JPH02272293A - 加圧式熱処理炉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、金属の焼結や、セラミックスの焼成・焼結を
行うために用いられ、処理工程において内部を加圧する
加圧式熱処理炉に関するものである。

［従来の技術］ 第３図は従来の加圧式熱処理炉の一例を示し、この炉に
よれば、炉体本体１ａと炉蓋１ｂとからなる炉体ｌ内に
配設されて加熱室２を形成するインナーケース３内に被
処理物Ｗを装入し、真空排気装置４によって炉体１内を
真空引きしてから、被処理物Ｗをヒータ５で処理温度に
加熱し、ある時点で、加圧装置６から雰囲気ガス（Ｎ３
、Ａ「等）を炉体１内に供給して炉体１内を所定の圧力
にまで高め、被処理物Ｗを加圧状態で加熱する。加熱処
理が終了したら、炉体ｌ内を高圧状態としている雰囲気
ガスを自然循環させて被処理物Ｗを冷却する。

前記インナーケース３は、ケース本体３ａと、このケー
ス本体３ａ内を密閉するバング３ｂとからなり、バング
３ｂは、炉蓋１ｂに取り付けられたエアシリンダ７によ
り開閉されるようになっている。すなわち、エアシリン
ダ７のシリンダロッド７ａは、炉蓋１ｂを気密的に貫通
し、スプリング８を介してバング３ｂに連結され、シリ
ンダ本体７ｂに接続された開閉切換弁９を操作すること
により、シリンダロッド７ａが伸縮し、シリンダロッド
７ａが伸長状態で、バング３ｂがケース本体３ａの開口
端縁に圧接されて閉じる。なお、図中１０はシリンダ本
体７ｂに接続されたエア供給源である。

前記処理工程において、炉体１内の真空引き、炉体１内
への雰囲気ガスの供給、被処理物Ｗの冷却の際にはバン
グ３ｂを開け、その他のときには閉じる。

【発明が解決しようとする課題］ ところで、上記加圧式熱処理炉は以下のような解決すべ
き課題が残されている。

すなわち、炉体ｌ内を真空引きするときには、インナー
ケース３のバング３ｂは炉体ｌ外の大気に押されるから
、エアシリンダ７は比較的小さい力でよいのだが、逆に
炉体１内に雰囲気ガスを供給して炉体１内を加圧した状
態でバング３ｂを閉じ際、エアシリンダ７のシリンダロ
ッド７ａがバング３ｂから開方向に縮小する力を受け、
バング３ｂがわずかにおいてしまう場合がある。このよ
うにして加熱室２の密閉状態が損なわれると、加熱室２
の外に温度が逃げ、熱損失が生じる。

これを防ぐためには、エアシリンダ７を、バング３ｂが
炉内圧に抗して閉じるに足る大きな容量のものに設定す
れば良いわけであるが、しかしながら、炉体１内が加圧
状態ではこれで良いものの、真空あるいは低圧状態であ
ると、バング３ｂをケース本体３ａに圧接する力が強す
ぎ、バング３ｂが変形したり、さらには破損に至る場合
があり、バング３ｂの耐用時間が短くなってしまう。

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、加熱
室の熱損失が防止され、かつインナーケースにおけるバ
ングの使用寿命の長期化が図れる加圧式熱処理炉を提供
することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明は上記目的を達成するためになされたものであつ
て・、炉体と、この炉体内部に配設されて内部に加熱室
を形成するインナーケースと、前記加熱室に配設された
ヒータと、前記炉体内部に雰囲気ガスを供給して炉体内
部を加圧する加圧装置とを備え、前記インナーケースは
、ケース本体、およびこのケース本体に押圧装置により
圧接されて前記加熱室を密閉するバングとからなる加圧
式熱処理炉において、前記押圧装置にｉける前記ケース
本体に対する前記バングの圧接力を、前記加圧装置によ
って加圧された前記炉体内部の圧力に応じて常に一定に
調整する制御機構を設けたことを特徴としている。

［作用　］ 本発明の加圧式熱処理炉によれば、押圧装置が制御機構
によって、炉体内の圧力が高い場合は圧力を強く、また
低い場合は弱くというように制御されることにともなっ
て、インナーケースのバングは、ケース本体に対して加
熱室を密閉し得る一定の力で圧接させられる。

したがって、加熱処理のとき等、加熱室を密閉する必要
があるときにその密閉状態が維持され、加熱室の熱損失
を抑えることができ、また、押圧装置からバングに過大
な圧力がかからないから、バングが変形あるいは破損す
ることが防がれるとともに、その使用寿命が長期化する
。

［実施例］ 以下、第１図を参照して本発明の一実施例を説明する。

第１図において第３図と同一構成要素については同一の
符号を付し説明を簡略化する。

図中１は炉体本体１ａおよび炉蓋１ｂとからなる炉体１
．２はインナーケース３によって形成され被処理物Ｗが
装入される加熱室、４は炉体１内を真空引きする真空排
気装置、５は加熱室２に配設され被処理物Ｗを加熱する
ヒータ、６は炉体１内に雰囲気ガスを供給して炉体１内
を加圧する加圧装置である。炉体１の炉体本体１ａには
、水冷ジャケット１１が設けられ、また、真空排気装置
４および加圧装置６から炉体１に至る経路には、それぞ
れ切換弁１２．１３が設けられている。

炉体ｌの炉蓋１ｂには、インナーケース３のバング３ｂ
を開、閉するエアシリンダ（押圧装置）７が取り付けら
れている。このエアシリンダ７は、炉蓋１ｂに固定され
たシリンダ本体７ｂと、炉蓋ｌｂを貫通して炉体１内に
挿入されるシリンダロンドアａとからなり、このシリン
ダロッド７ａは、直接バング３ｂに固定されている。

