JPH02269171A - ウエハ貼着用粘着シート - Google Patents

ウエハ貼着用粘着シート

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JPH02269171A
JPH02269171A JP1090414A JP9041489A JPH02269171A JP H02269171 A JPH02269171 A JP H02269171A JP 1090414 A JP1090414 A JP 1090414A JP 9041489 A JP9041489 A JP 9041489A JP H02269171 A JPH02269171 A JP H02269171A
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vinyl chloride
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adhesive sheet
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Katsuhisa Taguchi
田口 克久
Hideo Senoo
秀男 妹尾
Kazuyoshi Ebe
和義 江部
Masao Kogure
小暮 正男
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
発明の技術分野 本発明は粘着シートに関し、さらに詳しくは、半導体ウ
ェハを小片に切断分離する際に用いられるウェハ貼着用
粘着シートに関する。 発明の技術的背景ならびにその問題点 シリコン、ガリウムヒ素などの半導体ウェハは大径の状
態で製造され、このウェハは素子小片に切断分離(ダイ
シング)された後に次の工程であるマウント工程に移さ
れている。この際、半導体ウェハは予じめ粘着シートに
貼着された状態でダイシング、洗浄、乾燥、エキスパン
ディング、ピックアップ、マウンティングの各工程が加
えられている。 このような半導体ウェハのダイシング工程で用いられて
いる粘着シートとしては、従来、ポリ塩化ビニルフィル
ムからなる基材面上にアクリル系などの粘着剤層が設け
られたものが用いられてきた。ところがこのようなアク
リル系の粘着剤層を有する粘着シートでは、ダイシング
された半導体ウェハの各チップをピックアップする際に
チップ面に粘着剤が残存してチップが汚染されてしまう
という問題点があった。 このような問題点を解決するため、従来、基材面へ粘着
剤を全面的に塗布するのではなく部分的に塗布して粘着
剤の量を少なくする方法が提案されている。この方法に
よれば、全体のチップ数に対する粘着剤量は減少してチ
ップ面の粘着剤による汚染をある程度減少させることは
できるが、ウェハチップと粘着シートとの接着力は減少
するため、ダイシング工程に引続いて行なわれる洗浄、
乾燥、エキスパンディングの各工程中にウェハチップが
粘着シートから脱離してしまうという新たな問題点が生
じている。 このような半導体ウェハのダイシング工程からピックア
ップ工程に至る工程で用いられる粘着シートとしては、
ダイシング工程からエキスパンディング工程までではウ
ェハチップに対して充分な接着力を有しており、ピック
アップ時にはウェハチップに粘着剤が付着しない程度の
接着力を有しているものが望まれている。 このような粘着シートとしては、特開昭60−196.
956号公報および特開昭60−223゜139号公報
に、基材面に、光照射によって三次元網状化しつる、分
子内に光重合性炭素−炭素二重結合を少なくとも2個以
上有する低分子量化合物からなる粘着剤を塗布した粘着
シートが提案されている。そして該公報では、分子内に
光重合性炭素−炭素二重結合を少なくとも2個以上有す
る低分子量化合物としては、トリメチロールプロパント
リアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリ
レート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペン
タエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリス
リトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタ
エリスリトールへキサアクリレートあるいは1,4−ブ
チレングリコールジアクリレート、■、6−ヘキサンジ
オールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアク
リレート、市販のオリゴエステルアクリレートなどが例
示されている。 上記に例示されたような、ポリ塩化ビニル(P V C
)フィルムからなる基材上に、分子内に光重合性炭素−
炭素二重結合を少なくとも2個以上有する低分子量化合
物からなる粘着剤層を塗布した粘着シートは、次のよう
な問題点があることが本発明者らによって見出された。 すなわちウェハ貼着用粘着シートを長期間にわたって保
存した後に使用すると、既に、ポリ塩化ビニル基材から
可塑剤が粘着剤中に移行して、該粘着剤が軟化してしま
っていることが多い。そのため、このような粘着シート
を用いる場合には、ダイシング工程、UV照射工程等を
経た後に、チップを粘着シートからピックアップしよう
としても、確実にチップをピックアップできないという
問題点がある。 また、粘着剤が上記のように軟化することによって、見
かけ上粘着シートが軟化した状態になり、フラットフレ
ームの押え箇所から粘着シートがずれて弛み、次第にフ
ラットフレームから粘着シートが外れて次工程のダイボ
