平面インダクタを作製した。
251厚のポリイミドフィルムの両面に100傳厚のC
u箔を両張りして中央部のスルーホールを通して接続し
た両面FPC板を用意し、両面のCu箔をエツチングし
て外周部の寸法が20mm X 20mm 。
コイル線幅250p、コイルピッチ500g、コイル巻
線数40回(各面20回)のスパイラルコイルに加工し
、スパイラル状導体コイルを作製した。このスパイラル
状導体コイル2個を7−厚のポリイミドフィルムを介し
て積層し、電気的に並列に接続した積層コイルを作製し
た。更に、この積層コイル2個を7趨厚のポリイミドフ
ィルムを介して積層し、電気的に直列に接続した積層コ
イル(4層積層コイル)を作製した。この積層コイルの
両面を71厚のポリイミドフィルムを介して、複数枚を
組み合わせることにより又は1枚で1辺の長さ25mm
の正方形をなす5層の強磁性薄帯で挾むことにより平面
インダクタを作製した。
実施例5 実施例1と同一の組成、平均厚さ、幅を有する非晶質合
金薄帯から25mm X 12.5mmの矩形状に切り
出したものを5枚積層した積層体を作製した。第2図に
示すように、これらの積層体11に歪取り熱処理を施し
た後、一つの面について2個の積層体11を同一平面上
に隙間なく横に並べて1辺25龍の正方形とし、これら
を強磁性薄帯として用いた。
実施例6 実施例1と同一の組成、平均厚さ、幅を有する非晶質合
金薄帯から25111!I X 25mmの正方形に切
り出したものを5枚積層した積層体を作製した。これら
の積層体に歪取り熱処理を施した後、これらを強磁性薄
帯として用いた。
実施例5及び6の平面インダクタについて、各種特性を
調べた。第10図は直流重畳電流とインダクタンスとの
関係を示す。第11図は直流重畳電流と鉄損との関係を
示す。第12図は直流重畳電流とインピーダンスの実抵
抗分との関係を示す。第13図はこれらの平面インダク
タを用いて構成された、出力5V、2層級の非絶縁降圧
型DC−DCC−式−タについての、出力電流と効率η
との関係を示す。
第10図〜第13図から明らかなように、強磁性薄帯が
2つの部分に分割されている実施例5の平面インダクタ
は、強磁性薄帯が分割されていない実施例6の平面イン
ダクタと比較して、インダクタンスが若干改善され、更
に鉄損が減少することによりインピーダンスの実抵抗分
が減少する。この結果、実施例5の平面インダクタを用
いた非絶縁降圧型DC−DCC−式−タは、実施例6の
平面インダクタを用いたものよりも効率か高くなる。
なお、実施例5.6では強磁性薄帯として、4層M5≧
10kGという条件を満たすものを用い、強磁性薄帯を
分割することにより、前述した効果が得られることを示
した。ただし、この効果は、4層M、≧10kGという
条件を満たしていない強磁性薄帯を用いた場合にも同様
に認められる。このことを以下の参考例1〜3を参照し
て説明する。
参考例1 比較例1と同一の組成、平均厚さ、幅をaする非晶質合
金薄帯から12.5mm X 12.5mmの正方形に
切り出したものを5枚積層した積層体12を作製した。
第3図に示すように、これらの積層体12に歪取り熱処
理を施した後、一つの面について4個の積層体I2を同
一平面上に隙間なく横に並べて1辺25mmの正方形と
し、これらを強磁性薄帯として用いた。
参考例2 比較例1と同一の組成、平均厚さ、幅を有する非晶質合
金薄帯から25mm X 12.5mmの矩形状に切り
出したものを5枚積層した積層体11を作製した。
第2図に示すように、これらの積層体11に歪取り熱処
理を施した後、一つの面について2個の積層体11を同
一平面上に隙間なく横に並べて1辺25 mmの正方形
とし、これらを強磁性薄帯として用いた。
参考例3 比較例1と同一の組成、平均厚さ、幅をaする非晶質合
金薄帯から25mm X 25mmの正方形に切り出し
たものを5枚積層した積層体を作製した。これらの積層
体に歪取り熱処理を施した後、これらを強磁性薄帯とし
て用いた。
参考例1〜3の平面インダクタについて、各種特性を調
べた。第14図は直流重畳電流とインダクタンスとの関
係を示す。第15図は直流重畳電流と鉄損との関係を示
す。第1G図は直流重畳電流とインピーダンスの実抵抗
分との関係を示す。第17図はこれらの平面インダクタ
を用いて構成された、出力5V、2W級の非絶縁降圧!