エアシリンダ７は、エア供給源１０から圧力調整弁（制
御機構）１４を介してシリンダ本体７ｂに供給されるエ
アにより、シリンダロッドｌｂが伸長し、そのエアが抜
かれることに縮小する。シリンダロッド１ｂが伸長する
と、バング３ｂはケース本体３ａの開口端縁に圧接され
加熱室２を密閉し、縮小すると、バング３ｂはケース本
体３ａから離れて開く。

ところで前記圧力調整弁１４は、シリンダ本体７ｂに対
するエアの供給量を調整してエアシリンダ７の圧力を制
御するもので、炉体１内の圧力を検出する圧力計１５の
検出値に基づき、常にバング３ｂが一定の力でケース本
体３ａに圧接させられるよう自動的に制御する。

すなわち、圧力計１５の検出値は圧力調整弁１４に入力
され、この検出値が小さい場合には、圧力調整弁１４は
、エアシリンダ７へのエアの供給量を比較的少なくして
小さい圧力でバング３ｂを押圧し、大きい場合には、エ
アシリンダ７へのエアの供給量を多くして炉内圧によっ
て開こうとするバング３ｂの開方向への移動を防ぐ。こ
のようにして圧力計１５の検出値に応じてエアシリンダ
７の圧力が無段階に変化させられることにより、炉体ｌ
内の圧力がいかなる場合であっても、バング３ｂはケー
ス本体３ａに対して加熱室２を密閉し得る適宜かつ一定
の力で圧接させられ、加熱室２を密閉する。

上記構成の加圧式熱処理炉によれば、上述のように、圧
力調整弁１４によって、炉体１内の圧力が高い場合はエ
アシリンダ７の圧力を強く、また低い場合は弱くという
ように制御され、バング３ｂはケース本体３ａｌこ対し
て加熱室２を密閉し得る適宜かつ一定の力で圧接させら
れるから、加熱処理のとき等、加熱室２を密閉する必要
があるときにその密閉状態が維持され、したがって、加
熱室２の熱損失を抑えることができる。

また、バング３ｂは常に適宜かつ一定の圧力でケース本
体３ａに圧接させられ、過大な圧力がかからないから、
バング３ｂが変形あるいは破損することが防がれるとと
もに、その使用寿命が長期化する。

しかも、エアシリンダ７のシリンダロッド７ａとバング
３ｂとは直接連結されているので、シリンダロッド７ａ
の移動量がすなわちバング３ｂの開度と判断でき、確実
なバング３ｂの開閉操作を行える。

第２図は、モータ１６により作動するスクリュージヤツ
キ（押圧装置）１７によってバング３ｂを開閉する例を
示し、炉体ｌ内の圧力と、スクリュージヤツキ１７に連
結されたロードセル１８に検出された圧力との差が一定
となるよう、スクリュージヤツキ１７がバング３ｂを押
圧制御するよう構成されている。

このような機構によっても、バング３ｂは、炉体１内の
圧力に基づいて常に一定かつ適宜な圧力でケース本体３
ａ（第２図では図示時）に圧接させられる。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明の加圧式熱処理炉によれば
、炉体と、この炉体内部に配設されて内部に加熱室を形
成するインナーケースと、前記加熱室に配設されたヒー
タと、前記炉体内部に雰囲気ガスを供給して炉体内部を
加圧する加圧装置とを備え、前記インナーケースは、ケ
ース本体、およびこのケース本体１こ押圧装置により圧
接されて前記加熱室を密閉するバングとからなる加圧式
熱処理炉において、前部押圧装置における前記ケース本
体に対する前記バングの圧接力を、前記加圧装置によっ
て加圧された前記炉体内部の圧力に応じて常に一定に調
整する制御機構を設けたことを特徴とし、押圧装置が制
御機構によって、炉体内の圧力が高い場合は圧力を強く
、また低い場合は弱くというように制御されることによ
り、これにともなって、インナーケースのバングは、ケ
ース本体に対して加熱室を密閉し得る一定の力で圧接さ
せられる。

したがって、加熱処理のとき等、加熱室を密閉する必要
があるときにその密閉状態が維持され、加熱室の熱損失
を抑えることができる。また、押圧装置からバングに過
大な圧力がかからないから、バングが変形あるいは破損
することが防がれるとともに、その使用寿命が長期化す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す側断面図、第２図は他
の実施例の要部側断面図、第３図は従来の熱旭理炉の側
断面−である。 ｌ・・・・・・炉体、２・・・９・・加熱室、３・・・
・・・インナーケース、３ａ・・・・・・ケース本体、
３ｂ・・・・・・バング、５・・・・・・ヒータ、６・
・・・・・加圧装置、７・・・・・・エアシリンダ（押
圧装置）、１４Ｉ・・・・・圧力調整弁（制御機構）、
１７・・・・・・スクリュージヤツキ（押圧装置）、Ｗ
・・・・・・被処理物。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 炉体と、この炉体内部に配設されて内部に加熱室を形成
   するインナーケースと、前記加熱室に配設されたヒータ
   と、前記炉体内部に雰囲気ガスを供給して炉体内部を加
   圧する加圧装置とを備え、前記インナーケースは、ケー
   ス本体、およびこのケース本体に押圧装置により圧接さ
   れて前記加熱室を密閉するバングとからなる加圧式熱処
   理炉において、 前記押圧装置における前記ケース本体に対する前記バン
   グの圧接力を、前記加圧装置によって加圧された前記炉
   体内部の圧力に応じて常に一定に調整する制御機構を設
   けたことを特徴とする加圧式熱処理炉。