ンディングができなくなってしまうという問題点がある
。 一方、可塑剤を含まない基材シートを用いたウェハ粘着
シートも知られており、このような基材シートとしては
、エチレン・メタクリル酸共重合体シートが用いられて
いる。このエチレン拳メタクリル酸共重合体シートを基
材シートとして用いたウェハ貼着用シートは、ポリ塩化
ビニルシートを基材シートとして用いたウェハ貼着用粘
着シートと異なり、基材中に可塑剤を含まないため、可
塑剤が粘着剤に移行して粘着剤層が軟化することがない
。しかしながら、このエチレン・メタクリル酸共重合体
シートを基材シートとするウェハ貼着用シートは、ポリ
塩化ビニルシートを基材シートとして用いたウェハ貼着
用粘着シートと比較して応力緩和性に劣り(換言すれば
、基材をエキスパンディングしたときに、基材が元の状
態に戻ろうとする力すなわち復元力が大きい)、伸びが
小さいため、フラットフレーム上にシートをエキスパン
ディングしたときに、基材の復元力によってフレームの
リングの押え部からシート端部がずれてしまうためにシ
ート上のチップ間隔が狭まってしまう。また、シート端
部のずれが大きくなると前、記ポリ塩化ビニルシートと
同様に、フラットフレームから外れてしまい、次工程の
ダイボンディングができなくなってしまうという問題点
がある。 本発明者らは、このような従来技術に伴なう問題点を解
決すべく鋭意検討したところ、粘着シートの基材シート
として、特定の重合体フィルムを用いれば上記の問題点
が一挙に解決されることを見出して本発明を完成するに
至った。 発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴なう問題点を解決
しようとするものであり、粘着剤が軟化することがなく
、長期間安定した粘着特性を維持することができ、しか
も、応力緩和性に優れ、伸びが大きく、かつ、弛みを生
じないようなウェハ貼着用粘着シートを提供することを
目的としている。 さらに詳しくは、本発明は上記のようなウェハ貼着用粘
着シートであって、しかもエキスパンディングの際にフ
ラットフレームから脱離することが少ないようなウェハ
貼着用粘着シートを提供することを目的としている。 発明の概要 本発明に係るウェハ貼着用粘着シートは、基材面上に粘
着剤と放射線重合性化合物とからなる粘着剤層を塗布し
てなるウェハ貼着用の粘着シートにおいて、基材が、 [A]  (II)塩化とニルモノマーまたは(u)塩
化ビニルモノマーと該塩化ビニルモノマーと共重合可能
なモノマーとのモノマー混合物を、塩化ビニルモノマー
に可溶性のポリオールを含有する水性媒体中で重合して
得られるポリオール含有塩化ビニル系重合体と、
【B】イソシアネートとを含む重合体組成物からなるフ
ィルム であることを特徴としている。 本発明に係るウェハ貼着用粘着シートでは、基材として
、上記のような重合体組成物からなるフィルムを用いて
いるため、粘着剤が軟化することがなく、長期間安定し
た粘着特性を維持することができ、しかも、応力緩和性
に優れ、伸びが大きく、かつ、弛みを生じない。したが
って、本発明に係るウェハ貼着用粘着シートは、エキス
パンディングの際にフラットフレームから脱離すること
が少ない。 発明の詳細な説明 以下本発明に係るウェハ貼着用粘着シートを具体的に説
明する。 本発明に係る粘着シート1は、その断面図が第1図に示
されるように、基材2とこの表面に塗着された粘着剤層
3とからなっており、使用前にはこの粘着剤層3を保護
するため、第2図に示すように粘着剤3の上面に剥離性
シート4を仮粘着しておくことが好ましい。 本発明に係る粘着シートの形状は、テープ状、ラベル状
などあらゆる形状をとりうる。 本発明では、基材2として、 [A]  (II)塩化ビニルモノマーまたは(II)
塩化ビニルモノマーと該塩化ビニルモノマーと共重合可
能なモノマーとのモノマー混合物を、塩化ビニルモノマ
ーに可溶性のポリオールを含有する水性媒体中で重合し
て得られるポリオール含有塩化ビニル系重合体と、
【B】イソシアネート化合物とを含む重合体組成物から
形成されているシートが用いられる。 上記のような重合体組成物を調製するために用いられる
塩化ビニルと共重合可能なモノマーとしては、塩化ビニ
リデン、弗化ビニリデンなどのビニリデンモノマー、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル
、アクリル酸オクチル、アクリル酸シアノエチルなどの
アクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリ
ル酸エチル、メタクリル酸ブチルなどのメタクリル酸エ
ステル類、スチレン、メチルスチレン、ビニルトルエン
、クロロスチレンなどのスチレン誘導体、アクリロニト
リル、エチルビニルベンゼン、ビニルナフタレンなどの
ビニル系モノマー あるいはブタジェン、イソプレン、
クロロブレンなどのジアルケン類モノマーなどが挙げら
れる。 塩化ビニルと上記のようなモノマーとの混合物を用いる
場合には、塩化ビニルは、任意の量で用いることができ
る。 ポリオール含有塩化ビニル系重合体を調製する際には短
鎖あるいは長鎖のポリオールが用いられが、短鎖のポリ
オールとしては、脂肪族、脂環式、芳香族置換脂肪族ま
たは複素環式のジヒドロキシ化合物、トリヒドロキシ化
合物、テトラヒドロキシ化合物が挙げられ、具体的には
、1,2−エタンジオール、■、2−プロパンジオール
、■、4−ブタンジオール、l、3−ブチンジオール、
l、6−ヘキサンジオール、1.10−デカメチレンジ
オール、2.5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール
、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、■
、4−シクロヘキサンジメタツール、ビス(β−ヒドロ
キシエトキシ)ベンゼン、p−キシレンジオール、ジヒ
ドロキシエチルテトラハイド・ロフタレート、トリメチ
ロールプロパン、グリセリン、2−メチルプロパン−1
,2,3−)ジオール、1.2.8−ヘキサントリオー
ル、ペンタエリトリットなどが用いられる。 また長鎖のポリオールとしては、ポリエステルポリオー
ル、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオ
ール、ビニル系ポリオール、ジエン系ポリオール、ひま
し油系ポリオール、シリコーンポリオール、ポリオレフ
ィン系ポリオールあるいはこれらの共重合体などが使用
される。このような長鎖のポリオールは、分子量が30
0〜10000好ましくは500〜8000であること
が望ましい。 ポリエステルポリオールとしては、たとえばコハク酸、
ゲルタール酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸
、ドデカン酸、無水フタル酸、イゾフタル酸、テトラヒ
ドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸等から選ばれるジカル
ボン酸と、前記のような短鎖のポリオールから選ばれる
ヒドロキシ化合物とを反応させて得られるポリエステル
ポリオールが用いられる。 またポリエステルポリオールは、β−プロピオラクトン
、ビバロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラ
クトン、メチル−ε−カプロラクトン、ジメチル−ε−
カプロラクトン、トリメチル−ε−カプロラクトンなど
のラクトン化合物と、前記のような短鎖のポリオール等
から選ばれるヒドロキシ化合物とを反応せしめることに
よって得ることもできる。 ポリエーテルポリオールとしては、具体的には、ポリテ
トラメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、ポリオキシプロピレングリコ
ール等が用いられる。 ポリカーボネートポリオールとしては、具体的には、上
記のような短鎖のポリオール等から選ばれるヒドロキシ
化合物と、ジアリルカーボネート、ジアルキルカーボネ
ートまたはエチレンカーボネートとのエステル交換法に
よって得られたものが使用される。具体的には、ポリ−
1,6−へキサメチレンカーボネート、ポリ−2,2°
−ビス(4−ヒドロキシヘキシル)プロパンカーボネー
ト等が工業的に生産されており入手し易い。 またポリカーボネートポリオールは、いわゆるホスゲン
法(または溶剤法)によって製造することもできる。 その他、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒド
ロキシルエチルメタアクリレートなどのヒドロキシル基
を持つアクリルモノマーと、アクリル酸エステルとの共
重合によって得られるアクリルポリオールなどのビニル
系ポリオール、ポリ(1,4−ブタジェン)、ポリ (
1,2−ブタジェン)などのポリブタジェンポリオール
、ポリプロピレングリコールリシルレートなどのひまし
油系ポリオールあるいはシリコーンポリオール、ポリオ
レフィン系ポリオールなども用いることができる。 これらのポリオールは、2種以上組合せて用いることも
できる。 上記のような(II)塩化ビニルモノマーまたは(II
)塩化ビニルモノマーと他のモノマーとの混合物を、前
記のようなポリオールを含有する水性媒体中で重合する
と、ポリオール含有塩化ビニル系重合体が得られる。こ
の際ポリオールは、塩化ビニルモノマーに対して好まし
くは5〜200%以下の量で用いられる。また重合反応
は、30〜70℃好ましくは40〜70℃の温度範囲で
実施される。 上記のような重合反応を行なうに際しては、水性媒体中
に懸濁剤を存在させておくことが好ましい。 また上記のような重合反応を行なうに際しては、通常で
は、重合開始剤が用いられる。 重合反応を行なうに際して、ポリオールは、塩化ビニル
モノマーの添加前に水性媒体中に存在させておくことが
望ましい。また水性媒体中には、塩化ビニルモノマーの
加工安定剤、金属セッケンなどを添加しておくこともで
きる。 上記のようにして調製されたポリオール含有塩化ビニル
系重合体に、イソシアネート化合物そして必要に応じて
添加剤を配合すると、本発明で用いられる基材を形成す
るための重合体組成物が得られる。 イソシアネート化合物としては、具体的には、2.4−
トリレンジイソシアネート、2.6−トリレンジイソシ
アネート、■−フェニレンジイソシアネート、p−フユ
ニレンジイソシアネート、■−クロロフェニレンー2.
4−ジイソシアネート、1.5−ナフタレンジイソシア
ネート、メチレンビスフェニレン−4,4’−ジイソシ
アネート、讃−キシレンジイソシアネート、p−キシレ
ンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート
、リジンジイソシアネート、4,4メチレンビス(シク
ロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネ
ート、トリメチルへキサメチレンジイソシアネートなど
のジイソシアネート類、1.8.ll−ウンデカントリ
イソシアネート、リジンエステルトリイソシアネート、
4−イツシアネートメチル−1,8−オクタメチルジイ
ソシアネートなどのトリイソシアネート類、あるいはポ
リフェニルメタンポリイソシアネートなどの多官能性イ