uDc−DCコンバータの効率ηと出力電流との関係を
示す。
第14図〜第17図からも、前述した実施例5及び6に
ついての第10図〜第13図と同様な傾向が認められる
実施例7.8 実施例7.8では、平面インダクタをモールド被覆した
場合のインダクタンスについて調べた。
実施例7 第4図に示すように、実施例5.6で作製した4層積層
コイル及び外周部の寸法25mm X 25mmの5層
強磁性薄帯を有する平面インダクタ20を用い、強磁性
薄帯の外側両面に外周部の寸法30mm X 30mm
 s厚さ100μmのPPS (ポリフェニレンサルフ
ァイド樹脂)フィルム21を設け、積層コイルの側面を
接着剤22(セメダインスーパー、セメダイン株式会社
製)で塞ぎ、次工程で液状のモールド樹脂に浸した時に
モールド樹脂がコイル及び強磁性薄帯に直接触れないよ
うにした。次に、これをモールド樹脂(セラコート64
0−43、北陸塗装株式会社製)に浸した後、取り出し
た。これを約1時間自然乾燥させた後、150℃で1時
間加熱してモールド樹脂23を硬化させ、モールド平面
インダクタを作製した。
実施例8 強磁性薄帯の外側両面にPPSフィルムを設ける工程、
及び積層コイルの側面を接着剤で塞ぐ工程を行わなかっ
た以外は、実施例7と全く同様にしてモールド平面イン
ダクタを作製した。
比較例3 実施例7と同一の構造、すなわち4層積層コイル及び5
層強磁性薄帯を有する構造であるが、強磁性薄帯が (Co o86F e O,06N b 0.02N 
i O,04) 75S i +oB +5 なる組成を有し、平均厚さIBM、幅25m+iの非晶
質合金薄帯から1辺の長さ25 m+sの正方形に切り
出したものからなる平面インダクタ(すなわち、参考例
3の平面インダクタ)を用い、実施例7と同様にしてモ
ールド平面インダクタを作製した。
実施例7及び8のモールド平面インダクタについて、モ
ールド前後における、直流重畳電流とインダクタンスと
の関係を第18図に示す。実施例7及び比較例3のモー
ルド平面インダクタについて、モールド後における、直
流重畳電流とインダクタンスとの関係を第19図に示す
第18図から明らかなように、強磁性薄帯の外側両面に
PPSフィルムを設けていない実施例8のモールド平面
インダクタでは、モールド前と比較してモールド後のイ
ンダクタンスは約20%低下している。これに対して、
強磁性薄帯の外側両面にPPSフィルムを設けている実
施例7のモールド平面インダクタでは、モールド前と比
較してモールド後のインダクタンスはわずかに約7%低
下しているにすぎない。また、第19図から明ら力1な
ように、強磁性薄帯として飽和磁化が充分でな0非晶質
合金薄帯が用いられている比較例3のモールド平面イン
ダクタでは、実施例7のモールド平面インダクタと異な
り、直流重畳電流が0.3A以上になるとインダクタン
スの低下が著しい。
なお、以上の実施例では平面状導体コイルとしてスパイ
ラル状導体コイルを用いた場合につ(−で述べたが、平
面状導体コイルはつづら折れ状コイルなど他の形状のも
のでもよい。
また、強磁性薄帯として、強磁性薄膜又はその積層体を
用いてもよい。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、直流重畳特性が改
善され、強磁性薄帯の高周波損失を少なく、モールド被
覆されてもインダクタンスの低下全防止でき、DC−D
Cコンノく一夕などに適用可能な平面インダクタを提供
することができ、その工業的価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図(^)は本発明に係る平面インダクタの平面図、
同図(B)は同図(A)のA−A’線に沿う断面図、第
2図は本発明の実施例5における平面インダクタの平面
図、第3図は参考例1における平面インダクタの平面図
、第4図は本発明の実施例7における平面インダクタの
断面図、第5図は本発明の実施例1及び比較例1の平面
インダクタについて直流重畳電流とインダクタンスとの
