JPH022733Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、道路の縁石、駐車場の車止め等の成
形あるいは道路端部の舗装を行なう道路舗装用作
業機の回転式ホツパ装置に関するものである。

「従来の技術」 従来、この種の道路舗装用作業機としては、第
５図ないし第７図に示すように、上下方向に移動
調整可能な複数の車輪１を有する装置本体２の前
部に、アスフアルト合材やセメントコンクリート
等の舗装材を収容するホツパ３が取付けられ、か
つこのホツパ３の下部の左側に、ケーシング４ａ
とこのケーシング４ａの内部に回転自在に挿着さ
れたスクリユ４ｂとから成るスクリユコンベア４
が装置本体２の進行方向に沿つて設けられると共
に、このスクリユ４ｂに伝達機構を介して連結さ
れてスクリユ４ｂを回転させるエンジン５が上記
装置本体２の後部に設置される一方、上記スクリ
ユコンベア４の後部で上記エンジン５の左側に、
逆凹字状の加熱室６ａを有する成形チヤンバ６が
配設されて構成されたものが知られている。そし
て、エンジン５の始動により回転させられたスク
リユコンベア４のスクリユ４ｂがホツパ３内に投
入された舗装材を加熱室６ａの山形状の底板（成
形型枠）６ｂの下方に搬送すると共に、必要に応
じて、上記エンジン５の排ガスが排気管７を介し
て加熱室６ａ内に供給されて、上記底板６ｂを介
して上記舗装材を加熱し、該舗装材を上記加熱室
６ａによつて加熱された底板６ｂに沿つて後方に
押し出すことによつて、所定形状の道路の縁石等
を成形する一方、後方に押し出された舗装材の反
力により、装置本体２が、その先端部に取付けら
れたハンドル８の操作方向に進行するようになつ
ている。

「考案が解決しようとする問題点」 ところで、上記道路舗装用作業機にあつては、
舗装工事終了後に、施工現場においてホツパ３や
スクリユコンベア４に付着した舗装材を取除き、
装置の清掃を行う。しかしながら、舗装材は冷え
ると容易に固まることから、その除去作業は極め
て面倒であり、特にホツパ３は小型クレーン等が
ないとこれを施工現場で取外すことができないた
め、その内壁下方部やスクリユコンベア４の内部
の清掃は困難であつた。

本考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、
ホツパの内壁下方部やスクリユコンベアの内部の
清掃が施工現場において容易にできる道路舗装用
作業機の回転式ホツパ装置を提供することを目的
とする。

「問題点を解決するための手段」 上記目的を達成するために、本考案の道路舗装
用作業機の回転式ホツパ装置は、装置本体にホツ
パを、その外面に設けられた支点を中心として回
動自在に取付けて構成したものである。

「作用」 そして、舗装工事終了後に施工現場において、
ホツパを所定方向に回動させ、ホツパの内壁下方
部やスクリユコンベアの内部の清掃を行うことが
できるようにしたものである。

「実施例」 以下、本考案の一実施例を第１図ないし第４図
を参照して説明する。なお、従来例と基本構造を
同一にする部分については、従来例と同一の符号
を付してその説明を省略する。

本実施例においては、装置本体２の前部右側に
エンジン５が設置され、かつ、その左方側には、
入力軸のプーリ１０が上記エンジン５の出力軸の
クラツチ付プーリ１１に伝動ベルト１２を介して
連絡された減速機１３が設けられると共に、これ
らエンジン５と減速機１３の後方側にホツパ１４
が設けられ、また、装置本体２の左方側の下方部
位には、スクリユコンベア４と成形チヤンバ６が
配設されている。

上記ホツパ１４は、鉛直な前板１４ａと、左方
側の鉛直な側板１４ｂと、下方に向つて左方に傾
斜した右方側の側板１４ｃと、下方に向つて前方
に傾斜した後板１４ｄとから形成されたもので、
下部には矩形の排出口１５が形成され、上部には
２組のカバー１６，１６がヒンジ１７，１７を介
してそれぞれ開閉自在に取付けられている。ま
た、上記右方側の傾斜した側板１４ｃの外面の下
方部位には、前後一対の取付部材１８，１８が固
着され、かつ、上記左方側の側板１４ｂの下方部
位には取付座１９が固着されており、上記取付部
材１８，１８は装置本体２のフレーム上の取付座
２０，２０にピン（支点）２１を介して取付けら
れ、上記取付座１９はスクリユコンベア４のケー
シング４ａの外側面の取付座２２にボルト２３を
介して取付けられている。そして、上記ボルト２
３を外した状態でホツパ１４を上記ピン２１を中
心として上方に回動させることができるようにな
つている。