ソシアネート類およびこれらのイソシアネート化合物の
二量体類もしくは三量体類、上記のような短鎖、長鎖の
ポリオール類または水、アミノ化合物等の活性水素化合
物と前記のイソシアネート化合物との反応によって得ら
れる末端イソシアネート基を有するインシアネート化合
物等のイソシアネート化合物が用いられる。 また、イソシアネート化合物としては、活性メチレン化
合物、オキシム類、ラクタム類、フェノール類、アルキ
ルフェノール類、塩基性窒素含有化合物等のブロッキン
グ剤によって上記イソシアネート化合物をブロック安定
化し、加熱によりイソシアネート基を再生するブロック
化イソシアネート化合物を用いることもできる。 さらに、イソシアネート化合物としては、上記イソシア
ネート化合物を何種類かの混合体として使用することも
可能であり、上記イソシアネート化合物を溶媒に溶解し
たものも使用可能である。 ポリオール含有塩化ビニル系重合体に、イソシアネート
化合物および必要に応じて安定剤、滑剤、着色剤、充填
剤等の添加剤を配合するには、リボンブレンダー ワー
ナー型ニーダ−ポニーミキサー、ヘンシェルミキサーな
どの混合機が使用できる。常温でのコールドブレンドあ
るいはジャケット付ブレンダーにより70〜150℃に
加熱してのホットブレンドでブレンディングを行なう。 ブレンディングに際して、配合されたイソシアネート化
合物のイソシアネート基の一部は、ポリオールのヒドロ
キシル基と反応し、ウレタン結合を形成する。ホットブ
レンドの場合において特に顕著に現れる現象であるが、
イソシアネート基はポリオールのヒドロキシル基との反
応によるウレタン結合形成と同時にアロファネート結合
およびウレチジンジオン結合による二量体化もしくは水
分との反応によるビウレット結合を形成し、見かけ上は
活性なイソシアネート基を含有しない組成物が得られる
。 これらの副反応によるイソシアネート化合物は、120
℃以上の高温において開環および解離するため、熱成形
時には有効なイソシアネート基として働き、組成物中の
ポリオールとの反応に関与し、ウレタン結合して再編成
される。 このようなポリオール含有塩化ビニル系重合体[A]と
イソシアネート化合物
【B】と必要に応じて添加剤とを
含む重合体組成物を、シート状に成形すれば、本発明に
係るウェハ貼着用粘着シートの基材シートが得られる。 このような基材シートは、シート厚が80μmである場
合には、初期モジュラスが好ましくは100kg/c−
以上であり、破断伸度が好ましくは300%以上であり
、破断強度が好ましくは220kg/c−以上であり、
応力緩和性が70%(3分後)以上である。またこの基
材シートの紫外線透過率は、270〜450nsにおい
て好ましくは50%以上である。 なお本発明で用いられる粘着シートの基材フィルムの膜
厚は、30〜300μm好ましくは60〜200μmさ
らに好ましくは80〜100μmであることが望ましい
。 本発明の粘着シートでは、後述するように、その使用に
当り、EBあるいはUVなどの放射線照射が行なわれる
ため、本発明で用いられる基材フィルムはEB照射をし
て用いる場合には透明である必要はないが、UV照射を
して用いる場合には透明な材料である必要がある。 このような基材として用いられる上記重合体フィルム2
は、可塑剤を含んでいないため、可塑剤が粘着剤に移行
して該粘着剤層を軟化させることがなく、しかも応力緩
和性に優れ、粘着シートの伸びに起因する粘着シートの
たわみが発生することがなく、かつエキスパンディング
時に充分に伸張性を示し、ウェハチップを確実にピック
アップすることができる。 前記のような基材2上には、粘着剤層3が設けられてい
るが、この粘着剤層3は、粘着剤と、放射線重合性化合
物とを含んで形成されている。 粘着剤としては従来公知のものが広く用いられうるが、
アクリル系粘着剤が好ましく、具体的には、アクリル酸
エステルを主たる構成単量体単位とする単独重合体およ
び共重合体から選ばれたアクリル系重合体その他の官能
性単量体との共重合体およびこれら重合体の混合物が用
いられる。たとえば、アクリル酸エステルとしては、メ
タアクリル酸エチル、メタアクリル酸ブチル、メタアク
リル酸2−エチルヘキシル、メタアクリル酸グリシジル
、メタアクリル酸2−ヒドロキシエチルなど、また上記
のメタクリル酸をたとえばアクリル酸に代えたものなど
も好ましく使用できる。 さらに後述するオリゴマーとの相溶性を高めるため、ア
クリル酸あるいはメタクリル酸、アクリロニトリル、酢
酸ビニルなどのモノマーを共重合させてもよい。これら
のモノマーから重合して得られるアクリル系重合体の分
子量は、2.0×10〜10.0XIO5であり、好ま
しくは、4.0XIO〜8.ox1o5である。 また放射線重合性化合物としては、たとえば特開昭60
−196,956号公報および特開昭60−223,1
39号公報に開示されているような光照射によって三次
元網状化しうる分子内に光重合性炭素−炭素二重結合を
少なくとも2個以上有する低分子量化合物が広く用いら
れ、具体的には、トリメチロール・プロパントリアクリ
レート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、
ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリス
リトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトール
モノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリ
トールへキサアクリレートあるいは1.4−ブチレング
リコールジアクリレート、1、B−ヘキサンジオールジ
アクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート
、市販のオリゴエステルアクリレートなどが用いられる
。 さらに放射線重合性化合物として、上記のようなアクリ
レート系化合物のほかに、ウレタンアクリ1ノート系オ
リゴマーを用いることもできる。ウレタンアクリレート
系オリゴマーは、ポリエステル型またはポリエーテル型
などのポリオール化合物と、多価イソシアネート化合物
たとえば2.4−トリーレンジイソシアネート、2.8
−)リレンジイソシアネート、■、3−キシリレンジイ
ソシアネート、1.4−キシリレンジイソシアネート、
ジフェニルメタン4.4−ジイソシアネートなどを反応
させて得られる末端イソシアネートウレタンプレポリマ
ーに、ヒドロキシル基を有するアクリレートあるいはメ
タクリレートたとえば2−ヒドロキシエチルアクリレー
トまたは2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒ
ドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルメタクリレート、ポリエチレングリコールアクリレー
ト、ポリエチレングリコールメタフリレートなどを反応
させて得られる。このウレタンアクリレート系オリゴマ
ーは、炭素−炭素二重結合を少なくとも1個以上有する
放射線重合性化合物である。 このようなウレタンアクリレート系オリゴマーとして、
特に分子量が3000〜30000好ましくは3000
〜10000さらに好ましくは4000〜8000であ
るものを用いると、半導体ウェハ表面が粗い場合にも、
ウェハチップのピックアップ時にチップ表面に粘着剤が
付着することがないため好ましい。またウレタンアクリ
ラート系オリゴマーを放射線重合性化合物として用いる
場合には、特開昭60−196,956号公報に開示さ
れたような分子内に光重合性炭素炭素二重結合を少なく
とも2個以上有する低分子量化合物を用いた場合と比較
して、粘着シートとして極めて優れたものが得られる。 すなわち粘着シートの放射線照射前の接着力は充分に大
きく、また放射線照射後には接着力が充分に低下してウ
ェハチップのピックアップ時にチップ表面に粘着剤が残
存することはない。 本発明における粘着剤中のアクリル系粘着剤とウレタン
アクリレート系オリゴマーの配合比は、アクリル系粘着
剤100重量部に対してウレタンアクリレート系オリゴ
マーは50〜900重量部の範囲の量で用いられること
が好ましい。この場合には、得られる粘着シートは初期
の接着力が大きく、しかも放射線照射後には粘着力は大
きく低下し、容易にウェハチップを該粘着シートからピ
ックアップすることができる。 また必要に応じては、粘着剤層3中に、上記のような粘
着剤と放射線重合性化合物とに加えて、放射線照射によ
り着色する化合物を含有させることもできる。このよう
な放射線照射により、着色する化合物を粘着剤3に含ま
せることによって、粘着シートに放射線が照射された後
には該シートは着色され、したがって光センサーによっ
てウェハチップを検出する際に検出精度が高まり、ウェ
ハチップのピックアップ時に誤動作が生ずることがない
。また粘着シートに放射線が照射されたか否かが目視に
より直ちに判明するという効果が得られる。 放射線照射により着色する化合物は、放射線の照射前に
は無色または淡色であるが、放射線の照射により有色と
なる化合物であって、この化合物の好ましい具体例とし
てはロイコ染料が挙げられる。ロイコ染料としては、慣
用のトリフェニルメタン系、フルオラン系、フェノチア
ジン系、オーラミン系、スピロピラン系のものが好まし
く用いられる。具体的には3−[N−(p−トリルアミ
ノ) ]−7−アニリツフルオラン、a−[N−(p−
トリル)−N−メチルアミノ]−7−アニリツフルオラ
ン、3−[N−(p−トリル)−N−エチルアミノ]−
7−アニリツフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、クリスタルバイオレッ
トラクトン、4,4°、4”−トリスジメチルアミノト
リフェニルメタノール、4.4°、4”−トリスジメチ
ルアミノトリフェニルメタンなどが挙げられる。 これらロイコ染料とともに好ましく用いられる顕色剤と
しては、従来から用いられているフェノールホルマリン
樹脂の初期重合体、芳香族カルボン酸誘導体、活性白土
などの電子受容体が挙げられ、さらに、色調を変化させ
る場合は種々公知の発色剤を組合せて用いることもでき
る。 このような放射線照射によって着色する化合物は、−旦
有機溶媒などに溶解された後に接着剤層中に含ませても
よく、また微粉末状にして粘着剤層中に含ませてもよい
。この化合物は、粘着剤層中に0.01〜10重量%好
ましくは0.5〜5重量%の量で用いられることが望ま
しい。該化合物が10重量%を超えた量で用いられると
、粘着シートに照射される放射線がこの化合物に吸収さ
れすぎてしまうため、粘着剤層の硬化が不十分となるこ
とがあり、一方該化合物が0.01重量%未満の量で用
いられると放射線照射時に粘着シートが充分に着色しな
いことがあり、ウェハチップのピックアップ時に誤動作
が生じやすくなることがある。 また場合によっては、粘着剤層3中に上記のような粘着
剤と放射線重合性化合物とに加えて、光散乱性無機化合
物粉末を含有させることもできる。 このような光散乱性無機化合物粉末を粘着剤層3に含ま
せることによって、たとえ半導体ウェハなどの被着物表
面が何らかの理由によって灰色化あるいは黒色化しても
、該粘着シートに紫外線などの放射線を照射すると、灰
色化あるいは黒色化した部分でもその接着力が充分に低