関係を示す特性図、第6図は本発明の実施例2及び比較
例1の平面インダクタについて直流fffff流電流ン
ダクタンスとの関係を示す特性図、第7図は本発明の実
施例3及び比較例1の平面インダクタについて直流重畳
電流とインダクタンスとの関係を示す特性図、第8図は
本発明の実施例4及び比較例2の平面インダクタについ
て直流重畳電流とインダクタンスとの関係を示す特性図
、第9図は本発明に係る平面インダクタを構成する強磁
性薄帯の飽和磁化とその平面インダクタを適用した非絶
縁降圧型DC−DCC−式−タの効率との関係を示す特
性図、第10図は本発明の実施例5及び6の平面インダ
クタについて直流重畳電流とインダクタンスとの関係を
示す特性図、第11図は本発明の実施例5及び6の平面
インダクタについて直流重畳電流と鉄損との関係を示す
特性図、第12図は本発明の実施例5及び6の平面イン
ダクタについて直流重畳電流とインピーダンスの実抵抗
分との関係を示す特性図、第13図は本発明の実施例5
及び6の平面インダクタを用いて構成された非絶縁降圧
型DC−DCC−式−タについて出力電流と効率との関
係を示す特性図、第14図は参考例1〜3の平面インダ
クタについて直流重畳電流とインダクタンスとの関係を
示す特性図、第15図は参考例1〜3の平面インダクタ
について直流重畳電流と鉄損との関係を示す特性図、第
16図は参考例1〜3の平面インダクタについて直流重
畳電流とインピーダンスの実抵抗分との関係を示す特性
図、第17図は参考例1〜3の平面インダクタを用いて
構成された非絶縁降圧型DC−DCC−式−タについて
出力電流と効率との関係を示す特性図、第18図は本発
明の実施例7及び8のモールド平面インダクタについて
モールド前後の直流重畳特性とインダクタンスとの関係
を示す特性図、第19図は本発明の実施例7及び比較例
3のモールド平面インダクタについてモールド後の直流
重畳特性とインダクタンスとの関係を示す特性図である
。 1・・・スパイラル状導体コイル、2a、2b・・・ス
パイラルコイル、3 as 3 b: 3 c・・・絶
縁層、4・・・スルーホール、5 a 15 b・・・
強磁性薄帯、6a、6b・・・端子、11.12・・・
非晶質合金薄帯の積層体、20・・・平面インダクタ、
21・・・PPSフィルム、22・・・接着剤、23・
・・モールド樹脂。 (A) 出願人代理人 弁理士 鈴江武彦 (B) tJ 1図 WS2図 第 図 イレ7゛クタンス (μH) ol 喀包和モ化 (にG) 第 図 イ′−777〉ス (μH) イシ7“ククシス(μH) 直 ヲを市骨電;1+、。(A) 筆10図 イシタ゛7タニス (μH) l=Ltfeヲtloc(A) 第11図 直5糺t ’k t 5L I oc (A)fE14
図 化77電呵L I□ (A ) −1:t[tt九IDC(A) 第】5図 ミカ電先IQ(A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)平面状導体コイル又はこれらの積層体の両面を絶
    縁層を介して強磁性薄帯又はその積層体で挟んだ平面イ
    ンダクタにおいて、前記強磁性薄帯として、飽和磁化4
    πMsが 4πMs≧10kG であり、厚さが100μm以下のものを用いたことを特
    徴とする平面インダクタ。
  2. (2)強磁性薄帯として、10kHzにおける実効透磁
    率μ_1_0_kが μ_1_0_k≧1×10^4 であるものを用いたことを特徴とする請求項(1)記載
    の平面インダクタ。
  3. (3)強磁性薄帯又はその積層体が、複数の部分に分割
    されていることを特徴とする請求項(1)記載の平面イ
    ンダクタ。
  4. (4)強磁性薄帯又はその積層体の両面に、モールド樹
    脂の収縮力緩和層を形成し、全体をモールド樹脂で被覆
    したことを特徴とする請求項(1)記載の平面インダク
    タ。
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