さらに、上記スクリユコンベア４は、従来同
様、上記ホツパ１４の排出口１５が臨ませられる
投入口４ｃが上部に形成された筒状のケーシング
４ａと、このケーシング４ａの内部に配設された
スクリユ４ｂと、上記ケーシング４ａの前部にス
クリユ４ｂと同軸的に配設されると共に、前端に
スプロケツト２４が取付けられ、後端がスクリユ
４ｂの基端に連結されたシヤフト４ｄとから構成
されており、上記スプロケツト２４は上記減速機
１３の出力軸のスプロケツト２５にチエーン２６
によつて連絡されている。

しかして、上記構成の道路舗装用作業機によつ
て、道路の縁石を成形する場合には、従来同様、
先ず、エンジン５を始動させて減速機１３等を介
してスクリユコンベア４のスクリユ４ｂを回転さ
せ、これにより、ホツパ１４内に投入されている
舗装材を成形チヤンバ６の底板６ｂの下方に押し
出すと同時に、必要に応じて上記エンジン５の排
ガスを排気管７を介して加熱室６ａに供給して上
記底板６ｂを加熱する。すると、上記成形チヤン
バ６の底板６ｂに沿つて後方に押し出される舗装
材は、該底板６ｂの山形形状にしたがつて道路の
縁石に成形される一方、この後方に押し出された
舗装材の反力によつて装置本体２が前進し、道路
の縁石が連続して成形される。

一方、縁石の施工終了後には、装置の各所に付
着した舗装材を除去して清掃するが、上記構成の
作業機においてはホツパ３の内壁下部やスクリユ
コンベア４の内部に付着して固まつた舗装材を施
工現場で容易に除去することができる。すなわ
ち、上記作業機では、ホツパ１４を、ボルト２３
を介してピン２１を中心として第３図の矢印Ａの
如く上方に回動させ、スクリユコンベア４の上方
の位置から同図で二点鎖線で示す位置にまで退避
させる。そして、この状態でホツパ１４の排出口
１５側からホツパ１４の内壁下部に付着した舗装
材を容易に除去することができ、また、スクリユ
コンベア４のケーシング４ａの上部の投入口４ｃ
から該ケーシング４ａの内壁及びスクリユ４ｂに
付着した舗装材を容易に除去することができる。
したがつて、作業機の清掃が容易となつて作業性
が高まる。

また、上記作業機にあつては、ホツパ１４を回
動させておくことにより、スクリユ４ｂやシヤフ
ト４ｄ回りの修理点検が容易になり、保守の作業
性も向上する。

ところで、上記実施例においてはホツパ１４を
上方に回動させるようにしたが、ホツパ１４を斜
めもしくは水平方向に回動させることによりスク
リユコンベア４の上部から退避させることができ
るようにしてもよく、その場合の装置本体２の構
造及び各機器の取付位置等は図示例とは異なつて
くる。

「考案の効果」 以上説明したように、本考案の道路舗装用作業
機は、装置本体にホツパをその外面に設けた支点
を中心として回動自在に取付け、必要に応じてホ
ツパを所定方向に回動させることができるように
したものであるから、スクリユコンベアの内部や
ホツパの内壁下方部の清掃を容易に行うことがで
きると共に、保守点検が容易となり、作業性が向
上する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第４図は本考案の一実施例を示す
もので、第１図は平面図、第２図は要部を断面で
示した側面図、第３図は背面図、第４図は第３図
の−矢視図、また、第５図は従来例の平面
図、第６図は同側面図、第７図は同背面図であ
る。 ２……装置本体、４……スクリユコンベア、６
……成形チヤンバ、１４……ホツパ、２１……ピ
ン（支点）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 装置本体に、舗装材を収容するホツパと、この
   ホツパ内の舗装材を送り出すスクリユコンベア
   と、このスクリユコンベアにより送り出される舗
   装材で道路の縁石の成形等を行う成形チヤンバと
   が備えられて成る道路舗装用作業機において、上
   記装置本体には上記ホツパが、その外面に設けら
   れた支点を中心として回動自在に取付けられて成
   ることを特徴とする道路舗装用作業機の回転式ホ
   ツパ装置。