下し、したがってウェハチップのピックアップ時にウェ
ハチップ表面に粘着剤が付着してしまうことがなく、し
かも放射線の照射前には充分な接着力を有しているとい
う効果が得られる。 この光散乱性無機化合物は、紫外線(UV)あるいは電
子線(E B)などの放射線が照射された場合に、この
放射線を乱反射することができるような化合物であって
、具体的には、シリカ粉末、アルミナ粉末、シリカアル
ミナ粉末、マイカ粉末などが例示される。この光散乱性
無機化合物は、上記のような放射線をほぼ完全に反射す
るものが好ましいが、もちろんある程度放射線を吸収し
てしまうものも用いることができる。 光散乱性無機化合物は粉末状であることが好ましく、そ
の粒径は1〜100μm好ましくは1〜20μm程度で
あることが望ましい。この光散乱性無機化合物は、粘着
剤層中に0.1〜10重量%好ましくは1〜4重量%の
量で用いられることが望ましい。該化合物を粘着剤層中
に10重量%を越えた量で用いると、粘着剤層の接着力
が低下したりすることがあり、一方0.1重量%未満で
あると、半導体ウェハ面が灰色化あるいは黒色化した場
合に、その部分に放射線照射しても、接着力が充分に低
下せずピックアップ時にウェハ表面に粘着剤が残ること
がある。 粘着剤層中に光散乱性無機化合物粉末を添加するとによ
って得られる粘着シートは、半導体ウェハ面が何らかの
理由によって灰色化あるいは黒色化したような場合に用
いても、この灰色化あるいは黒色化した部分に放射線が
照射されると、この部分においてもその接着力が充分に
低下するのは、次のような理由であろうと考えられる。 すなわち、本発明に係る粘着シート1は粘着剤層3を有
しているが、この粘着剤層3に放射線を照射すると、粘
着剤層3中に含まれる放射線重合性化合物が硬化してそ
の接着力が低下することになる。ところが半導体ウェハ
面に何らかの理由によって灰色化あるいは黒色化した部
分が生ずることがある。このような場合に粘着剤層3に
放射線を照射すると、放射線は粘着剤層3を通過してウ
ェハ面に達するが、もしウェハ面に灰色化あるいは黒色
化した部分があるとこの部分では放射線が吸収されて、
反射することがなくなってしまう。このため本来粘着剤
層3の硬化に利用されるべき放射線が、灰色化あるいは
黒色化した部分では吸収されてしまって粘着剤層3の硬
化が不充分となり、接着力が充分には低下しないことに
なる。したがってウェハチップのピックアップ時にチッ
プ面に粘着剤が付着してしまうのであろうと考えられる
。 ところが粘着剤層3中に光散乱性無機化合物粉末を添加
すると、照射された放射線はウェハ面に達するまでに該
化合物と衝突して方向が変えられる。このため、たとえ
ウェハチップ表面に灰色化あるいは黒色化した部分があ
っても、この部分の上方の領域にも乱反射された放射線
が充分に入り込み、したがってこの灰色化あるいは黒色
化した部分も充分に硬化する。このため、粘着剤層中に
光散乱性無機化合物粉末を添加することによって、たと
え半導体ウェハ表面に何らかの理由によって灰色化ある
いは黒色化した部分があっても、この部分で粘着剤層の
硬化が不充分になることがなく、したがってウェハチッ
プのピックアップ時にチップ表面に粘着剤が付着するこ
とがなくなる。 また本発明では、粘着剤層3中に上記のような粘着剤と
放射線重合性化合物とに加えて、熱膨張性化合物が添加
されていてもよい。 この「熱膨張性化合物」とは、加熱によってその体積が
大きく膨張する化合物を意味し、通常50〜200℃好
ましくは約80〜140℃程度の加熱で当初体積の1.
5〜10倍好ましくは約3〜5倍に膨張する化合物を意
味する。 このような熱膨張性化合物としては、たとえば発泡性樹
脂などが好ましく用いられるが、具体的には日本フェラ
イト(株)より発売されている商品名「エクスパンセル
」などが用いられる。 この熱膨張性化合物は粒径5〜30μm程度の粉末状で
粘着剤層3中に分散されていることが好ましい。この際
酢酸エチルなどの有機溶媒を用いることができる。この
熱膨張性化合物は、粘着剤層3中に1〜20重量%好ま
しくは3〜10重量%の量で用いられることが好ましい
。熱膨張性化合物を、このような量で用いると、半導体
ウェハの表面が多少粗くても、あるいはウェハ表面に何
らかの理由によって黒色化した部分が生じていても、放
射線照射後にはウェハチップに粘着剤が付着することな
くウェハチップをピックアップすることができる。また
、この熱膨張性化合物が、20重量%を超えた量で用い
られると、放射線照射前の粘着剤の粘着力が低下すると
共に、ウェハ表面にこの化合物が付着する恐れがあり、
また1重量%未満の量で用いられると熱膨張性化合物の
添加効果が不充分となる恐れがある。 さらに本発明では、基材中に砥粒が分散されていてもよ
い。この砥粒は、粒径が0.5〜100μm好ましくは
1〜50μmであって、モース硬度は6〜10好ましく
は7〜10である。具体的には、グリーンカーボランダ
ム、人造コランダム、オプティカルエメリー ホワイト
アランダム、炭化ホウ素、酸化クロム(■)、酸化セリ
ウム、ダイヤモンドパウダーなどが用いられる。このよ
うな砥粒は無色あるいは白色であることが好ましい。 このような砥粒は、基材2中に0,5〜70重量%好ま
しくは5〜50重量%の量で存在している。 このような砥粒は、切断ブレードをウェハのみならず基
材2にまでも切り込むような深さで用いる場合に、特に
好ましく用いられる。 上記のような砥粒を基材中に含ませることによって、切
断ブレードが基材中に切り込んできて、切断ブレードに
粘着剤が付着しても砥粒の研磨効果により、目づまりを
簡単に除去することができる。 さらにまた本発明では、粘着剤層3中に粘着剤に加えて
エキスパンディング剤が添加されていてもよい。 このようなエキスパンディング剤としては、具体的には
以下のような化合物が用いられる。 (a)高級脂肪酸またはこれらの誘導体ステアリン酸、
ラウリン酸、リシノール酸、ナフテン酸、2−エチルへ
キソイル酸、オレイン酸、リノール酸、ミリスチン酸、
バルミチン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリ
ン酸、ベヘン酸などの上記の酸のエステル類。 上記の酸の金属塩たとえばLi、Mg、Ca。 Sr、Ba5Cd、Zn、Pb、Sn、に、Na塩ある
いは上記金属を2種以上含む複合金属塩など。 (b)Siあるいはシロキサン構造を有する化合物。 シリコーンオイルなど。 (C)フッ素を含む化合物。 (d)エポキシ化合物。 エポキシステアリン酸メチル、エポキシステアリン酸ブ
チル、エポキシ化アマニ油、脂肪酸ブチル、エポキシ化
テトラヒドロナフタレート、ビスフェノールAジグリシ
ジルエーテル、エポキシ化ブタジェン。 (e)ポリオール化合物またはこれらの誘導体グリセリ
ン、ジグリシジル、ソルビトール、マンニトール、キシ
リトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリト
ール、トリメチロールプロパン、ポリエチレングリコー
ル、ポリビニルアルコールなど。 上記化合物の含窒素または含硫黄あるいは金属錯体。 (f)β−ジケト化合物またはこれらの誘導体アセト酢
酸エステル、デヒドロ酢酸、アセチルアセトン、ベンゾ
イルアセトン、トリフルオロアセチルアセトン、ステア
ロイルベンゾイルメタン、ジベンジルメタン。 上記の化合物の金属錯体。 (g)ホスファイト類 トリフェニルホスフィン、ジフェニル亜ホスフィン、酸
フェニル、水添ビスフェノールAホスファイトポリマー OR / P−OR(式中、RはCHである。) n  2n+1 \ OR ある。) このようなエキスパンディング剤を粘着剤層3中へ配合
すると、基材シート上に設けられたチ・ツブ間に充分な
間隔を提供でき、このため隣接するチップが接触したり
、あるいはチップに位置ずれが生ずることがなく、した
がってチップのピ・ツクアップ時に誤動作が生ずること
がない。特に粘着剤層中に放射線重合性化合物を共存さ
せた場合に、著しい効果が認められる。 上記のようなエキスパンディング剤は、粘着剤層3中に
、0.1〜10重量%好ましくは0.5〜6重量%の量
で用いられることが望ましい。 また上記の粘着剤中に、イソシアナート系硬化剤を混合
することにより、初期の接着力を任意の値に設定するこ
とができる。このような硬化剤としては、具体的には多
価イソシアネート化合物、たとえば2.4−)−リレン
ジイソシアネート、2.6−1−リレンジイソシアネー
ト、■、3−キシリレンジイソシアネート、■、4−キ
シレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4°
−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4゛−ジ
イソシアネート、3−メチルジフェニルメタンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4
°−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,
4゛−ジイソシアネート、リジンイソシアネートなどが
用いられる。 さらに上記の粘着剤中に、UV照射用の場合には、UV
開始剤を混入することにより、UV照射による重合硬化
時間ならびにUV照射を少なくなることができる。 このようなUV開始剤としては、具体的には、ベンゾイ
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジフ
ェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルフ
ァイド、アゾビスイソブチロニトリル、ジベンジル、ジ
アセチル、β−クロールアンスラキノンなどが挙げられ
る。 以下本発明に係る粘着シートの使用方法について説明す
る。 本発明に係る粘着シート1の上面に剥離性シート4が設
けられている場合には、該シート4を除去し、次いで粘
着シート1の粘着剤層3を上向きにして載置し、第3図
に示すようにして、この粘着剤層3の上面にダイシング
加工すべき半導体ウェハAを貼着する。この貼着状態で
ウェハAにダイシング、洗浄、乾燥、エキスパンディン
グの諸工程が加えられる。この際、粘着剤層3によりウ
ェハチップは粘着シートに充分に接着保持されているの
で、上記各工程の間にウェハチップが脱落することはな
い。 次に、各ウェハチップを粘着シートからピックアップし
て所定の基台上にマウンティングするが、この際、ピッ
クアップに先立っであるいはピックアップ時に、第4図
に示すように、紫外線(UV)あるいは電子線(E B
)などの電離性放射線Bを粘着シート1の粘着剤層3に
照射し、粘着剤層3中に含まれる放射線重合性化合物を
重合硬化せしめる。このように粘着剤層3に放射線を照
射して放射線重合性化合物を重合硬化せしめると、粘着
剤の有する接着力は大きく低下し、わずかの接着力が残
存するのみとなる。 粘着シート1への放射線照射は、基材2の粘着剤層3が
設けられていない面から行なうことが好ましい。したが
って前述のように、放射線としてUVを用いる場合には
基材2は光透過性であることが必要であるが、放射線と
してEBを用い名湯台には基材2は必ずしも光透過性で
ある必要はない。 このようにウェハチップA  、 A 2・・・・・・
が設け■ られた部分の粘着剤層3に放射線を照射して、粘着剤層
3の接着力を低下せしめた後、この粘着シート1をピッ
クアップステーション(図示せず)に移送し、第5図に
示すように、ここで常法に従って基材2の下面から突き
上げ針杆5によりピックアップすべきチップA[・・・
・・・を突き上げ、このチップAI・・・・・・をたと
えばエアピンセット6によりピックアップし、これを所
定の基台上にマウンティングする。このようにしてウェ
ハチップA I 、  A 2・・・・・・のピックア
ップを行なうと、ウェハチップ面上には粘着剤が全く付
着せずに簡単にピックアップすることができ、汚染のな
い良好な品質のチップが得られる。なお放射線照射は、
ピックアップステーションにおいて行なうこともできる
。 放射線照射は、ウェハAの貼着面め全面にわたって1度
に照射する必要は必ずしもなく、部分的に何回にも分け
て照射するようにしてもよく、たとえば、ピックアップ
すべきウェハチップAt。 A2・・・・・・の1個ごとに、これに対応する裏面に
のみ照射する放射線照射管により照射しその部分の粘着
剤のみの接着力を低下させた後、突き上げ針杆5により
ウェハチップA  、A2・・・・・・を突き上げて順
次ピックアップを行なうこともできる。第6図には、上
記の放射線照射方法の変形例を示すが、この場合には、
突き上げ針杆5の内部を中空とし、その中空部に放射線
発生rljX7を設けて放射線照射とピックアップとを
同時に行なえるようにしており、このようにすると装置
を簡単化できると同時にピッアップ操作時間を短縮する
ことができる。 発明の効果 本発明に係るウェハ粘着シートでは、基材として、 [A]  (+)塩化ビニルモノマーまたは(II)塩
化ビニルモノマーと該塩化とニルモノマーと共重合可能
なモノマーとのモノマー混合物を、塩化ビニルモノマー
に可溶性のポリオールを含有する水性媒体中で重合して
得られるポリオール含有塩化ビニル系重合体と、
【B】イソシアネートとを含む重合体組成物からなるフ
ィルム を用いているため、可塑剤が粘着剤面に移行して該粘着
剤層を軟化させることがなく、しかも応力緩和性に優れ
、粘着シートの伸びに起因する粘着シートのたわみが発
生することがない。かつ基材シートはエキスパンディン
グ時に充分に伸びるため、チップ間に充分な間隔が提供
され、ウェハチップのピックアップを確実に行なうこと
ができる。 以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら
実施例に限定されるものではない。 実施例1 アクリル系粘着剤(n−ブチルアクリレートとアクリル
酸との共重合体)100重量部と分子量8000のウレ
タンアクリレート系オリゴマー100重量部と、硬化剤
(ジイソシアネート系)10重量部と、UV硬化反応開
始剤(ベンゾフェノン系)10重量部とを混合し、粘着
剤組成物を形成した。 この粘着剤組成物を、基材である厚さ100μmでポリ
オール含有塩化ビニル重合体50重量%とイソシアネー
ト50重量%とをブレンディングしてなる重合体組成物
から成形されたフィルムの片面に塗布量15g/ry?
で塗布し、100℃で1分間加熱して、本発明の粘着シ
ートを作製した。 得られた粘着シート上に5インチのシリコンウェハを貼
着してフラットフレームに接着させ、50μm厚とのダ
イヤモンドブレードで5關角にフルカットとしてダイシ
ングした後、基材面からウェハ部にのみ2秒間紫外線照
射(照度200m W / cd ) L 、次いでエ
キスパンド治具を用いて該粘着シートを80%拡張した
。48時間経過後、粘着シートはフラットフレームから
脱離することす<、シかもたるみも生じていなかった。 実施例2 実施例1のダイシングテープを70℃、相対湿度60%
の環境に7日間放置した後、実施例1と同様にウェハダ
イシング、UV照射、80%拡張を行なったが、フラッ
トフレームからの離脱ならびにたるみもなく、次工程で
のダイボンディングが問題な〈実施できた。 比較例1 実施例1の基材を軟質PVC(可塑剤30%含有)に変
えて同様の操作を行なった。80%拡張して12時間経
過後、テープがフラットフレームからずれて離脱した。 また実施例2と同様にテープを70℃、60%RHに7
日間放置後、ダイシング、UV照射、80%拡張を行な
った。直ちにダイボンダーに装着し、ピックアップを開
始したが、粘着剤の軟化が原因と考えられるチップの取
り残しが多く発生した。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は本発明に係る粘着シートの断面図であ
り、第3図〜第6図は該粘着シートを半導体ウェハのダ
イシング工程からピックアップ工程までに用いた場合の
説明図である。 1・・・粘着シート、 2・・・基材、 3・・・粘着剤層、 4・・・剥離シート、 A・・・ウェハ、 B・・・放射線。 第 図 第 図 第 図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)基材面上に粘着剤と放射線重合性化合物とからな
    る粘着剤層を塗布してなるウエハ貼着用の粘着シートに
    おいて、基材が、 【A】( I )塩化ビニルモノマーまたは (II)塩化ビニルモノマーと該塩化ビニルモノマーと共
    重合可能なモノマーとのモノマー混合物を、塩化ビニル
    モノマーに可溶性のポリオールを含有する水性媒体中で
    重合して得られるポリオール含有塩化ビニル系重合体と
    、 【B】イソシアネートとを含む重合体組成物からなるフ
    ィルム であることを特徴とするウエハ貼着用粘着シート。
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